SNAKEPIPE MUSEUM #49 Gabriel Dishaw

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【鳥人間Lecturing Birdは約90万円で購入可能!】

SNAKEPIPE WROTE:

事務所移転から約10日が経過し、なんとか日常生活を送ることができるまでに回復してきたROCKHURRAH RECORDS!
それでもまだ「あれがない」「どこの箱に入れた?」などと、てんやわんや(死語)な毎日である。 
ダンボールをまだ全部開けてないからね。
「優先」印が付いている箱なのに、後回しになっていたりして、支離滅裂だよ。 (笑)
衣食住のうち「食べる」と「寝る」はできているので良かったよ。
洋服、靴、バッグはまだまだ、本のダンボールを開けるのはいつになることやら。
年内にはキチンとした形にしたいものである。

今週のブログはSNAKEPIPE MUSEUMにしようか。
SNAKEPIPEが仮想美術館のキュレイターになり、コレクションしたいと思う作品を紹介するコーナーである。
今回はGabriel Dishawに焦点を当ててみよう。

あまり情報が載っていないため、調べて分かったことだけを書いておこうね。
Gabriel Dishaw、ガブリエル・ディショウは現在インディアナ州カーメル在住で創作活動を行っているという。
1990年代半ばからタイプライター、キーボード、飛行機の部品、コンピュータチップなどの廃棄された金属部品を使用して作品を制作しているアップサイクラーである。
リサイクルは再利用を意味する言葉だけれど、アップサイクルは元の製品よりも次元や価値の高いモノを生み出すことを最終的な目的とする活動を指すんだって。
元はパソコンのパーツだったものを使って、彫刻を創作しているのがガブリエル・ディショウなんだよね!

ROCKHURRAHにガブリエルの作品を見せると、
「まるでビル・ネルソンズ・レッド・ノイズみたいだね」
と言うではないの!
1979年に発表されたアルバムは、タイプライターやラジカセなどを組み合わせてロボットを表現したジャケットで評判になったという。
確かに方向性はガブリエルと同じだよね。
この写真、なんと写真撮影は十文字美信だって!
ビル・ネルソンについてはROCKHURRAHが熱く語っているこの記事を参考にしてね。

大好きなジョン・ウォーターズ監督の映画「シリアル・ママ(原題:Serial Mom)」の中で、リサイクルに対する考えが甘い人を攻撃するシーンがあったっけ。
あの映画が1994年公開で、当時の日本ではそこまでリサイクルに熱心な人ばかりではなかったように思う。
今ではリサイクルの概念が浸透しているけれど、さすがにまだアップサイクルが日常的に意識されることは少ないよね。
ペットボトルからフリース作るような素晴らしいアップサイクルは、なかなか素人では難しいもんね。(笑)
使用済トラックの幌を使ってバッグを作ったFREITAGがアップサイクルでは有名なブランドになるのかな。
廃品を利用して作品を制作し、それがアートになるというのは非常に稀な例ではないだろうか。
アーティストとして思い出すのは、フランク・ステラと2015年に鑑賞した「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」のヨーガン・レールかな。
アップサイクルの先人達だよね!
制作部屋でご本人が登場する映像があったので、載せてみようね。

「あれ、カルロス・アレセスじゃない?」と思った、そこのスペイン映画ファンのあなたっ!
SNAKEPIPEも似てると思ったんだよね。(笑) 
作品と作者のイメージが一致していないんだけど、アイデアを持って実際にお作りになっているのは、このガブリエルだからね。
まるでどこかの修理工場みたいなパーツの箱だらけの部屋、羨ましいなあ。
ここで作品作っているんだね。

では素晴らしい作品群を紹介していこう。
一番最初に目に留まった作品がこちら。
マネキンにパーツを貼り付けているのかな。
銅、機械部品、タイプライター部品、コンピュータの基板、ヒューズ、飛行機部品、電線、メーターを使用しているみたい。
ガブリエルの経歴が分からないんだけど、金属を加工する技術があることは間違いないよね。
分解したパーツを組み合わせて立体にし、更に加工した金属と何かしらの方法で貼り合わせる。
それでこんなにパワフルなアマゾネスが出来上がるとは、ね!
この上に皮膚をかぶせたら、義体が完成しそうじゃない?(笑)
いやいや、アート作品として鑑賞するなら、このパーツが見えてるほうがカッコ良いだろうな。
このマネキンは是非購入したいよね!

この作品も廃品のパーツで作ったの?
驚いてしまうほどの、鮮やかで艶やかな鳥!
孔雀をイメージしているようだね。
遠目で観るのと近づくのでは印象がまるで違っていて、近づくとパーツがよく分かるよ。
かなり立体感があるし、細かくできてるよね!
こんな鳥が空を飛ぶ世界を想像すると楽しくなるね。
この作品はデロイト大学出版社から委託を受け制作し、テキサス州のデロイト大学で展示されているという。
この作品も非常に気に入ったんだよね!
壁に飾ってあったら運気が上がりそうだし。(笑)

この作品も良いね!
棹立ちになった馬を表現しているんだけど、なかなか迫力があるよ!
しかもなんと高さが190cmあるというから、豪邸じゃないと玄関脇には置けないんだね。
別に玄関じゃなくても良いんだけど。(笑)
この作品もSNAKEPIPE MUSEUMに展示したい逸品だよ。

機械、タイプライターの部品、金属、ワイヤー、コンピューターの部品を追加することで構成されているというから、近くでじっくり鑑賞してみたいよね。
こちらは今も販売されていて、日本円で約110万円ほど!
パーツは廃品でも、手間暇考えたらそれくらいはするだろうね。
いや、100万円くらいでこの作品が手に入るならお買い得なんじゃないかな?
もしオーダーできるなら、甲冑もセットにして飾ってみたいよ。
ああ、またゴシックを想定してしまったね。笑)

ガブリエルが熱心に制作しているのがナイキ・シリーズなんだよね。
この作品はナイキのエア・マックスに貼り付けているのかな。
ミッドソールにUSBを使用したり、お馴染みのナイキマークに基板が使われていて遊び心満載の逸品!
専用の箱の裏蓋にも基板が見えるので、恐らくこの箱も別の用途で使用されていたんだろうね?
男性用でサイズは10、重さが4.5㎏だって。
かなり重たい靴だよね。(笑)
ナイキ・シリーズは他にも種類があって、ナイキのファンはニヤリとするんじゃないかな。
このシリーズは人気があるようで、ほとんど完売状態なんだよね。
残っている作品で確認するとお値段は、およそ22万円ほど。
例えば洋服を扱っているショップだったり洒落たバーに飾ってあったら面白いもんね?
実際に履いている人もいるかもしれないけど!(笑)

スター・ウォーズ・シリーズはヘルメット部分の作品が多いんだよね。
このストームトルーパー用ヘルメットは、ルイ・ヴィトンの代表的なモノグラムを使用しているため、なんだか高級感があるよね。(笑)
集狂時代 第6巻 Louis Vuitton編」に加えて紹介しても良かったかもしれない逸品だよ。
このタイプはどうやら実際にかぶることもできるようなので、ちょっとしたお出かけに帽子としての使用もオッケー!
ヘルメットとしての使用は、前が見えるのかどうか不明なのでお勧めできないかも。
スター・ウォーズ・シリーズも大人気で、完売している作品が多いよ。
販売中のお値段で約50万円ってとこ。
この作品もお店のディスプレイ用に持ってこいだろうね。

今回紹介したガブリエル・ディショウ、面白いね!
小さい作品があったら本当に購入したくなるほど気に入ってしまったよ。
これからも注目していきたいアーティストだね。

がっちりBUYましょう!vol.14 引越し作業中発掘編2

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【手に入れたあの時が蘇る思い出の缶バッジたち】

ROCKHURRAH WROTE:

10月最後の週のブログでSNAKEPIPEが発表した通り、ROCKHURRAH RECORDSは引っ越しという一大イベントを実行して、やっと新居で少し落ち着いたところだ。
いやー、毎度まいどの事だけど引っ越しはものすごく心身ともに疲れるし、寝ても覚めても色々な心配事ばかりで困難の連続だったよ。
世間一般の家庭がどの程度の荷物か比較した事はないけど、うちの場合はとにかく「何でこんなに狭い部屋にこんなに荷物が入ってたの?」とビックリするくらいの荷物量を誇ってるので、前回の時も今回も荷造りや準備が特に大変だったのだ。
レコード、本、そしておびただしい服やブーツ類の山、これらがウチの荷物の大半を占めててあっという間に部屋の中がダンボールの山となってしまった。さらに人から見れば何でこんなものを取っておくのか理解に苦しむような捨てられない荷物も多数。
それでも今回は思い切って捨ててしまった物も多く、ゴミ収集日には大量のゴミ袋をSNAKEPIPEと二人で捨てに行って、というのがお決まりのパターンだったよ。最後の数日は睡眠二時間という日が続いてヘロヘロの状態でやっと荷造りを済ませたものだ。普段からもっと荷物をスッキリさせておけよ、と言われればそれまで。

この大量の荷物が引っ越し屋のトラックに果たして積めるのか?というのが冒頭に書いた心配事のひとつだったんだけど、何とか無事に全部載せる事が出来た。ここまでは良かったけど引っ越し当日、まさに運び込みしようとする時間にまさかの土砂降りとなって天を仰ぎ呪う(大げさ)。
ROCKHURRAHは自他ともに認める本格派の雨男であり、旅行とか楽しみにしていたイベントでよりによって雨という事がとても多いんだよね。それが今回もバッチリ大当たりだったというわけだ。

苦労した甲斐あって今度のところは駅から近い、広い、周りが静か、買い物が便利、ごみ捨てがとても便利、道も広くて歩きやすい、自転車置き場もゆったりで雨の日も安心、緑が多いといったウチの理想とする物件。
無理してでも引っ越して良かった。

さて、実は前日くらいまで荷解きがあまり進まず、最低限の暮らしは出来ても日常を取り戻すにはまだまだかかりそうと思っていたもんだ。昨日やっと二人のパソコンを取り出して新居で初めてのブログを書き始めたけど周りはまだダンボールの山に囲まれてる状態。傍から見ればブログなんて書いてる場合じゃないだろうと思えるだろうけど、重要度は人によってさまざまだからね。

今回はその地獄の(相変わらず大げさ)引っ越し作業中に見つけた思い出の品について書いてみよう。
前回同じようなタイトルで書いたのが2011年6月の事だったね。
宝物というわけでもなく、今も愛用しているわけでもない。けれども何十年前に買った経緯とかディティールだけは忘れてない、これこそが思い出という事なんだな。
それがこの色褪せてしまった缶バッジだ。
今どきの若者のファッションや流行なんてものにはとても疎いROCKHURRAHだが、系統は全然違っててもバッグに缶バッジ付けてるのとかはよく見かける。そんなもん知らないよ、などという時代になってなくて良かったよ。

画面左上の大きいのは80年代ニュー・ウェイブ好きなら誰もが知ってるジョイ・ディヴィジョンのもの。
彼らの1stアルバム「Unknown Pleasures」は1979年に出た伝説の名盤だが、ピーター・サヴィルによるジャケット・デザインも話題になって、ずっと後の時代になってもこのデザインを街角でたまに見かける。何年か前にH&MでこのデザインのTシャツ売ってるの見たし、このTシャツ着てるけど「ジョイ・ディヴィジョンを本当に知ってるのか?」って人とすれ違った事も何度かあるからもう驚かないけどね。

デザインの元ネタ、あのギザギザの波は初めて発見された無線パルスだとの事で天文学か物理学、いずれにしろROCKHURRAHなどが知るはずもない分野から転用した画像。
ROCKHURRAHも流用や転用した画像を多く使ってるけど、どこかの画像使って有名になるってのもマルセル・デュシャンのレディ・メイドと一緒でアート的には有りの世界だね。

ROCKHURRAHは森脇美貴夫の音楽雑誌「DOLL」が誌名変更する前の「ZOO」という雑誌でジョイ・ディヴィジョンを知って、当時は勉強熱心だったから聴きたいバンドにマーカーしてたもんだ。読んだ直後に福岡のタワーレコードKBC(当時はたぶんレコード・プラントKBC)で見つけて買って、一曲目の「Disorder」のイントロを聴いただけで衝撃を受けた一人だ。この辺は昔の記事でも書いてるね。

缶バッジを買ったのもおそらくそのKBCのレジ前で見つけたんだと思うけど、レコード買ったのとは別の日なのは間違いないね。買った時にはまだ大好きなバンドになるかどうか不明なわけだから。

画面右上の大きいのはジョイ・ディヴィジョンと同日に買ったディス・ヒートの1stアルバムが缶バッジになったもの。デザインが有名で割とどこでも見かけるPILやジョイ・ディヴィジョンよりは遥かにレアだとは思う代物。これを今の時代に欲しがる人がいるのかどうかは不明だけど、ニュー・ウェイブ初期の最も重要なバンドだね。
「Unknown Pleasures」と共に1979年に出たレコードの中でROCKHURRAHが最も衝撃を受けた一枚。
こうやって続けて書くとROCKHURRAHがあらゆることに衝撃を受けてるように感じてしまうが、たまたま続いただけだ。
初めて聴いた時はまだノイズ・ミュージックも実験音楽もほとんど知らなかったけど、一曲目「Horizontal Hold」の強烈なイントロが数日間頭の中を離れなかったのを覚えている。
ちょうどその頃のめり込んでいた夢野久作の「ドグラ・マグラ」の冒頭、ブウウ――ンンンという音はこういう感じかな?という音にピッタリ当てはまったような気がして快哉を叫んだものだ。これはROCKHURRAHの勝手な解釈だけど。

これまた上のジョイ・ディヴィジョンの缶バッジと同日に福岡のKBCで買ったんだと思うが、日にちは違ってもレコードも缶バッジも同じ組み合わせというところに嗜好が現れてるな。
実は同じ時にスロッビング・グリッスルのバッジも買って若い頃はこの辺を組み合わせて「人とはちょっと違うんだぞ」というところをアピールしていたもんだ。

画面左下は言わずと知れたPILの缶バッジ。その辺に売ってたものと正規品の違いはわからんけど、これはちゃんとレコード屋でレコード買った時に付けてもらった特典バッジでたぶんちょっと偉いのだ。しかし買ったのはPILのレコードではなくて、他のお目当てのものが品切れになってたから代わりに貰ったものだと記憶している。
若い頃の写真が出てきてここで公開する気は全く無いけど、PILのTシャツ着てヤマハのパセッタという軽量で迫力ない原付バイクに乗ってる姿があって懐かしい。友達に貸したら事故でグシャグシャにされて、親にバレるのが怖くてすぐに弁償させて同じバイクのすり替えしたのも今となってはいい思い出。

画面右下はペル・ユビュの珍しい缶バッジ。
徳間ジャパン・レーベルがなぜかイギリスのインディーズ大手レーベル、ラフ・トレードのレコードをじゃんじゃんとリリースさせて、ROCKHURRAHは大半を輸入盤で買ってたんだけど、福岡まで買いにゆくまでもないようなレコードは国内盤で済ませていた。
少し説明が必要だけど、ROCKHURRAHが住んでいた小倉には大した輸入レコード屋がなくて、高速バスで1時間ほどで行ける福岡・天神までわざわざ輸入レコードを買いに行ってたというわけだ。毎週とまではいかなかったけどかなり一人で通ってて、この小旅行が若い頃の無上の楽しみだったんだよ。
で、ペル・ユビュは輸入盤で全部揃えていたんだがラフ・トレードに移籍して4thアルバム「The Art of Walking」とその後のライブ・アルバムがちょうど徳間ジャパンのラフ・トレード・キャンペーン(たぶんこんな名称はないけど勝手にそう呼んだ)の時期とピッタンコだったもんで、こんなマイナーなバンドだったのに人気バンド並みの缶バッジまで作って配布したんだと思う。
このアルバムはすでに持ってたから、別のバンドのレコード買って缶バッジだけペル・ユビュのを手に入れたのが写真のものだ。街のパンク屋とかでは決して手に入らないはずなので自慢してずっと愛用してたな。おかげで真ん中がへこんでしまったよ。

画面中央の中小2つのバッジはこれまた珍しいウェイステッド・ユースのもの・・・と書こうと思ったがもはや日曜の夕方。ここまでブログを書いてる余裕がないからこのエピソードは割愛しよう。ここまで書いといて何だその中途半端さは?

では以下からSNAKEPIPEのお宝コーナー。

SNAKEPIPE WROTE:

2011年6月に書いた「がっちりBUYましょう!vol.3 引越し作業中発掘編」では、すっかり忘れていた(SNAKEPIPEにとっての)お宝を紹介する記事だったんだよね。 そんなに昔のことだったとは! この7年間は一つ所を拠点に営業していたROCKHURRAH RECORDS。 そろそろ違う景色を眺めたくなったので、ROCKHURRAHとSNAKEPIPEにとって都合の良い場所を選んでみたよ!

そしてまた出てきたお宝!(笑) 実を言うと、いつ手に入れたのか記憶が定かじゃないんだよね。 日付が印字されているので、1998年の物、ということは分かる。 なんと、今から20年前! タイムマシーンで当時に戻ることはできないので、20年前は何をしていたかを思い出すことにした。 うっすらと蘇ってきた記憶によれば、恐らく勤務地が新宿だったようである。 きっと駅のポスターなどで横尾忠則展が開催されることを知り、鑑賞したんだろうな。 どうして紙袋が2枚あるのかは全く覚えていない。 その時期だけ高島屋のショッピングバッグが「横尾忠則デザイン」に変更されていたことを知り、何か買い物をしたついでに恥を忍んで余計に袋をもらったくらいしか思いつかないな。(笑) 全然違うのに「プレゼント用」と嘘を吐いた可能性もある。 うーん、SNAKEPIPEならやりかねない。(笑)

7年ぶりの引っ越しは、前回越した時からあっという間に歳月が経ってしまったように思ったけれど、20年前のことになると記憶が曖昧だということに愕然とする。 日記もつけてないしね。(笑) 自分の持ち物なのに、すっかり忘れていた逸品に再会して嬉しかったな! ネットで検索してみると、この紙袋がオークションに出ていたことがわかった。 外国の方が売りに出していたようで、日本円にして約33,000円の値段がつけられていたよ。 ぎゃー! SNAKEPIPEは未使用品を2枚所持しているので、この計算だと66,000円になってしまう! 売る気は全くないけどね。

次回の引っ越しはいつになるんだろう? その時にはまた別の思い出の逸品に巡り会えるんだろうか。  

ふたりのイエスタデイ chapter15 /思ひ出のポスターたち

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【一番最初に飾ったポスター】

SNAKEPIPE WROTE:

皆様は部屋にポスターやポストカード飾ってますか?
その人の趣味嗜好が一目でわかってしまうから、怖いアイテムとも言えるかもしれない。
我が家を好きな物で満たしたいSNAKEPIPEは、必ず何か飾ってしまうよ。
一番最初に飾ったのは、あの有名なアンディ・ウォーホルのマリリンのポスターだった記憶が蘇ってきたよ。
その時の部屋は50年代のアメリカをイメージしていたっけ。
白黒の市松模様のスツールに合わせたモノクロームのマリリン。
フィフティーズっぽくスクールクロックも隣にかけていたよ。
なんだかとても懐かしいなあ!(笑)
あのウォーホルはどこにいってしまったのやら?

興味を持つ対象が変化すると、インテリアにも影響が出る。
次はアジアな雰囲気の部屋にしていたんだよね。
ベッドもパソコンデスクも椅子もすべて藤の家具。
それでもトイレの中だけはインダストリアルを演出していたっけ。
その時の様子は「インダスとリアル(意味不明)」に載せているね。
中央に見えるのが映画「リキッド・スカイ(原題:Liquid Sky 1982)」のポストカードを集めたもの。
2009年の記事「カルトは儲かると?(博多弁)」に感想をまとめていたことを思い出した。
それにしてもブログのタイトルがダジャレばっかりだよね。(笑)
「リキッド・スカイ」のトレイラーがあったので載せておこう。

今観ても、すごく刺激的!
ちゃんと調べたわけじゃないから断言できないけど、この映画はまだDVDになっていないみたいね。
若かりし頃のSNAKEPIPEが熱中し、何回鑑賞したのか覚えていない、お気に入りの作品なのに残念だよ。
今はこうして断片的にでも映像を観ることができるので、少しは満足だけどね!(笑)
調べていて知ったことだけど、「リキッド・スカイ」の続編が制作されるらしいよ。
主役だったアン・カーライルは62歳で再び同じ役柄を演じるという。
果たしてどんな作品になるんだろうね?
今まで続編にはガッカリすることが多かったので、観たいような観たくないような複雑な心境だなあ。

当時のトイレ左側に飾っていたのがこのポストカード。
これまた若かりし頃のSNAKEPIPEがオン・サンデーズで購入したもの。
「カッコ良い!」と一目惚れし、レザーのミニスカートの女性に憧れを持っていたっけ。それからかなりの年月が経ってから、このレザー・ガールを別の場所で目にすることになる。
ファッション・ブランド「ヒステリックグラマー」が流用しているんだよね。
最初に発見した時は「あ!ウチのトイレの!」って思ってしまったSNAKEPIPE。(笑)
「Hell’s Belles」は1969年のアメリカ映画で、ポストカードを見ての通りバイカー物なんだよね。
YouTubeで映像を観ることができるけど、ちょっとチープな雰囲気で、ミニスカートの女性もイマイチな感じ。
このポスターだけが独り歩きしたのかもしれないね。 

SNAKEPIPEの部屋に話を戻そう。
トイレ右側にはフランシス・ベーコンを配置。
これらのチョイスは、ただ単に好きという感覚だけ!
一見支離滅裂に見えるけれど、台紙にダンボールを使用することで統一感を出したところがさすがだね!(自画自賛)
過去の話を書いているのに、全く嗜好が変わっていないことがよく分かるね。(笑)

次に越した先のトイレに飾っていたのは横尾忠則のポストカード。
SNAKEPIPEはコレクションをトイレに飾るのが好きみたいだね。(笑)
横尾忠則が手がけた唐十郎主催の「状況劇場」 のポスターを複数枚並べていたっけ。
1960年代後半もSNAKEPIPEの憧れなので、その時代を感じるんだろうな。
実は現在の部屋でも横尾忠則のポスターを飾っている。
30号ほどの大きさがあるので、かなりインパクトが強い!
このポスターがあることで、部屋の方向性が決まってしまうほど。
もしかしたら、このポスターの裏にウォーホルのマリリンが隠れているかもしれないな!
近いうちに外す機会があるので、確認してみよう。

実はROCKHURRAH RECORDSの事務所移転が決まったんだよね。
そこで思いついたのが、今回のブログネタってわけ。
新事務所にはどんな作品を飾りたいかROCKHURRAHに尋ねると「リヒター」という答えが返ってきた。
やっぱり!(笑)
2014年に鑑賞した「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」で実物を目にした時から、2人揃って虜になっているのがゲルハルト・リヒター。
マーク・ロスコもそうなんだけど、実物に対峙した時の、あのなんともいえない感覚ったら!
抽象絵画の素晴らしさが分かったような気がするよ。
実際に買うとしたら、、、4億6千万だって!(笑)

現在荷物の整理で大忙しのROCKHURRAH RECORDS。
そのため来週のブログはお休みとさせて頂きます。
ファンの皆様、再来週までしばしのお別れね!
まずは引っ越し、頑張ります。(笑)

映画の殿 第35号 市川崑「横溝正史シリーズ」03

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【金田一耕助が心惹かれた女性、早苗を演じる大原麗子】

SNAKEPIPE WROTE:

市川崑監督特集第3弾は「獄門島」ね。
「獄門島」は1947年から1948年にかけて雑誌「宝石」に連載されていた小説で、金田一耕助シリーズの第2作目の作品なんだね。
1985年と2012年に実施されたアンケートミステリーランキングで「獄門島」が堂々の1位を獲得しているという。
1947年に発表された小説が2012年になっても1位ってすごいことだよ!
65年間、ずっと読み続けられているロングセラー作品になるんだね。

最初に映画化されたのは片岡千恵蔵が金田一耕助を演じた1949年版だという。
小説が発表されてすぐだよね。
余程小説が話題になったんだろうね。
それから約30年の時を経た1977年に、市川崑監督によってリメイクされることになるとは!
ちなみに、テレビドラマ版「獄門島」は、今までに5回も制作されているというから驚いちゃう。
「獄門島」がどれほど人気があるのかわかるよね。
トレイラーを観てみようか。

すでに市川崑監督と主演の石坂浩二がタッグを組んだ作品を2作鑑賞済なので、こちらにも心得があるよ。
誰が常連なのかすぐに分かっちゃうんだよね。(笑)
そしてトレイラーの中に「コンタッチ」が入っている。
モノクロームの強いコントラストで、金田一耕助のアップをほんの数秒だけ入れ込むカット割。
なんともいえない効果があるんだよね!
当時このトレイラーを観たら、興味津々で映画館に向かうだろうな。

獄門島のあらすじも書いておこうね。

終戦直後の引き上げ船で死んだ男・鬼頭千万太。
彼は戦友に「俺が島に戻らなければ妹たちが殺される!」という臨終の言葉を残していた。
彼の遺書を預かった金田一は、その戦友に代わって獄門島と呼ばれる島を訪れるが、果たして、俳句の言葉に見立てた奇怪な殺人事件が起こってしまう……。(allcinemaより)

横溝正史は因縁めいた名前や地名を使うのが得意だよね。
犬神、 鬼首村と来て、今回は鬼頭で獄門島。
いかにも「何かありそう」な雰囲気だもんね!
映画の冒頭で、どうして獄門島という名前になったのか、という説明がある。
無惨絵のように血が飛び散っているおどろおどろしい絵をバックに、ナレーションが入っていたんだけど、声が小さめであまりよく覚えてないよ。(笑)
検索すると「その島は流人や海賊がいた島で、住人はそれらの子孫である」といった内容だったみたい。
原作は大昔に読んだきりのため、曖昧な情報になってしまいごめんなさい!

金田一耕助が託されたのが、この紙ね。
「心残りのことがある。ぼくにはしなければいけないことが」
無念さがよく伝わる内容だよね。
この遺書をたずさえて、金田一耕助は鬼頭家に赴くことになる。
犬も歩けば棒に当たる、じゃないけど金田一耕助が行くと事件が起こる!
もちろん、そうじゃないと物語にならないんだけどね。(笑)

「獄門島」のモデルとなったのは、岡山県の最南端に位置する六島だという。
無人島ではなく、現在も人が住んでいるみたいだよ。
それにしても左の画像、素晴らしいね。
雲のかかり方や島のドス黒さは、モノクロームのように見えて凶々しさ全開!
さすがに映像美で有名な市川崑監督だな、と感心しちゃうよ。 

そんな因縁がある獄門島にこれほどの美女が住んでいるとは!
遺書を書いた鬼頭千万太は本家(本鬼頭)の長男であり、分家(分鬼頭)にも長男がいる。
早苗はその分鬼頭の長男、一の妹なのである。
演じるのは大原麗子。
大原麗子といえば、市川崑が監督したサントリーウイスキーのCF、「すこし愛して、なが~く愛して。」のイメージが強いんだよね。
実際に女優として映画に出演している作品を観たことがないのかもしれない。
ちょっと気が強い、まっすぐな性格の美人という早苗に似合っていたよ。
金田一耕助が一緒に東京へ行きませんか、と誘うシーンがあるんだけど、納得しちゃうもんね。
この時の大原麗子、30歳くらいかな。
もっと若く見えたよ。

横溝正史の小説は登場人物の関係が分かりづらいことがあるため、金田一耕助が映画の途中で芋の煮っころがし食べながら家系図作るシーンがあるんだろうね。
「獄門島」でも前述したように本家と分家があるので、同じ姓を名乗っていても、主従関係を理解するのが難しいかもしれない。
ちょこんと座っている3人娘は本家の当主が妾に産ませた子供で、少し頭が弱いように見える。
一番右はこの時16歳くらいだった浅野ゆう子。
1980年代後半に一世を風靡したトレンディドラマの女王だったけれど、この時期にはまだそんな片鱗はなし!
「獄門島」では、あらすじにあった俳句の言葉に見立てた被害者になってしまうんだよね。

3人娘の殺人現場はかなりドラマチックで、このシーンが撮りたくて映像化されることが多いのかもしれないな。
「萩と月」のほうが浅野ゆう子ね。
どちらの句も松尾芭蕉とのこと。
俳句にちなんだ殺害現場というだけでもインパクトがあるのに、映像に文字を入れる演出は新鮮だよ。
このシーンだけを切り取ると、まるでポスターみたいだもん。
市川崑監督以外の「獄門島」は未鑑賞なので、これ以上の表現ができているのかどうかは不明だけどね。
殺人現場なのに美しい、というアンビバレント!
きっとレクター博士も唸るはず。(笑)

市川崑監督が横溝正史作品を手がけた映画で、必ず出演しているのが草笛光子。
今回は、お小夜という役どころで、本家当主である鬼頭与三松の妾になった女役者。
上に出てきた3人娘の母親なんだよね。
芭蕉の句と同じように、お小夜が得意にしていた演目が事件のヒントになるあたりも、知的なセンスを感じるよ。
女役者も堂に入ってたし、狂女となったシーンも本物に見えたよ!

市川崑監督が手がける「獄門島」は女優陣が非常に豪華なんだよね。
太地喜和子は名前と顔は知っていたけれど、映画を観たことがなかったよ。
「獄門島」では分家の嫁である巴役。
ちなみに旦那は大滝秀治という、年の差夫婦ね。(笑)
太地喜和子の、匂い立つような妖艶さに驚いてしまう。
「女」というより「メス」といったほうが良い感じがするよ。
調べてみるとこの時34歳くらい。
今はこんな風に「女」を表現できる女優っているんだろうか。 
こんな雰囲気がある女性なのに、もう亡くなっていると知り残念に思うよ。 

本家の千万太と分家の一が戦死した場合、次に鬼頭家を継ぐ順番は、頭の弱い3人娘。
いくら腹違いとは言っても、本家の血筋だからね。
その3人娘を誘惑して鬼頭家を乗っ取るため、巴に隷属している鵜飼という男がいる。
まるで女みたいに色が白い男、と表現されていた鵜飼を演じたのはピーター!
この役ピッタリだったなあ。
3人娘とも殺されてしまったのでお払い箱になってしまうんだよね。
この役はもうピーター以外考えられないと思っていたら、ドラマ版では三善英史?
その配役も良いかもね!(笑)

もう一人綺麗どころが出演しているんだよ。
司葉子は本家の女中、勝野役なんだけどね。
こんなに美人の女中が獄門島にいるかな?
本家には大原麗子もいるし!
鬼頭家、恐るべしだね。(笑)
実は司葉子は映画の中で重要な役割なんだけど、地味な印象しか受けないんだよね。
太地喜和子の存在感が強いせいなのか、少し霞んで見えてしまったよ。

鬼頭家当主が精神的におかしくなっているため、後見人として鬼頭家に出入りしているのが了然和尚。
演じているのは佐分利信なんだけど、この方非常に滑舌が悪い!
セリフを聞き取るのに苦労したのはROCKHURRAH RECORDSだけかしら?
どちらかというと滑舌が悪いROCKHURRAHを完全に上回ってたもんね。(笑)
その聞き取りづらいセリフの中に、現代ではNGとなるワードが含まれているために、注意喚起されている。
昔の映画の中には、現代とはルールや常識が違うこともあるから、そのままで良いように思うけど。
特に今回のNGワード(とみなされているセリフ)は、肝に当たる部分!
変更したりピー音を入れて消してしまうと意味が違ってしまうのに。 
ちょっと神経質になり過ぎているように感じてしまうね。 

すでにお馴染みとなった加藤武、大滝秀治、三木のり平、沼田カズ子、坂口良子らは、相変わらず良い味出していたね。
それぞれのキャラクターが確立されているので、何が起こるか分からないミステリーの中での安心材料になっている。
笑いの要素も含まれているところも好感度アップなんだよね!(笑)

市川崑監督が次に手がける横溝正史作品は「女王蜂」。
どんな映像美が展開されるのか。
感想をお楽しみに!