パラレル・マザーズ鑑賞

20221113 top
【ヒューマントラストシネマ有楽町内の看板を撮影】

SNAKEPIPE WROTE: 

スペインの巨匠、ペドロ・アルモドバル監督の新作が始まっていることを知らせてくれたのはROCKHURRAHだった。
タイトルは「パラレル・マザーズ(原題:Madres paralelas 2021年)。
主演はペネロペ・クルスだというから期待しちゃうよね!
早速チケット予約をして、有楽町に向かったのである。

朝と日中の気温差が10℃くらいあると服装選びに困るよね。
「備えあれば憂いなし」として、少し厚着したROCKHURRAHは、途中で服を脱いでしまった。
日差しの下では暑いくらいで、11月中旬とは思えない小春日和だったよ。
選んだ映画館は有楽町駅から徒歩1分のところにあるヒューマントラストシネマ有楽町なので、道に迷うこともなく、あっさり到着。
あまり混んでいない予想をしていたのにもかかわらず、着席すると7割近く埋まっていたのには驚いた。
小さめの劇場だったので、ちょっと息苦しい感じになったよ。
客層としては年齢層はどちらかというと高めで、一人で来ている人が多かった印象だね。

まずはトレイラーを載せてみよう。

 

続いてあらすじね。

フォトグラファーのジャニスと17歳のアナは、出産を控えて入院した病院で出会う。
共に予想外の妊娠で、シングルマザーになることを決意していた二人は、同じ日に女の子を出産し、再会を誓い合って退院する。
だが、ジャニスはセシリアと名付けた娘と対面した元恋人から、「自分の子供とは思えない」と告げられる。
そして、ジャニスが踏み切ったDNAテストによって、セシリアが実の子ではないことが判明する。
アナの娘と取り違えられたのではないかと疑ったジャニスだったが、激しい葛藤の末、この秘密を封印し、アナとの連絡を絶つことを選ぶ。
それから1年後、アナと偶然に再会したジャニスは、アナの娘が亡くなったことを知らされる──。(公式サイトより)

アルモドバル監督作品に多数出演しているペネロペだけど、主演するのは「ボルベール〈帰郷〉」以来になるのかな?
ペネロペは今年48歳なので、映画の中で17歳の子と一緒に妊娠しているシーンは、ちょっとだけ無理がある設定だったかもしれない。
そうはいってもペネロペの美貌とスタイルの良さは健在で、おしゃれなファッションも似合っていたよ。
さすがにアルモドバルのミューズだね!
ジャニスという役名についての説明が面白かったよ。
ネタバレになるから書かないけれど、「ボルベール」にも似た話が出てきているので、アルモドバルが好きなんだろうね。(笑)

あらすじに出てきた17歳のアナを演じたのは、長編映画2作目だという新人のミレナ・スミット。
映画の途中でバッサリ髪を切り、イメチェンしていたよ。
とてもかわいいヘアスタイルで、よく似合っていたね。
モデルもこなしているようで、ジャージ姿もカッコ良いよね!

ペネロペ演じるジャニスの親友として登場したのがロッシ・デ・パルマだったので、嬉しくなってしまう。
80年代後半から90年代のアルモドバル作品に登場した、常連女優だからね!
「ジュリエッタ」にも出ていたようだけど、すっかり忘れているね。(笑)
かつては「ピカソの顔」と書いていたロッシだったけれど、太ったせいか顔の「いびつさ」が目立たなくなっていたよ。
フエリタ・セリーノもお婆ちゃん役で登場していたね。
アルモドバルの全盛期を支えた女優陣の登場は、安心感を与えてくれるよ。

新生児を取り違うといえば、是枝裕和監督の「そして父になる(2013年)」を思い出す。
ROCKHURRAH RECORDSでは未視聴なので、なんとも言えないけれど、カンヌ映画祭審査員賞を受賞している作品なので、アルモドバルも知っていたはずだよね?
是枝監督と似た題材を選び、アルモドバルの味付けになっていたかといえば、そこまで強い個性は感じられなかったのが残念だった。
アルモドバルらしい突飛さやギャグもなく、淡々とメロドラマが進行していったからね。

アルモドバルらしいといえば、女優たちのファッションだったり、室内装飾のカラフルさはおしゃれだった。
ペイン・アンド・グローリー」の感想にも書いているように、アルモドバル作品は視聴コンプリートを目指しているので、次回作も必ず観る予定だよ。
次はアルモドバル色を強めの、奇抜な映画に期待したいね!

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