SNAKEPIPE MUSEUM #28 Aitch

【こんな学術書があったら欲しいな!】

SNAKEPIPE WROTE:

今回のSNAKEPIPE MUSEUMはルーマニアのイラストレーター、 Aitchをご紹介してみたいと思う。
一体なんと読めば良いのかな?
どうやら彼女の名前がHelianaというらしく、恐らくそのイニシャルから「エイチ」というアーティスト名にしているみたいね。
詳しくは書いてなかったけど、多分そうだと思う。(笑)

Aitchはルーマニア西部トランシルヴァニア地方の都市、ティミショアラの美術大学でグラフィックやイラストを学んでいたらしい。
そしてその在学中に「weird chubby fantastic creatures(不思議なまるまる太っている空想的な創造物) 」を描き始める。
この当時の絵がどんなものだったのかはサイトに載っていないけれど、 Aitchの作風を決定したんだろうなと想像する。
自分の作風についてAitchは

ピンク色でかわいくて上品な
ぞっとするするような半宗教的奇人が
シュルレアリスムの世界でミックスされている感じ

と表現しているらしい。
SNAKEPIPEの訳し方がおかしいためか、ちょっと意味不明だよね。(笑)
言いたいことはなんとなく解るから、良しとするか。
相反する物が混在する、と言いたいんだろうね。(笑)
確かにAitchの絵はかわいいけど、残酷な雰囲気があってそこが気に入ったからね!

ブログのトップ画像と同じ「Beautiful Us」シリーズから「Blood」という作品。
ちなみにトップ画像のタイトルは「Skeleton」ね。
書いてあるから分かるか。(笑)

この絵を見て思い出したのがメキシコの女流画家フリーダ・カーロ。
「2人のフリーダ」は、心臓と、そこから伸びている血管がインパクトのある絵だよね。
Aitchの「Blood」も、フリーダ・カーロと同じように血管が伸びているけど、心臓だと思われる部分は松ぼっくりに見えるよね。
赤い血管が走り顔にはお花がいっぱいで綺麗だけど、やっぱり少しグロテスクなところがとても素敵!(笑)
「Skelton」も周りに植物が描かれていて、それがAitchの特徴なのかも。
そこでもう一人思い出したのが、アンリ・ルソー。
左の「蛇使いの女」だけではなくて、ルソーの絵には木が生い茂ったジャングルが描かれていることが多いからかもしれないね。
そして人物が逆光のためなのか、黒いシルエットになり、目だけが光っている点も魔術的で惹かれる。
夜のジャングルに行ったら、是非ともこんな場面に遭遇してみたいと思わせる静謐さと危険さを併せ持った幻想的な美しい絵だよね!
フリーダ・カーロも、アンリ・ルソーも少し漫画っぽいタッチなので、その点でも共通点を感じてしまうのかな?
もちろん2人共、SNAKEPIPEは大好きなアーティストなんだよね!

「The Garden of Good and Evil」という別のシリーズからチョイスしたのは、魚をモチーフにした作品。
魚の形を枠にして、中に様々なモチーフが所狭しと描かれているね。
この絵から、2013年10月に「コレクション♪リコレクション VOL. 2色彩のラプソディー展鑑賞」で鑑賞したエーリヒ・ブラウアーを思い出したSNAKEPIPE。
エーリヒ・ブラウアーはウィーン幻想派を代表する画家として有名と説明されているので、グロテスクで不思議な世界観がAitchとつながるように感じるのかもしれないね。
エーリヒ・ブラウアーの左の作品「Sternpuppe」はスクリーンプリントによるもの。
Aitchはすべての作品を水彩で描いているというので、油絵の厚みがないところも共通しているのかもしれないね。
ちょっと強引過ぎる説明か?(笑)

Aitchは自身のサイトで作品をモチーフにしたiphoneケースやトートバッグなどの小物の販売も行っている。
ちゃんとドルで表示させて、しかも「日本への配送可能です」まで書いてあるから恐れ入る。(笑)
近頃の若いアーティストはメディアを活用して、マルチに頑張るなあ!
SNAKEPIPEは「Beautiful Us」のポスターあったら購入してみたい。
日本へもポスター郵送してくれるかしら?(笑)

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