大人社会科見学—大アマゾン展—

【大アマゾン展のチラシ】

SNAKEPIPE WROTE:

行ったことのない場所を知りたい、実際に目にしたことがない動植物を見てみたい欲求は誰にでもあるだろう。
こんなに小さな島国に住んでいるのにも関わらず、その全てを知ることすらままならないのだから。
地球規模で考えた場合、世界のほとんどが知らない場所と言っても過言ではないと思う。
そしてその中でも特に南アメリカ大陸にある、世界最大面積を誇るアマゾン熱帯雨林に魅力を感じるのもうなずける。
日本人の常識を覆すような未知の動植物がいるだろう、という予想をしてワクワクしてしまうからだ。

そんなアマゾンに焦点を当てた「大アマゾン展」に気付いたのはROCKHURRAHだった。
上野にある国立科学博物館で3月14日より開催されるという。
春休みの家族連れが一段落した頃を狙って行くことにする。
この手の展覧会が好きな友人Mにも声をかけると、やっぱり気になる様子。
前にも国立科学博物館で「グレート・ジャーニー展」を観たっけ。
「グレート・ジャーニー」とは、探検家・人類学者・外科医である関野吉晴氏が挑んだ、通算16年、人類拡散の足跡を辿る旅の記録のこと。
大人社会科見学—グレートジャーニー 人類の旅—」にまとめてるね!
この時と同じ怪しい3人組、またもや上野に集合である。

5年ぶりに4月に雪が降った関東地方。
その後、数日間も春が来たとは思えないような寒い日が続いていた。
怪しい3人組も全員革ジャン着用!
寒いね、と言いながら上野公園を歩き、国立科学博物館へと向かったのである。
日にちを選んだおかげで、それほどの混雑は感じられない。
入り口入ってすぐの場所から展示が始まっていた。

第1章 太古の南米大陸からアマゾン誕生まで

「大陸移動によって南米大陸が誕生した中生代白亜紀。
現在のアマゾンが誕生する前に生息した(中生代白亜紀~新生代の)動植物を、ブラジルのサンタナ層の化石をメインに紹介します」というのがこのチャプターの趣旨とのこと。
ここで一番気になったのは、翼を拡げた状態で体長5mという翼竜。
写真撮影OKだったので撮ってみたんだけど、よほど遠くから撮影しないと全体が把握できないほどの大きさだったんだよね。
写真上では少し切れちゃってるよ。(笑)
翼の途中に4本の指があるのが見える。
まるでコウモリみたいなんだよね!
こんな巨大コウモリが大空を舞っていたとは!
想像すると怖いけれど、ロマンも感じるなあ。

第2章 大河アマゾン 

「アマゾンには、約420種の哺乳類、3000種以上の魚類、約1800種の鳥類、約6万種の植物、昆虫は地球上の種の4分の1に相当する100万種以上が棲んでいるといわれています。
本章では、これらの多種多様な生物の宝庫であるアマゾンを紹介します」いきなり目に飛び込んできたのが、哺乳類の剥製!
説明にあるような420種類全てが網羅されているわけではないんだよね。

厳選された(?)哺乳類の中で、SNAKEPIPEが大注目したのはアルマジロ!
THE CLASHの「Rock the Casbah」の中でも登場していたのを思い出すよね!
あんまり近くで見たことがなかったから気にしていなかったけれど、甲冑で武装した姿に似合わない、かわいい顔!
調べてみたらペットとして飼うこともできるんだって?
急にお気に入りの動物になってしまったよ。(笑)

もう一つ気になったのがヤドクガエル!
かつて先住民が毒を抽出し吹き矢に塗って矢毒とし狩猟に用いたことが名前の由来となっているというヤドクガエル、前から名前は知っていたけれど実物を見るのはこれが初めて!
確か村上龍の「半島を出よ」の中でも、ヤドクガエルを飼育している人物がいたっけ。
毒性のある生物というと、色が毒々しく、いかにも凶暴な雰囲気を醸し出していることが多い印象があるよね。
ヤドクガエルについても同じように見事なカラーバリエーションを見せてくれるんだけど、びっくりするのがその体長!
いろんな種類がいるんだろうけど、今回目にしたのはほんの2cmほどの大きさだったんだよね!
毒々しいというよりは、むしろキュート!(笑)
ペットとして飼いたいとまでは言わないけれど、「猛毒の危険生物」のレッテルから「小さいのに頑張り屋さん」の印象に変化してしまった。
ROCKHURRAHもヤドクガエルのファンだったようで、ミュージアム・ショップにあったカプセル・トイの中にヤドクガエルを見つけて、本気でガチャガチャやろうと思ったらしい。(笑)
あまりに精巧にできていて、欲しくなったそうだ。
財布にでも入れておくつもりだったんだろうか?(笑)

他にもアナコンダやピラルクー、ピラニアやカンディルなど「いかにもアマゾン」な生物も紹介されていたね!
カンディルの生態はピラニアよりも恐ろしく感じたよ!

第3章 アマゾン先住民の装飾品

「アマゾンの先住民は日用品だけではなく、装飾品も森や川の自然の産品からつくります。
本章では祭事などで使用したコンゴウインコの羽を使った髪飾りや頭飾り、植物の実を使った楽器などを展示します」という説明のように様々なアクセサリーが展示してあったんだけど、この規模は明治大学博物館のほうが充実してたかも?というレベル。
チャプター分けするほどの規模ではなかったなあ。

続いての「アマゾン体感4Kシアター」は、アマゾンを1人称としてナレーションを付けた約13分間の映像だった。
「私はアマゾン、私の中には◯◯達がいます」
のような感じで、主人公がアマゾンなのね。(笑)
巨大スクリーンに映し出されるアマゾンの風景は確かに迫力あったけれど、会場内が非常に寒かったほうが気になってしまった。
あとで聞くとやはりROCKHURRAHも友人Mも寒かったという。
全員が揃って内容についてよりも空調に関して感想を述べ合うことになるとはね!(笑)

2階にもう一つ、水槽に入ったピラニアが鑑賞できる第2会場とミュージアム・ショップがあったけれど、全体としては
「これで終わり?」
というかなり小規模な展覧会だった。
「大アマゾン展」というよりは「小アマゾン展」というところか?(笑)
怪しい3人組、まだまだ知識欲が旺盛だったので常設展へと向かうことにする。
現在改修中のため全ては観られない「地球館」に行ってみた。

この常設展、ものすごく素晴らしい展示じゃないの!(笑)
写真は地球館3階の哺乳類の剥製なんだけど、こんなに多くの種類が並んでいるのを観たのは初めてかも。
友人Mは「パリの国立自然史博物館の造りを絶対マネしてる!」と言っていた。
友人Mはその博物館に実際行ってるからね。(笑)
本当に素晴らしい博物館だったらしいので、SNAKEPIPEも行って観たい場所なんだよね!
その博物館を参考にしているのか、証明の当て方や展示方法に工夫が感じられて楽しい時間を過ごすことができた。

ちなみに「地球館」だけでも
3F [大地を駆ける生命 / たんけん広場-発見の森]
2F [科学と技術の歩み]
1F [地球の多様な生き物たち]
B1F [地球環境の変動と生物の進化 -恐竜の謎を探る-]
B2F [地球環境の変動と生物の進化 -誕生と絶滅の不思議-]
B3F [宇宙・物質・法則]

というように全7フロアの展示会場があるんだよね。
前述したように改修工事中のためB1Fは完全閉鎖、「恐竜の謎」を知ることはできなかった。
人類の進化や頭蓋骨の変化なども解り易く展示されていて、じっくり鑑賞してしまった。
動植物だけにとどまらず、科学や宇宙にまで広がる展示が一つの建物の中で鑑賞できるのは素晴らしいことだよね。

全てのフロアの工事が完了したら、また行って鑑賞したいと思う。

2 Comments

  1. 鳥飼否宇

    大アマゾン展、おもしろそうですね。鳶山の知識を増やすためにも次回の上京の折りに行ってみたいと思います。

  2. ROCKHURRAH

    鳥飼先生、いつも読んで頂きありがとうございます。
    まさか「大アマゾン展」でコメント頂けるとはビックリです。
    でも考えてみれば先生の専門分野でしたよね。
    機会がありましたらぜひご覧になって下さい。
    ん?国立科学博物館の関係者みたいな発言ですが(笑)。
    では鳶さんにもよろしくお伝え下さい。

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