【ビアズリーを彷彿させるデカダンスが見事!】
SNAKEPIPE WROTE:
3月4日はSNAKEPIPEの誕生日!
ROCKHURRAHが企画を立ててくれて、お出かけした話は次週に書く予定だよ。
そして3月6日は、我らが鳥飼否宇先生のお誕生日!
一日早いおめでとう!と言わせていただきます!(笑)
今回のSNAKEPIPE MUSEUMは、日本人アーティストについて書いてみよう。
たまたま目にした海外のサイトで紹介されていて知った名前だけど、きっと大変有名な方なんじゃないかな?
山本タカトは、1960年秋田生まれ。
東京造形大学絵画科卒業後、アルバイトでイラストを描き生計を立てていたという。
「浮世絵ポップ」や「平成耽美主義」と銘打った画風が特徴とのこと。
SNAKEPIPEは作品を目にした時、丸尾末広かと勘違いしてしまったんだよね。(笑)
美少年と残酷、というテーマや絵柄が似ていると思って。
Takato Yamamotoと書いてあったので、興味を持ったよ!
山本タカトは、ドラキュラが好きで、10代の頃に影響を受けた漫画は萩尾望都の「ポーの一族」だという。
永遠に少年や少女のまま生きていくところに魅力を感じたらしい。
作品に、その永遠性が反映されていて、描かれているのは少年や少女。
日本画や浮世絵のような背景に、美少女と残酷が加わって、凄絶な美を感じる。
落合芳幾や月岡芳年などに代表される「血みどろ絵」同様、残酷なのに美しいという相反する要素が混在していて、とても好み!
内蔵や骨まで露出した、かなりグロテスクな作品なのにね。
オスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」は、読んだことがなくても皿に載った首は知っている人が多いんじゃないかな。
オーブリー・ビアズリーが描いた挿絵が有名だよね!
こちらは山本タカト版のサロメ、といったところかな。
2013年4月に書いた「映画の殿 第02号 オフィスキラー」の中で、日本映画「桜の森の満開の下」について触れている。
美しい岩下志麻が「首遊び」をするために、人間の首を持ってくるように命令するんだよね。
処罰としての斬首と、人形遊びのように玩具として扱う場合があることを思い出したよ。
山本タカトは、どんな意図で描いたんだろうね?
おかっぱ頭の美少女とドクロや花のモチーフは「アリ」だけど、どうしてそこにクマのぬいぐるみが入るんだろうね。(笑)
そのミスマッチが面白くて選んだ画像だよ。
ユーモアがプラスされた作品なんだね!
山本タカトの精密な筆致と色彩感覚、そして独特の雰囲気は、海外でも人気だろうなあ。
昨年は原画展を開催していたようなので、今後また展覧会があったら行ってみたいと思う。
画集も観てみたいね!