【国立映画アーカイブ入り口を撮影】
SNAKEPIPE WROTE:
2022年1月、今からおよそ1年前に「MONDO 映画ポスターアートの最前線」を鑑賞した国立映画アーカイブで、「ポスターでみる映画史 Part 4 恐怖映画の世界」が開催されている。
ホラー映画好きのROCKHURRAHと一緒にお出かけしたよ!
前回の企画展では、全作品の撮影が可能だったのに、今回は個人所蔵のポスターも展示されているため、一部を除いて撮影禁止。
楽しみにしていたのに、非常に残念だよ。
そのため使用している画像は、SNAKEPIPEとROCKHURRAHの撮影によるものだけではないんだよね。
会場に入ると、お客さんが意外と多くて驚く。
前回行った時は、開館と同時くらいの時間に入場していたため、もっとゆったり鑑賞できてたみたいね。
入場すると、まずは常設展の「日本映画の歴史」からスタート。
以前鑑賞した時と、ほとんど同じ内容だったので、サラサラっと鑑賞して終了!
順路に沿って歩いて行くと、企画展会場に到着する。
第1章は「恐怖映画の古典」で、「カリガリ博士(原題:Das Cabinet des Dr. Caligari 1919年)」や「吸血鬼ノスフェラトゥ(原題:Nosferatu: Eine Symphonie des Grauens 1922年)」、画像には入っていないけれど、「フランケンシュタイン(原題:Frankenstein 1931年)」など、観ていなくてもタイトルは知っている有名な作品のポスターが展示されている。
ガラスケースの中にあったのはパンフレットだったけれど、映画ポスターを載せたのが「肉の蝋人形(原題:House of Wax 1953年)」。
これは1933年に制作された映画のリメイクとのことだけど、ROCKHURRAH RECORDSが観たのは、1953年から約50年後に3度目に映画化された「蝋人形の館(原題: House of Wax 2005年)」だよ。
鑑賞したのは、かなり昔のことなので、詳細は覚えていないけれど、とても怖かったことは覚えているよ。
機会があったらもう一度観てみたいね。
第2章は「狂気と幻想を求めて」で、50年代から60年代の映画が特集されていた。
「サイコ(原題:Psycho 1960年)」のような有名な作品も展示されていたけれど、SNAKEPIPEが気になったのは「顔のない眼(原題:Les Yeux sans Visage 1960年)」。
まるで「犬神家の一族 (1976年)」に登場する犬神佐清(とされる人物)が、かぶっていたマスク姿のような女性に興味が湧く。
Wikipediaであらすじを読んでみると、ストーリーはアルモドバル監督の「私が、生きる肌(原題:La piel que habito 2011年)」に近いと感じたよ。
「私が、生きる肌」のWikipediaに「ペドロ・アルモドバルは、本作公開の10年前に原作を読んだ。時間をかけて脚色し、ジョルジュ・フランジュの『顔のない眼』とフリッツ・ラング脚本のスリラー映画に影響を受けた」と書かれていたので、「やっぱり!」と納得したSNAKEPIPEだよ。(笑)
「血を吸うカメラ(原題:Peeping Tom 1960年)」はインパクトが強くて印象に残ったよ。
恐怖で歪んだ女性の顔に入るヒビ。
右下にはガーターベルトを見せ、ピンヒールを履いた半裸の女性が描かれている。
そして冷酷そうにカメラを構える男。
ポスターだけで鑑賞意欲をそそられるよ。(笑)
レコードだったら「ジャケ買い」みたいな感じだね。
Wikipediaに載っているストーリーを読んでみると、期待を裏切らず(?)、カルトっぽい雰囲気なので、いつか観てみたい映画だよ!
第3章「未知なるものの襲来」、第4章「より鮮烈に、より残酷に」には、ROCKHURRAHが大好きなホラー映画のポスターが並んでいた。
映画と共にポスターについても詳しいため「これは数種類あるバージョンの中でも出来が良くないタイプ」など、ROCKHURRAHが解説してくれる。
数あるお気に入りのポスターの中で、今回選んだのは「悪魔のいけにえ(原題:The Texas Chainsaw Massacre 1974年)」。
ROCKHURRAHは、このポスターを使用して、オリジナルTシャツを作成し、愛用していたという。
販売目的じゃないので、著作権がなどと目くじら立てないでね。(笑)
好きな映画のポスターに囲まれて、とても楽しそうなROCKHURRAHだったよ!
特別コーナー「アジアの恐怖映画と近年のヨーロッパ恐怖映画」に、先日鑑賞した「簞笥(原題:장화, 홍련 2003年)」のポスターを発見!
この映画を観るきっかけになったのは、大好きな韓国のバラエティ番組「三食ごはん 山村編」。
ヨム・ジョンア、ユン・セアとパク・ソダムの3人が怖そうに観ていたのが「簞笥」だったんだよね。
「三食ごはん」では、女優らしからぬ食べっぷりを披露していたジョンアが、一体どんな演技をしているのか気になり鑑賞。
登場人物が非常に少なく、舞台はほとんどが室内。
そしてどうやら元ネタである韓国の古典怪談の設定だけを使用し、ストーリーは大幅に変更していたらしい。
静かな雰囲気のホラーで、ジョンアは美しい継母を好演していたよ!
第5章と第6章は「日本の恐怖映画」が集められていた。
気になったポスターは「八つ墓村(1977年)」。
この映画については2012年10月に書いた「好き好きアーツ!#17 鳥飼否宇 part4–妄想女刑事–」 で触れていて、金田一耕助を渥美清が演じたことの違和感を訴えているよ。
山崎努の鬼気迫る演技と「とぼけた」石坂浩二との対比が観たかったのに!
ポスターは米倉斉加年によるもの。
観た瞬間にROCKHURRAHが「米倉斉加年だ!」と呟く。
夢野久作の表紙を手掛けていたので、画風について知っているとのこと。
和洋折衷でくっきりした色使いが美しいよね!
ホラー映画のサントラが流れて、音からも恐怖を感じることができるブースもあったよ。
こじんまりした企画展だけど、展示数は100点を超えてたんだね。
撮影が可能だったら、もっと嬉しかったかも。(笑)
また別の企画で訪れたいね!