【会場内を撮影させて頂いた1枚】
SNAKEPIPE WROTE:
ホドロフスキー新聞やキネマ旬報での記事、インターネット上などで以前から知っていたホドロフスキー夫妻による絵画展。
かなり長い期間開催されていると思い、いつかチャンスがあったら行こうとボンヤリ考えていた。
長年来の友人MやROCKHURRAHからも、絵画展の情報知ってる?などと聞かれたこともある。
先日ふと思い出し、もう1度絵画展について調べると会期は9月21日まで!
まだまだ大丈夫、なんて悠長に構えていられないほど迫ってるじゃないの!
これは早速計画しなければ!
9月には2回連休があるので、どちらかの日程で調整しようとROCKHURRAHと相談する。
友人Mにも声をかけると是非一緒に行きたいとのこと。
怪しい3人組、今回は渋谷に参上である。
会場となっているアツコバルーに行くのは今回が初めて。
サイトに表示されているマップによれば、Bunkamuraのすぐ近くとのこと。
最近全然Bunkamura方面行ってないなあ!
かつては仕事の関係で月に1度は通っていた渋谷区松濤だったのに、すっかりご無沙汰。
いつの間にかドン・キホーテまでできてるよ!(笑)
友人Mとは109前で待ち合わせ。
方向感覚に優れている友人Mが一緒だと、初めて行く場所も安心ね!
バルーといえば、かつて一世を風靡したサラヴァ・レーベルの主催がピエール・バルーだから、アツコバルーと関係あるんじゃないの?とROCKHURRAHが話す。
さすがはレコード屋、良く知ってるね!
ピエール・バルー!
ルールールーシャバダバダシャバダバダ~
あの有名な「男と女」の俳優、そしてあの主題歌!
そうなのかな?関係あるのかな?
などと話しているうちに、目的の場所アツコバルーのビルに到着する。
ホドロフスキー夫妻絵画展のボスターが貼ってあったので分かり易かった。
5階へ向かう。
エレベーターを降りるとすぐに会場になっている。
靴を脱いでお上り下さい、と声をかけられる。
展覧会で靴を脱ぐのは初めてかも!
チケットはドリンク付きで500円。
しかもドリンクはコーヒーや紅茶だけではなくて、カクテルやワインなどのアルコール類も選べることになっていてびっくり!
飲み物を持ったまま鑑賞してもOKとのこと。
何もかもが初めてづくし、少しだけ戸惑いながら鑑賞することにしたのである。
実はドリンク付きで500円の情報を知った時に、恐らく展示作品数が少ないんだろうなと勝手に予想していたSNAKEPIPE。
ところがその予想は大きく裏切られ、展示作品数の多いこと!
総展示数52点とは、びっくりだね。
1枚ずつじっくり鑑賞していく。
ホドロフスキーは1967-1973年の間
メキシコの新聞「EL Heraldo」 誌の週末増刊号に、
カフカ的実存主義に支配されたナンセンス・ストーリーから
次第に自身が影響を受けた禅の悟りに関する
「ファブラス・パニコス(素敵なパニック)」を
合計284ページにわたり連載し、プロの漫画家として
活躍していた(webより引用)
そしてホドロフスキーのデッサンを観た奥様、パスカル・ホドロフスキーが 絵を描くことをホドロフスキーに勧めたことから、ドローイングを共作するスタイルになったという。
バンド・デシネ(ベルギーやフランスを中心とした地域の漫画)の原作者としてのホドロフスキーは知っていたけれど、ホドロフスキー自身も描いていたとは全く知らなかったよ!
ペン画をホドロフスキーが、水彩で色を付けるのが奥様という共作スタイルだって。
さすがにプロの漫画家だった程の腕前、構図も題材も素敵、そして色合いのバランスが素晴らしい!
結婚して10年というホドロフスキー夫妻の仲睦まじさ、関係の深さがにじみ出てると思う。
上の画像は「虎のタンゴ」という2014年の作品とのこと。
2014年って今年なんだよね!
「リアリティのダンス」と「DUNE」のプロモーションで忙しかっただろうに、精力的に活動してるよね。
映画監督でもあり、絵も描くと言えばSNAKEPIPEが敬愛しているデヴィッド・リンチがいるよね!
恐らく「カルト映画」として同じジャンルで括られてしまう2人だけど、絵を鑑賞すると全くタイプが違うことが判るね。
リンチの絵に感じた暴力性がホドロフスキーには感じられない。
リンチの異常性もホドロフスキー夫妻には見受けられなかったね。
タイトルに「愛の結晶」と謳われているのが良く解る。(笑)
ホドロフスキー夫妻の絵には残酷な題材もあるんだけど、コミカルな雰囲気なんだよね。
ROCKHURRAHいわく「日本語にしたら’ひょうきん’」だって。
確かに観ていて怖くなるリンチの作品にはなかった表現だよね!
8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryで鑑賞した「好き好きアーツ!#26 DAVID LYNCH –「鬼才デヴィッド・リンチの新作版画/写真展」と「イメージメーカー展」」の時も今回のアツコバルーも、どちらも展示販売の形式だったけれど、どちらの展示会にも購入者がいるんだよね!
今回のホドロフスキー夫妻のドローイングは原画ではなくジクレー版画で販売しているとのこと。
ジクレー版画って一体なんだろう?
リトグラフやシルクスクリーン版画と違い、
版を用いずに刷り上げるのが特徴で、
デジタルデータを上質なキャンバスや版画用紙、
高級写真用紙や和紙などの最高級の素材に、
150~250年規模の高い保存性を誇る、
ミュージアム・クオリティの顔料プリントのこと。
ポスター印刷との最も大きな違いは、
作家自身が監修を行いプリント工房(グラフィック)と
共同で作り上げる「作品」という点にある。
と説明されている。
より原画に近い形で再現されていて、お手頃価格で購入できる点がファンには嬉しいってことだよね!(笑)
いや、いくらお手頃とはいってもSNAKEPIPEにはちょっと難しい…。
画集があったら欲しいなあ!
ひと通り鑑賞が終わったところで、飲み物を頂きながらホドロフスキーのインタビュー映像を観ることにする。
入り口でチケット販売をしていた女性をハッキリ見ていなかったSNAKEPIPEは、ドリンクカウンターにいる彼女を見てビックリ!
なんて美しいんでしょー!(笑)
思わず、綺麗ですね!と声に出してしまったほど。
そしてその女性の後ろにある「うちわ」に目が止まる。
「ほどろふ」「すきっ」と書かれた、ホドロフスキーうちわ!(笑)
アツコバルーの関係者である美大生が制作されたとか。
友人MとROCKHURRAHに持ってもらい、撮影した画像!
快く撮影OKさせて頂き、ありがとうございました!
作品1枚ずつの接写以外なら、会場内の撮影も快諾して頂きとても嬉しかった。(※上の作品画像はネットからの引用です。念のため)
ホドロフスキーの映像は「リアリティのダンス」と「DUNE」のトレイラーに加え、先日ホドロフスキーが来日した際のインタビューが入っていた。
若さの秘訣について聞かれると「若い妻を得ること」などとユーモアを混ぜて答えている。
日本との関わりについても、「リアリティのダンス」にも登場した日本人の床屋の話などをしていたね。
顔の色艶も良くて、とてもパワフルなホドロフスキーだったよ!
帰り間際にチケット販売の美人さんが名刺をくれた。
ブログに書いた際には連絡して欲しいとのこと。
ってことで今回のブログはご了承頂いた上で書かせてもらいました!
そして11月に開催される「世界のCMフェスティバル」にも足を運んでね!とフライヤーを渡してくれた。
美人さんの関係者が主催しているとのこと。
「好きなことしかやらないんです」
って羨ましい環境だねー!(笑)
いつかそんな言葉を言ってみたいな。
会場に入る前に疑問だった「バルー」についても教えて頂いた。
アツコバルーのアツコさんは、ピエール・バルーの奥様とのこと!
関係あるどころじゃなかったね。(笑)
2014年はすっかりホドロフスキー・イヤーになったね。
次回作「フアン・ソロ」も楽しみだ!
そしてアツコバルーの次回の展覧会「野又穫 展 「Ghost」 浮遊する都市の残像」とのこと。
野又穫は一目惚れで画集を購入した大好きなアーティストなので、また行ってみたいと思う。