【これが噂のBlackBerryだ。まるで巨峰?少しデカ過ぎないかSNAKEPIPE?】
ROCKHURRAH WROTE:
携帯電話がこの5月で満期(言い方が変か?)になったので、かねてから考えていたスマートフォンに機種変更をした。と言っても流行りのiPhoneでもアンドロイド携帯でもなく、ROCKHURRAHが選んだのはBlackBerryと呼ばれる端末だ。
ご存知の人は多かろうが、海外では使っているビジネスマンも多く、オバマ大統領も使用しているとかで一時期脚光を浴びた。が、日本ではあまり普及しなかったし、持ってる人も近場では見かけないなあ。ノキアとかモトローラとかが日本で普及しないのと同じで、やはり日本人の体質と合わないのだろうかね。
しかしウチの場合はROCKHURRAHよりもSNAKEPIPEが独特の流線型に惹かれて早くから目をつけていたのがBlackBerryだ。
二人にとってあまり魅力的な機種がないドコモをやめてソフトバンクに鞍替え、そしてiPhoneユーザーになってしまおうかと、直前まで考えていた。特にROCKHURRAHは昔からずっとアップルのMacのみを使い続けてきた。携帯や音楽プレイヤーやタブレットだけアップルという人よりはずっとこのメーカーに愛着もあるし、心はものすごくiPhoneに傾いていたのは事実だ。んがしかし、電車の中を見渡してもiPhoneだらけという光景、そして自分がその仲間になるのはどうしても耐えられなかった。
かつては圧倒的に少数派で挑戦する姿勢が好きだったMacだが、ここ数年はヒット連発で常に先端を走っている印象がある。ところが反主流だったものが一転して王道になる、という傾向がどうやらROCKHURRAHは好きじゃないらしい。これはもう理屈じゃなくて根っからのアンチ体質のヒネクレ者なんだろう。
だからと言ってiPhoneじゃなくBlackBerryにする理由にもならないんだけど、まあとにかく、急激に猛烈に欲しくなってこれを選んだというわけだ。理知的でなくてすみません。
さて、このBlackBerryはカナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)という会社が作ったスマートフォンだが、誰でも調べりゃわかる歴史だとかはくどくど語る気はない。
カナダ、よくは知らないがなぜだか昔から憧れてる国だった。
SNAKEPIPEが穿いてるカナダ軍のカーゴパンツはなぜだかカッコ良く見えるし始祖鳥マークで有名なアークテリクス(アウトドア&ミリタリーのブランド)も高級で高品質の印象がある。大昔にシモキタで働いていた時に同僚でカナダ帰りの男がいたが、音楽センスも抜群で「カナダ、恐るべし」とずっと心の中で一目置いていた国、カナダ。
どれもこれもBlackBerryとは何も関係ないな。
とりあえず日本でドコモが販売してるのは現在2機種のみ。この夏に3機種に増えるらしいが、世界的な普及率から考えると実に貧相なラインアップだと思える。
そういうわけで我が手の内にカナダを手に入れたわけだが(大げさ)、この製品のいいところ、悪いところなどを軽く語ってみようか。ただしスマートフォンについて全く疎いのは間違いないしiPhoneだってほとんど触った事すらない男だから、何かと比較しての文章にはならないのは確か。しかも最新機種でも何でもなくて「今さら」な感じ。
こんなんでいいのか?このブログ。
BlackBerryを見た事がある人なら誰でもわかるだろうが、日本の携帯よりもキーが格段に多い。これは通称QWERTYキーボードと呼ばれる配列で、いわゆるパソコンのキーボードの簡易版といったものだ。パソコンと同じローマ字入力で文字が打てるのは携帯キーが苦手だったROCKHURRAHにとっては嬉しい。SNAKEPIPEとの日常メールに英語がやたら交じる文章を書きたいと思っても、携帯のキーじゃラチがあかなくて実に簡単にそっけないメールしか書けなかったROCKHURRAHも、これで人並みのメールが書けるのが良かった点だな。ただし立ったまま片手で打てるほどにはまだ熟練してないので、両手使いが今のところの基本。はじめて携帯持った頃はこんなだったなあ。
非常に細かいキーで「大丈夫なのか?」と感じる人は多かろうが、キーが独立して配置されてるので意外と押し間違わない。ゲームウォッチ時代からピコピコしまくってるのでこの辺は大丈夫。キーの小ささで躊躇してる人はチャレンジしてみるといい。
メールはパソコン宛てのものが瞬時に転送されてくるのが嬉しい。自分の通販サイトでの注文に携帯メール・アドレスからじゃないパソコンのアドレスで外出先からでも返信出来るというわけだ。外から返信した事ないが(笑)。逆に不便になったのは普通の携帯からのiモードメール。ドコモがspモードとかいうのをやっていてiモードとの互換性を図っているらしいが、これがパソコン宛てのメールよりも遥かに遅延してしまい、受信するのは数分後というありさま。携帯とのやりとりだとリアルタイムで待ち合わせが出来ないよ。いわゆるiモード問い合わせで自分で確かめる事が出来ないのは欠点だな。BlackBerryだけがそういう仕様なのかスマートフォンというものがそうなのかは知らないけど。
インターネットについては表示は遅い。他のスマートフォンと比べた事はないが遅い、とよく書かれているので遅いんだろう。画面の解像度は低く、ディスプレイも狭いので快適なネット環境とは程遠いのは確か。iPhoneで自在にネットを楽しんでる人を見ると羨ましくなってしまう。しかし気長に待てばウェブページの再現性は意外と高く、ウチのブログなんかも一応ちゃんとしたデザインのまま表示されている。当たり前か?
最初から標準で搭載されているブラウザが殺風景なのでノルウェイの森で出来たOperaをインストールしてみたら少しマシになった。最初はものすごく細かい文字でウェブページ全体が表示されるが、トラックボールで拡大すれば割と快適に読める。表示は遅いがスクロールも高速で全体的にキビキビ、解像度の低さを感じにくいという設計になっているようだ。
FLASHが表示出来ないというのが個人的には致命傷だが、意味もなく大量に低レベルのFLASHを使いまくっているROCKHURRAHのサイト以外は、あまり気にせず閲覧出来るだろう。
アプリケーションやインターフェイスのテーマ、ゲームなどを追加して好きなようにカスタマイズ出来る、というのはBlackBerryに限らず、どのスマートフォンでも一番のお楽しみの部分だが、これは海外製の悲しさであまり使えるものがない。しかしMacのアプリケーションもこれと似たような境遇であるのは確かで、ROCKHURRAHは海外製のよくわからないアプリケーションが大好き、という嗜好を持っている。不遇であればあるほど燃えるのよ。
iPhone(というよりMac)のApp Storeのような存在がBlackBerry App Worldというもので、ここからいくつかフリーのアプリをダウンロードして使っている。ちょっと良さそうなのはたいてい有料で頭に来るが、 TwitterとかFacebookとかMy Spaceとかそういう機能を求める人には充実の多機能さだと言える。どのスマートフォンでも大体出来るんだろうが、BlackBerryは文字入力が得意技という点で一歩リードしているんじゃなかろうか。
最近気に入っているのが青空文庫を縦書きで読めるRoco Skyというアプリ。試しに久生十蘭の「金狼」や浜尾四郎の「殺人鬼」、国枝史郎の「神州纐纈城」など割とマニアックな作品をダウンロードして読んでみたら、これが文庫本読むよりもなかなか快適で、空いた時間にちょっと、という感じでスラスラ読めてしまう。全て大昔に読んだ事あるんだが、BlackBerryの中で懐かしいものに再会出来るとは思ってなかったので、嬉しい出来事。
「読書は紙をめくるものだ」と言われたらそれまでだが、最近読書がしにくい環境にいるROCKHURRAHにはうってつけのアプリだと言える。ただし最近の作家とかは青空文庫では手に入らないので、そのうち次の手を考えるか。フェイバリットの鳥飼否宇先生の作品などは何度でも読み返したくなるし、有栖川有栖先生なども読み返したいんだがねえ。暇があったら自力でテキスト化したいよ(笑)。
あと、買う前には全く気にしてなかったが割と良かった事といえば音質について。
最近iPodで音楽を聴くという事をあまりしなくなったけど、BlackBerryはiTunesからの音楽をそのまま同期させる事が出来る。最初から出来る機能だから使ってみるか、というくらいの気持ちで愛聴のライブラリをコピーしてみたんだが、昔持ってたiPodよりも格段に音質が良くて嬉しい誤算。micro SDカードにコピーしまくれば生涯分の音楽を常に持ち歩く事も可能だ。
そして最後になってしまったが、何と言っても姿形の美しさ、これがBlackBerryの最大の魅力だと個人的には思う。アップル製の端末のように「この手があったか!」というような革新的な部分は少ないオーソドックスなBlackBerryだが、何だか「昔のSFが示す未来的なアイテム」の形をそのまんまデザインしたようなフォルム。タッチパネル式のスマートフォンよりも心トキメクのはやはりROCKHURRAHが80年代野郎だからかな?
まあ要するにダメダメなところは多くても好きだってことか。
実はROCKHURRAHとSNAKEPIPEは近々引越しをします。サーバーが、とかネットショップ云々ではなく、本人たちの引越しです。
現在はまだパソコンも片付けてなくてブログくらいは書ける状態ですが、ウチの主力商品のレコード類は、今回のブログの告知以降はダンボールの中となってしまい、通販に関わる事がしばらく出来ません。いつも「零細」とか「つぶれそう」とか書いていますが単なるお休みであり、引越しが終わって環境が整い次第にすぐ復活します。心配なさるな(偉そう)。
ブログは来週くらいまででその後少し休みとなります。
では必ず戻ってきますのでまた逢う日まで、逢える時まで。