映画の殿 第55号 韓国ドラマ編 part11

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【いつもキレイに表紙を作ってくれるROCKHURRAHに感謝!】

SNAKEPIPE WROTE:

ほぼ毎日何かしらの韓国ドラマを観ているROCKHURRAH RECORDS。
話数が少ないドラマが続いたため、1ヶ月に2回も「映画の殿」で感想をまとめることになったよ。

まずは2022年の後半、話題になっていた「サムバディ(原題:썸바디 2022年)」から。
このドラマを紹介するいくつかの記事には「純愛サイコ・スリラー」といった、今まで聞いたことがない修飾語が並んでいる。
一体どんな話なのか、あらすじを書いてみよう。

出会い系アプリを開発したソフトウェア開発者と友人たちは、そのアプリをめぐる殺人や犯罪、そしてすぐそばに現れた謎めいた男の存在に翻弄されていく。(Netflixより)

続いてトレイラーね。

主役のソン・ユノが、とにかく不気味!
身長188cmの鍛え上げられた肉体を持つモデル出身のキム・ヨングァンは、ユノ役がピッタリだったね。
冷酷で頭脳明晰なサイコパスが似合い過ぎて、違う役柄が思いつかなくなりそう。(笑)
出会系アプリを開発したアスペルガー症候群のキム・ソムを、ミス・コリアの経歴を持つカン・ヘリムが演じていた。
喜怒哀楽を見せず、無表情な天才プログラマーが似合っていたよ。
Netflixの韓国ドラマでは珍しく、女優が脱ぐとは驚き!
サイコ同士のラブ・ストーリーなだけあって、一般人には理解し難い心の通じ合わせ方をしていたようだね。
ネット犯罪が増えている現代には、いかにもありそうな話と言えるかもしれない。
SNAKEPIPEがドラマの中で気になった女優は、巫女役だったキム・ヨンジ。
3人グループのメイン・ヴォーカル担当の歌手だったとは。
韓国は歌もダンスも演技も得意な人が多いよね!

ウ・ヨンウ弁護士は天才肌(原題:이상한 변호사 우영우 2022年)」も、Netflixをつけると「今日の1位」のように、話題になっていたドラマ。
「サムバディ」の主役はアスペルガー症候群で、「ウ・ヨンウ弁護士」のほうは自閉スペクトラム症だって。
今まで観た韓国ドラマの中にも、精神障害を抱える主人公が何度か出てきたよね。
特別な力を持つ精神障害者が、ドラマになりやすいから主人公にするのかな?
「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のあらすじを書いてみよう。

自閉スペクトラム症でIQ164の天才的な頭脳を持つ弁護士ウ・ヨンウは、ソウル大学ロースクールを首席で卒業したが、障害が原因で就職がなかなか決まらなかった。
父親の大学時代の後輩が代表を務める一流の法律事務所「ハンバダ」に採用され、新米弁護士として活躍することに。
シニア弁護士ミョンソクのもと、70代の老夫婦の間に起こった殺人未遂をはじめ、さまざまな事件を担当し、私生活でも壁にぶつかる中、一人前の弁護士として成長していく。(PR TIMESより)

 

鑑賞を始めた当初は、ウ・ヨンウの奇妙に見える行動や、一本調子に聞こえるセリフ回しに戸惑う。
「そうだ!」と作戦を思いついた時に、ヨンウの脳内を駆け巡るクジラの映像に観ている側も癒やされるようになってきた頃には、ヨンウの行動パターンにも慣れてくるよ。
どうしてクジラとキンパ(韓国のり巻)を偏愛してるのか謎だったね。(笑)
ヨンウの周りにいる人達が、どんどん暖かくなってくるのが、観ていて微笑ましかった。
SNAKEPIPEが気になったのは、ヨンウの親友であるグラミが働いているタルボネ居酒屋の社長。
とてつもなくくだらないギャグを連発して、自分で笑うヒゲオヤジ!
場を和ませてくれるキャラクターが良かったね!(笑)

その年、私たちは(原題:그 해 우리는 2021〜2022年)」は、「パラサイト」でソン・ガンホの息子を演じていたチェ・ウシクと、「梨泰院クラス」でヒロインを演じたキム・ダミが出演していることで話題になったドラマ。
以前から顔を知っている俳優が出ているだけでも、興味がわくよね。
相変わらず役名で覚えているため「梨泰院クラスのイソが出てるドラマ」と言ってしまう。(笑)
あらすじから書いてみよう。

もう二度と会いたくないと思っていたはずの元恋人同士の二人が、高校時代に撮影したドキュメンタリーが人気を集めたことをきっかけに、5年ぶりに再会する。(Wikipediaより)

 

高校時代の学年トップの女学生と、成績がビリの男子学生のドキュメンタリーが始まりになっている。
チェ・ウシクもキム・ダミも実年齢を偽り、高校生役をやってるんだけど、あまり違和感がないところがすごい。(笑)
そしてキム・ダミは、イソの時もIQが高い役、今回も成績優秀な生徒になっていて、頭が良いイメージがつきそう。

青春物にありがちなライバルの存在として、「刑務所のルールブック」で「法子」と呼ばれていたキム・ヨンチョルも出演していたよ。
高校時代の映像と、5年後である現在が交錯する前半は面白かったけれど、後半には単なるラブ・ストーリーになってしまったところが残念。
SNAKEPIPEが、いわゆる恋愛物に興味がないせいだろうね。(笑)
気になった俳優は人気アイドルを演じたノ・ジョンウィ。
金髪がよく似合う美女で、本物のアイドル・グループのメンバーなのかと思ってしまったくらい。
どうやら8歳頃から売れっ子の子役だったという、根っからの役者だったとは。
子役は大成しない、とか顔立ちが変わってしまうなどと言われることが多い中、ノ・ジョンウィは成功している例だろうね。
髪の色が濃い時よりも、金髪のほうが似合ってるのはなんでだろう?(笑)

「アンナ(原題:안나 2022年)」には、6話で完結するバージョンとディレクターズ・カット版の8話完結という2パターンがある。
どうやら監督と配信会社の間でトラブルがあったようなので、ROCKHURRAH RECORDSは迷うことなくディレクターズ・カット版を観ることにしたよ!
勝手にカットされたり編集されたらストーリーも違ってくるはずだしね?
あらすじはこちら。

地方の町で洋裁店を営む父と聴覚障がいのある母と暮らすイ・ユミは、6歳のとき、近所に住む駐留軍人の夫人に気に入られピアノやバレエ、英語を習う。
高校3年生のとき、若い音楽教師との交際が問題となりソウルに転校。
有名女子大学を目指すも受験に失敗したユミは、両親に「合格した」と連絡する。
それは、彼女がついた“些細な嘘”の始まりだった。(シネマ・カフェより)

続いてトレイラーね。

主演は「国民の初恋」の代名詞を持つペ・スジ。
どこかで観た顔だと思ったら、「映画の殿 第52号 韓国ドラマ編 part8」で紹介した「Vagabond」のヒロインだったね。
主人公アンナは、実際に学歴詐称スキャンダルを起こした人物がモデルになっているという。
ドラマの中でも小さな嘘から始まり、学歴も偽り教授になっていったアンナ。
調べられたらすぐに分かるはずなのに、と思いながら観ていたよ。
勉強して、無事に教授を務める努力は素晴らしかったけどね。(笑)
清楚な顔立ちの人に皆が騙されるのは、現実的にありそうだなと感じたよ。
「国民の初恋」が犯罪に手を染めて良いのかは別として。(笑)

4つのドラマについて書いてみたよ!
それぞれジャンルが異なっていて、面白かったね。
次回をお楽しみに!

ROCKHURRAH紋章学 タイル・デザイン アジア編

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【シンガポールにあるPeranakan Tiles Gallery。どれにしようか迷いそう!】

SNAKEPIPE WROTE:

今回のROCKHURRAH紋章学は、タイル・デザインを特集してみよう。
世界には様々なタイルがあるので、地域別のシリーズにする予定だよ!
タイル生産と消費が世界全体の約半分を占める中国から書いてみようか。

INAXのサイトによれば、中国で紀元前200年から紀元200年までの間に鳳凰や文字のタイルが作られていたという。
始皇帝陵の兵馬俑は紀元前246年から紀元前208年にかけて制作されたとすれば、タイルが作られていても不思議じゃないよね。(笑)

中国といえば龍、ドラゴンのイメージが強いよね!
画像は紫禁城の九龍壁、瑠璃タイルで1772年に制作されているという。
日本は江戸時代の中期から後期にかかる辺りだね。
かなり立体的な仕上がりで、迫力あるよ。
中国には3大九龍壁があるらしいけれど、どうやら横浜中華街にも北京で制作された九龍壁があるらしいので、一度観てみたいね!

続いても中国、北京にある天壇のタイルね。
天壇とは、1420年に皇帝が祭祀を行った宗教的な施設とのこと。
英語にすると「The Temple of Heaven」で、画像は祈年殿という北京のシンボル的な存在なんだとか。
1998年に世界遺産に登録されているというから、皆様ご存知の有名な建物なんだろうね?(笑)
タイルがとても美しいよ!

次はシンガポールのプラナカン様式のタイルね。
プラナカンとは欧米列強による統治下にあった東南アジアの各地域に、15世紀後半から数世紀にわたって移住してきたマレーシアに根付いた主に中華系移民の末裔を指すという。(Wikipediaより)
ドアが西部劇に出てくるような低い位置にあって、飲食店を営んでいるのかもしれないね。
ピンクドラゴンを連想する50’sなペパーミントグリーンとタイル、そして上に掲げられた漢字の看板がミスマッチで、レトロな雰囲気だよね。
タイルの使い方がオシャレなので、いつか自宅を飾る時の参考にしたいね!

カラフルでエスニックなタイルが敷き詰められている。
これはインドのアサングディ・タイルで、ガラス加工された表面に手作業でプレスして作られているらしい。
色鮮やかな見た目だけではなく、夏は冷房効果があり、冬には保温効果があるとのこと。
更に関節の痛みを防ぐというから健康面での利点もあるんだね!
いつかこんな素敵な床で、リングフィットアドベンチャーやってみたいよ。(笑)

最後に登場してもらうのは、我らが大竹伸朗!(笑)
直島銭湯「I♥湯」は、実際に入浴できるアート作品だという。
日本でタイルといえば、銭湯の富士山を真っ先に思い出す。
「I♥湯」のタイルは海中の様子が描かれているみたいだね。
湯船の下のタイル画も気になるところ。
内装から外装にいたる全てに大竹伸朗の世界を体感できるというから、一度行ってみたいよね!

地域別にタイルを紹介する企画と大見得を切ってきたけれど、中国、シンガポール、インド、日本の4ヶ国しか書けなかったね。
次回はどんな記事になるだろう。
楽しみにしていてね!(笑)

SNAKEPIPE MUSEUM #64 Mikhail Ray

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【ミハイルがいっぱいいるよ!】

SNAKEPIPE WROTE:

今回のSNAKEPIPE MUSEUMは、ウクライナのアーティストを紹介しよう。
ROCKHURRAH WEBLOGでは、政治的な意味や解釈についてほとんど言及してこなかったし、する予定もないので純粋に作品について書いていくよ!
アーティストの名前はMikhail Ray、読み方はミハイル・レイで良いのかな。
まずは簡単に経歴から。

1984年、ウクライナのヘルソンに生まれる。
船のコックをしていた家庭だった影響もあり、海兵隊員としてキャリアを積む。
2009年にデジタル写真のコラージュ作品と出会い、それ以来趣味として制作活動を続ける。
2014年から数々の賞を受賞し、展覧会も開催しているようだね。
2019 年にはミハイル・レイによって資金を提供されたNew Level Ray Prizeを設立。
ウクライナのヘルソン・トーテム・センター協力のもと、創造性を促進するために地元のアーティスト支援を行っているという。
現在39歳のミハイルが、後輩のために一肌脱いでるってことだよね。(笑)
今も海兵隊員のままなのか不明だけど、(元?)軍人によるアートというのが珍しい。
ではどんな作品なのか観ていこう。

最初に気になった作品がこれ。
タイトルは「Selfie」。
顔は出ていなくても、中央にいる人物がミハイル本人だよね。
まるでエッシャーのだまし絵のような背景と、十字架のように見えるシンメトリー構図。
落ち着いた色味も含めて好みだよ!
ミハイルは制作中の動画をYoutubeに載せているので、気になる人は観てみてね。
30分以上ある動画なので手の内が分かるよ。(笑)

続いての作品は「The Waterfall」。
直訳すると滝だけど、作品に込めた思いは深いみたいよ。
座禅を組んでいるところからは精神世界の探求といったイメージが浮かぶよね。
例えば敬愛する映画監督であるデヴィッド・リンチも一日2回TM瞑想を実践して自分の中にあるエネルギーや幸福に気付いた一人。
正方形の箱は自分だけの宇宙ということかな?
周りの手から汚れをつけられても、超然と自分自身であることに挑戦しているように見えるよ。

「Persona」はペルソナ、つまり仮面のことだよね。
見事に仮面が割れて、本当の自分が現れたところなのかな。
選んだ作品順に観ると、物語になりそうだよね。(笑)
photoshopの画像処理で作成されている、いわばフォト・コラージュだけど、元のパーツはどこから持ってきてるんだろうね?
ミハイル本人は別として、例えば実際にガラスを割って素材にしているのか気になるよ。

タイトルが「Salvador Dali」だって。
恐らくミハイルが好きなアーティストがダリなんだろうね。
この作品から、SNAKEPIPEにはダリっぽさは感じないけれど、額縁の中で泳ぐ魚と、服を着た溶岩のように燃える肉体といったシュールさは「いかにも」な感じで良いかも。(笑)

雰囲気がダリっぽい作品がこちら。
タイトルは「Fest」(祭)だって。
空と雲の様子と、手前に丸いテーブルがあるところなど、ダリの影響を受けているように感じるよ。
皿に乗っているのがパンやコショウではなかったり、空を飛んでいるのが鳥ではなかったら、もっとシュールだったかもしれないね。

最後はショッキングな作品ね。
目鼻口がなくなって、縫い込まれた顔。
これは「O」で、他に「V」と「Z」、蜂の巣が埋め込まれたバージョンがあるんだよね。
これらは2022年の作品で、完全に政治的なメッセージを含んでいる。
今の状況でなくても、この作品は観た瞬間にギョッとしてしまう。
ミハイルは、直接的な表現で作品制作もするんだね。
インパクトは大きいけれど、上に紹介した作品とは趣が違い過ぎるよ。

ミハイルは作品を販売していないようなので、個人的に制作して提示しているんだね。
趣味のレベルを超えたphotoshopのテクニックと、コラージュのセンスが素晴らしい!
次はどんな作品を見せてくれるのか楽しみに待っていよう。

映画の殿 第54号 韓国ドラマ編 part10

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【ドラマの気になる登場人物たち】

SNAKEPIPE WROTE:

相変わらず韓国ドラマを毎日観ているROCKHURRAH RECORDS。
備忘録を兼ねて「映画の殿」に感想をまとめておこう!
まずは「ナルコの神(原題:수리남 2022年)」のあらすじから。

南米のとある国で、政府の極秘作戦に参加することになった民間人事業家。
その目的は、その地で麻薬取引を行う韓国人麻薬王を検挙すること。
実話を基にした物語。(Filmarksより)

続いてトレイラーね。

韓国ドラマではウェブトゥーン原作が多い中、実話ベースということに注目だよね!
全6話という短い話数だった理由はそこにあるのかも。
あらすじにある「南米のとある国」というのはスリナム共和国で、恐らくほとんどの人が初めて聞く国名のはず。
SNAKEPIPEも同様で、ドラマの中のフィクションなのかと思ってしまったよ。(笑)
これも実在の国で、韓国人麻薬王の暗躍も現実だったと知り驚いた!
更に民間人が麻薬王逮捕に向けて協力していたことも、本当にあった話だったとは。
麻薬王を演じたファン・ジョンミンは、今までも何度か映画で観たことがあったようだけど、あまり覚えていなかった。
このドラマでの演技は強烈で、SNAKEPIPEはジョンミンに悪役のレッテルを貼ってしまった。
この後「ベテラン(原題:베테랑 2015年)」で、熱血刑事を演じるジョンミンを観ると違和感があったよ。(笑)
最初に観た役の印象が強い時に起こる現象だね!
最近では「イカゲームの」と修飾されることが多いパク・ヘスも、ROCKHURRAH RECORDSでは「刑務所のルールブックのピッチャー」として記憶しているため、国家情報院の役人と聞くと変な感じなんだよね。(笑)
「ナルコの神」は毎回ハラハラしながら引き込まれていく、骨太のドラマだったよ。
ちなみに制作費は350億ウォン、日本円で約36億円!
6回のドラマでこの金額ってすごいよね。(笑)

続いて「ある日~真実のベール(原題:어느 날 2021年)」を紹介しよう。
これは2008年にイギリスBBCで放映されたドラマ「クリミナル・ジャスティス」のリメイクとのこと。
インド、アメリカに次いで3番目とのことなので、イギリスのオリジナル版も気になるところだね!
一体どんな物語なのか、あらすじから書いていこう。

どこにでもいるような普通の大学生ヒョンスは偶然ホン・グクファと出会い、互いに引かれ、酔って一晩を共に過ごす。
目が覚めるとグクファは殺されていて、ヒョンスは殺人事件の容疑者となってしまう。
絶望するヒョンスを見た弁護士のシン・ジュンハンは、事件の弁護を引き受けることにする。
無罪立証のため孤軍奮闘するヒョンス。
ヒョンスを信じてはいないが無罪を立証したいシン・ジュンハン。
自分が見たことだけを事実とする警察と検察。
それぞれの「正義」を守る。(naviconより)

トレイラーはこちら。

「太陽を抱く月」や「サイコだけど大丈夫」でお馴染みのキム・スヒョンが大学生、韓国バラエティ番組「3食ごはん」で「チャおばさん」として親しまれている料理の達人チャ・スンウォンが弁護士役で出演している。
この「3食ごはん」が面白くて、大好きなんだよね!(笑)
チャおばさんは、アトピーに悩まされる三流弁護士という役で、何故か肩にかかるほどの長髪。
普段は後ろで結んでいるのに、カップラーメン食べる時に髪をおろし、振り乱しながら麺をすする姿に大笑いしたよ。(笑)
事件そのものより、刑務所内でのドラマと法廷での争いが中心になっていたね。
女検事を演じたのは、「地獄が呼んでいる」や「怪物」などのドラマに出演しているキム・シンロク。
憎らしくなるほど気が強い性格を見事に演じていたよ。
元ネタであるBBCのドラマを観ていないので違いなどは分からないけれど、あまりスッキリしない幕切れだった。
今まで観たことがあるキム・スヒョンとは違い、少しダークな部分が出ていたところが良かったね。

花遊記<ファユギ>(原題:화유기 2017年)」は2022年の夏頃から週末に観ていたドラマなんだよね。
全20話と少し長めだったこともあり、4ヶ月くらいかけて観終わったよ。
あらすじはこちら。

「西遊記」をモチーフに繰り広げられる新感覚ファンタジー・ラブコメディ。
幼少期から妖怪が見える少女ソンミは、ひとり孤独な日々を過ごしていた。
そんなある日、偶然出会った牛魔王ウ・フィに五行山に行ってあるものを取ってきてほしいと頼まれる。
言われるがまま五行山へと向かったソンミは、そこで大きい罪を犯し五行山に閉じ込められている孫悟空と出会う。
ソンミは悟空を助ける代わりに自身を守ってほしいと提案するが、解放した途端に逃げられてしまう…
月日は流れ、ソンミは不動産屋を営む女社長に成長。
一方、悟空は飲むと無敵になる「三蔵法師」の血を継いだ人物が現れたと聞きつける。
やっとの思いで見つけたものの、その人物は自身が置き去りにしたソンミだった…。(amazonプライムより)

 

西遊記をネタにしているので、孫悟空、三蔵法師、沙悟浄、猪八戒という馴染みにあるキャラクターが登場する。
孫悟空役には「バガボンド」でアクションをこなしていたイ・スンギ。
髪型を猿っぽくしていて、悟空が似合っていたね。
沙悟浄は年上なのに悟空のことを「アニキ!」と呼び、大企業の社長にもかかわらず家事が大好きという設定が面白い。
猪八戒は歌手PKとして芸能活動を行っている人気者。
名前の由来はピッグだろうね。(笑)
牛魔王を演じていたのは「チャおばさん」こと、チャ・スンウォンで、「ある日」の弁護士と魔王とのギャップが激しいよ!
魔王は芸能事務所の社長で、オシャレが大好きなファッショニスタ。
モデル出身のチャおばさんだけあって、スタイリッシュに着こなしていたよ!
アイスクリーム屋を営む冬将軍と、バーを経営する夏将軍が双子で、同じ役者が男装と女装で役を切り分けているところが秀逸だった。(笑)
途中まではとてもおもしろかったのに、孫悟空と三蔵法師のラブ・ストーリーが中心となった後半は少しダラけ気味。
20話まで引っ張らなくても良かったような?(笑)

最後は「シスターズ(原題:작은 아씨들 2022年)」。
主演が「トッケビ」のキム・ゴウンなので、期待して観始める。
名前を知っている俳優が出ていると興味が湧くし、「シスターズ」はNetflixで「今週の1位」などと表示されていて気になっていたんだよね!
まずは、あらすじを書いてみよう。

貧しいが仲睦まじく育った三姉妹は、お金のためにプライドが傷つく経験が少なくなかった。
そんな彼女たちは、700億ウォンの謎の大金を手に入れたことで事件に巻き込まれ、やがて韓国で最も裕福な有力一族に立ち向かうことになる。(Wikipediaより)

「トッケビ」では高校生だったキム・ゴウンが、7年経ってすっかり大人の女性になっていたね!
そして、ひょんなことから大金を手にしてしまうことからドラマが始まる。
700億ウォンを日本円に換算すると約73億円!
ジャンボ宝くじの10億円どころの騒ぎではないので、「もし手に入ったら」と想像するだけでも興奮してしまうよ。(笑)
三姉妹はタイプが違っていて、長女は妹たちを思って着服しようと目論むのに、次女は「汚れた金を手にするのは間違っている」と正義を振りかざす。
三女は更に冷めていて、姉妹との縁を切るのも厭わない様子。
キム・ゴウンの味方になり、「この分からず屋が!」と次女と三女を叱りつけたくなるSNAKEPIPE。
降って湧いた人様のお金だけど、なんとかして手に入れようとしてるお姉さんの気持ちも解るからね。
途中でベトナム戦争に関わった軍人の話が入り、政治的な側面も絡んでくる。
このシーンのためにベトナム政府から国内での配信停止要請があったというから、「いわくつき」ドラマになってしまったかも。
一応はハッピーエンドと言って良い終わり方なので、あれで良かったのかな?(笑)

今回は4つのドラマについて書いてみたよ!
一つ観終わると、新しいドラマが配信されていて、どれから観たら良いのか迷うほど。
韓国ドラマ、面白いね!(笑)