映画の殿 第79号 韓国ドラマ編 part28

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【「模範タクシー」はシーズン1と2両方の画像を用意してくれたROCKHURRAHに感謝!】

SNAKEPIPE WROTE:

年内最後になる「映画の殿」韓国ドラマ編を書いていこう。
かなり前にリストに入れておいたまま放置されているドラマってあるよね。
そのうち観ようと思いつつ、面白そうなドラマが配信されると優先してしまう。
初めに紹介するのは、ずっとリストにあった作品だよ!
毎回注意書きしているように、記事はドラマの制作順ではなく、鑑賞順なのでよろしくね。
※ネタバレしている可能性がありますので未鑑賞の方はご注意ください

美男堂の事件手帳(原題:미남당、Cafe Minamdang 2022)」は、ミステリー・コメディドラマとされていたので選んだんだよね。
ここ最近鑑賞していたドラマに笑いの要素が少なかったのが理由だよ!(笑)
韓国ドラマでよく見かける黄色い紙に朱色で文様や文字が記されている符籍(ふせき)をバックに、主要登場人物がポーズを取っているね。
符籍とは、韓国の伝統的なお守りの一種で占い師や僧侶に書いてもらうものらしい。
願いごとや流派などによって種類が違うんだとか。
ドラマの中で占い師を訪ねたり儀式を行うシーンをよく見るので、韓国では日常的に取り入れられていることなのかな。
「美男堂の事件手帳」はどんなストーリーなのか、あらすじを書いてみよう。

「カフェ 美男堂」で客の悩みを解決するニセ男巫(パクス)の「ナム道士」として人気のナム・ハンジュン。
元プロファイラーの彼は、依頼者の問題を解決しようとする中で、仲間と共に危険で奇妙な事件に巻き込まれることになる。
(シネマトゥディより)

トレイラーはこちら。

偽物の男巫を演じているのは「元カレは天才詐欺師 〜38師機動隊〜」や「もうすぐ死にます」などのドラマで主演だったソ・イングク。
鈴をふりながら飛び跳ねたり、歌うようにお教を唱えたりするのが様になっている。
さすがに歌手だね!
赤いパンツ一丁で倒れたり、白目を剥いて失神したり「美男」のイメージとは程遠いコミカルな演技だった。
今まで何本かソ・イングクのドラマを観ているけれど、こんなに笑いを取る役は初めてだよ。
白目のシーンは「熱血司祭」の影響かな?
元プロファイラーなので、観察力に優れ行動予測をするのが得意なことに加え、臨機応変な対応もできる人物。
ハッカーの妹からの正確な情報もあって、占いに訪れた人をぴしゃりと言い当てる男巫になれるんだよね。
SNAKEPIPEは妹の天才ぶりが羨ましかったよ。(笑)

刑事役は「花遊記」や「このエリアのクレイジーX」で知っていたオ・ヨンソ。
今頃になって「トンイ」で粛宗の再婚相手役だったことが分かったよ。
時代劇の衣装だと別人みたいになることもあるからね。(笑)
「美男堂の事件手帳」では、アクションをこなしていたオ・ヨンソ。
格闘に長け、恐れられる役どころなので、気合が入ると風が巻き起こり髪をなびかせる演出が面白かった。
日本のCFで似たようなシーンを見かけたので、「美男堂〜」の影響かなと思ったよ。(笑)
オ・ヨンソの先輩だけど部下として出演しているチョン・マンシクが、いつもの悪役ではなく良い人役なのでびっくり。
ほとんどのドラマで悪い人だったから、いつ裏切るのかとハラハラしながら観ていたよ。
取り越し苦労だったね。(笑)

ミステリーとコメディが融合した面白いドラマだった。
最後はキレイに片付いてスッキリしたよ!

続いては「エマ(原題:애마 2025年)」だよ。
主演は「熱血司祭」で印象的な検事を演じたイ・ハニ。
元ミス・コリアとは思えない男っぷりの良い(?)役だったんだよね。
今年の8月に2人目の出産を終えて、女優復帰したと聞いて驚いてしまう。
全然スタイルが変わっていないんだよね!
ドラマの中でパワー・ヨガのようなポーズを決めていたので、実際にやってるんだろうね。
顔立ちがハッキリしていて、好きな女優だよ!
「エマ」はどんなドラマなのかあらすじを書いてみよう。

1980年代初頭のヒット映画「愛馬夫人」に出演する2人の女優の葛藤を描いたフィクションコメディ。
当時、大物女優だったチョン・ヒランは、作品のクリエイターと意見が合わず、主役の座を失う。
一方、女優の卵シン・ジュエはチュンムロで最も期待のかかる映画「愛馬夫人」の主役に抜擢される。
2人は女優として活躍しながら、華やかな映画業界の裏にある厳しい現実と激しい苦労を味わう。
(Filmarksより)

トレイラーの日本語版が見つからなかったので、韓国版を載せておこう。

「愛馬夫人」というのは、韓国で1980年代に大ヒットした成人映画だという。
1974年に公開された有名なフランス映画、「エマニエル夫人」にインスパイアされているんだね。
「愛馬夫人」は13作までシリーズ化されたというから、その人気ぶりが分かるよね。
載せた画像は1982年の映画(リマスター版)の宣伝みたい。
ドラマ「エマ」にも似たシーンが出てきたね。
「エマ」は当時の映画制作サイドや女性たちの闘いを描いたドラマだった。
「女の裸」で金稼ぎしようとする男や、賄賂代わりに泊りがけの接待を要求する要人たちなど、ズルい男がたくさん登場する。
立ち向かうイ・ハニがカッコ良かったよ!
全6話という短い話数だったけれど、印象に残るドラマだね。

最後は「復讐代行人~模範タクシー~(原題:모범택시)」のシーズン1(2021年)とシーズン2(2023年)だよ!
シーズン1をリアルタイムで鑑賞していた人は、2年待ってシーズン2を観たことになるね。
シーズン2が終わって2年経過しているので、ROCKHURRAH RECORDSは続けて鑑賞できて良かったよ。
「復讐代行人」と最初から書いてあるので、復讐を代理で行うドラマに間違いないはず。
あらすじとトレーラーはこちら。

タクシー会社「ムジゲ(虹)運輸」の社長で犯罪被害者の支援活動を行う「青い鳥財団」代表を務めるチャン・ソンチョルや、同社タクシー運転手キム・ドギらは、犯罪被害者などからの依頼に基づく「復讐代行」を行う裏の顔があった。
一方、検事のカン・ハナは、心神耗弱を理由に減刑された性犯罪者が出所後行方不明になった件で、出所の際乗り込んだ模範タクシーの調査を始める。
そのタクシーはキム・ドギが運転していた。
カン・ハナは法に則って犯罪者を処罰する検事の立場だが、本当の正義に揺れ始める。
また、キム・ドギら復讐代行のメンバーにはそれを行うある理由を抱えていた。
(Wikipediaより)

シーズン1とシーズン2の予告を載せてみたよ。
裁くはずの法に守られて刑が軽くなっていたり、抜け道を利用して刑自体が執行されなかったりする例は多いはず。
「模範タクシー」の裏の顔は弱い者の味方になり、代わりに成敗する組織なんだよね。
どうやら実際に起きた犯罪からヒントを得たストーリーになっているそうで、かなりリアルだよ。
タクシー運転手キム・ドギを演じているのは、「秘密の扉」や「シグナル」で主役を務めたイ・ジェフン。
「模範タクシー」では、普段はポーカー・フェイスで無愛想な人物なのに、復讐の時には変装して別人に成り切るところが秀逸だった。
次は何になりすますのか、と楽しみになっていたほど。(笑)

中でも最もインパクトがあったのが「振り込め詐欺」の回で化けたワン・ダオジーという謎の中国人役!
チンピラ風の派手で少しセンスの悪い服装やアクセサリー、グラデーションのサングラスなども「やり過ぎ」で最高だった。
声や歩き方なども変えて、別人に成り切っていたよ。
そんなワン・ダオジーに淡い恋心を抱く、「振り込め詐欺」のボス、リム女史の強烈さは右に出る者がいないほど!
このキャラクターを超えるのは難しいだろうね。
カニを食べるシーンは、何度観ても笑ってしまう。(笑)
シーズン2にもリム女史が出てきて嬉しかったSNAKEPIPEだよ。

2025年11月からシーズン3が放映されているニュースを知る。
「模範タクシー」の代表はじめ、エンジニアの2人とハッカーの5人は、連帯感があって良いチームなので、続きが観られるのが待ち遠しいよ。
いつの日かNetflixかディズニープラスで配信して欲しいな!
そしてシーズン3の舞台は日本で、竹中直人も出演する情報が入っているよ。
竹中直人なら、リム女史に対抗できるかも!(笑)
楽しみに待っていよう。

今回は3本のドラマを紹介したよ。
「美男堂の事件手帳」と「模範タクシー」は少し雰囲気似ていたね。
オススメはどっちかと聞かれたら「模範タクシー」かな。
最後に「模範タクシー」のオープニング映像を載せて終わりにしよう。
また来年もドラマ鑑賞は続くよ!

映画の殿 第78号 韓国ドラマ編 part27

【4本のドラマの主要人物が勢揃い!】

SNAKEPIPE WROTE:

先月更新したばかりの「映画の殿 韓国ドラマ編」を今月もお届けしよう。
ROCKHURRAH RECORDSは、ほぼ毎日ドラマを鑑賞しているので備忘録として書いているんだよね!
毎回注意書きしているように、記事はドラマの制作順ではなく、鑑賞順なので4649。
※ネタバレしている可能性がありますので未鑑賞の方はご注意ください

最初にご紹介するのは「悪鬼(原題:악귀 2023年)」。
タイトルからしてホラーって分かるよね。
数年前、ホラー映画好きのROCKHURRAHと共に様々なホラー物を連続して鑑賞していた時、悪夢にうなされていたSNAKEPIPEなので、そこまで得意なジャンルではないみたい。
それでも観たいと思ったのは、主演がキム・テリだからなんだよね。
「二十五、二十一(2022年)」の翌年、「ジョンニョン: スター誕生(2024年)」の前に出演していたドラマなので、気になっていたよ。
ポスターの左に写っているのは、名バイプレーヤーのオ・ジョンセ!
今回は脇役ではないみたいだね。

亡くなった父親の遺品を受け取って、悪鬼に取り憑かれた貧しい生まれのク・サニョン。
鬼と神を見ることができる民俗学者ヨム・ヘサンと出会い、悪鬼に関する真実を追いながら、自分が知っていた世界とは全く違う世界と向き合う。
(ディズニープラスより)

トレイラーはこちら。

オ・ジョンセは民俗学者で、とても真面目な役だったよ。
「智異山~君へのシグナル」に引き続き、真っ当な人物を演じていた。
SNAKEPIPEが一番最初にオ・ジョンセを知ったのは「椿の花咲く頃」だったので、あの時のイメージが頭にあるんだろうね。
あらすじにもあるように、父親の遺品を受け取った後、悪鬼に取り憑かれてしまったキム・テリとオ・ジョンセが悪鬼退治をする話だけれど、悪鬼本体は実像として登場しないんだよね。
取り憑かれたキム・テリが悪鬼を演じているんだけど、顔が違うところがさすが。
上のポスターは悪鬼になっているキム・テリなので、笑っているけど怖いよね!
キム・テリの父親役に「エクストリーム・ジョブ」や「悪の心を読む者たち」のチン・ソンギュが出演していた。
チン・ソンギュもSNAKEPIPEが持っているイメージとは違う役が続いている気がするよ。
「悪鬼」は、オカルト的な恐ろしさがあったけれど、キム・テリ目当ての人にはお勧めかな。

次もディズニープラスで配信されている「パイン ならず者たち(原題:파인: 촌뜨기들 2025年)」だよ。
大ファンのリュ・スンリョンが主演と聞いたら見ずにいられない!(笑)
ドラマの概要を調べると、ヨム・ジョンアとキム・ヘス主演の「密輸 1970(原題:밀수 2023年)」に似た感じかもしれないな。
原作はウェブトゥーンで、ユン・テホの「パイン(巴人)」だって。
ユン・テホは「ミセン」の原作者なんだね!
ウェブトゥーンも読んでみたいけれど、日本語版はあるのかな。
では、ドラマ「パイン ならず者たち」のあらすじを書いてみようか。

誰もが貪欲に幸せを追い求めた1970年代の韓国。
とある漁師が海底に、世代を超えて眠り続ける財宝を載せた元王朝の貿易船が沈んでいるのを発見する。
その一部を自宅に持ち帰った所あっという間に沈没船の噂は広がり、勇気ある者だけが危険を冒せば手に入れられると財宝を狙う者が続々と現れる。
その頃、憂鬱な生活から一発逆転を夢見るオ・ヒドンも叔父のオ・グァンソクと手を組み、いち早く財宝を手に入れようと計画するが…。
(Filmarksより)

一攫千金を狙う「ならず者たち」の話なんだね!
トレイラーも観てみよう。

「騙して、奪って、生き残れ」だもんね。
海底に沈む財宝を盗掘するのは至難の業だけど、「ならず者たち」は金になるなら体張って頑張る。
人間の欲望を描いているドラマだったよ。
今回のドラマではリュ・スンリョンの本領発揮とまではいかなかった感じ。
一番印象的だったのはポスター中央にいる、イム・スジョン演じる会長の奥様!
SNAKEPIPEは、この人が一番の「ならず者」だと思ったけどどうだろう?

続いてはNetflixの「おつかれさま(原題:폭싹 속았수다 2025年)」だよ。
このドラマは世界中で人気があり、かなり話題になっていたんだよね。
お気に入り登録したまま、忘れそうになっていたので、ようやくROCKHURRAH RECORDSでも鑑賞することにした。
「マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜」で好演した「国民の妹」IUと、「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」に出演していた「国民の彼氏」パク・ボゴムが主演なんだよね。
「国民の〜」と呼ばれる2人がダブル主演だもん、ヒット間違いなしじゃない?

済州島に生きる気丈な少女と誠実な少年。
挫折と成功を繰り返し生きていくふたりの人生の物語は、世代を超えても続いていく力が愛にはあると教えてくれる。
(Netflixより)

ジャンルはヒューマン・ドラマなんだけど、あらすじは随分あっさりしてるよね。
トレイラーも観てみようか。

IUとパク・ボゴムが演じる時代と、二人が中年になって俳優が変わる時代が交差してドラマが進行する。
他の俳優はメイクなどで歳を重ねていく様子を同じ人が演じていたのに、主役2人だけは俳優がチェンジする。
子供時代と若い頃のエピソードが良かったね!
パク・ボゴム演じる一途で純真なグァンシクの愛情にびっくりだよ。
世の中の男性が自分より奥さんや子供優先の人ばかりなら、家庭円満だろうね?
パク・ボゴムは「恋のスケッチ」でも純真な役だったっけ。
「GO!」の掛け声を合図にして、子作りに励むシーンに笑ってしまった。(笑)
笑いあり涙ありの、まさしくヒューマン・ドラマで、高評価なのも納得だね!

最後はディズニープラスの「ナインパズル(原題:나인 퍼즐 2025年)」。
今回は4本特集して、そのうちの3本がディズニーだったんだね。
ROCKHURRAH RECORDSの環境なのかもしれないけど、ディズニーは字幕がズレたり消えたりするのが難点だよ。
皆様はストレスなく鑑賞できているのかな?
ドラマに話を戻すと「ナインパズル」は、「梨泰院クラス」のキム・ダミと「私の解放日誌」や「カジノ」のソン・ソックが主演のサスペンス。
他にも有名な俳優が大勢出演していて豪華なキャスティングだよ!

ある日、男が殺害され、現場にはパズルのピースが残されていた。
第一発見者は姪のユン・イナ。
事件を担当した刑事キム・ハンセムは、イナを容疑者として追っていたが、真相はわからぬまま未解決事件となる。
そして10年後、イナはその並外れた観察力で犯人の心理的動機を暴く天才プロファイラーへと成長していた。
それでもなおハンセムが疑念を捨てられない中、イナの元にある日郵便が届く。
中に入っていたのは、10年前の殺害現場に残されたパズルのピースと完全に一致する、”新たなピース”。
それを合図に連続殺人が始まり、イナとハンセムは再び事件の謎へと引きずり込まれていく――。
(ディズニープラスより)

タイトル通り9つのパズルで話が展開するだろうと予想できるよね。
トレイラーはこちら。

キム・ダミは、またしても裕福な家に生まれた天才的な頭脳を持つ役なんだよね。
プロファイラーになったせいか、殺人現場に足を運んでも全く動揺せず表情を変えない。
少女時代に殺人現場の第一発見者になってしまったため、感覚が鈍麻したという設定なのかもしれないけど、どんな時でもへっちゃらな顔をしているキム・ダミに違和感があったよ。
大物俳優がチョイ役で登場していて、もったいない感じ。
この人たちの出演料だけで莫大だったんじゃなかろうか?(笑)
気になったのはキーになっている不気味な絵のパズル。
調べてみると1995年生まれの연여인(Yeon Yeoin)というビジュアル・アーティストの手によるものらしい。
本人のサイトで、シュールでダークな作品を観ることができるよ!
とても好きなタイプのアーティストを知ることができて嬉しい。(笑)
狂気を孕んでいた犯人の部屋のデザインも연여인(Yeon Yeoin)が手掛けたのかなあ。
ドラマ全体はイマイチだったけれど、パズルの絵と犯人の部屋が気に入ったSNAKEPIPEだよ!

今回はホラー、アクション・クライム、ヒューマン・ドラマ、サスペンスとジャンルが違う4本のドラマを紹介したよ。
一番お勧めなのは「おつかれさま」かな。
キム・テリやリュ・スンリョンは、次回作に期待だね!

映画の殿 第77号 韓国ドラマ編 part26

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【今回もROCKHURRAHが表紙を作成してくれたよ!感謝!】

SNAKEPIPE WROTE:

今回の「映画の殿」は韓国ドラマ編にしてみよう。
前回書いた「トンイ編」より前に鑑賞しているドラマもあって、少し内容を忘れているよ。
SNAKEPIPEの備忘録として書いているシリーズなのに、本末転倒だね。(笑)
いつも書いているけれど、ROCKHURRAH RECORDSが視聴した順番で書いていて、制作年順ではないのでよろしく!
※ネタバレしている可能性がありますので未鑑賞の方はご注意ください

最初は「大丈夫、愛だ(原題:괜찮아, 사랑이야 2014年)」から。
「最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜」や「椿の花咲く頃」など、様々なドラマで主役を務めているコン・ヒョジンが主役なので、前から観たいと思っていたドラマだよ。
「ラブコメの女王」の異名を持つコン・ヒョジンが、通常とは違う役柄に挑んだというので興味があったんだよね。
今から10年以上前の作品なので、なかなか配信されていなかったところ、ROCKHURRAHがAmazonプライムで発見してくれた!
念願叶い視聴を始めたのが今年の7月頃だったか。
どんなストーリーなのか、あらすじを引用させていただこう。

チ・ヘスは様々な問題を抱えた患者と向き合う精神科医。
男顔負けの手腕で慌ただしい日々を送りながら、自身も異性と関係を持つことを怖がる“恋愛恐怖症”を克服しようとしていた。
ある日トークショー番組に出演することになったヘスは、イケメンベストセラー作家のチャン・ジェヨルと出会う。
精神科医をバカにした物言いに反感を覚えるヘスだったが、ジェヨルは素っ気ない態度のヘスに興味津々。
彼女が住むシェアハウスに越してきて、積極的なアプローチを仕掛けてくるが…!?
(Filmarksより)

続いてトレイラーも観てみよう。

「大人のためのヒーリング・ラブコメディ」って書かれているね。
およそ2分半の予告の中で、何回キスシーンが出てきたことか。(笑)
コン・ヒョジンの相手役ジェヨルを演じているのは、ドラマ「ムービング」で空を飛んでいたチョ・インソン。
予告の中で明かされているように、主役の2人共が精神的に不安定なんだよね。

コン・ヒョジンが暮らすシェアハウスには、他に男性2人が住んでいる。
そのうちの1人が「ライブ〜君こそが生きる理由〜」や「殺人者の買い物リスト」「トンイ」などで知っているイ・グァンス(画像左)。
コメディ要素がある役どころだったけれど、トゥレット症候群(チック症)を患っているんだよね。
そんなグァンスを見守る、もう一人の住人が精神科医役のソン・ドンイル(画像右)。
この2人のおかげでドラマに息抜きが生まれた感じがするよ。
全体的には重たい雰囲気のドラマなので好みが分かれるかもね?

続いては「悪の心を読む者たち(原題:악의 마음을 읽는 자들 2022年)」ね。
これは韓国初のプロファイラー、クォン・イルヨン教授とコ・ナム作家が実話をベースに2018年に執筆した同名小説を基にしたドラマだという。
実際にあった連続殺人事件の犯人がモデルとなって登場しているらしい。
デヴィッド・フィンチャー監督が手掛けたドラマ「マインドハンター」みたいな感じかな?
主演は「熱血司祭」のキム・ナムギルと映画「エクストリーム・ジョブ」でマ刑事だったチン・ソンギュ。
今まで2人のコミカルな演技を観ているけれど、今回は雰囲気が違うみたいだよ。
あらすじを確認してみよう。

物語の始まりは1990年代後半の韓国。
まだ、プロファイリングという言葉が認識されておらず、サイコパスの概念がなかった時代。
遠からず動機のない殺人事件が増えるであろうことを見据え、危機感を覚えた鑑識班のヨンスは必死の思いで周囲を説得し犯罪行動分析チームを設立。
ハヨンにプロファイラーの資質があることを見抜き、韓国初のプロファイラーとしてチームに招く。
最初は殺人鬼の残虐性に気分を悪くするだけのハヨンだったが、共感力が高く真面目な性格が故、悪の頂点に立つ連続殺人犯の心理を理解しようとすればするほど悪に蝕まれ自分を見失っていく…。
悪の心を持つものと持たないもの、その違いはなぜ生まれるのか、どこで違ってしまったのか。
その答えこそが、悪の心の中にある。
次の犯罪を阻止するため、そして真犯人を捕まえるために、ハヨンたちは犯人の心を操り本心を聞き出すことができるのか━。
(公式サイトより)

トレイラーはこちら。

予告の中には、一切笑顔のシーンがないよね!
犯罪者たちがリアルでとても怖い。
そんな犯罪者に正面から向き合っていると、精神的におかしくなってしまうのも不思議ではないね。
2016年6月に鑑賞した「シリアルキラー展」の中で「朱に交われば赤くなる」という「ことわざ」がパンフレットに載っていたことを書いた。
人は付き合う人によって良くも悪くもなるという意味だよね。
犯人に面会し続けているうちに、心が揺らいでしまうのも仕方ないことかもしれない。
アレハンドロ・ホドロフスキー監督が提唱する精神療法が「サイコマジック」で、相談者に「ファミリーツリー」を作ってもらうことから治療がスタートするという。
生まれ育った環境だったり、どんな教育を受けたのかなどを何代も前からの家系図によって、精神の問題を解き明かしていくんだとか。
家族や友人など、出会う人がどれだけ大事かよく分かるよ。
心地良いと思う人と付き合っていきたいね!(笑)

続いては「悪縁(原題:악연 2025年)」について書いていこう。
このドラマは全6話なので、毎日1話ずつ観ていたとしても1週間で鑑賞できてしまうんだよね。
あっさり観てしまったためか、ストーリーをすっかり忘れていたSNAKEPIPE。
ROCKHURRAHも同様だったようで、あらすじや登場人物を確認して2人で思い出したよ。(笑)
ポスターを見ると主役級の見知った俳優が多数出演しているのに、忘れているとはひどい!
あらすじを確認しよう。

不可解な事故の目撃者、トラウマに苦しむ医師、巨額の負債を抱える者、不当な解雇を受け危険な仕事に就く男、成功させていた伝統医学がある悲劇をきっかけに地に落とされる人物、波乱を呼ぶ出来事を引き起こす女…
抜けたくても抜け出せない悪縁で絡み合った6人の男女を描く緊迫の犯罪サスペンス。
(Filmarksより)

あらすじ通り、確かに6人がポスターにいるよね。
予告も観てみよう。

負債を抱えた男が、お金欲しさに恐ろしい計画を立てたことから、偶然6人に悪縁が生まれてしまう。
「こ゚縁がありますように」
なんて神社で手を合わせ、お祈りする人は多いだろうけど、こんな因縁は嫌だよね。(笑)
欲を剥き出しにする人間が巡り合うと悲劇が起こってしまうのは当然かも。
このドラマにも一番最初に書いた「大丈夫、愛だ」に出演していたイ・グァンスが登場しているよ。
メガネをかけ漢方医院長役なので、いつものヘラヘラ笑う役とは違っていてまるで別人みたい。
ネタバレになってしまうので詳しくは書かないけれど、上の6人以外の人物がキモで、最後を締めくくっているよ。
予告にも登場しないので、これから鑑賞する方は誰が出演しているのか乞うご期待!(笑)

最後はこちら!
「TRY 〜僕たちは奇跡になる〜(原題:트라이: 우리는 기적이 된다 2025年)」は、高校のラグビー部を舞台にしたドラマなんだよね。
主演は「誘拐の日」や「誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる」などに出演していたユン・ゲサン。
ROCKHURRAH RECORDSでは「ゲサンが出演しているドラマに外れなし」と認識しているので、期待しちゃう!
先に書いた3本のドラマは重たい題材だったので、毛色の違うドラマを観たいと思ったんだよね。
我らがゲサン、一体どんな活躍をしてくれるだろう?
あらすじを引用させてもらおう。

不祥事によりキャリアを失ったラグビーの元スター選手が、母校のラグビー部の監督に就任。
チーム一丸となって成長し、どん底からの復活を果たそうとする。
(Filmarksより)

あらすじを引用させてもらってるのがFilmarksばかりだね。(笑)
予告も観てみよう。

コミカルな雰囲気で楽しそうだよね!
ラグビーについては詳しくなくても、ドラマ鑑賞には支障ないみたい。
あらすじにあった「ラグビーの元スター選手」がゲサンで、ユニフォームを着たた姿は本物の選手みたいだったよ!
韓国の俳優は鍛えている人が多いので、軍服やユニフォームを身につけると一瞬で「その世界の人」に見えてしまうのがすごい。
ストーリーは予想通り、ダメダメだったチームがトップに上っていく、いわゆるスポ根モノ。
ラグビー部が快進撃を続けていく様子は、一緒に応援したくなったよ!(笑)
学校関係者にイマドキいないだろうと思うほど、強烈なパワハラや不祥事を働いている教師などが登場して驚いてしまう。
韓国には、こんな教師がまだいるのかなあ?
ゲサンは、前回のドラマ「誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる」での鎮痛な表情を浮かべる役より、軽快で少しコミカルなラグビー部監督役が似合っていたよ。
ジンクス通り「ゲサンのドラマに外れなし」で良かった!(笑)

今回はラブコメ、サスペンス、スポ根といった趣の違うドラマを紹介してみたよ!
ドラマの内容を忘れる前に「映画の殿」をマメに更新しないといけない、と反省したSNAKEPIPE。
次はどんなドラマを特集するのか、楽しみに待っていてね!

映画の殿 第76号 トンイ編

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【本文中で紹介できなかった俳優もいるね!】

SNAKEPIPE WROTE:

かねてより韓国ドラマ好きの方々からお勧めされていたのは「トンイ(原題:동이 2010年)」。
きらびやかな衣装が特徴の17世紀、朝鮮王朝を舞台にしたドラマなんだよね。
今から15年以上前の2010年に制作されているので、Netflixなどのストリーミングで配信されていない。
観始めるのを躊躇させたもう1点の大きな要因が、その長さ!
全60話なので、毎日1話ずつ観たとしても2ヶ月かかることになるからね。(笑)
先日Amazonプライムの中にあるチャンネル「アジアプレミアム」で、「トンイ」が配信されていることを発見。
日本でも何度か吹替版などがTV放映されていたようだけど、ROCKHURRAH RECORDSでは、今年になってようやく鑑賞を始めたのである。

あらすじは、簡単な紹介だと数行程度。
丁寧なものだと60話それぞれを要約したものがあるんだよね。
今回は簡単なほうを紹介しよう。

最下層の身分から朝鮮王朝第19代王・粛宗の側室となり、後の第21代王・英祖の生母となったトンイ(淑嬪 崔氏スクビン チェシ)の一代記。
朝鮮王朝の最も派閥闘争の激しかった時代を背景に、粛宗を巡るロマンス、女性同士の権力争い、そして英祖の成長過程を交えながらドラマチックに描いていく。
(テレビ愛知より)

続いてトレイラーね。
どうやらタイ版のようで、日本語字幕なしでスミマセン。

主要な人物について感想を含めて書いていこう。
まずは主人公のトンイから。
主人公のトンイの娘時代以降を演じたのは、ドラマ「ムービング」や「ハピネス」でお馴染のハン・ヒョジュ。
韓国ドラマファンなら、年代的に「トンイの主役だった女優」のように書くんだろうね。
ROCKHURRAH RECORDSは、鑑賞する順番が違うので許してね!(笑)
かつて韓国には、奴婢という身分制度があったという。
奴婢出身の女性が王様の寵愛を受け、王子を授かるという、シンデレラ・ストーリーなんだよね。
下層階級出身の豊臣秀吉が天下人となった「太閤記」に近いテイスト、といえるかも。
主人公トンイは、いつでも明るく前向きで、他人にも寛容なんだよね。
復讐や仕返しというようなネガティブな感情は持ち合わせていないようで、観ていて歯痒いほど。
こんなに心がキレイな人間がいるのかと思ってしまうほどの、清廉潔白な聖人のような女性だよ。
ハン・ヒョジュは、トンイ役が合っていたね!

「トンイ」は子供時代から始まっているんだよね。
少女時代のトンイを演じていたのは、「太陽を抱く月」で観ていたキム・ユジョン。
大人顔負けの演技力なんだよね!
「トンイ」に出演していた時は、恐らく10歳か11歳くらいなので、小学校4年生くらい?
賢くて気が利く子供役がぴったりだったよ。
この子が大きくなってハン・ヒョジュになった、というのが違和感なかったね。
父と兄を同時に失ってしまったのに、気丈に耐え一人で生きていく精神力の強さが素晴らしかったよ。

李氏朝鮮第19代国王の粛宗(スクチョン)を演じたのは、ドラマ「サバイバー: 60日間の大統領」で主役だったチ・ジニ。
ヒゲや韓服が良く似合っているね。
あの時は大統領で、今回は王様とは!
イエーチョナー!(笑)
ドラマ「トンイ」は史実に基づきながらも、フィクションも取り入れているので、王様の人柄は実物とは違っていたかもしれない。
「トンイ」の中では、とても気さくで大らか、民から慕われる王様なんだよね。
王家の血統を絶やさないことは王様にとっての最重要課題で、子を成すために王妃以外の女性も近くに控えさせている。
実際、スクチョンは結婚3回、妻(王妃)以外の女性が複数人いたみたいだよ。
そうした派手な女性関係がドラマになりやすいのかもね?

スクチョンの王妃、仁顕(イニョン)を演じたのはパク・ハソン。
このドラマで初めて観た女優かもしれないな。
イニョン王妃は史実通りの設定で、正室ではあるものの悲劇的な運命を辿った女性だったみたい。
病弱だったせいか子宝に恵まれず、王から受ける愛情も薄かったようだね。
策略により宮廷を追い出されて貧困に陥ったせいもあり、病気が更に悪化したらしい。
それでも性根が美しく、王を恨むことなく公平な判断ができる強い女性だったよ。
王妃にふさわしい人物だったのに、かわいそうな結果になってしまい残念だった。
王様も、もう少し早く王妃の優しさに気付いてくれたら良かったのにな。

イニョン王妃を陥れた側室の張玉貞(チャン・オクチョン)。
オクチョンは大層な美貌の持ち主で、王様を虜にしたと史実にも記載されているらしい。
演じたのはイ・ソヨン。
王妃やトンイを蹴落として、自分が王様にとって1番の女性になりたいと必死で策を練る。
回を追うごとに性格が悪い女性になっていく様を上手く演じていたよ。
オクチョンは低い身分の出身だったらしく、奴婢から成り上がっていくトンイが許せなかったのかも。
朝鮮三大悪女としても有名だというから、数々のドラマが制作されているんだね。
悪名でも後世まで名前が残っているのは、オクチョンにとって幸せなのかな?

チャン・オクチョンの兄、張希載(チャン・ヒジェ)。
妹が王様からの寵愛を受けていることを利用して、少しでも自分や妹が優位になることを模索する。
波のような目をした狡猾そうな顔が役柄にピッタリだったよ。
演じていたのはキム・ユソクで、初めて観る俳優みたい。
悪巧みをするのは良くないことだけれど、見方を変えると非常に妹思いの兄とも言えるんだよね。
面白い役どころだったので、ドラマの中で効果的な存在だったよ。
チャン・ヒジェも実在の人物で、ほぼ史実通り描かれていたようだね。

トンイの兄トンジュの親友、車天壽(チャ・チョンス)。
子供の頃から知っているので、トンイは「チョンス兄さん」と呼び、なついていた。
トンイの父や兄と共に剣契(コムゲ)として暗躍する別の顔を持つ。
剣契は実在した秘密組織だけれど、チョンスは架空の人物みたい。
演じていたペ・スビンは、香港の映画監督であるウォン・カーウァイに認められたようで、中国北京映画学校で学んだという。
中国語は独学でマスターしたというから、努力の人だよ。
コムゲとしてのシーンも本人がこなしていたので、相当アクションができるんだね。
別の作品で観たとしても「チョンス兄さん」と呼んでしまうだろうな。(笑)

捕盗庁(ポドチョン)に所属する3人も良い味出してたね。
日本でいうところの警察にあたる部署が捕盗庁で、写真中央の徐龍基(ソ・ヨンギ)を長にして、南副官(ナム副官:画像左)と黄武官(ファン武官:画像右)が部下として仕えている。
捕盗庁は実際にあった部署だけれど、3人の人物はフィクションみたいだね。
トンイと信頼関係が築かれていき、心強い味方になっていく様子に安堵する。
無愛想に見えるソ・ヨンギだけど、機転が利いて人の心が解る人物だからね。
部下の2人も意外と真面目に仕事していて頼もしかったよ。

掌楽院(チャンアグォン)に所属する黄周植(ファン・ジュシク:画像左)と方英達(パン・ヨンダル:画像右)。
朝廷で儀式などを執り行う際、楽器を演奏するオーケストラの役割を果たす部署なんだね。
孤児になったトンイが奴婢として働いた場所なので、ファンとはかなり長い付き合い。
ヨンダルを演じたのは、映画「探偵なふたり リターンズ」やドラマ「殺人者の買い物リスト」などでお馴染みのイ・グァンス。
トンイのことを妹のように思い、いつでも心配してくれる良い人だった。
2人共トンイの味方なので、登場が微笑ましかったよ。

「トンイ」で忘れてはならないのが、韓内官(ハン内官)!
王様であるスクチョンのお付きの人で、いつでも呼ばれたらかけつける役割なんだよね。
本来であれば許されないであろう王様への進言をしたり、王様の様子を含み笑いで見守ったりする。
韓国の時代劇では、お付きの人が皆、存在感あるのは何故だろう。
「太陽を抱く月」「秘密の扉」「花郎」など、観たことがあるドラマで、それぞれ個性的なキャラクターが確立されているんだよね。
ハン内官の印象が強かったので、演じていたチョン・ソニルを現代劇で観ても同一人物だと気付かないかも。(笑)

主要な人物について感想を書いてみたよ。
全60話だから、他にもたくさん魅力的な人物がいるんだけど、ここまでで終わりにしようか。
日本で漫画「ベルサイユのばら」を読んだ女学生がフランス革命辺りの歴史に強くなったように、「トンイ」を観て17世紀後半から18世紀前半までの朝鮮王朝に詳しくなった人も多いだろうね。(笑)
フィクションが混ざっていても、大筋は史実に基づいているみたいだからね。
「トンイ」は15年以上経った今でも、引き込まれる内容で人気があるのも納得のドラマだった。
韓国ドラマ好きの方からお勧めされてきたけれど、ようやく鑑賞できて良かったよ!