映画の殿 第61号 韓国ドラマ編 part16

20231210 top
【文中で紹介できなかった個性的なバイプレーヤーがいっぱい!】

SNAKEPIPE WROTE:

毎晩何かしらのドラマを鑑賞しているROCKHURRAH RECORDS。
一日の疲れを癒やす時間になってるんだよね!
今回は4本の韓国ドラマについて書いていこう。

最初は「悪霊狩猟団: カウンターズ シーズン2(原題:경이로운 소문2 2023年)から。
2021年11月の当ブログ「映画の殿 第48号 Netflixドラマ編 part4」で「悪霊狩猟団: カウンターズ」の感想を書いているSNAKEPIPE。
「シーズン2の制作が決定したらしいので、楽しみに待っていよう!」と綴っているね。
ついにシーズン2の放映が始まり、期待に胸をふくらませる。
いや、全然ボインちゃんじゃないんだけど!(笑)

昼は麺物屋の従業員、夜は悪霊と戦う正義の味方。
特別な力を与えられたカウンターたちは、今日も命がけの戦いに挑む。
この世の平和と、大切な人たちを守るため。(Netflixより)

あらすじもシーズン1とほとんど変わってないね。

カウンターズの面々が変わらぬ姿で登場したのは、とても嬉しかった。
チュさんを演じる大好きな女優ヨム・ヘランがピンクっぽいヘアスタイルに変わっていて、オシャレだったよ。(笑)

シーズン2では「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」でヨンウの上司で良い弁護士役だったカン・ギヨンが悪役で、カウンターズと対決する話に集約されていて面白味に欠けてしまったかな。
カウンターズに新入りで入った男にも魅力がなかったし、ハナの恋愛話もドラマを盛り上げる要素にまではならなかったような?
全体的に「いまいち」で、期待していただけに残念だった。
シーズン2になって失速するドラマが多いのは仕方ないのかなあ。

ダリとカムジャタン~真逆なフタリ~(原題:달리와 감자탕 2021年)」で主役を演じているのは、ドラマ「セレブリティ」でソ・アリを演じたパク・ギュヨン。
特に好みというわけではないけれど、たまたま続いて主演ドラマを鑑賞だよ。
スタイル抜群の女優だよね!

商魂たくましいコスパ男子と芸術を愛する生活力ゼロのヒロイン、
真逆の2人が美術館再興のため力を合わせるハートウォーミングラブコメディ!(KnTVより)

 

美術館が舞台になっているので、実在のアーティストの名前が時々出てきて楽しかった。
それにしても韓国人で本名がダリっているのかな?(笑)
カムジャタン屋を経営するチン・ムハクを演じる俳優キム・ミンジェが、「太陽を抱く月」や「怪物」などで有名なヨ・ジングに見えてしまったのはSNAKEPIPEだけかな。(笑)

あらすじには「ラブコメ」と書いてあるけれど、コメディ要素はそんなに強くなかった。
ライバルが出現する「よくあるタイプの」恋愛ドラマだけれど、利権が絡んだために話が少し複雑だったかも。
美術館の経営って大変なんだ、ということがよく分かったよ!

「キム秘書はいったい、なぜ?」でファンになったファン・ボラが、ムハクの秘書として登場していて嬉しかった。
今回はツィギーみたいなショートカットでボーイッシュな雰囲気だったね。
やっぱりファン・ボラ、好きだわ!(笑)

「ライブ~君こそが生きる理由~(原題:라이브 2018年)」は、「3食ごはん」やドラマ「サウンド・オブ・ハート」でお馴染みのイ・グァンスが主役!
そして脚本は「私たちのブルース」のノ・ヒギョン!
この脚本家のドラマをもっと観たいんだよね。

女性で地方大出身というだけで就職先が決まらないジョンオ。
一方、インターンとして働くものの会社がマルチ商法で倒産してしまったサンス。
そんな二人はひょんなことから警察を目指し、熾烈な競争を経て警察学校を卒業。
明るい未来がやってくると思っていたのも束の間、韓国国内で一番忙しいと言われる「ホンイル交番」に配属される。
期待でいっぱいの二人だったが、想像をはるかに超える過酷な仕事に現実と夢の狭間で悩まされる…。(Prime Videoより)

 

真面目な役のグァンスに違和感があるのは、「サウンド・オブ・ハート」が似合い過ぎていたからだろうね。(笑)
「国内で一番忙しい」とあらすじにあったように、毎日のように事件が起こる。
給料は安いのに、酔っぱらいに殴られたり汚物の処理までしなきゃいけないとは散々だよ。
それでも正義感を持って職務を全うしようとする警察官を描いたドラマなんだよね。

グァンス演じるサンスの母親役にヨム・ヘランが出演していたよ!
良い味出してるね!

かなり残酷な事件が続くので、全体的には重たい空気が漂っていたけれど、SNAKEPIPEは続きが気になり惹きつけられたよ。
展開はもちろんのこと、ドラマを盛り上げていたのは音楽!
気になった2曲を載せておこう。

Family of the Yearの「Carry Me」は、とても良いタイミングで流れる曲だったね。
まるでサイモンとガーファンクルみたいな曲調なので、てっきり70年代のバンドかと思いきや、2009年にロサンゼルスで結成されたバンドとは驚き!

少し哀愁を帯びた時に流れたのがこの曲。
Jon Allenの「In Your Light」だって。
ジョンのスペルがPGAゴルフのジョン・ラームと同じだね。(笑)
ジョン・アレンはイギリスのシンガー・ソング・ライターで、2008年のデビューアルバムに収録された「In Your Light」が注目を集めたとのこと。
韓国ドラマでイギリスやアメリカの曲を教えてもらったね!

最後は「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー~(原題:정신병동에도 아침이 와요 2023年)」ね。
精神科医の看護師として働いた経験を持つ漫画家イ・ハラによるウェブトゥーンが原作のドラマとのこと。
「パラサイト」や「私たちのブルース」などで有名なバイプレイヤー、イ・ジョンウンの顔をNetflixの新作コーナーで見かけたのが、ドラマ鑑賞の決め手になったよ。
好きな俳優が出演しているのは嬉しいもんね!
そして「今、私たちの学校は…」のイ・ジェギュが監督しているという。
全力疾走のゾンビが忘れられないドラマだったよね!

内科から精神科に異動してきた心優しい看護師ダウンは、これまでに経験したことのない激務の中、精神病棟で様々な心の痛みを抱える患者たちに出会う。
患者が抱える問題に共に向き合い、苦悩しながらも、周りに支えられながら成長していく。(シネマトゥデイより)

 

ROCKHURRAH RECORDSは未鑑賞だけど「力の強い女 ト・ボンスン(原題:힘쎈여자 도봉순 2017年)」で主役を演じたパク・ボヨンが精神科の看護師ダウンなんだよね。
「力の強い女」は予告を観る限りコメディのようなので、今回の役どころとは随分違うんじゃないかな?

精神科に異動し、徐々に仕事に慣れていくダウンが、ショッキングな出来事をきっかけに自身も心の病気になってしまうとは!
最初から障害を抱えた人物が登場するドラマは観たことがあるけれど、主人公が病んでいく過程を描いているのは初めてかも。
家族や友人、ベテラン看護師イ・ジョンウン演じるソン・ヒョシンなどの支えで回復していく。
職場に復帰すると、また別の問題が発生し、一難去ってまた一難という状態。
実際には、ダウンのように復帰する人は少ないんじゃないかなと予想する。
SNAKEPIPEだったら、再発を恐れて別の職業を選択するだろうなあ。
色々なことを考えさせられるドラマだったよ!

今回は4本のドラマを特集したよ!
「ライブ」や「今日もあなたに太陽を」は社会派のドラマで、見応えあったね。
ドラマ鑑賞は続いているので、備忘録として書いていくよ。
次回をお楽しみに!

映画の殿 第60号 韓国ドラマ編 part15


【文中には登場しなかったけれど、個性的な面々がいたよね!】

SNAKEPIPE WROTE:

約4ヶ月ぶりに更新する「映画の殿 韓国ドラマ編」だよ!
事務所移転があったけれど、ドラマを観る時間は確保していたんだよね。
今回は4本を紹介していこう。

セレブリティ(原題:셀러브리티)」は2023年にNetflixで配信がスタートしたドラマ。
セレブとは全く縁がないROCKHURRAH RECORDSだけれど、観てみることにしたよ。(笑)
あらすじとトレーラーを載せてみよう。

かつては裕福な父の恩恵を受けていたソ・アリは父の死後、クリーニング店を営む母と共に貧しく暮らしている。
現在は化粧品会社で勤務しているが、元同級生のオ・ミネにインフルエンサー仲間のパーティーへ招待される。
やがて、アリは名声のためにインフルエンサー界に足を踏み入れるが、フォロワーの競争力が激しい狂気の世界だった。(Wikipediaより)

主役のソ・アリ演じるパク・ギュヨンは、今まで「サイコだけど大丈夫」や「スイート・ホーム」などで知っていた女優だったけれど、スタイルの良さに驚いた!
そして前回の最後に書いた「悪の華」で院長夫人だった女優が、ソ・アリの母親でクリーニング店を営んでいたよ。
たまたま観たドラマで役柄があまりにも違う場合があって困惑することがあるよね。(笑)

SNSでの話題やインフルエンサーなどにも興味を持たないSNAKEPIPEには、ピンと来ない部分も多かった。
誰かに憧れて、同じ商品を身に着けたいと思うことがないからね。(笑)
大衆のお手本となる人物が、いわゆる広告塔として収入を得るというのは、CFに出演してるのと同じ。
その手段がSNSに変化し、匿名で応援したり誹謗中傷しているところが問題点なんだろうね。
大昔だけど、「NEWS23」のキャスターだった故・筑紫哲也氏が
「インターネットなんて嘘ばっかりだから信用しない」
のような発言をしていた記憶があるよ。
情報の真偽を確かめるのは難しいけれど、うのみにするのは危険だもんね。
そんなことを改めて考えさせてくれたドラマだったよ!

「ブラッドハウンド(原題:사냥개들 2023年)」は、出演者が飲酒運転事故を起こしたために配信が遅れてしまったという「いわくつき」のドラマなんだって?
ドラマ鑑賞中には検索することがないので、初めて知ったよ。
ドラマとか映画では、出演者や制作側の誰か一人にでも問題があると全体に影響出て大変だろうね。
「ブラッドハウンド」では、女優が途中降板してしまい、ストーリーを変えて撮影終了したらしい。
ドラマを鑑賞している時に、「あれ?あの娘はどこ行っちゃったの?」
とROCKHURRAHと話していた疑問が解けたわ。(笑)

借金返済のために貸金業の世界に足を踏み入れたゴヌ、ウジンらが、かつて闇金業者のレジェンドと呼ばれたチェ社長と共に巨大勢力に立ち向かっていく…。
(WOWKOREAより)

ボクサーの2人組が、どんなに凶悪な相手にも拳だけで倒していくところは無謀だけれど、スポーツマン精神に則っていて素晴らしかったね。
2人ともスタントなしでアクションしていたのかな。
悪人役でよく見かけるパク・ソンウン、ここでも残忍な金の亡者で登場!
「空から降る一億の星」での良いお兄さん役があったことなんて忘れちゃうね。(笑)
うまい話なんてあるはずないのに、みんな闇金に騙されちゃうのが、見ていて歯がゆかったよ。
「ブラッドハウンド」は映画「ミッドナイト・ランナー」の監督であるキム・ジュファンの作品だったんだね。
シーズン2の噂もあるようなので、チェックしておこう。

お勧めの韓国ドラマ、と検索すると「キム秘書はいったい、なぜ?(原題:김비서가 왜 그럴까 2018年)」というパク・セロイが主役のドラマが上位に入っている。
ついパク・セロイと言ってしまうけれど、パク・ソジュンのことね。(笑)
どんなドラマなんだろうね?

大企業の副会長であるイ・ヨンジュンは眉目秀麗・頭脳明晰の完璧人間で、筋金入りのナルシスト。
そんな彼を秘書のキム・ミソは9年もの間支えてきた。
しかし、ある日突然ミソが仕事を辞めると宣言。
新たな人生を歩みたいというミソをヨンジュンはあの手この手で引き留めるが……。
(Wikipediaより)

ナルシストの男主人公といえば、「最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜」で、チャおばさんことチャ・スンウォンが演じたトッコ・ジンに原型があるようじゃない?
パク・ソジュンもスタイル抜群なので、スーツ姿が決まっていたよ。
キム秘書役のパク・ミニョンがとても美しくて、こんな女性に秘書を務めてもらいたいと役職がある男性が願っただろうね。(笑)
SNAKEPIPEが気になったのはパク・ミニョンの同僚で副会長付属室課長役のファン・ボラ。
「バガボンド」や「サンガプ屋台」にも出演していたようだけど、「キム秘書は〜」での存在感は抜群でファンになったよ。
ファンのファンって?(笑)

「マスクガール(原題:마스크걸 2023年)」は全7話で、ウェブトゥーンが原作のドラマ。
この画像を見ただけでも怪しげで「面白そう」と感じるよね!
あらすじを書いてみよう。

自分の外見にコンプレックスをもつ会社員が、マスクで顔を隠してインターネットのライブ配信を開始。
だが、次々と降りかかる不幸な出来事により、その人生は思わぬ方向に転がり始める。
(Netflixより)

昼間は普通のOLとして勤務し、夜はマスクをつけてインターネット配信し、人気者になる主人公、キム・モミ。
ナイスボディとダンスには自信があるんだよね。
マスクとウィッグで別人に変身し、二重生活を送るところが面白かった。
一番最初に書いた「セレブレティ」同様、どこの誰か分からない匿名の人物からの称賛でも、キム・モミには励みになったんだろうね。
話は回を重ねるごとに主人公が変わっていく。
マスクガールと関わりになった周りの人々のその後を描いているんだよね。
1話目がショッキングだったので、徐々に失速していく感じがしたのはSNAKEPIPEだけ?
大好きな女優、ヨム・ヘランが出演していて嬉しかったよ!

今回紹介した4本のうち「キム秘書はいったい、なぜ?」以外は、韓国(に限らず?)の闇部分に焦点を当てた社会派のドラマだったね。
ウェブトゥーンが原作のドラマが多いので、漫画も読んでみたくなったよ。
次回の韓国ドラマ特集もお楽しみに!

映画の殿 第59号 韓国ドラマ編 part14

20230716 top
【ROCKHURRAHがたくさん集めてくれたよ!】

SNAKEPIPE WROTE:

今回の「映画の殿」は韓国ドラマ編!
5つの作品について感想をまとめてみよう。

まずは「離婚弁護士シン・ソンハン(原題:신성한, 이혼 2023年)」から。
「離婚弁護士」と検索すると、天海祐希主演の日本のドラマがヒットしてしまうよ。
日本のドラマはほとんど観たことがないので、どんな内容なのか不明。
「シン・ソンハン」まで書かないとダメだね。(笑)
あらすじとトレイラーはこちら。

つらい出来事をきっかけに、ピアニストから法律家に転身した離婚専門の弁護士。
さまざまな事情を抱えるクライアントのため、型破りな方法で複雑な離婚訴訟に立ち向かう。(NETFLIXより)

離婚専門の弁護士シン・ソンハンを演じるのは、「秘密の森」や「シーシュポス: The Myth」でお馴染みのチョ・スンウ。
ドラマ毎に印象が変わる俳優だね。
今回は元ピアニストという役どころで、コミカルな一面も見せていた。
印象に残ったのは、いつでも行動を共にしているシン・ソンハンの親友2人との仲良しなところ。
弁護士事務所でシン・ソンハンと一緒に働いているチャン・ヒョングン役キム・ソンギュンが面白かった。
近所のラーメン屋の店主が「ラーメンを食べてる姿が素敵!」と惚れてしまうシーンが最高だった。
「あばたもエクボ」状態なので、どんな姿でも「うっとり」するのは分かるけど、ラーメン店主の脳内で麺をすすっているシーンがスローモーションでリフレインされて大笑いしたよ!(笑)
離婚に関するエピソードも興味深かったけれど、男3人の仲良しぶりがとても良かった。

このエリアのクレイジーX(原題:이 구역의 미친 X 2021年)」は、タイトルだけで「何か問題がありそうな人の話だろう」と予想がつくよね。
今の時代は、精神に障害を抱えている人は多いはず。
全く聞いたことがない病名がたくさんあるんだよね。
韓国ドラマでは自閉スペクトラム症の「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」、「サイコだけど大丈夫」やアスペルガー症候群の「ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です」など、障害がある主人公をよく見かけるよ。
「このエリアのクレージーX」はどんな話なんだろうね?

家が隣同士で、かかりつけの精神科医も同じ2人の男女。
関わりをもたずにいる方がお互いのためなのに、なぜか事あるごとに顔を合わせる羽目になり…。(NETFLIXより)

黒いサングラスをかけ、耳に花を飾る女、イ・ミンギョン。
本人にとっては人目を避け、魔除けとして花を身に着けているらしいけれど、傍からみると怪しい女だよ。
演じているのは「花遊記ファユギ」で三蔵法師役だったオ・ヨンソ。
大きなサングラスが良く似合ってるんだよね!
正統派美人女優だけれど、今回のドラマでは強迫性障害のためか、感情を爆発させることが多いエキセントリックな役だったよ。
途中から同居することになる犬がとても可愛いかった!(笑)
チョン・ウ演じる隣人のノ・フィオは憤怒調整障害という怒りを抑えることができない病気の持ち主。
最初は顔を見るのも嫌、というほど嫌い合っていたのに、次第に意識する関係になる。
小さなことで怒りを覚えたり、ガスの元栓を気にするのは、誰にでも経験あるので、いつの間にか主人公の2人に共感し応援していたSNAKEPIPE。
ただ、夜中に笛を吹くのはやめたほうが良いと思ったけどね。(笑)

椿の花咲く頃」「最高の愛」などで主役を勤めているコン・ヒョジンは「ラブコメの女王」や「視聴率女王」の異名を持つ女優なんだよね。
ROCKHURRAH RECORDSもコン・ヒョジンのドラマはいくつも鑑賞していて、好きな女優の一人!
コン・ヒョジンが出演している未鑑賞のドラマが他にないか探していたところ、「主君の太陽(原題:주군의 태양 2013年)」がAmazonプライムで鑑賞できることが分かった。
「最高の愛(2011年)」より2年後のドラマになるんだね。

ケチで傲慢で自己中な社長と、霊視能力がある変わり者の女。
そんな2人を取り巻き次々と起こるさまざまな事件を通じ、次第に2人の距離が縮まっていき・・・。(Filmarksより)

「最高の愛」と同じ、ホン姉妹が脚本を手掛けている。
コン・ヒョジンが主演だから余計かもしれないけれど、最初は男性から厭われて冷たくされていたけれど、最終的には恋愛に発展するという構成が「最高の愛」と同じなんだよね。
相手役の俳優がモデル体型のソ・ジソブで、「最高の愛」の時のチャおばさんを見本にしているんじゃないかな?
髪型までそっくりだったし。
幽霊が出てくるので、ジャンルが「ロマンス、ホラー、コメディ」になっているよ。(笑)
チング 〜愛と友情の絆〜」にも出てきたけれど、何故か「主君の太陽」にも日本の少女漫画「キャンディ♡キャンディ」のエピソードが出てくるんだよね。
「キャンディ♡キャンディ」なんて1970年代の漫画なのに、不思議だよ。
韓国でも人気があったんだろうね。
コン・ヒョジンに期待して鑑賞していたけれど、「最高の愛」のほうが面白かったよ。

「3食ごはん」「韓国No.1を探せ!」といったバラエティ番組や「奈落のマイホーム」で記憶に残る俳優イ・グァンスが主演している「サウンド・オブ・ハート(原題:웹드라마  2016年)」はウェブトゥーンが原作のドラマだという。
韓国では漫画が原作のドラマが多いよね!
左の画像にあるイラストが原作で、ドラマの中にも少し出てきたね。
顔の輪郭が「いびつ」で、絵を見ただけもコメディだと分かるよ。(笑)

とある漫画家が、彼女や家族とともに過ごすおバカな日常を描いたコメディ。(NETFLIXより)

非常に簡単なあらすじと、日本語字幕がないトレイラーしか見つからずスミマセン!
イ・グァンスは漫画家を目指す主人公チェ・ソクがピッタリだった。
ソクの兄ジュンは、「ミセン」でキム代理だったキム・デミョン。
両親や恋人役の俳優陣も、よくもこの「おバカ」なドラマに出演したものだ、と感心してしまう。
お腹を抱えて笑い過ぎて涙を流してしまったSNAKEPIPE。(笑)
卑猥ではなく、汚いほうの「下ネタ」が多いので、そこだけは要注意!
そしてこのドラマのリブート版が放映されていてびっくりしちゃう。
どうしてもう一度ドラマ化しようと思ったのか不思議でならないよ。

最後は「被告人(原題:피고인 2017年)」。
NETFLIXのマイリストにROCKHURRAHが入れてくれていたのに、ずっと鑑賞していなかったんだよね。
NETFLIXでは全26話になっているので、後回しになってしまった。
実際には18話だったようなので、編集されていたのかもしれないね。
たまにブツッと切れて変な終わり方してたもん。

ソウル中央地方検察庁のエース検事ジョンウは、どんな不正や悪も見逃さない熱血漢。
今日も暴力団のボスを逮捕し、華々しく活躍した。
その日、愛娘の誕生日を祝ったあと、幸せな気持ちで眠りについたジョンウ。
ところが目を覚ますと、そこは監獄。
妻と娘を殺した罪で服役していたのだ。
まるで状況が理解できないジョンウ。
彼は4ヶ月間の記憶を失っていた。
いったいなぜ、彼は殺人犯になったのか――?(KnTVより)

肝心な部分の記憶だけが消滅しているところがもどかしかった。
チソン演じる主役のパク・ジョンウが泣いたり叫んだりするだけだったからね。
刑務所同房の人達の交流が生まれて面白くなってくる。
まるで「刑務所のルールブック」のようで微笑ましかったよ。(笑)
みんな良い味出してたからね。
チャ・ソノ、チャ・ミノという双子を一人二役で演じたオム・ギジュンがヒール役に最適!
あれほどまでの悪人顔はなかなかいないだろうね。
「極上リベンジサスペンス」と書いてあるサイトを見たけれど、SNAKEPIPEは途中で少し「まだるっこしい」気分になったよ。
もしかしたらそれは、前述した「ぶつ切り」のせいだったかもしれないね。

タイトル曲が緊張感を煽る重要な役割を果たしていたので、載せてみよう。
耳に残るメロディなんだよね!

今回は5つのドラマを紹介してみたよ。
ジャンルが多岐に渡っていて、面白かったね!
次回をお楽しみに。

映画の殿 第58号 奈落のマイホーム

20230618 top
【映画に登場する魅力的なキャラクターたち】

SNAKEPIPE WROTE:

奈落のマイホーム(原題:싱크홀 2021年)」が日本で公開されたのは、2022年11月のこと。
その情報を教えてくれたのはROCKHURRAHだった。
これまで数々の韓国映画やドラマを共に鑑賞してきているので「面白そうな映画だ」と直感したらしい。
残念ながら時間の都合がつかず、映画館に足を運ぶことができなかったんだよね。
今回やっと新作DVDで鑑賞することができたので、感想をまとめてみよう。
まずはあらすじと予告映像を載せようか。

会社員のドンウォンはマンションを購入するため、長年節約を続けてきた。
その甲斐もあり、ソウルの一等地に念願のマンションを購入することに成功。
同僚たちを招いてパーティを開くが、大雨で巨大陥没穴が発生し、マンション全体が飲み込まれてしまう。
ドンウォンは馬が合わない隣人や同僚たちと地下500mの深さから脱出しようと奮闘するが、大雨によって穴の中はしだいに水で満たされていく。(Movie Walkerより)

 

ある日突然、地面や道路の一部が陥没する現象をシンクホールという。
地中の石灰岩の溶解、排水施設の老朽、破損、建築作業や地下鉄の工事により地下水の流れが変わることが原因で陥没するらしい。
韓国では3日に2件ものシンクホールが発生し、複数の都市部で急増しているというから驚いてしまう。
日本でも2016年に博多駅前の道路が陥没したことを思い出した。
「奈落のマイホーム」は、現実に起こり得るパニック映画といえるんだね。
※ネタバレしている可能性がありますので未鑑賞の方はご注意ください

念願のマイホームを手に入れた会社員のドンウォン。
演じているのはキム・ソンギュン。
今後韓国ドラマの感想で書くことになる「離婚弁護士シン・ソンハン」で印象に残った俳優だよ!
しっかりした妻と挨拶を欠かさない礼儀正しい子供との幸せな3人暮らしが嬉しくて仕方ない。
ソウルの一等地からは通勤時間が短縮され、朝ごはんもゆっくり食べることができるようになった。
社内でも羨ましがられ、ちょっと得意気な様子だよ。

ところが同じマンションにはクセがある住人がいるんだよね。
それが画像左のチャ・スンウォン演じるマンス。
マンションを購入したドンウォンとは違って、マンスは月払いの賃貸だというから、名前がマンスなのか?(笑)
車を所定の場所に駐車せず、移動をお願いしても無視するなど、非常に態度が悪いチャおばさん。
こんな隣人がいたら嫌だろうな。

ドンウォン一家がマンションに住み始めてすぐに、不具合が起きる。
床をビー玉が転がることで建物の傾きが分かり、駐車場のヒビを発見し、マンション入り口のガラスが割れるところを目撃する。
ドンウォンの部下達が引っ越し祝いのために、新居を訪れるのがこの時。
高額で購入した我が家の恥部を見られまいとするドンウォンは、何事もなかったかのように、パーティではしゃいでいる。
部下として登場するのが「探偵なふたり:リターンズ」や「3食ごはん」などに出演していたイ・グァンス。
映画の中ではキム代理という役どころ。
キム代理といえば「ミセン~未生」を思い出してしまうのはSNAKEPIPEだけかな?(笑)

新居祝いをした翌日、断水が起きる。
屋上で給水タンクを確認しようとしたマンスことチャおばさんも転倒してしまう。
隣のマンションには、「花遊記(ファユギ)」で沙悟浄を演じていたチャン・グァンが庭木に水やりをしながら、沈んでいくマンションを見ている。
陥没した地面にどんどん落ちていくシーンはとても怖かったよ!

500m落下したマンションの生存者たちが、一箇所に集まることができたのが良かった。
仲違いしていたマンスとその息子も生きるために力を合わせる。
ダメダメな息子かと思いきや、食料や薬を調達するように指示を出し、頼もしい存在に変化していく。
究極の状況になった時には、本来の人間性が出るもの。
イ・グァンス演じるキム代理は臆病、対して紅一点のインターンであるウンジュはサバイバル精神旺盛で男勝りの強さを見せる。
弱音を吐かず、必ず前向きな発言をして皆を勇気づけていたよ。

「3食ごはん」で料理の腕前を披露しているチャおばさんが、ここでも料理を担当していて笑ってしまう。
画像は「鶏の泥焼き」のシーン。
鶏はどこから調達したのか不明だけど、鶏を泥でくるんでからアルミホイルで蒸し焼きにした後、チャおばさんが固くなった泥を空手チョップさながらにカチ割る、という豪快な料理だったよ!
極限状態でも美味しい料理を作るチャおばさんに拍手だね。(笑)

マンションが地下に落下した知らせを受けて、救助隊がかけつける。
画像左は、「元カレは天才詐欺師 〜38師機動隊〜」など韓国ドラマでは悪役が多いキム・ホンパ。
今回は良い人役だったので、意外だった。(笑)
右は「チング」や「グリッチ-青い閃光の記憶-」などに出演していたコ・チャンソク。
自らの危険を顧みず、救助しようとする姿勢が素晴らしかったね!

「奈落のマイホーム」は、パニック映画でありながら、キャラクターが立っていて引き込まれたよ。
現実に起こりうる事象というのも、韓国での公開初日に12万6千人を動員した理由なのかもしれないね。
映画の制作にあたり20ものセットを用意したり、最先端VFX(Visual Effects)の使用により、臨場感溢れる作品になっているんだとか。
考えさせられるところもあるのに、笑いも忘れないのが、さすがに韓国映画!
「奈落のマイホーム」、おススメだよ。(笑)