SNAKEPIPE MUSEUM #67 Jane Windsor

20230813 03
【黒魔術を連想させる作品だね】

SNAKEPIPE WROTE:

今回のSNAKEPIPE MUSEUMは、Jane Windsorというコラージュ・アーティストについて特集してみよう。
読み方はジェーン・ウィンザーで良いのかな?
カナダで生まれ、ネバダ州の田舎で育ち、現在オレゴン州ポートランドに住んでいること程度の情報しか手に入らなかったよ。
グループ展や個展も開催しているようだけど、2019年頃から活動を始めているみたい。
もしかしたら若い女性なのかもね?

最初に目にしたのが「Maneater」と題された作品。
「マンイーター」と聞いて、80年代にヒットしたホール&オーツの曲を思い出してしまった、あなた!
SNAKEPIPEも同じだから!(笑)
作品に話を戻すと、顔は人間、体はライオン(?)で鳩の羽(?)が生えているキマイラのような生物が、微笑みながら男性の首を弄んでいる。
残酷なシーンなのに、美しく咲いた黄色いバラが周囲を彩っているんだよね。
この作品を観て、興味が湧いたよ。
まさかこの作品が、切り抜いた紙を貼り付けた、ダダさながらの手法で作成されたとは思わなかったよ!

双頭の白鳥のバックには、心臓モチーフと十字のマーク。
蓮の花のような台座に、棘のあるイバラを組み合わせ、バランスの良い構図だよね。
四隅には「北部」「南部」と書いてあるので、どこでどんな星座が見られるのかを教えてくれる星座早見表みたいだよ。
SNAKEPIPEの勝手な想像では、十字軍が位置を確認するために携帯していたようなイメージ。(笑)

「黒蜥蜴」ならぬ、「黒サソリ」なのかな?
えっ、まさかロブスターじゃないよね。
こうして提示されるとどちらなのか判断し難いことが分かって、驚き!
ジェーンの作風としては「サソリ」で間違いないはずだけどね。
美しい皿に盛り付けられた料理のように見えてしまったのが原因かも。(笑)
毒々しいモチーフを美しくまとめるセンスが素晴らしいよ。
赤と黒が入ると、アジアっぽい印象も受けるよね。

「頭痛」と題されたこちらの作品、ジェーンのサイトで販売されてるんだよね!
大きさは8×10インチなので、A4より少し小さめかな。
すぐに取り付けられる額入りで、お値段は$350、日本円で約4万円ほど。
紙を切り貼りして作成したなら、一点ものなんだろうね。
ゴシックや中世好きなら手に入れたいはず!

最後は「なぞなぞを聞いて」と題された作品にしよう。
「マンイーター」のように、下半身がライオンで天使のような羽を持つ慈悲深そうな女性。
手にしているのは金色のティアラを着けた首!
周りにいくつもの髑髏があるので、今までも同じ光景が繰り広げられたようじゃない?
「なぞなぞ」を語っているのは、首になのかネズミに対してなのかわからないね。
ちなみにこの作品、$350から値下げして$200になったところで売れたみたい。
好みの作品がお手頃価格になったら嬉しいよね!(笑)

美しさと残酷が同居している、ダーク・アートはSNAKEPIPEの好み!
ジェーンは紙を実際に切り貼りして作品制作しているらしいので、どこから素材を調達しているのか気になるよ。
2019年に東京都庭園美術館で鑑賞した「岡上淑子展」では、1950年代の「ハーパース・バザー」などの雑誌を切り取ってコラージュしてたと記憶している。
ジェーンは一体どこからインスピレーションを得ているんだろうね。
今後の活躍に期待だよ!

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