映画の殿 第10号 ウィル・フェレル02

【「主人公は僕だった」は一味違うウィル・フェレルが堪能できるね】

SNAKEPIPE WROTE:

映画の殿 第8号」でも特集したウィル・フェレル
amazonのDVD販売ページには

ハリウッドのトップ・コメディアンでありながら、
日本ではなぜか知名度が上がらないウィル・フェレル

と書かれちゃってるよ!(笑)
まあ、確かに好き嫌いのハッキリするタイプの芸風だろうね。

ウィル・フェレルと同じように世界的にはヒットしているのに、日本での知名度がイマイチといえば、「トレンテ ハゲ!デブ!大酒飲みの女好き!超・肉食系スーパーコップ」(原題:Torrente, el brazo tonto de la ley 1998年)サンティアゴ・セグーラ とかね?
すでに「トレンテ5」まで製作されていて、「トレンテ6」まで2018年公開予定になっているほど人気シリーズなのにもかかわらず、日本では「トレンテ2」すらDVDになっていない!
もちろんROCKHURRAHとSNAKEPIPEはウィル・フェレルもサンティアゴ・セグーラも大ファン!
「トレンテ2」以降のDVD化を強く願っているよ!

全てではないにしても、ウィル・フェレルの映画は手に入るので、その後も鑑賞し続け、ますますその魅力の虜になっているところである。
かなりの本数になってきたので、ウィル・フェレル特集としてまとめておきたいと思う。
「映画の殿 第8号」の時と同じように、製作された順番ではなくて鑑賞した順番で書いていこう!

 1本目は「映画の殿 第8号」でも楽しみにしていた「俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク」(原題:Anchorman 2: The Legend Continues 2013年)からにしようか。
「俺たちニュースキャスター」の4人のキャスター達と再会できるとは嬉しい限り!
約10年ぶりになるのに、4人共ほとんど変わってないのにはびっくりした。
ロン・バーガンディ、健在である!(笑)

地元サンディエゴのTV局で愛妻のヴェロニカと看板キャスターを務めてきたロンだったが、ある日、上司からクビにされてしまう。
NYにある24時間放送の 深夜枠を担当することになったロンは、かつての仲間を集めて新天地に渡る。
そこでは超強力なスターキャスター・ジャックとの熾烈な視聴率競争が待ち受けていた。

「俺たちニュースキャスター」をリアルタイムで鑑賞した場合は、以前の話を忘れてしまった人もいるかもしれないよね。
SNAKEPIPEとROCKHURRAHはウィル・フェレル・デビューが割と最近だったので、それほどブランクなしで鑑賞できたのは良かった。
おかげで4人のキャスターの性格や特徴を知った上で観ることができたから。

ウィル・フェレルの映画には、どん底まで落ちてから這い上がりライバルに勝つという黄金パターンがあるんだけど、今回もまさにそれ!(笑)
あらすじにも登場したスターキャスター・ジャックとの視聴率勝負になるのである。
深夜枠だからこそ面白くしよう、と次々にアイデアを出していくロン。
時代はまたもや70年代。
その当時は本当に深夜枠は実験の場だったんだろうね。
もし実際にそんなテレビ番組があったら、人気出ただろうな。
ウィル・フェレル得意の70年代ファッションも堪能できるよ!(笑)

そして「俺たちニュースキャスター」でも登場した各局とのケンカのシーンも健在。
いかにも作り物のミノタウロスや南北戦争の時の将軍の亡霊まで参戦してるんだよね。
前回よりもスケールアップしたハチャメチャなおバカぶりには大笑い!

「俺たちニュースキャスター3」の予定はないのかな?
あったとしてもまた10年後だったりして?(笑)

続いては「アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!」(原題:The Other Guys 2010年)ね!
今回は元マーキー・マークことマーク・ウォールバーグとタッグを組んでいるよ!

ニューヨーク市警のアレンとテリーはその性格が災いし、いつもヒーロー刑事の活躍を恨めしくながめるだけの「アザー・ガイズ=その他大勢」。
上司からは見放され、手渡された拳銃は木のオモチャ。
移動は日本製のエコカー。
そんな2人が無謀にも、市民を食い物にしてきた、金融業界に巣食う国家レベルの「巨悪」に立ち向かっていく!

ウィル・フェレルは街へ出て捜査するよりもデスクワークを好む会計員アレン・ギャンブル、マーク・ウォールバーグは熱血だけどいつも空回りしてしまう刑事のテリー・ホイツという役どころ。
両極端な性格の刑事がコンビになるというのはよくあるパターンだけど、ちゃんとウィル・フェレル色があるんだよね!
今回のウィル・フェレルは普段はおとなしいのに、昔ワルだった頃の凶暴性が突然出てきてキレるのが特徴である。
更に何故だか不思議なほど女性からモテモテなのも面白い。

SNAKEPIPEが一番気に入っているシーンは、酒場でアレンとテリーが飲みながら今後について打ち合わせをしているシーン。
後ろにいた老人に肩を叩かれ、立ち上がるアレンは、その場にいた老人達と歌い出すのだ。

この愛を捧げたエリン
僕に忠誠を誓ってくれた
だが戦場から戻ってみると
なんと5人のイギリス兵士と
枕をともにしていた
合意の上で寝たそうだ
父親たちは絞首刑
子供たちは急性結膜炎
ハリー・ポッターの本が
めらめらと燃やされる

曲調はスコットランド民謡といった感じだろうか。
歌詞を知らないで聞いていたら、宗教的な雰囲気の歌にしか思えない!
ところが、なんでしょこの歌詞!(笑)
この場面では大笑いしてしまったSNAKEPIPE。
本当にウィル・フェレルは歌が上手だよね!

笑いあり、ド派手なアクションあり、腐敗した金融業界の裏側に迫る内容あり、と見どころ満載な映画だった。
体の大きさの違いもあってか、ウィル・フェレルに比べるとマーク・ウォールバーグが小粒に見えてしまったのは仕方ないのかな。
監督がアダム・マッケイなので、コンビ歴が長いウィル・フェレルが伸び伸びしていたのは間違いないからね?

今回最後にご紹介するのは、「主人公は僕だった」 (原題:Stranger Than Fiction 2006年)というウィル・フェレル主演なのにコメディではない映画ね。
どこにでもいる冴えない男、ハロルド・クリックを演じるなんて、大丈夫なのか心配になっちゃうよね。

過去12年間、平日は毎朝76回歯を磨き、342歩でバス停へ行き、会社で平均7.134件の書類を調べ、45.7分間のランチタイムを過ごし、帰宅すると夕食は1人で済ませ、毎晩きっかり11時13分に寝る。
それが税庁の会計検査官ハロルド・クリックの毎日だった。
ところがその朝突然、ハロルドの人生に女性の声が割り込んできた。
ナレーションのように、彼の頭に浮かんだ想いと、今まさにとっている行動を、アカデミックな言葉遣いで語り始めたのだ。
ハロルドの人生は、悲劇作家が執筆中の小説だった。
しかも結末は、主人公の死!
果たして彼は、人生のストーリーを書き直すことができるのか?

声が聞こえ始めてからのハロルドは、今までの規則正しい生活とは少しずつ違う時を過ごし始める。
税金未払いのために訪れた先で出会うのがクッキー屋の店主、アナ・パスカルである。
この役を演じているのが、マギー・ジレンホール
この顔はどこかで…。
そうそう、ジョン・ウォーターズ監督の「セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ」(原題:Cecil B. Demented 2000年)で悪魔崇拝のレイヴンという役だった女優さんだね!
「ダークナイト」でもヒロイン役を演じていたし、今回もウィル・フェレル演じるハロルドと恋に落ちる設定なんだよね。
SNAKEPIPEには、どうしても山下久美子にしか見えなくて。
えっ、古い?(笑)

他の共演者として注目なのが、 ヒルバート教授役のダスティン・ホフマン
ダスティン・ホフマンと聞いて、懐かしいと感じてしまうのは、きっとある程度の年齢がいった人だろうね。(笑)
「主人公は僕だった」と同じ2006年に「パフューム」にも出演しているみたいなんだけど、どのシーンだったのか思い出せないよ。
ダスティン・ホフマンも年を取って、渋い役が似合ってるよね!

もう一人変わり種としては、女性ラッパーのクィーン・ラティファが女流作家のアシスタントとして登場していた点かな。
鑑賞後にやっとクィーン・ラティファだと判ったよ。
女優もやっていたとはね!
調べてみると、スパイク・リーの「ジャングル・フィーバー」(原題:Jungle Fever 1991年) で女優デビューしているというから、SNAKEPIPEも観ているはずなのに、覚えてなかったなあ。(笑)
さすがにラッパーなだけあって、声質と発声が素晴らしいよね!

「主人公は僕だった」でウィル・フェレルは、全くコメディ要素のない役を見事に演じていたと思う。
「俺たちシリーズ」とは全く無縁な人が観ても、楽しめるはず。
ただしこの映画だけを観ても、ウィル・フェレル本人の魅力には迫れないんだけどね。(笑)

今回は3本のウィル・フェレル主演作品を紹介してみたよ!
実はまだ他にもたくさんあるので第3弾、第4弾と続けていく予定。
皆様乞うご期待!(笑)

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