ROCKHURRAH視察団/かっぱ橋道具街編

【かっぱ橋道具街のシンボル、かっぱ河太郎にございやす!】

SNAKEPIPE WROTE:

先週の記事である「アンチヴァイラル鑑賞」の時、友人Mとランチを食べたのは、タイ料理のチャンパーだった。
本当は映画を鑑賞した渋谷のチャンパーを目指していたのであるが、いつの間にか渋谷店がなくなっていたとはね!
最近こういうこと多いんだよねー。
前はここにこんな店があったのに、と発言した後から
「確かあれは15年くらい前だったよね」
と付け足し、我ながら情けなくなってしまうのである。 (とほほ)
チャンパーのレッドカレー食べたいね、と軽く言ったつもりが「どうしてもチャンパーでなければ」という切実な思いへとチェンジし、新宿まで出ることになった。
伊勢丹会館の中で念願のレッドカレーを食べ大満足!
ふとスープ用のレンゲに目をやり、あっと声をあげるSNAKEPIPE。
「これっ!このレンゲが欲しいのっ!」

ものすごく小さな話で恐縮だが、ラーメンやうどんを食べる時に使用するレンゲを自宅に所持している人は多いと思う。
レンゲと聞いてパッと思い浮かべるのは、恐らくラーメン屋ならプラスチックや陶磁器素材の白くてどんぶりの縁にひっかけられるように少し細工がされているタイプだったり、うどん屋なら天然素材を使用したラーメンタイプと同型の物やお玉を小ぶりにしたようなタイプが多いのではないだろうか。
実際にレンゲを買おうと思って探しても上の写真のタイプに近い物が多いよね。
SNAKEPIPEはその手のレンゲではなくて、アルミかステンレスのレンゲを探していたのである。

チャンパーで見たレンゲはシルバー色にピカピカ光る、なんとも軽いステンレス製、見事なフォルムと実用性を兼ね備えた、まさに理想的なデザイン!(大げさ)
「お店で売ってるかもしれないからお会計の時に聞いてみようよ」
友人Mの提案の通り、会計時に男性従業員に聞いてみることにする。
「スプーン類の販売はやっていません。かっぱ橋辺りにあるんじゃないですか」
というものすごくそっけない返答が返ってきただけ!
よし、それならば「かっぱ橋」に行って探し出してみようじゃないか!(笑)

テレビでも見かけるし、業務用の食器なら「かっぱ橋」だよね、など会話の中にも頻繁に登場する「かっぱ橋」という地名だけれど、この年になるまで一度も縁がなかった場所である。
そもそも「かっぱ橋」ってどこにあるの?と調べてみるとちゃーんとHPあるんだよね!(笑)
正式名称を「かっぱ橋道具街」という料理関係の道具ならなんでもござれの問屋街は台東区にあり、東京メトロ銀座線の田原町や東京メトロ日比谷線の入谷から徒歩5分程度らしい。
ROCKHURRAH視察団、いざ出陣!(笑)

とは言っても今回ROCKHURRAHの参加はなかったため、友人MとSNAKEPIPEが「かっぱ橋道具街」を探索してみた。
目的はステンレス製のレンゲ!(笑)
入谷駅で待ち合わた2人は、よくテレビで見かける大きなおじさんの像を探そうとしていた。(右の写真のおじさん)
方向音痴のSNAKEPIPEは、友人Mに連れられるように進んで行く。
「多分こっちだと思うんだけど」
方向感覚バッチリの友人Mの「多分」はかなり頼りになる。(笑)
ほどなくしてかっぱの絵が描いてある看板が見えてきて、道具街の文字が見えてきた。
「かっぱ橋道具街」というのは一本の道を挟んで両側にたくさんの店舗が営業しているストリートだったんだね!
「レンゲ」の探索のために、両側共歩くことにする。
右側の一番外れまで歩いたところで上のおじさんを発見!
駅からはとても見えない場所だったんだね。(笑)

片方の道側にある目ぼしい店舗でレンゲを探すけれど、全く見当たらない。
反対側も探してみることにする。
「いらっしゃいませ」
大抵のお店の人は店の奥深い場所にいることが多かったけれど、あるお店では店員さんが店先に出て呼び込みをやっていた。
片方の道沿いの店舗では見つけることができなかったので、ここは一つ店員さんに聞いてみよう!
「ステンレス製のレンゲありますか?」
「こんな感じかな?」
と言って持ってきてくれたのは、まさに探していたステンレス製レンゲ!
ただしチャンパーで見かけたレンゲより若干小ぶりのタイプ。
一つの店舗にあったならば、もしかしたら違う店舗での扱いもあるかも?
店員さんにお礼を言い、更なる探索に出る。
ここで丁度正午。
ランチタイムだ。

情報収集能力に長けている友人Mは、ランチの情報まで仕入れてきたらしい。
「気になるカレー屋さんがあるから行ってみない?」
友人Mはカレーと韓国料理、タイ料理だったら毎日食べても良いと豪語するほど、その手の店に関してのチェックを怠らないのである。

外見は元倉庫だったところをほとんど改造せずにおりますので良くないですが、勇気を出して一歩入ってみてください(笑)

という説明を後から調べて知ったけれど、 「ここだよ」と言われた瞬間に見えたのはとても「気になるお店」とは思えない外観だった。
お店の名前は「パスカレッソ」という。

お昼時だったせいか、女性客ばかり5人程度入っている。
メニューはカレーとパスタ。
カレーならチキンかポークを選べるようになっており900円。
サラダと飲み物がセットになると1300円、ケーキがセットで1600円である。
初めて入るお店の場合は単品を注文することが多いので、今回もチキンカレーをチョイス。
「口コミですごく評判が良いから食べてみたかったんだ」
という友人Mの話を聞きながらカレーを待っていると
「はい、どうぞ」
女主人がにこやかにサラダを置いていく。
「あれ?単品の注文だよね?」
顔を見合わせているSNAKPEPIPEと友人Mに
「ちょっとだからね、食べて~」
と言いながら、もう去っていく女主人。
すごいサービスだね、と言いながらサラダをつついているとカレー登場。
真っ黒いカレーに2かけのチキンが浮かんでいる。
ほとんどスープ状態のツーツーカレーだ。
一口食べてびっくり!
「おいしーーー!」
スパイスが効いた辛めの、コクと旨味が凝縮された抜群のカレーである。
「こんなカレーは初めて食べた!ここにして良かった」
今まで様々なカレーを食べてきた友人Mも満足気だ。

カレーを食べ終わり、そろそろ探索を続けようかと思った頃、
「少しだけど食べてみて~」
とまたもや女主人が何種類かのシフォンケーキを切り分けた皿を持って登場。
「さっきサラダもご馳走になってしまったので、そんな!」
「あら、いいわよ~。召し上がれ!」
という押し問答の末、とまどいながらも嬉しいサービスを頂くことにする。
「んまーーーい!」
シフォンケーキはふわふわで、口に入れた瞬間とろけるほどの柔らかさ。
「このケーキ買って帰ろうね」
と打ち合わせている時に、またもや女主人登場!
「良かったら、お茶いかが?暖かいのと冷たいのどっちがいい?」
ええーーー?!
SNAKEPIPEと友人Mは単品のカレーしか注文してないのに!
また遠慮する言葉を言いかけると
「あら、いいじゃない、お茶くらい!ゆっくりしていって!」
とお茶までご馳走してもらうことになってしまった。
当然のように初めからケーキ付きセットを注文している人とは違うだろうけど、オマケがいっぱいでびっくりしてしまった。
とてもにこやかで、おいしいとお客さんから言われてコミュニケーションを取ることが何よりも嬉しいといった雰囲気の女主人は客商売のプロだと思った。
また「かっぱ橋道具街」に行く時には、必ず寄りたい店だね!

お腹もいっぱいになったところでレンゲの探索開始!
店員さんにレンゲがあるかどうかを聞いてしまったほうが手っ取り早いということに気付いたため、片っ端から店員さんに商品の有無を聞いて回る。
するとあるわ、あるわ!(笑)
午前中に歩いていた時には、自力で探そうと躍起になっていたため全く見当たらなかったのに、午後になってからは複数の店舗でレンゲを発見することができた。
そして気付いたのが値段の違い。
午前に見つけた店舗でのレンゲ価格は370円。
午後になってからは410円、295円、290円とお店によって値段がまちまちだと判る。
本当に欲しかったチャンパータイプではなかったけれど、SNAKEPIPEは295円でレンゲを購入。
最安値の290円は購入後気付いたので仕方あるまい。(笑)
一応ステンレス製のレンゲの探索ということでは目的は達成されたね!
チャンパーのレンゲと同じ物は、また別の機会に探してみたいと思っている。


かなり歩き回り、目的も達成したのでお茶でも飲もうと入ったのがオシャレなカフェ。
「かっぱ橋道具街」の下町的な雰囲気とは一線を画した、「ここはどこ?」と思ってしまうようなガランとしたガレージを思わせる広い空間。
高い天井と、非常に少ない座席数も好みである。
気を利かせた友人Mが、2階に上がっても良いのか、写真を撮っても良いかなどを店員さんに確認している。
店員さんの説明によると、どうやらそこはSturdy Style Tokyoという建築士事務所で、カフェの奥が建築事務所になっていて、2階は事務所の方が商談のために使用するスペースとのこと。
トイレは2階にあるので、上がることができるし写真撮影も構わないという。
友人MはSNAKEPIPEが撮りたがることを知って、予め聞いてくれたんだね!

「ここに住みたい」
と思ってしまったほど、素敵な空間だった。
2階に上がってみると、そこには商談用の(?)テーブルがいくつか置かれていたり、仕切られた部屋が点在していたり、30名くらいが鑑賞できるようなシアターも完備されていた。
プレゼンテーションをやる時に使うのかな?
恐らく2階の部屋にある一つ一つも、1階のカフェもその会社のデザインで、Sturdy Styleはこんなデザインやってるんですよという宣伝なのかなと思った。
家を建てようとか店舗運営を考えている人には、実際に目で見て体験できるデザインという画期的なアイデアだよね。
それにしても奥の事務所で仕事するのは、お客さんの視線とか気にならないのかしら?(笑)

初めての「かっぱ橋道具街」は、テレビで見たままの食玩の店を実際に見ることができて感激したり、一番最後に紹介した下町らしくないオシャレカフェを発見したりで、とても面白かった。
品物を探す時の教訓は「店員さんに聞くこと」だね。(笑)
同じ商品でも値段が違っていたのも発見だったので、すぐに決めないでいくつかの店舗を回ることも必要ということも判った。
そしてやっぱり一番印象に残ったのは「パスカレッソ」の女主人さん!
本当にご馳走様でした!
また伺います!(笑)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です