ROCKHURRAH視察団/かっぱ橋道具街編

【かっぱ橋道具街のシンボル、かっぱ河太郎にございやす!】

SNAKEPIPE WROTE:

先週の記事である「アンチヴァイラル鑑賞」の時、友人Mとランチを食べたのは、タイ料理のチャンパーだった。
本当は映画を鑑賞した渋谷のチャンパーを目指していたのであるが、いつの間にか渋谷店がなくなっていたとはね!
最近こういうこと多いんだよねー。
前はここにこんな店があったのに、と発言した後から
「確かあれは15年くらい前だったよね」
と付け足し、我ながら情けなくなってしまうのである。 (とほほ)
チャンパーのレッドカレー食べたいね、と軽く言ったつもりが「どうしてもチャンパーでなければ」という切実な思いへとチェンジし、新宿まで出ることになった。
伊勢丹会館の中で念願のレッドカレーを食べ大満足!
ふとスープ用のレンゲに目をやり、あっと声をあげるSNAKEPIPE。
「これっ!このレンゲが欲しいのっ!」

ものすごく小さな話で恐縮だが、ラーメンやうどんを食べる時に使用するレンゲを自宅に所持している人は多いと思う。
レンゲと聞いてパッと思い浮かべるのは、恐らくラーメン屋ならプラスチックや陶磁器素材の白くてどんぶりの縁にひっかけられるように少し細工がされているタイプだったり、うどん屋なら天然素材を使用したラーメンタイプと同型の物やお玉を小ぶりにしたようなタイプが多いのではないだろうか。
実際にレンゲを買おうと思って探しても上の写真のタイプに近い物が多いよね。
SNAKEPIPEはその手のレンゲではなくて、アルミかステンレスのレンゲを探していたのである。

チャンパーで見たレンゲはシルバー色にピカピカ光る、なんとも軽いステンレス製、見事なフォルムと実用性を兼ね備えた、まさに理想的なデザイン!(大げさ)
「お店で売ってるかもしれないからお会計の時に聞いてみようよ」
友人Mの提案の通り、会計時に男性従業員に聞いてみることにする。
「スプーン類の販売はやっていません。かっぱ橋辺りにあるんじゃないですか」
というものすごくそっけない返答が返ってきただけ!
よし、それならば「かっぱ橋」に行って探し出してみようじゃないか!(笑)

テレビでも見かけるし、業務用の食器なら「かっぱ橋」だよね、など会話の中にも頻繁に登場する「かっぱ橋」という地名だけれど、この年になるまで一度も縁がなかった場所である。
そもそも「かっぱ橋」ってどこにあるの?と調べてみるとちゃーんとHPあるんだよね!(笑)
正式名称を「かっぱ橋道具街」という料理関係の道具ならなんでもござれの問屋街は台東区にあり、東京メトロ銀座線の田原町や東京メトロ日比谷線の入谷から徒歩5分程度らしい。
ROCKHURRAH視察団、いざ出陣!(笑)

とは言っても今回ROCKHURRAHの参加はなかったため、友人MとSNAKEPIPEが「かっぱ橋道具街」を探索してみた。
目的はステンレス製のレンゲ!(笑)
入谷駅で待ち合わた2人は、よくテレビで見かける大きなおじさんの像を探そうとしていた。(右の写真のおじさん)
方向音痴のSNAKEPIPEは、友人Mに連れられるように進んで行く。
「多分こっちだと思うんだけど」
方向感覚バッチリの友人Mの「多分」はかなり頼りになる。(笑)
ほどなくしてかっぱの絵が描いてある看板が見えてきて、道具街の文字が見えてきた。
「かっぱ橋道具街」というのは一本の道を挟んで両側にたくさんの店舗が営業しているストリートだったんだね!
「レンゲ」の探索のために、両側共歩くことにする。
右側の一番外れまで歩いたところで上のおじさんを発見!
駅からはとても見えない場所だったんだね。(笑)

片方の道側にある目ぼしい店舗でレンゲを探すけれど、全く見当たらない。
反対側も探してみることにする。
「いらっしゃいませ」
大抵のお店の人は店の奥深い場所にいることが多かったけれど、あるお店では店員さんが店先に出て呼び込みをやっていた。
片方の道沿いの店舗では見つけることができなかったので、ここは一つ店員さんに聞いてみよう!
「ステンレス製のレンゲありますか?」
「こんな感じかな?」
と言って持ってきてくれたのは、まさに探していたステンレス製レンゲ!
ただしチャンパーで見かけたレンゲより若干小ぶりのタイプ。
一つの店舗にあったならば、もしかしたら違う店舗での扱いもあるかも?
店員さんにお礼を言い、更なる探索に出る。
ここで丁度正午。
ランチタイムだ。

情報収集能力に長けている友人Mは、ランチの情報まで仕入れてきたらしい。
「気になるカレー屋さんがあるから行ってみない?」
友人Mはカレーと韓国料理、タイ料理だったら毎日食べても良いと豪語するほど、その手の店に関してのチェックを怠らないのである。

外見は元倉庫だったところをほとんど改造せずにおりますので良くないですが、勇気を出して一歩入ってみてください(笑)

という説明を後から調べて知ったけれど、 「ここだよ」と言われた瞬間に見えたのはとても「気になるお店」とは思えない外観だった。
お店の名前は「パスカレッソ」という。

お昼時だったせいか、女性客ばかり5人程度入っている。
メニューはカレーとパスタ。
カレーならチキンかポークを選べるようになっており900円。
サラダと飲み物がセットになると1300円、ケーキがセットで1600円である。
初めて入るお店の場合は単品を注文することが多いので、今回もチキンカレーをチョイス。
「口コミですごく評判が良いから食べてみたかったんだ」
という友人Mの話を聞きながらカレーを待っていると
「はい、どうぞ」
女主人がにこやかにサラダを置いていく。
「あれ?単品の注文だよね?」
顔を見合わせているSNAKPEPIPEと友人Mに
「ちょっとだからね、食べて~」
と言いながら、もう去っていく女主人。
すごいサービスだね、と言いながらサラダをつついているとカレー登場。
真っ黒いカレーに2かけのチキンが浮かんでいる。
ほとんどスープ状態のツーツーカレーだ。
一口食べてびっくり!
「おいしーーー!」
スパイスが効いた辛めの、コクと旨味が凝縮された抜群のカレーである。
「こんなカレーは初めて食べた!ここにして良かった」
今まで様々なカレーを食べてきた友人Mも満足気だ。

カレーを食べ終わり、そろそろ探索を続けようかと思った頃、
「少しだけど食べてみて~」
とまたもや女主人が何種類かのシフォンケーキを切り分けた皿を持って登場。
「さっきサラダもご馳走になってしまったので、そんな!」
「あら、いいわよ~。召し上がれ!」
という押し問答の末、とまどいながらも嬉しいサービスを頂くことにする。
「んまーーーい!」
シフォンケーキはふわふわで、口に入れた瞬間とろけるほどの柔らかさ。
「このケーキ買って帰ろうね」
と打ち合わせている時に、またもや女主人登場!
「良かったら、お茶いかが?暖かいのと冷たいのどっちがいい?」
ええーーー?!
SNAKEPIPEと友人Mは単品のカレーしか注文してないのに!
また遠慮する言葉を言いかけると
「あら、いいじゃない、お茶くらい!ゆっくりしていって!」
とお茶までご馳走してもらうことになってしまった。
当然のように初めからケーキ付きセットを注文している人とは違うだろうけど、オマケがいっぱいでびっくりしてしまった。
とてもにこやかで、おいしいとお客さんから言われてコミュニケーションを取ることが何よりも嬉しいといった雰囲気の女主人は客商売のプロだと思った。
また「かっぱ橋道具街」に行く時には、必ず寄りたい店だね!

お腹もいっぱいになったところでレンゲの探索開始!
店員さんにレンゲがあるかどうかを聞いてしまったほうが手っ取り早いということに気付いたため、片っ端から店員さんに商品の有無を聞いて回る。
するとあるわ、あるわ!(笑)
午前中に歩いていた時には、自力で探そうと躍起になっていたため全く見当たらなかったのに、午後になってからは複数の店舗でレンゲを発見することができた。
そして気付いたのが値段の違い。
午前に見つけた店舗でのレンゲ価格は370円。
午後になってからは410円、295円、290円とお店によって値段がまちまちだと判る。
本当に欲しかったチャンパータイプではなかったけれど、SNAKEPIPEは295円でレンゲを購入。
最安値の290円は購入後気付いたので仕方あるまい。(笑)
一応ステンレス製のレンゲの探索ということでは目的は達成されたね!
チャンパーのレンゲと同じ物は、また別の機会に探してみたいと思っている。


かなり歩き回り、目的も達成したのでお茶でも飲もうと入ったのがオシャレなカフェ。
「かっぱ橋道具街」の下町的な雰囲気とは一線を画した、「ここはどこ?」と思ってしまうようなガランとしたガレージを思わせる広い空間。
高い天井と、非常に少ない座席数も好みである。
気を利かせた友人Mが、2階に上がっても良いのか、写真を撮っても良いかなどを店員さんに確認している。
店員さんの説明によると、どうやらそこはSturdy Style Tokyoという建築士事務所で、カフェの奥が建築事務所になっていて、2階は事務所の方が商談のために使用するスペースとのこと。
トイレは2階にあるので、上がることができるし写真撮影も構わないという。
友人MはSNAKEPIPEが撮りたがることを知って、予め聞いてくれたんだね!

「ここに住みたい」
と思ってしまったほど、素敵な空間だった。
2階に上がってみると、そこには商談用の(?)テーブルがいくつか置かれていたり、仕切られた部屋が点在していたり、30名くらいが鑑賞できるようなシアターも完備されていた。
プレゼンテーションをやる時に使うのかな?
恐らく2階の部屋にある一つ一つも、1階のカフェもその会社のデザインで、Sturdy Styleはこんなデザインやってるんですよという宣伝なのかなと思った。
家を建てようとか店舗運営を考えている人には、実際に目で見て体験できるデザインという画期的なアイデアだよね。
それにしても奥の事務所で仕事するのは、お客さんの視線とか気にならないのかしら?(笑)

初めての「かっぱ橋道具街」は、テレビで見たままの食玩の店を実際に見ることができて感激したり、一番最後に紹介した下町らしくないオシャレカフェを発見したりで、とても面白かった。
品物を探す時の教訓は「店員さんに聞くこと」だね。(笑)
同じ商品でも値段が違っていたのも発見だったので、すぐに決めないでいくつかの店舗を回ることも必要ということも判った。
そしてやっぱり一番印象に残ったのは「パスカレッソ」の女主人さん!
本当にご馳走様でした!
また伺います!(笑)

ROCKHURRAH視察団/COSTCO編

【なんとも殺風景な外観!この中にあんなモノやこんなモノがあるとは!(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

都内在住の友人Mは、ほとんど千葉県内にある商業施設を訪れたことがなく、3月には「どうしてもIKEAに行ってみたい!」という要望に応えて、一緒に訪れた話は「SNAKEPIPE MUSEUM #20 Germaine Richier」の冒頭に書いた通りである。
味をしめた友人Mは「次はコストコだね!」と勝手に次の目標設定をして、意気揚々と帰って行った。
千葉県民でありながら、実を言うとコストコ体験をしたことがないSNAKEPIPE。
少しコストコについて勉強が必要みたいだね。

今更だとは思うけれど、簡単に説明してみようか。
コストコとはワシントン州に本社がある、会員制倉庫型卸売小売チェーンで、正式な会社名はコストコ・ホールセールという。
世界各国に倉庫を展開、日本にも15拠点あり、今年中に3倉庫オープン予定とのこと。
現在千葉県内にあるのは幕張倉庫。
なんとオープンしたのは2000年というから、すでに13年経ってたのね。
その間、一度も訪れたことがなかったとは驚き!(笑)

特徴としては、前述したように年会費を支払う会員制であること。
SNAKEPIPEの場合は個人会員となるため、4200円が必要になる。
買い物しなければ会員証は不要なのかどうかを調べてみると、入場するために会員証が必要とのこと。
ぎょっ、初めて行く場所で何も分からないのに、4200円を払うのは勇気が要る! 恐らく同じように考える人が多いようで、なんとかして一日だけでも見学できないだろうか、といったブログを見かけた。
ただし、コストコでは「買い物しないし、もう来ることもない」と思った人には、年会費を返してくれるシステムもあるそうだ。
まずは入会して、どんな商品があるのかを見てみないとね!(笑)

幕張倉庫店は千葉市美浜区豊砂、駅名でいうとJR京葉線の新習志野駅と海浜幕張駅の中間に位置する場所にある。
SNAKEPIPEは免許は持っているけれど、完全なペーパードライバーなので、電車やバスを乗り継いで行くしかない。
4月だというのに冷たい雨と強い風が吹く中、SNAKEPIPEと友人Mは初めてのコストコ行きを決行したのである。

「新規会員登録はどうしたら良いですか」
という質問に、3階へ上がるように指示をされる。
皆さん、大きいカートを押して、長ーーいエスカレーターを上っている。
このカートだったら、SNAKEPIPEと友人Mの二人くらい余裕で乗れるね!
そんな大きいカートとカートの間に挟まれながら、3階へと進む。
皆さんの買い物をさりげなくチェックしてみると、あの大きなカートに載せきれなくて、2台カートを使用しているような家族までいる!
たくさん買うんだなーとびっくりするSNAKEPIPE。
どうやら、3階に駐車場があるために、買い物が終わったらカートのまま上がって車に乗せるつもりなんだね。

SNAKEPIPEと友人Mは駐車場横にある新規会員用スペースへ。
全くまばたきをしないような大きな目の女性から、登録についての説明を受ける。 コストコ内で使えるクレジットカードはアメリカン・エキスプレスとコストコオリコカードの2種類のみ!
どちらも持っていない場合は、ご入会いかがですか、今ならコストコ商品券付いてますよ、などと勧誘される。
でもね、この段階ではまだどんな商品が置いてあるのか不明なんだよね。
何かの目的があるなら別だけど、なるべくならカードを増やしたくない人のほうが多いように思うけど?
クレジットカードについては丁寧にお断りして、それ以外のコストコ入店の際の説明を受け、2階へ。
ここでは写真撮影と会費の徴収。
会員証には写真を載せるらしいので、撮影が必要なんだよね。
レジに向かうと、背中部分にブルーの布があり、その前で撮影するらしい。
まるで胃カメラのような小さなカメラをおでこ辺りに向けられ、カシャッ。
お金を払い、会員証を渡されて写真を確認してみると…。
なんと、まるで魚眼レンズで撮影したようなSNAKEPIPEの顔が!
これで本当に本人確認できるのか謎。
他の人達もこんな顔写真にされてるんだろうか?(笑)

会員証を手にしたら、入り口にスキャナーを持った係の人に会員証のバーコードをスキャンされてやっと入場することができる。
カートが非常に大きいので、押して歩くだけでも一苦労である。
初回はまずは見るだけ、と思っていたSNAKEPIPEだったので、大きなカートの中は空っぽのまま。
やっと「これは安い!」と思って購入を決めたのは風邪薬!(笑)
ひ~!大きいカートに薬1個とは!

2階にいる時に面白かったのは、コストコ職員が商品陳列のためのカートを押していた時のこと。
お客さんに対して「失礼しまーす、通りまーす」などと声をかけていたのは普通。
ところがその職員に対して、
「ナンバーセブンティセブン、アベイラブル」
のような、完全に日本的なカタカナ英語で指示がされている!
棚番号と準備が完了したから入庫を開始せよ、と言いたかったんだろうけどね?
いくらアメリカが本社の会社でも、わざわざ英語にしなくても。(笑)

他の倉庫はどうなっているのか分からないけれど、幕張倉庫店は2階建てになっていて、店内を回る順番は2階から1階へ降りるようになっている。
1階に降りてしまうと、もう2度と2階には戻れないシステムです、という説明を受けていたので、目をキョロキョロさせて商品陳列をくまなくチェック!
いかにもアメリカっぽい、と思えるような商品もあるけれど、半数近くは日本でもお馴染みの商品だった。
驚くのは、そのパッケージ。
さすがに業者用だけあって、例えば10個セットのように、仕入れ用になっているんだよね。
通常の家族にはほとんど必要がないであろう大量パックは、見ているだけで面白かった。
くまなく探してはみたけれど、2階には薬以外買うものがなく、1階に降りる。

1階は食品コーナーで、ここでの買い物を友人Mは楽しみにしていたらしい。
一応こちらも棚の順番にぐるぐる回って見物してみる。
ほとんどのお客さんのカートの中に、45リットルゴミ袋程の大きさの袋に入ったパンがあることに気付く。
それにしてもパンの数、多過ぎじゃない?(笑)
どんなパンがあるのかを見に行くと、様々なパンが大量パックで売られている。
美味しそうだから何か買おう、とクロワッサンをチョイス。
これを友人Mと分けることにする。
大きなクロワッサン12個入りで798円!(笑)

友人Mはそれ以外にもグレープジュースや豆乳など、次々とカートに入れていくではないか。
「せっかく来たんだから、買わなきゃ!」
買う気満々の友人Mのおかげで、空っぽだったカートが商品でいっぱいになっている。
お菓子やデリなど、他にも気になるものはあったけれど、初回はこのくらいにしておこうね。
レジに向かうと、そこはIKEA方式。
自分でカートからローラー式の台に購入する商品を並べ、レジ係がスキャンして会計し、またカートに商品が戻される仕組み。
レジ袋はないので、自分で持っていくしかない。
他の人達を見ていると、コストコとプリントされたショッピングバッグを持っていて、その中に購入済商品を詰めている。
あのバッグはどこで売ってるんだろう?

友人Mは買った商品を配送するため、手続きカウンターへ。
コストコに来る人のほとんどがマイカー族のようで、配送で並んでいる人は少ない。
前にいたミドル系の女性2人組のうちの一人が配送が必要だったらしく、係の人とやりとりしている。
「この量だと配送3個口になります」
「え~!どうしてよ~!」
などとやりとりしている隣で、連れの女性がパンの袋をバリッと開けて、素手でわっしわっしとパンを分けている!
その様子に目を見張るSNAKEPIPEと友人M。
多い量を分けるにしても、もう少しTPOがあると思うんだけど?
友人Mの配送は1個口で収まったので、安心安心。(笑)
後日コストコからの配送はゆうパックで無事に届いたそうで、購入した商品全てに満足したらしい。

こうしてSNAKEPIPEは一度足を運んだが、ROCKHURRAHがまだコストコ・デビューをしていない。 (笑)
今度は2人で行ってみようということになった。
ROCKHURRAH視察団としての偵察だね。(笑)
天気の良い日を選んで、自転車で出かけたのである。
海浜幕張近辺は1区画が広いため、見えている建物でも到着するまでには、かなりの距離があり遠い。
自転車でもキツいのに、駅から歩いている人が意外と多いのにびっくり。
健康のためにはなりそうだけど?(笑)

初回は会員登録のために3階に行ったけれど、会員になった今では最初から2階に直行できることになった。
大きなカートも、さすがに男性は軽く押せるんだね!
そして目の付け所も違っていて、前回は全く気付いていなかった商品の前で立ち止まるROCKHURRAH。
確認していたのは50本入りのベロアハンガー!
1本当り3.3円と書いてあり、滑らない薄型で、更に何本かを連結して省スペース化することもできるというスグレモノ!
慢性的にハンガー不足の六波羅家には丁度良い逸品なので、購入することに決定!
今回はカート空っぽのままにならなかったね。(笑)

購入はしなかったけれど、非常に気になったのがこれ。
ガーデン・ダンプ・カートという商品で、本来は庭で使用するためのものだと思われる。
恐らく運んできた土を、ワンタッチで地面にまくような使い方なんだろうね。
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEが反応したのは、その車輪部分の重厚さの割にカート自体が小さいアンバランスな可愛らしさ!
部屋の中にいくつか並べて置いてみたいねと話したけれど、実際にはかなりの面積が必要になるはず。
広い家に住んだ暁には、是非購入したいな!(笑)

いよいよ1階へ。
前回友人Mと行ったのは平日だったけれど、今回はゴールデンウィーク前の土曜日のせいか、かなり混雑していた。
2階よりもずっと人口密度が高くなり、カートがすれ違うのが大変になっている。
今回は全部を回って見るのを諦めて、ある程度目星を付けておいた場所だけを見て歩くことにする。
デリカテッセン、パン、ウインナーの購入を決定し、すぐにレジへと急ぐ。
一応目的としていた商品の購入ができたので、良かった!

その夜の献立はコストコ・セットである。 写真上にあるのが購入したJohnsonvilleのウインナー。
試食させてもらい「うまい!」とすぐさま購入を決定した商品。
これは中にチェダーチーズが入っていて、トローリしたタイプ。
ビールによく合いそう!(笑)
そして写真の下にあるのがメキシカン・サラダ・ラップというチキンや野菜をトルティーヤで巻き、助六寿司と同じくらいの太さがあるデリカテッセン。
5本入りで、かなりずっしりしている。
野菜多めだから、この2品くらいなら軽く食べられるだろうと思ったSNAKEPIPEの予想は外れてしまった!
トルティーヤはサルサソースに加え、輪切りのハラペーニョ入り!
お子様には食べられないんじゃないかと思うほど、激辛で美味しい。
そしてウインナーは、頬張った瞬間に溶けたチーズがジュワーッと広がり、口の周りまでベトベトになるほどのコッテリ具合。
どちらもとても美味しいんだけど、トルティーヤは2本が限界。
ウインナーは1本で充分だったみたい。
大丈夫だと思ったいたのに、お腹いっぱいで苦しい!
大家族で奪い合いながら食べるわけではないので、惣菜などのナマモノを購入する時には気を付けようと思ったSNAKEPIPEである。

次にコストコに行くとしたら、いくつか教訓があるな。

  • できれば平日に行く
    土日の子供連れや大家族の回避のため。
    特に子供はカートに乗りたがり、通路を走ったりする危険行為が目立つ。
    道にカートを置き去りにしたまま、別の場所で商品をみる人も多い。
  • 大きな買い物を考えていない時には、カートを使わない
    スレ違い対策。
    通路によっては、カート3台分のスペースがないので渋滞が起きる。
    少ない点数しか買わないのに、あの大きさは不必要。
  • 大きなショッピングバッグを持っていくこと
    車の人は問題ないけど、歩きの人は買い物袋ないからね。(笑)
  • 友人と食料を分けるかも、と思う時にはジップロックを持っていくこと
    デリの場合はタッパーも必要かな?
    素手で分けるのが嫌だから、手袋とか割り箸も必要だね。

以上を踏まえて、次回もチャレンジしてみたい。
商品展開がどれくらいの期間で変化しているのかを知らないので、もう少ししたらまたコストコ行きを計画する予定である。

ROCKHURRAH視察団/ARC’TERYX編

【向こう側でよくわからんが下町に佇むアークテリクスの本拠地】

ROCKHURRAH WROTE:

ROCKHURRAHとSNAKEPIPEが興味ある場所に出かけてレポートする、ちょっと潜入記事っぽいコーナー、などと紹介していた「ROCKHURRAH視察団」シリーズだが、何と2年近くも書いてなかった。
あまり書けるような場所に出かけてないから仕方ないとも言えるが、ROCKHURRAHたちが一番楽しかった時代と比べると格段に興味を引くようなところが減ったなあという印象があり、それもまた寂しい。何だか全然元気ないぞ、日本。

今回も近場にちょっと行ってきた程度だからそこまで気合も入ってないけど、前にもチラホラ書いていたアークテリクスについてまとめてみよう。

ARC’TERYX、ヒカリエにも専門店が出来たそうだからファッション雑誌とかでもお馴染みなのかも知れないけど、カナダのアウトドア・ブランドだ。
当ブログ「がっちりBUYましょう!vol.4」でここのバッグについて少し語った事があるかな。

総合的に何でも扱ってるわけじゃないが有名なのは防水性の高い高機能なアウターとバックパック類だろう。
前にも書いた通り、ROCKHURRAHはここのミストラルというバッグの機能性と質感に魅せられて以来いくつか所持していたが、他のアウトドア・バッグと比べると格段にスマートな印象があるな。
特にアウトドアにこだわってなくて、日常ミリタリーな服装が多いROCKHURRAHが背負っても違和感ないところが良い。それどころか例えばスーツ姿で背負っても違和感ない本物のアウトドア・バッグはアークテリクスくらいしか見当たらないかも知れない。ブランドのロゴとかマークがそこまで原色ギンギンじゃないからいいのかもね。

話を戻すがミリタリー好きの人にとってアークテリクスはLEAFと呼ばれるミリタリー・ラインのアウターやバックパックを製造していて、軍に納入している実績がある事でもおなじみ。
Law Enforcement & Armed Forcesの略なんだが、簡単に言えば軍隊・警察関係者御用達という事だ。
マニアックなミリタリー屋で扱ってるバーテックスというメーカーのデザインもアークテリクスらしいし、米軍納入の大手、プロッパーの生産するバックパックのデザインも一部手がけているようだ。てなわけでROCKHURRAHにとっては単なるアウトドア・ブランドとしてのアークテリクスよりもそっちの方面に興味あるというわけ。
ミリタリーもアウトドアもハイテク素材&高機能を重視する傾向にあって、その辺は通じるものがある。パタゴニアのM.A.R.Sシリーズ、グレゴリーのSPEAR、カリマーSF、ケルティCOTS、ワイルドシングスにスナグパック、ミステリー・ランチなどなど、ミリタリーと密接な関係にあるアウトドア・ブランドも数多いから、アークテリクスだけが特別なわけでもないけど、その辺はまた別の機会に。

そんなアークテリクスの魅力を間近で見ていたSNAKEPIPEだが、女性が背負ってもゴツくならずに違和感ない本格派のバッグとして注目して、購入を決意(大げさ)。
カタログから容量、用途に向いてるかどうか、そしてデザインなどを吟味してあらかじめいくつか候補を挙げておいた。SNAKEPIPEの目的は通勤で使える20リッター以下の小型でスマートなリュック、と明確なため、あまり迷うことなく候補を絞る事が出来た。ミリタリーの話をしたから勘違いされそうだが、戦地行かないし一般的な方のアークテリクスね。

というわけでせっかく首都圏(近く)に住んでるわけだから、その辺のアウトドア屋じゃなくて正規代理店の本店に行ってみましょうぜ旦那、という事になって見に行ったのが今回の話というわけ。

アークテリクス本店=日本国内で唯一のフラッグシップストアは東京、銀座にある。昔、東京で住んでいたのは世田谷代田や豪徳寺で、下北沢を活動の拠点にしていたROCKHURRAHは恥ずかしながら銀座はほとんど知らない土地。
百貨店や高級店が多い印象で個人的にはあまり縁がなかったからね。
ところがSNAKEPIPEはこの近辺での勤務も多く、銀座である程度の土地勘があるという。
今回は別の目的もあったから先にそこに行ってから向かうという、ちょっとだけ複雑な道のりだけど、大丈夫か?SNAKEPIPE。実はかなりの方向音痴なんだよね。
しかしさすが銀座通(?)だけあって、そこまで迷う事なくアークテリクスの本拠地を探し出した。メデタシ。

アークテリクスの近くにはなぜか東京では全く進出してないと思える西鉄のビルがあって福岡出身のROCKHURRAHを驚かせた。福岡では知らぬ人はいない電鉄会社で福岡の至る所を通っているのが西鉄バスなのだ。んがしかし東京では西鉄を見た事はないなあ。一体なぜ?と疑問が膨らむが、その先にアークテリクスが見えた瞬間、疑問を一瞬で忘れてしまう。
アークテリクスのすぐ近くにはこれまた福岡ゆかりのラーメン店、一風堂があり、何だかこの辺だけリトル福岡という感じがしてしまう。
とんこつラーメン大好きのSNAKEPIPEはそちらの方に反応したらしく、満場一致(2人だけだが)で帰りに食べてゆくことに決定(笑)。

さすが日本の一等地に店舗を出すだけあるアウトドア界のトップ・ブランド、店構えも何だか高級感溢れてて「エグゼクティブ」などとROCKHURRAHには最も似合わない言葉が脳裏をよぎる。店内の壁には大きな始祖鳥の化石マークがあり、専門店なのを強調している。店内はそれほど広くないんだが、カタログに載ってる品揃えは少なくともほとんどある模様。これだけのアークテリクス商品を実際に試着してみて買える店は日本では他にないだろう(推測)。

SNAKEPIPEが欲しかったのはFLY13という小型のリュックで軽量、そして縦長のスマートなデザインが特徴。値段はアークテリクスのバッグの中ではかなり安価な方だが、このメーカーの最も人気バッグであるARRO22と似たタイプのもの。安いとは言ってもショルダー・ストラップも背中のクッションもちゃんとしていて、妥協した感じは全然しない。質感がいいんだよね。安く出来る=粗悪じゃなくて金の使い方がうまいんだろう。日本や中国の自称大企業とは大違い。

そのFLYだが、探すどころか店内に入った途端に全色壁にかかっていたので少し拍子抜け。が、一応他の候補とも比べてみようじゃありませんか。しかし20リッター以下というのはアウトドアの世界ではもしかしたら極小なのかもね。一番小さいので7リッター、これじゃ小さすぎ。FLYの13リッターはその次くらいで魚で言えばタナゴ・クラスかね?
せっかく来たんだから、と他のも背負ってみたけど、やはりSNAKEPIPEの体には大きく見えるものが多い。横幅がなくて縦長のデザインが全体的に多いんだよね。
結局そこまで粘る事もなく、最初の予定通りFLYを背負ってみて、これが一番SNAKEPIPEに似合ってる気がした。真ん中がパックリ開くデザインと薄型・軽量のかわいさが決め手になった模様。
安いのでついでに小型ウェストポーチのMAKA2というのも一緒にお買い上げ。これ、実はROCKHURRAHが所有してて非常に使い勝手が良いのでオススメ商品だったんだよね。ストラップ伸ばしてたすき掛けにも出来るし、安いのに細部までこだわった作りで、本当に良い質感。服装も似たり寄ったりだしペアルックと言われてもいいもんね。
アークテリクスのロゴが入ったいかにも高級紙袋にオリジナル・ロゴ入りキャンディまで貰って、さすがフラッグシップストアと唸らせるだけのことはある。
帰りに久々に食べた一風堂もうまかったよ。しかし汗だく。

話がここで終わると思ったら大間違いで、この後日、視察団はアークテリクスのショールームにも出向くのだった。何のことはない、ROCKHURRAHはアークテリクス銀座とショールームが同じところだと勝手に勘違いしてたのだ。
SNAKEPIPEの目的は既に達成してたわけだが、話の種にここも覗いてみようという事になって出かけた。

アークテリクスのショールームは銀座とは全然違って、京成金町線というローカルな下町の線路沿いにある。近場の人以外には馴染みないだろうけど、寅さんで有名な葛飾柴又の近くと言えばわかるだろうか。実はROCKHURRAHも全然知らないところ。家の近くにも京成通ってるし、そんなに遠くはないので行ってみよう。

その日は朝からあいにくの雨。前の視察団が「豪雨の古着屋倉庫編」だったのでまたもやすごい話になるかと思ったけど、今回は割と駅近く、しかも小雨程度になってしまい全然ドラマ性がない展開。
初めてのところは迷う、探すが当たり前の視察団チームだが、結論から言うと電車の窓からバッチリ見える。これなら誰でもすぐに行けるでしょうという距離。ドラマ性皆無だなあ。SNAKEPIPEと2人でテクテク歩いてあっけなく着いてしまったよ。

しかし噂には聞いてたがショールームを見て唖然。線路沿いにある木造(と言うよりトタンか)古アパートの正面を改造して、無理やり店舗っぽくしただけでねーの?しかも下町。「何となく高級」というアークテリクスのブランド・イメージとはかけ離れたビックリ外観だな。上に人住んでるのか?
80年代原宿とか下北とかにはよくあったパターンなので仰天はしなかったが、仰天と唖然は似たようなものではないか?と問われればそれまで。

このショールームは土日だけの営業で予約ない人は昼からしか入れないらしい。結構限定的で職業によっては行けない人も多いかも。見るだけでなく普通に買う事も出来るから、銀座店とさほど変わらないかな。

店内はたぶん3つに分かれていて、中央はアークテリクス商品のサンプル?みたいなものとMISSION WORKSHOPなるバッグ・ブランド。関係者や業界人じゃないから知らないが、普段はディーラーとかがやってきて、ここで商談とかするのかね。まだ販売してないような商品まで見られるので、ファンならば一見の価値はありそう。
MISSION WORKSHOPはコロラド発のメッセンジャー・バッグのメーカーとの事だが、クロームとかと似た感じに見えた。

それで左側がウチの目的、アークテリクスのコーナーとなっておる。このブランドに精通してるわけでもないからよくはわからんが、どうやら前シーズンまでのモデルで型落ちしたものや廃番モデル、そしてちょっとしたダメージのあるアウトレット品を安く売っている模様。

バックパックもあちらこちらに無造作にかけられている。
SNAKEPIPEがFLY13を買う前にもうひとつ候補としていたのが、容量が少し多いSILO18というバックパックだった。実はROCKHURRAHが目をつけてたんだけど、個人的にワンショルダーの使い勝手に慣れてたので、両肩からかけるこのタイプは敬遠してたんだよね。SNAKEPIPEは逆に両肩からかける方がいいというので、それならピッタリというのがこのモデルだった。が、前に銀座に行った時は好みの色が品切れで比較出来なかったのがここには普通に売ってた。
大きさの割には細身で黒とオリーブドラブのような、ちょっとミリタリーっぽい感じがカッコイイ逸品。後でわかったけど今年のカラーにはないらしい。このバッグはFLYより定価も高く、リュックとしての機能性もより高い。上から下にかけて細くなってゆくというスタイル、そして後ろから見ると横に2本ストラップが配置されていて、ここで上着などを引っ掛ける事が出来る。
スタッフがさりげなく声をかけてきて「こちらの商品は3割引となっています」との事。おお、こりゃ安いと2人で喜ぶ。
ただ見に来ただけ、とか言いながらもうすっかり買う気満々でいるよ(笑)。

半額というアウトレット品も見てROCKHURRAHも何か欲しかったけど、ちょうどいいのが見当たらないんだよな。ゴアテックスやソフトシェルの薄手のジャケットが欲しかったんだけど、原色の派手なアウトドアっぽいのしかなくて残念、断念。
アウター類はアークテリクスよりももっと戦闘的なものを好むROCKHURRAHだから、好みのがないのも仕方ないけどね。
結局、常連みたいなのが結構うるさかったし我が物顔だったので、あまり長居もせずにSILOだけ購入して店を出た。FLYと同じ金額だったので得した気分。

しかし短期間でアークテリクスを3つも所持してしまったSNAKEPIPE。気に入ったのが手に入って良かったね。嬉しかったと見えて帰り道には「サイロ」「フライ」などと奇声を発しているよ(笑)。

出た後で実はメイン・スペースの右側、カーテンというかのれんのような布がかかっていた場所もあったと気付いた。もしかして予約の人以外には入れないというアークテリクスの秘密コーナーみたいなものか?もう買って満足したからそのまま帰ったけど、一体何だろう?

ここは一般的にはあまり流通してないLEAFと思われるバックパックやアウターなども置いてあるみたいだし、本国製であるメイド・イン・カナダの商品まである(最近のはフィリピン製)ので、マニアの人ならば楽しめる事間違いなし?

写真は今回購入したリュック2点。右のSILOは実際はもう少し渋いグリーンかな。右下は小さすぎて全然わからないけど噂のアークテリクス・キャンディだ。こういう細かいところに洒落っ気があっていいね、さすが我が憧れのカナダ。え?日本製なのか?

というわけで、長く書いた割にはアークテリクスのメイン商品に全然肉迫してない内容だったけど、実際のショップに行った事ない人には少しくらい参考になったのではなかろうか?

また何か興味深いところがないか探して、視察団も続けてゆきます。

ROCKHURRAH視察団/豪雨の古着屋倉庫編

【千葉の奥地(?)に突如として現れるアメリカ古着の殿堂】

ROCKHURRAH WROTE:

今年はいわゆるシルバーウィークがなかったので9月24日を無理やり休みとし、4連休となったのがちょっと嬉しい。その連休初日の秋分の日にかねてから行ってみたかった場所にようやく出かける事が出来たので書いてみよう。
それは千葉県にある古着屋の倉庫なんだが、一般にも開放していて普通に買い物が出来るという場所だ。前は近場に店舗があったので気軽に見に行く事はあったが、何と言うか・・・価格も品揃えも中途半端で、行った回数の割にはあまり買った記憶がないという店だった。ところが千葉県に数店舗あった店もいつの間にか閉店してゆき、現在はショップの方はひとつくらいしか残ってなくて、代わりにテナント料金や運営費を安く抑える事が出来るためか、辺鄙なところにある倉庫を開放してるというわけだ。

ROCKHURRAHもSNAKEPIPEも古着は大好きなんだが、上記の店よりはもっと近くにもっと安くて気軽に買える店があるのでちょっとした買い物はそこでばかり、というのがここ数年の傾向だ。しかもただでさえ安いのに、その店は毎月のようにセールのハガキを律義に送ってきてくれて、ハガキ持参だとさらに半額とかになってしまう。ちょっとしたアウターやパンツなど、ヘタしたら500円以下くらいで買えてしまうのは二人にとっては魅力だからね。ざっと計算してみても一年間でセールじゃない期間の方が圧倒的に少ないんじゃないかと思えるくらい(笑)。無理やり在庫一掃セールやってるけど、ここもいつ潰れてもおかしくは状況だな。
そのようにリーズナブルな店は近くにあるんだが、これは海外買い付けの古着屋とはやはり違っててあくまでも古着屋っぽいリサイクル屋の一種なんだと思える。だからたまにはちゃんとアメリカの匂いのする古着(?)を見にゆこうよ、と言うのが今回の古着屋倉庫に出かけた趣旨なのだ。

もう一年以上前だったか、ネットでこの古着屋倉庫を見つけたんだが、駅からかなりの遠さだったので「行ってみたいね」とは言ってたもののなかなか簡単に行ける場所じゃなかった。それが今年になって移転したとの事で、調べてみたら比較的行きやすそう。連休だし季節もようやく良くなってきたのでROCKHURRAH視察団も行動しやすい、こりゃ行くっきゃない(死語)。

さて、前日までは猛暑だったのに天気予報ではその日は雨、しかもかなり気温も低いじゃありませんか。暑さ嫌いのROCKHURRAHとSNAKEPIPEにはうってつけの天気だ。朝起きると確かに予報通り気温は低いし雨もポツポツ降っている。でも行くという予定だったので取りあえず秋物の装いで家を出た。最近の傾向で二人ともミリタリーの動きやすい格好ね。

その古着屋倉庫は千葉県船橋市と柏市の中間あたりに位置する鎌ケ谷市、新鎌ケ谷というところにあるらしい。船橋から東武野田線という電車に乗って10分程度だ。千葉在住歴が長く’I Love 千葉’のSNAKEPIPEと違ってROCKHURRAHは千葉でも行った事ある場所はほとんどなくて、土地勘も全くない。知り合いの会話などで鎌ケ谷とか鎌ケ谷大仏とかの単語は知っているが、それがどこにあるのかさえ今日まで知らなかったよ。

冒頭で「ようやく出かける事が出来た」などと書いてる割には非常にあっさりと新鎌ケ谷に着いてしまった。普段どんだけ腰が重いんだよ?と突っ込まれてしまうね。
しかし駅の改札を出た途端に雨は本降りどころかどしゃ降りになってしまい、いきなりの挫折。待ってれば弱くなるのかさらに強くなるのか?この辺の状況判断は難しいところ。取りあえず駅前のショッピング・センターに行って雨宿りすることにした。この天気だし駅前も当然のようにひっそりとしていたんだが、ショッピング・センターの中は思ったよりもにぎやかで少しビックリした。この辺りは車を持ってないと生活が大変不便な地域らしく、自宅から車でほとんど濡れずに来れるこういう場所は大雨でも関係ないんだね。
しばらく雨宿りすると雨はさっきより弱くなったかのように感じた。今がチャンスと外に出て、これから徒歩15分の道のりを歩くことに。がしかし、ほんの少し歩いただけでさっきの雨を遥かに凌駕する大雨、風も台風並みでとてもじゃないが歩いてられない。下半身が完全にびしょ濡れのイヤな状態で目の前にあったユニクロに避難する。と言うかそこ以外避難出来る場所がなかった。
この日の千葉は最高気温25℃との事で前日よりマイナス7℃の予報だったんだが、雨に濡れた事もあり体感はそれよりもずっと寒い。朝にECWCSゴアッテックス・パーカーを着て行こうかどうか悩んで「大げさだから」止めたのが悔やまれて仕方ない。ユニクロにも「水を防いで汗などの水蒸気を逃す」というゴアテックスと似たような素材のパンツが置いてあり、ただこの雨のためだけに買おうかとさえ思ったほど。SNAKEPIPEも寒いのか、もこもこ素材のフリースなんか見てるよ。

やっと少し小降りになったかのように見えたので再び歩き始める。あのまま歩き続けてたら絶対に風邪を引いたに違いない。
古着屋倉庫があるのは国道464号線の鎌ケ谷霊園の裏手だそうだからその国道沿いを歩く。駅からさほどの距離でもないのに広がる森林地帯。歩道もちゃんとあるんだが横はほとんど山の中というすごい風景だ。福岡のど田舎生まれのROCKHURRAHだからこういう風景は割と見慣れているはず。しかし千葉県の中でも比較的都会の船橋と柏の間にこんな原生林が広がっているとは予想外だ。人っ子一人もいない(この天気じゃ当たり前)大雨の中を二人で歩いていると何だか現実離れした感覚に襲われる。大雨もずぶ濡れも大嫌いなんだが、ここまで凄いともう笑うしかない。

ようやく辿り着いたのが一番上の写真にある「古着ファクトリー」なるお店なんだか倉庫なんだかわからないところ。向かいは何と海上自衛隊下総航空基地。直訳すれば古着倉庫ではなく古着工場となり少し意味不明なんだが、新品の服を古着加工する機械が置いているわけではない。単なる普通の倉庫だ。思ったほど巨大倉庫ではなく膨大な古着が山のように積まれているわけでもない。ちゃんとハンガーに整然とかけられて値札も付いている。薄暗い店内にはメンズ、レディース、キッズのコーナーがあり、ボロの山の中から掘り出し物を探し当てるというような苦労は全然なさそう。それはそれで楽しそうだけど、この大雨で全身水浸しの体じゃそんな事は不可能だからね。取りあえず一番奥の一角にミリタリーのコーナーを発見して真剣に探し始める二人。本当の本物かどうかを完璧に見極めるのは難しいがそれなりの品質(割と良い民生品)のものはすぐに見つけられる。現行ACU迷彩の納入メーカーである米国PROPPER社製のものとか、これは他所よりかなり安いんでないか?と思えるものを早速手に入れた。ん?これ古着とは言えない?
そのすぐ近くになかなか格好良くてデザインが変わってるシングル・ライダース・ジャケットを発見し、袖を通してみる。うーん、惜しい。丈や袖はピッタリなのに前のダブルジッパーがきつくて閉められない。悔しがるROCKHURRAHを尻目にSNAKEPIPEが試着してみると丁度良いではないか。名誉のために言っておくが決してデブなわけではなく、これは実はレディースのライダース・ジャケットだったのだ。一応袖が通せるだけでもROCKHURRAHのスリムさがわかってもらえよう(笑)。普段はあまり見向きもしないブランドだがハーレー・ダビッドソン製で柔らかく分厚い本革で何と5800円。古着のライダース特有の硬さや汚さもなく裏地もきれいな逸品。こりゃかなり安いと思えるので購入決定。
しかしこの日の大雨で気温がかなり肌寒い事もあって、二人ともほとんど冬物、防寒着あるいは雨をしのげるようなモノばかり探しているありさま。着ていったナイロンの上着が濡れたままで寒いためにその場しのぎの着て帰れるものまで購入してしまった。

来た時にはほとんどいなかったお客だがいつのまにか大盛況の店内となっている。非常に不便な場所で地元住民以外はほとんど知られてないような倉庫なのに。正体不明の悪そうなアジア人の集団とかもいてデンジャラスな雰囲気たっぷり・・・かと思いきや人の前を通る時は軽く会釈して意外と礼儀正しい若者たち。日本人の子連れ主婦とかの方がよっぽどマナー悪いよ。敬愛する鳥飼否宇先生の著作じゃないが「このどしゃぶりに古着ファクトリーは」予想外の繁盛だったと言える。

しかしまたしても歴史に残るほどの超大雨(大げさ)。倉庫の床にまで外からの雨が侵入してこりゃ半端じゃないよ。屋根を叩く激しい雨音、遠くで雷鳴も轟いている。そろそろ帰ろうかと思った矢先にこれじゃ出るに出られなくなってしまった。すでに見るものもなくなったSNAKEPIPEは疲れた様子で佇んでいる。そこまで広い倉庫じゃないし二人にとって関係ないジャンルの古着も多数だから確かに手持ち無沙汰にもなるわな。

辛抱強く待ち続けた甲斐もあって遂に、遂に雨が小降りになったので意を決して外に出る。来たのが昼くらいで3時間以上もこの倉庫に居続けた事になるのか。二人ともお疲れ様。
帰りは道もわかってるので随分速く駅前に戻る事が出来た。しかし昼も食べずにもはや夕方、遅過ぎる昼食にやっとありついて生き返った気分になった。家に帰った後で知ったのだが何とこの日の雷雨で千葉県の祭会場、みこしに落雷、34人が重軽傷という事故があったらしい。

やたらに「やっと」とか「ようやく」という言葉が多かった今回の記事だが、すんなり行き帰りが出来なかったので仕方なくこういう表現ばかりになってしまった。

今回はあまりに天候が悪過ぎてかさばりそうなものは買わなかったが、この薄暗い倉庫自体は非常に魅力的な場所で、また違う機会に行ってみたいと思った。表の旗に「古着お売り下さい」などと書いてるからリサイクル的古着も多いんだろうが、本格的なアメリカの古着ブランドも多数なので目利きさえ出来れば掘り出し物も見つかるだろう。
前日まで猛暑日だったからかどうかは不明だが、冬物がもう少し多くなれば個人的には嬉しい。もう少し寒くなったまた行ってみよう。I Shall Return.
しかし天候に恵まれないROCKHURRAH一家の事、今度はよりによって大雪の日に出かけたりしてね。