【ポーラ ミュージアム アネックスの看板を撮影】
SNAKEPIPE WROTE:
8月29日から1週間の間に、ROCKHURRAH RECORDSの近親者が相次いで亡くなる、という前代未聞の出来事があり、ブログの更新をすることができなかったよ。
連続してしまった不幸を乗り越え、ROCKHURRAHとSNAKEPIPEは、今まで以上に楽しく生きていくことを誓い合う。
健康で明るく、ね!
2022年8月に書いた「ライアン・ガンダー われらの時代のサイン」を鑑賞した後、長年来の友人Mと展覧会のハシゴをしていたSNAKEPIPE。
「気になる展示があった」と友人Mから聞き、せっかくだから行ってみることにしたのである。
それはポーラ ミュージアム アネックスで開催されている「this is not a samurai」という展覧会だという。
ポーラ美術館って箱根じゃなかったっけ?
どうやらアネックスのほうは銀座1丁目にあるポーラ銀座ビルにあり、無料で企画展を開催しているんだとか。
雲が厚くなってきて、ゲリラ豪雨になってしまった銀座を早足で行く友人MとSNAKEPIPE。
銀座1丁目というと、ほとんど東京駅だもんね。
なんとかポーラビルにたどり着き、会場に向かう。
予想以上にお客さんが入っていて驚いてしまった。
SNAKEPIPEが知らなかっただけで、有名な場所なのかも?(笑)
展覧会の作者は野口哲哉というらしい。
こちらも初めての名前なので、少し経歴を調べてみようか。
1980 香川県高松市生まれ 2003 広島市立大学芸術学部油絵科卒業 2005 広島市立大学大学院芸術学部油絵科卒業 2016 香川県文化芸術新人賞受賞
1980年生まれということは42歳かな。
2003年頃から鎧をモチーフに制作をしているようで、ポーラ ミュージアム アネックスでも過去に展覧会を開催していたみたいだよ。
早速作品を観てみようか。
デンマークの建築家/デザイナーであるアルネ・ヤコブセンがデザインしたエッグチェアに座る3名の武将たち。
パッと見ると、何の違和感も無いんだよね。(笑)
時代が違う人とモノがミックスされる面白さ。
野口哲哉のユーモアなんだよね。
他にも似たタイプの作品がたくさん並んでいるよ!
バンクシーをモチーフにしたような作品だよね。
武将がハートを描いているんだもん。
「んなわけないでしょ!」
と言いながらも笑みがこぼれる。
純粋な面白さは好きだよ!(笑)
少し難解だったガンダーの後だったので、より一層好感を持ってしまう。
どうやらこの作品は4年前にもアネックスで展示していたようだね。
武将が手にしているのが口紅というのも、ポーラ化粧品に合っててナイスだよ!(笑)
武将がスマホをいじってるシーン。
これも時間軸を歪めている、野口哲哉のユーモアだよね。(笑)
一つのアイテムをプラスするだけで印象がガラリと変わる。
経歴にあったように油絵科を卒業しているので、さすがの腕前だよね!
日本画風のタッチで描いている作品もあったけれど、まるで西洋画のように武将が描かれているのも新しいかもしれない。
2017年6月に「収集狂時代 第7巻 Chanel編」、2020年9月には「収集狂時代 第17巻 Chanel編 part2 」を書いているSNAKEPIPE。
驚くようなシャネルの正規品の数々を特集した、大好評の記事だったんだよね!
シャネルが鎧を作ったら?というコンセプトで制作したと思われる作品がこちら。
文字もロゴもバッチリ入ってて、なかなか良いよね。
鎧や兜などはとっても素敵なのに、SNAKEPIPEが気に入らないのは男の顔。
ちょっと「ヌケサク」に見えるんだもん。(笑)
もしかしたらシャネルとのギャップもユーモアの一部なのか?
ニューヨークにある、メトロポリタン美術館に収蔵されている鎧兜を模して制作された作品だという。
メトロポリタン美術館、通称METの紙袋を下げているところがポイント!(笑)
そんなに大きな作品ではないのに、細かいところまで丁寧に作り込まれてるんだよね。
大好きなお人形に、自作で洋服を作って着せている感覚なのかも?
2022年6月に行った「金沢21世紀美術館」でも甲冑をテーマにした展覧会が開催されていたし、もしかしたら今年は鎧兜や甲冑に注目が集まってるのかもしれないね。
次に野口哲哉はどんな作品を見せてくれるのか。
楽しみにしていよう。