OKETA COLLECTION: THE SIRIUS 鑑賞

20220424 top
【会場入り口の看板を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

月に一度は長年来の友人Mと約束をして、何かしらのイベントを計画している。
展覧会や映画の鑑賞など、その時に一番面白そうな企画をチョイスするのは、大抵の場合が友人M。
今回は国立新美術館で開催されている「ダミアン・ハースト 桜」にするか悩んだ末、青山のスパイラルに行くことに決定。
OKETA COLLECTION: THE SIRIUS」という展覧会だって。
OKETAさんって誰だろうね? 

調べてみると、漢字の表記では桶田さんで、ご夫婦で現代アートをコレクションしているんだとか。
旦那さんはアパレル企業のグループ会社社長だったらしいよ。
お金持ちなんだわ。(笑)
10年ほど前から、奥様と一緒にアート作品の収集を始めて、スパイラルでも過去に展覧会を開催してたみたいだね。
どんなコレクションなのか、楽しみ!

原宿や表参道近辺は、お店の開店時間が遅いんだよね。
大抵が11時オープンなので、その時間に合わせて友人Mと待ち合わせる。
スパイラルに行くのは、久しぶりのSNAKEPIPE。
数年ぶりのはずだけど、80年代に通った記憶が強いからね。(笑)
開店待ちの人が多いので不思議に思っていたら、「岡田准一 写真展『Guys 俺たち』」という看板を見つけて納得する。
皆様、こちらが目当てだったようで。
私達は違いますからっ、と友人Mと口走りながら館内に入る。
誰も聞いてないけど、なんとなくね。(笑)

桶田コレクション会場に入り、一番最初に目にしたのが井田幸昌の「Gang Star / Al Capone」だった。
タイトルを見なくても、作品だけで「1920年代のアメリカ」って分かるよ!
雰囲気がある作品で、とてもカッコ良い。
どうして2017年にアル・カポネなのかは謎だけど、他の作品も観たくなるアーティストだよ。

大山エンリコイサムの作品「FFIGURATI #240」。 
1983年、イタリア人の父と日本人の母との間に東京で生まれたというエンリコイサム。
名前は芸名じゃないみたいだね?
「エアロゾル・ライティングのヴィジュアルを再解釈したモティーフ『クイックターン・ストラクチャー』を起点にメディアを横断する表現を展開し、現代美術の領域で注目される」という説明が美術手帖にあったよ。 
この手の作品は難しいけれど、ひとまずアーティスト名だけは覚えておこうかな!(笑)

「この作品大好き!」と友人Mが声を上げる。
仲衿香の作品6点は、「landscape of the web #17」や「35.670008,139.706425」のようなタイトルがついている。
心情を表したり、意味を含ませていないんだね。
仲衿香が所属しているSH GALLERYの説明によると「断片的なロゴや自然風景、身近な日常生活の事物などを視覚的な要素として絵画空間に落とし込み、抽象的な意味を可視化させた図形を再構築している」んだとか。
一瞬だけふっと心によぎった何かしらの感覚を描いているようで、興味深いね。
地図を描いている作品では2019年2月に鑑賞した「ポーラ・シェア:Serious Play」を思い出したよ! 

インパクト抜群だったのが山口歴の作品群!
立体作品4点が広い空間に鎮座している。
近寄って観たいのに、ロープが張られていて、叶わないのが残念。
複雑なフォルムは、まるで衝動を形にしたような迫力で目が釘付け!
「これ、いいわあ!」
デヴィ夫人のマネをしてみるSNAKEPIPE。
両親共にファッション・デザイナーという家庭環境で育ったという山口歴。
アーティストになるのが当たり前という血筋とは羨ましいね。(笑)
今回の展示の中で、一番気に入ったよ!

川内理香子の「Make yourself at home」は2021年の作品。 
コロナの影響で家にいることが増えたことを意味しているようなタイトルだよね。
厚めに塗られた絵の具の上から、線で切り取るように描かれている手法が面白い。
絵の中に文字がないほうが良かったのでは?と思うのはSNAKEPIPEの好みかな。
繊細なように見えながら、ちょっと不気味なモチーフが隠れていたりして、じっくり観ていると印象が変わるところもポイントだね!

最後に紹介するのは、小畑多丘の「Untitled」。
下地に明るい色を塗り、その上から黒と白を塗り重ねたように見える。
色彩のバランスが美しいと思った作品だよ。
どうやら小畑多丘はブレイクダンサーであり、その経験を生かして躍動感などを表現に取り入れた作品作りをしているんだとか。
彫刻からキャリアをスタートさせているので、多彩なアーティストなんだね。

桶田コレクションは、日本人の若手アーティストの作品を鑑賞することができて楽しかった。
恐らく、どのアーティストも既に有名なんだろうけれど、SNAKEPIPEは初見だったからね。(笑)
良い刺激をもらい大満足の展覧会だったよ!

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