インディゲリラ Cosmic Waltz 鑑賞

20210919 top
【会田誠展の時と同じ構図だね。ワンパターン!】

SNAKEPIPE WROTE: 

2021年8月に鑑賞した「会田誠展 愛国が止まらない」で初めて訪れたミヅマアートギャラリー
SNAKEPIPEのウォーキング・ルート途中にあるギャラリーと分かったので、サイトを定期的にチェックすることにした。
まこっちゃんの展示の後は何をやってるんだろう?
インディゲリラという、ちょっと物騒な名前のアーティストが個展を開催している模様。
タイトルは「Cosmic Waltz」だって。
散歩がてら、寄ってみようか? 

本来は定員制を採って、1時間に入場できる人数を決めているミヅマアートギャラリーだけれど、人数に達していなかった場合には飛び込みでの受付も可能とのこと。
行くだけ行ってみよう、と扉を開けてみる。
「予約していないのですが、入場可能ですか?」
と聞いてみると
「もちろんです!どうぞ!」
快く受付の男性が応じてくれる。
予約の際に必要だった名前や電話番号を提出して会場へ。
タイミングが良かったのか、お客さんはSNAKEPIPE一人だった。
やったー!貸し切りで鑑賞だー!(笑)
撮影についての許可を得たので、バシバシ撮らせてもらったよ!

まずは最初に、インディゲリラについての説明をサイトから一部抜粋して転用させていただこう。

ミコ(1975年インドネシア、クドゥス生まれ)とサンティ(1977年インドネシア、スマラン生まれ)夫婦によるアーティスト・ユニット。
1999年にグラフィックデザイン・オフィスとして立ち上げられたインディゲリラは、「新たな可能性を見出すために常にゲリラでいる」という自身の哲学により、2007年にフルタイムのアーティストとなる。

伝統的な価値観と現代文化とのユニークな繋がりが注目され、世界中で数々の重要な展覧会に参加。
現在、インドネシアのジョグジャカルタで活動。

インドネシアのアーティストなんだね。
夫婦で活動なんて、羨ましい限り!(笑)
かつてSNAKEPIPEも旅したことがあるジャワ島出身のアーティストとは、驚いてしまうよ。
SNAKEPIPEが知っているのは、かれこれ四半世紀以上前(!)のジャワ島なので、現在は全く別の状況になっているんだろうな。 (遠い目)
そして旅行していた時は、ジャカルタ郊外の田舎町で過ごしていたんだよね。
地元の人と同じ生活をすることが目的だったので、美術館に行ったりアートに触れる機会は皆無。
SNAKEPIPEは、地元の人や風景を撮影していたけどね。(笑)

当時見た風景や人々を思い出しながら鑑賞を始める。
原色が目に飛び込んでくる奇抜な作品だよね。
何が描かれているのかを理解するのに、しばらく時間が必要かも。
じっと観ていると、バリ島でよく見かける仮面のバロンのように見える顔(?)を発見する。
全体にポップな印象だけど、こうした部分にインドネシアらしさが出ているのかも?

丸いキャンパスいっぱいに描かれているのは、人や鳥?
なんともいえない「ぐねぐね」した流線と手や足に見えるモチーフ。
ホアン・ミロをパロディ化したようにも見えるよね。
インディゲリラいわく、「作品中のキャラクターたちが皆、魂のダンスを踊るかのように、宇宙のリズムに合わせて自発的にうねり、流れるように動いている」様子を描いているとのこと。
それでタイトルが「Cosmic Waltz」なんだね!

現在46歳の旦那さんと44歳の奥様はどんな役割分担で作品を作ってるんだろうね。
サイトに載っているご夫婦の写真は、ライダースジャケット着て、緑色に染めた髪という姿!
とんがってて、共感しちゃう雰囲気なんだよね。
やっぱりSNAKEPIPEが知っていたインドネシア人とは全く違うよ。(笑)
インディゲリラは、「ぐねぐね」の次にどんな作品を見せてくれるんだろう。
今から楽しみだね!

インドネシアのアートで思い出したのが、2017年9月に鑑賞した「サンシャワー:東南アジアの現代美術展」。
東南アジア10ヶ国からアーティストが出品していた展覧会だったんだよね。
インドネシアからはHeri DonoFX Harsonoが参加していて、感想をブログに書いているSNAKEPIPE。
死や拷問をテーマにしていて、 印象に残った作品だったよ。
もう一人、紹介していなかったインドネシア人アーティストがいたことを思い出した!
2021年7月に鑑賞した「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人」 に出品していたヌヌンWS(Nunung WS)について書いておきたい。

ヌヌンWSは1948年ジャワ州ラワン生まれの73歳。
小学生の時、すでに画家になることを決心していたという。
1967年、19歳で絵画を学び始め、現在も精力的に活動を続けている、インドネシア唯一の女性抽象画家とのこと。
載せた画像は「織物の次元1番」で2019年の作品ね。

1960年代に生まれた「ミニマリズム」という表現スタイル。
それは、必要最小限まで要素を切り詰めた様式で、美術の世界では「ミニマル・アート」として定着しているね。
 ヌヌンWSは、「豊かな情感や深い精神世界を描いている」点が「ミニマル・アート」との大きな違いなんだとか?
SNAKEPIPEには感情の有無がよく分からないよ。(笑)
もしかしたらアーティストの表明による解釈なのかな。
画像は2011年の「門」。
マーク・ロスコを彷彿させるよね!

ジャワ島の伝統的な織物であるバティックについての研究をしているというヌヌンWS。
その情報を知ってから作品を鑑賞すると、布に見えてくるよ。(笑)
画像は「アチェの次元」で2019年の作品ね。
バティックは美しい柄が多くて、SNAKEPIPEもかつて大量に買い込んだものよ。
今でも所持していて、「のれん」みたいに使っている。
バティックぽい作品を観ると、情感が込められているというのも理解できるね。
インドネシアで抽象絵画を描く女性画家がいるとは驚きだよ。
これからも活動を続けて欲しいね!

今回はミヅマアートギャラリーのインディゲリラとヌヌンWSについて特集してみたよ。
どちらもインドネシアのアーティストで、はっきりした原色が特徴的だよね。
もしかしたら、それは赤道直下のギラギラした太陽を浴びているせいかもしれないね?

今まで知らなかった国のアート、気になるよね!
また探して行きたいと思う。
最後にROCKHURRAHのマネをして締めくくろうか。
Sampai jumpa lagi!(インドネシア語でまたね!)

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