【ヒカリエで開催された版画展のポスターを撮影】
SNAKEPIPE WROTE:
2012年7月にも渋谷ヒカリエ内にある「8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery」にてデヴィッド・リンチの「Hand of Dreams」展を鑑賞した話は「好き好きアーツ!#16 DAVID LYNCH—Hand of Dreams」に書いているね。
あれから丁度2年が経過し、またもや同じギャラリーでデヴィッド・リンチ展が開催される情報をもたらしてくれたのは、前回と同じROCKHURRAHだった!
この話を長年来の友人Mにも伝えたところ、前回は行かれなかったので是非とも今回は参加したいとの返信があった。
展覧会終了間際の土曜日、怪しい3人組は渋谷で合流したのである。
いくら方向音痴のSNAKEPIPEであっても、一度行ったことがある場所であれば多少は学習しているもの。
今回はすんなりヒカリエに着くことができた。
あとから友人Mも到着し、 早速ギャラリーへ。
さすがに土曜日の昼ごろだけあって、数人のお客さんが入場していた。
「8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery」に行くのは今回が2回目なので、毎回同じスタイルを採っているのか不明だけれど、リンチ展の時にはいわゆる展示販売なんだよね。
だからこそ(?)の入場無料なんだと思うけど、ファンにとってはリンチの作品を鑑賞できる嬉しいチャンス!
ゆっくりと一枚一枚観ることにした。
展示作品は前回と同様、ほとんどがリトグラフ版画で、もうすでにお馴染みになっている独特の世界が繰り広げられている。
太くて強い黒い線、ROCKHURRAH RECORDSで勝手にリンチ・フォントと名付けた文字が踊り、稚拙そうに見えるけれど残酷な雰囲気。
これぞまさにリンチ・ワールド!(笑)
リトグラフ版画、一枚25万円くらいだったかな。
お金持ちになったら是非とも購入して、壁一面リンチの世界にしてみたいもんだね!
前回は展示されていなかった写真群が素晴らしかった。
工房の版画の機械と裸婦をモチーフに撮影した写真シリーズ「NUDE – ATELIER IDEM 2012」 はSNAKEPIPEが大好きなインダストリアルな背景に、まるで体外離脱したかのように見える女性が写っている作品だ。
硬質な機械と、まるで魂のような不確かな淡さを融合させた、非常に魅力的な写真だった。
お値段もリトグラフ版画よりも高めだったけど、納得しちゃうね!
リトグラフ版画を堪能した後は、昼食!
久しぶりに3人揃ったので、たまには寿司を食べようと入ったのが、ヒカリエ6階にある「恵み 渋谷ヒカリエ店」という回転寿司である。
滅多に回転寿司屋さんには行かないので、最近のハイテク寿司屋は初めての経験!(笑)
友人Mも初めてとのこと、3人でワクワクしながらタッチパネルを操作して楽しんだのである。
ここで友人Mから提案があった。
渋谷から六本木に向かい、開催されたばかりの「イメージメーカー展」に行こうと言う。
実はその展覧会にもリンチの作品が展示されていることは、ROCKHURRAHからの情報により事前に知っていたSNAKEPIPE。
せっかくだから今日はリンチ・デイにしてしまおう!
怪しい3人組、今度は六本木に参上である。
東京ミッドタウン・ガーデン内にある21_21 DESIGN SIGHT に来たのは初めてである。
ミッドタウンには何度も足を運んでいるのに、こんなに素晴らしい庭があることは知らなかった。
友人Mは六本木がテリトリーなので、庭の中にあるレストランの存在も、当然のように21_21 DESIGN SIGHTのことも知っていたとのこと。
ただし中に入るのは3人共初体験である。
21_21 DESIGN SIGHTは建築家安藤忠雄が設計したと知って、大いに納得してしまった。
外観だけでもインパクトのある建物なんだけど、中に入るともっと驚いてしまうのだ。
地下が広い!
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEは、地下室に憧れがあるので、余計に興奮してしまったのかもしれない。
見かけと中身のギャップは、新鮮な驚きを感じさせてくれるね!
更に驚いたのは、展示作品の撮影が許可されていること。
撮影不可の作品もあるそうだけど、それ以外は撮って良いなんてとっても素敵!(ぷっ)
リンチの作品は撮影オッケーなのかな?
「イメージメーカー展」はジャン=ポール・グード、三宅 純、ロバート・ウィルソン、 デヴィッド・ リンチ、舘鼻則孝、フォトグラファーハルらの作品が展示されていた。
お目当てのリンチは順路に従って進んですぐに見つかった。
つい今しがた渋谷で観てきたばかりのリトグラフ版画が、豪華に並んでいる。
撮影不可とは記載されていない!
やったー!
壁に張り付くように一枚一枚を撮影したけれど、背丈より高い位置に展示してあるから思うようには上手く撮れないなあ。
それでも自分でリンチの作品を撮影できるなんて感激だよね!
順路を進んで行くと、黒い壁にカラーが浮き上がっている空間に出る。
イメージをファッションや広告として扱っているアーティスト達のコーナーだった。
なんとも80年代を感じさせてくれる空間で、懐かしさと安堵感を持ってしまったよ。(笑)
中でも目を引いたのが、真ん中でくるくる回るマネキンと、その周囲を回るマネキン。
「イメージメーカー展」のHPにはもっとピントが合った写真が掲載されているけれど、回っている臨場感はSNAKEPIPE撮影の上の画像のほうが分かり易いかもしれないね?
SNAKEPIPEは写真として収めたけれど、なんとROCKHURRAHは得意の動画で撮影を敢行していたという。
ところがその様子を係員に咎められてしまった!
「あの、動画撮影はご遠慮頂きたいのですが…」
という係員の声が入って撮影終了!
禁止されているとは知らなかったので、ご勘弁を。(笑)
美術館のハシゴという珍しい体験をしてしまったけれど、一日リンチ・デイになったのは嬉しかった。
リンチの作品が同時期に2箇所で展示されるってこと自体が、そうそうないからね!
音楽や絵画、写真と個人作業に没頭しているリンチ、ホドロフスキーみたいに映画製作は23年後なんてことにならないと良いけど?(笑)