六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠 鑑賞

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【強風により帽子を飛ばされそうになりながら展覧会ポスターを撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

森美術館で開催されている「六本木クロッシング2025展」を鑑賞してきたよ。
この展覧会は3年に一度の企画だというので、前回の2022展は見逃したみたい。
六本木に行くこと自体が久しぶりで、2024年10月に国立新美術館で「田名網敬一展」を鑑賞した時以来!
「ルイス・ブルジョア展」に行く予定だったのに、体調崩して行かれなかったことまで思い出したよ。
「思い立ったが吉日」のことわざ通り、気になる展覧会には「なるはや」で出かけよう!(笑)
前回鑑賞した「六本木クロッシング2019」の時同様、展覧会の作家一覧を見ても知らない名前ばかりだよ。
どんな作品に出会えるんだろう?

日なたはポカポカでお散歩日和と思っていたら、いつの間にか風が強くなり帽子が飛ばされそうになるほど。
ビル風もプラスされて風速何mだったんだろう?
チケットは予約済だったので、すんなり会場入りする。
展覧会がスタートして1ヶ月近くが経過しているけれど、お客さんの入りはまあまあ。
たまに順番を譲り合って撮影するようなこともあったけど、そこまでストレスなく鑑賞できたよ。
森美術館の展示作品はほとんど撮影可能で、動画も1分以内ならOKというルールに変更なくて良かった。
早速気になった作品を紹介していこう!

1988年福島生まれの庄司朝美はタイトルを制作年月日にしているみたい。
載せた作品は「25.8.19」という、横幅19cmほどのとても小さな油彩画だよ。
ゲルハルト・リヒターも日付をタイトルにしたっけ。
そう思うと、リヒターの「ビルケナウ」に作品の色合いが似ているような気がするね。
作者名を知らされていなかったら「デヴィッド・リンチの作品?」と勘違いしまうダークさ!
意味を知ることや、描いている内容を理解しなくて良いかも。
「なんか不気味」で「怖い感じがする」っていうだけで脳内にインプットされたからね。(笑)

庄司朝美の作品をもう1点。
こちらは6枚で構成された高さ177cmという大きさ!
先の作品とのサイズがまるで違うね!
タイトルは「21.8.15」で、2021年の作品だよ。
先の作品の4年前に制作されているけれど、作風や印象は変わっていないね。
庄司朝美は、2012年に多摩美術大学美術研究科絵画専攻版画領域修了後、グループ展や個展を開催しているみたい。
いつか個展を観てみたいアーティストだよ。

桑田卓郎の名前は覚えていなかったけれど、このカラフルな陶芸作品は観たことある!
SNAKEPIPEの記憶を辿ってみると、2022年7月に鑑賞した金沢の「KAMU」を思い出した。
「ポップで色鮮やかな作品は、岡本太郎にも通じる遊び心にあふれている」
と書いているSNAKEPIPE。
あの時の展示はとても楽しくて、作品欲しくなっちゃったもんね。(笑)
「六本木クロッシング」では、高さ100cmを超える大型作品が並んでいたよ。
独特の色使いが桑田卓郎の持ち味なんだね。

廣 直高の作品は、単なる抽象絵画ではないらしい。
どうやらROCKHURRAH RECORDSが好きな白髪一雄のような、アクション・ペインティングを行っているという。
狭い隙間に仰向けに寝そべったり、穴を開けたカンバスに頭をくぐらせて描くんだとか。
載せた作品も、紐で布を体に巻き付けた状態で制作されたみたいだね。
そういったパフォーマンスを知らなくても、迫力がある作品だったことは間違いないよ。
白髪一雄のように、制作過程を動画で見せることはないんだって。
どんな様子なのか知りたかったのに、残念。(笑)
現在ロサンゼルスを活動拠点にしているという廣 直高の作品を観られて良かったよ!

ズガ・コーサクとクリ・エイトは岸川のぞむと岡本和喜2名によるユニットだという。
段ボールを素材にして水性塗料で色付け、風景を再現しているんだとか。
六本木の地下鉄入口を再現した作品は、リアルで面白かった。
思わず階段降りそうになったくらいだよ。(笑)
全く説明が要らない作品、良いね!

和田礼治郎の「MITTAG」はドイツ語で正午を意味するんだって。
今年の「六本木クロッシング」のテーマである「時間」にぴったりの作品なんだね。
強化ガラスにきっちり半分満たされているのはブランデーだって。
なんでブランデーなのかは、会場に説明があった。
「発酵・醸造のプロセスに生と死、再生を見出した」ことが理由なんだとか。
解説がなくても、青空と琥珀色、背景に重なる水平のラインが美しい作品だったよ。
夕方の空だったり夜の景色になると印象変わりそうだね。

今回の展覧会で最も印象的だったのは、日本人建築家の村上あずさと英国人アーティストのアレキサンダー・グローヴスによるデュオ、A.A.Murakamiの「水中の月」!
ずっと観ていたくなるインスタレーション作品だったよ。
ROCKHURRAHが撮ってくれた動画を載せておこう。

「スチール、アルミニウム、カスタムロボティクス、カスタム濾過システム、泡、水、AI 制御ロボティックシステム」が使用されていると作品リストに載っているよ。
生命の樹から生まれて、生涯を終えるまでの記録のように見えてきたよ。
最後は煙になって消滅していく様子は、あまりに儚い。
最後の縁部分にまで形を保ったまま到達する泡もあり、勝手に応援していたSNAKEPIPEだよ。(笑)

「六本木クロッシング2025展」は、展示作品数も多く撮影も可能なので見応え十分。
きっといつの日か、別の展覧会で今回観たアーティストの作品に出会うだろうね。
そしてまた3年後の「六本木クロッシング」も観に行こう!(笑)

箱根彫刻の森美術館 鑑賞

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【遠目から鑑賞した「幸せをよぶシンフォニー彫刻」】

SNAKEPIPE WROTE:

「箱根彫刻の森美術館」の作品は、ほとんどが屋外に展示されている。
美しい青空が広がる気持ちの良い日、約1時間半かけて撮影しながら鑑賞する。
夢中になって撮りまくった中から、気になった作品を載せておこう。

最初は1971年に制作された岡本太郎の「樹人」だよ!
高さが3m近くあるので、見上げて鑑賞する。
方角によって表情が変わりそうだけど、本館ギャラリーを出てすぐの場所に設置されているため、人が多くじっくり観られなかった。
なんだか、かつてラフィン・ノーズのNAOKIがやってたスパイキーヘアみたいに見えるよ。(笑)
この不思議な造形はまさにTA
RO OKAMOTO!
とがった先っぽが上向きなのが、明るいイメージで良いね。

フランスのラランヌ夫妻による1986年の作品「嘆きの天使」は、本当に涙を流していたよ。
涙でいっぱいになったプール(?)に映る、自分の顔。
泣きながらも少し微笑んでいるようにも見えるよね。
髪の毛にあたる部分は人工植物なのかな。
最初から組み込まれていたのかは不明。
4mほどの大きな作品で、インパクトあるね。
「涙流してる顔」といえば、すぐに思い出す作品だね。

伊藤隆道が1969年に制作した「16本の回転する曲がった棒」は、モーターで棒が回転する動きのある作品だよ。
ステンレスに光が当たると、キラキラ輝いて美しい。
シルバー色でピカピカ光る物が大好きなSNAKEPIPEに、もってこいの作品だね!(笑)
伊藤隆道について調べてみると、1939年北海道生まれの照明や彫刻を手掛ける造形家。
日本のキネティック・アートの第一人者だって。
大型の作品が多いだろうと予想する。
伊藤隆道の個展があっても、作品を集めるのは難しいかもね。
またどこかで作品に出会えることを期待しよう!

箱根彫刻の森美術館の展示品の中でROCKHURRAHが一番気に入ったのがこれ。
画像はROCKHURRAHが撮影したものを共有してもらったよ!
イタリアのアルナルド・ポモドーロが1978〜1980にかけて制作した「球体をもった球体」は、ブロンズ製だって。
侵入できない遠い芝生の上に設置されていたので、間近で鑑賞できなかったよ。
スチーム・パンクの世界を表現しているような、インダストリアル系でとてもカッコ良い!
球体の中には球体が入っていることは、調べてから知ったよ。
映画「エイリアン」で有名な画家、H・R・ギーガーがデザインしたような感じ。
この作品、SNAKEPIPE MUSEUMに欲しいよ!(笑)
ポモドーロの作品の後方に井上武吉の作品「my sky hole 84 HAKONE」が写っていて、まるで惑星が並んでいるみたい。

彫刻の森美術館には「ピカソ館」があるんだね。
ドーンと「ピカソ」と書かれた大きな館に入ってみる。
彫刻の森美術館なので、陶芸などの立体作品が多かった。
画像右のタピスリー「ミノトーロマシー」は大型作品で見応えがあった。
「ピカソ館」は大人気で、多くのお客さんでごった返していたよ。

SNAKEPIPEが気に入った作品がこれ。
地面に腹ばいになった人体彫刻は、イギリスのアントニー・ゴームリーの作品だよ。
なんとアーティスト御本人がモデルなんだって!
観た瞬間に笑ってしまったSNAKEPIPE。(笑)
うつぶせの彫刻は初めて観たかも。
とてもユニークな作品で印象的だったね!

ステンレス製の大木が自然に溶け込んでいるように見える。
これはドイツのマルティン・マッチンスキーとブリジット・マイヤー=デニングホフというカップルによって1980年に制作された「シュトルム(暴風)」という作品だよ。
細いステンレスを何本も溶接して太さを出しているとのこと。
影の具合なのか年輪みたいな部分もあって、木に見えるよね。
鑑賞する角度によってイメージが変わるのも面白い。
先に書いた「嘆きの天使」もラランヌ夫妻による作品で、「シュトルム」もカップル2人で制作している。
アメリカには有名なイームズ夫妻、スイスにはアルプ夫妻がいるよね。
夫婦やカップルで同じ趣味・嗜好を持ち、生活とアートが混在しているなんて素敵!(笑)

屋外での鑑賞を終え、室内に戻る。
そこは常設展示室だったみたい。
突如現れた4mほどの巨大な緑の人型に驚いてしまう。
緑色の巨人といえば「超人ハルク」を思い出すけれど、こちらは筋肉隆々でもなく怒りの表情も浮かべていない。
昭和レトロな雰囲気で、B級SFが好きなROCKHURRAHは気に入ったらしい。
真ん中の赤い部分は点滅を繰り返し、「ドクンドクン」という音も鳴り響いている。
ジョナサン・ボロフスキーは自分の心拍音と光の点滅を組み合わせて「心臓をもった男」を制作したという。
観た瞬間にギョッとさせる現代アートらしい作品だね!

名前だけはずっと前から知っていて、テレビのCFで毎日のように見ている彫刻の森美術館の感想をまとめてみたよ!
真夏や真冬は、屋外展示品を鑑賞するのに過酷かもしれないので、春や秋が丁度良い季節だろうね。
ベスト・シーズンに行くことができて良かったよ。
大型の彫刻作品をもっと間近で観ることができたら良いのになあ。
企画展チェックして、またいつの日か訪れたいね!

野口哲哉 鎧を着て見る夢 –ARMOURED DREAMER– 鑑賞

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【彫刻の森美術館で常設されている「人とペガサス」に呼応しているようなポーズの作品】

SNAKEPIPE WROTE:

先週は「箱根再上陸!ポーラ美術館 鑑賞」として、ポーラ美術館の展覧会や屋外展示作品を鑑賞した話を書いたよね。
今回は翌日に訪れた箱根彫刻の森美術館について書いていこう!

毎朝、天気予報と時刻を知るために観ている「めざましテレビ」の途中で箱根彫刻の森美術館のCMが流れるんだよね。
「きみはだれ、わたしはだれ、はてなとはてなでごあいさつ」と歌っているのは古賀小由実という人らしいけど、聴いているだけだと矢野顕子かと思ってしまったSNAKEPIPEだよ。(笑)
毎日のようにテレビの中で目にしている彫刻作品だけど、今まで一度も彫刻の森美術館に行ったことがないんだよね。
調べてみると本館ギャラリーでは野口哲哉の「鎧を着て見る夢 –ARMOURED DREAMER–」が開催されているとのこと。
2022年9月に「this is not a samurai」としてブログにしているように、SNAKEPIPEは友人Mと銀座にあるポーラ ミュージアム アネックスで野口哲哉の展覧会を鑑賞している。
ROCKHURRAHにも観てもらいたかったので、箱根で鑑賞できるのはナイスだよ!
ポーラ美術館の時と同様で、箱根彫刻の森美術館に行った日も絶好の行楽日和。
屋外展示が多いので、気持ちが良い天気の日で良かった。(笑)

箱根彫刻の森美術館鑑賞については、2回に分けて感想を書くことにするよ。
今回は野口哲哉の展覧会をまとめよう。
会場に入ってすぐに目に入ったのは、一番上に載せた「floating man」。
少しかがんでみると、屋外に展示されているカール・ミレスの彫刻作品「人とペガサス」と一緒に空を飛んでいるように見えることに気付く。
多分その効果を狙って展示位置を決めたんじゃないかな?(笑)
「floating man」のミニチュアもあったので、画像を載せてみようか。
頭の向きが逆だけど、近くから観るとこんな感じなんだね。

2022年に鑑賞した時には、もう少し作品を間近で観られたんだけどね。
箱根彫刻の森美術館での展示は、作品までの距離が遠くて細部をじっくり観察することができないのが残念。
大小含む立体作品に加え、絵画や版画、そして動画を含む約80点の展示は見応え十分なはずなのに、消化不良気味に感じるのは展示方法のせいだね。
恐らくSNAKEPIPEは、7割程度の作品をすでに観ていたかもしれない。
3年ぶりに対面した小さくて精巧な造りの作品に、改めて感嘆したよ!

「RING AND MAN」は2024年の作品だという。
高さが92cmなので、野口哲哉の作品としては大きなほうだね。
侍がスマホいじっていたり、買い物袋を下げていたりするような「あり得ない状態」を作品にしている野口哲哉らしい作品だよ。
甲冑姿の侍が浮き輪つけているとは!(笑)
サイズやポーズが決まっているせいで、変に見えないところもすごい。
侍もさることながら、浮き輪も本物に見えるよ。
少し緊張しているような侍の顔も見どころだね。
今にも動き出しそうなリアリティに脱帽だよ!

秋の紅葉時期は、箱根の観光シーズンなんだね。
「箱根が大混雑」としてニュースにもなっていたみたい。
彫刻の森美術館にも大勢のお客さんが入っていたけれど、なにせ敷地面積が広い!
通路が人でひしめき合い、歩けないなんてことはなかったからね。
お客さんの中には海外からの観光客も多く、野口哲哉の侍を食い入るように観ていたよ。
載せたのは「Energy Notch」という2023年のアクリル絵具で描かれた作品。
いわゆる侍を描いた肖像画のようだけど、兜についている前立(まえだて)が虹色に輝いているところが面白い!
鋭角的なインパラのツノみたいみたいな形状もオシャレだよね。
侍の顔に特徴がないので、ツノとの対比が際立つのかも。

左は2021年の版画作品「love-yellow」で、今までの野口哲哉とは傾向が違うね。
かなり漫画っぽく仕上げていて、「くすっ」と笑わせるタイプの作品とは別物だよ。
バックにキラキラしたホログラムシートを使用し、侍を軽薄なステッカーに仕上げたみたい。
会田誠の「切腹女子高生」も似た雰囲気だったことを思い出したよ。
この作品、どうやら限定50部で販売されていたようだね。
すでにSOLD OUTなのでお値段は不明だけど、いくらだったのか知りたいよ!(笑)
右は2009年の「シャネル侍着甲座像」で、野口哲哉の原点という感じの作品だね。
先にも書いた「あり得ない状態」が描かれていて笑ってしまう。
シャネルをモチーフにしているけれど、ルイ・ヴィトンはやっていないのかな。
日本の家紋をモチーフにしているモノグラムを使っても、インパクトないか。(笑)

上のシャネルより1年前、2008年の作品「武人浮遊図屏風」。
屏風なので横幅180cmの大型作品だよ。
侍たちが空を飛んでいて、今年の新作である「floating man」の元ネタなのかも。
2025年の新作でも、侍をモチーフにユーモアの方向性が変わらぬ作品制作をしていることが分かる。

今年制作した動画は、撮影禁止だったので画像はないんだよね。
粗い粒子のピントがブレた淡い色調の映像作品だった。
野口哲哉の立体作品を使っていたのか、影やシルエットが映し出されていたよ。
イメージ映像みたいな雰囲気で、意味は考えなくて良さそう。

2022年に書いた野口哲哉展の最後がこの文章。

次に野口哲哉はどんな作品を見せてくれるのか。
楽しみにしていよう。

3年経ったけど、特に野口哲哉に変化はなかったね。(笑)
恐らくこれからも、この路線で続けていくだろうと予想する。
またいつの日か鑑賞する機会があったら確認してみたいと思う。

箱根再上陸!ポーラ美術館 鑑賞

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【2024年3月とは反対側のアングルから撮影。紅葉がキレイだね!】

SNAKEPIPE WROTE:

今年は10月まで夏みたいに気温が高い日があったかと思うと、11月は急に冷え込んでるよね。
よく言われているけど、春と秋が短くて四季ではなく二季になってるみたい。
ROCKHURRAHと一緒に箱根に向かったのは、秋を感じることができる貴重な時だったよ。
絶好の行楽日和とは、まさにこれ!
雨男を自認しているROCKHURRAHだけど、全く影響受けなかったね。(笑)
2024年3月以来の箱根、ポーラ美術館を目指してレッツゴー!

前回訪れた時は、強羅から路線バスに乗って美術館に行ったんだよね。
強羅からポーラ美術館行きの送迎バスがあるので、今回は時間を合わせて利用してみたよ。
10人分くらいの座席があるミニバン(?)タイプの送迎バスに乗車し、およそ10分。
ポーラ美術館前には見事な紅葉の景色が広がっている。
景色や看板など一通り撮影してから美術館へ。
今回は企画展として「ライアン・ガンダー:ユー・コンプリート・ミー」と「ゴッホ・インパクト─生成する情熱」が開催されている。
ROCKHURRAH RECORDSが反応したのは、ライアン・ガンダーの展覧会だけど、チケットは両方が観られる共通タイプ。
まずはゴッホから鑑賞しよう。

「ゴッホ」と展覧会名に入ってはいるものの、「ゴッホをテーマとした展覧会」で展覧会の説明によると「ゴッホからの影響を糧としながら(中略)芸術家たちはそれぞれの時代にふさわしい新たな情熱を、どのように生成してきたのか」を探るのが目的だという。
つまり、ゴッホの作品が展示されているわけではなく、ゴッホにインスパイアされた作品が並んでいるということだね。
これは以前スーパーマーケットのイオンで「オーストラリア・フェア」と銘打った企画で、オーストラリアにゆかりのある商品が並んでいた中に「コアラのマーチ」を発見した時に近いものを感じるよ。(笑)
載せた作品は前田寛治の「ゴッホの墓」(1923年)。
ゴッホは弟と並んで埋葬されているらしいので墓が2つ描かれている。
前田寛治は1922年から1925年までフランスに滞在していたようなので、実際に墓地を訪れているんだね。
シュルレアリスムが宣言された時、現地にいたとは羨ましい限り!(笑)

やっとゴッホ本人の作品が展示されている、と思ったら。
これは大塚オーミ陶業株式会社が手掛けた陶板による再現作品だったよ。(笑)
発色が美しく、とても複製されているとは思えない出来栄え。
大塚オーミ陶業は世界の名画を陶板にして、大塚国際美術館で展示しているという。
「世界26カ国の西洋名画を陶板で原寸大再現」とサイトに書かれている。
展示が全て複製品だった佐倉の国立歴史民俗博物館みたいだね!
大塚国際美術館は徳島県にあるんだって。
いつの日か訪れてみたいね!

1985年に「肖像(ゴッホ)」というゴッホに扮した作品を発表して以来、様々な人物になりきっている森村泰昌。
M式「海の幸」ー森村泰昌 ワタシガタリの神話」は森村ワールド全開で印象的な展覧会だったっけ。
鑑賞したのは、2021年11月なので5年前になるんだね。
「ゴッホ・インパクト」では、ゴッホと弟のテオに扮した動画作品「エゴ・シンポシオン」が上映されていたよ。
渋谷の街頭に現れたゴッホ姿の森村さんを目撃した人たちは、さぞ驚いたことだろうね。(笑)
載せた作品は「自画像の美術史(ゴッホの部屋を訪れる)」(2016/2025年)だよ。
部屋の中に森村さんご自身の作品「唄うひまわり」や前述の「肖像(ゴッホ)」が飾られているね。
ゴッホの作品「アルルの寝室」を再現し、その中に佇む森村さんはゴッホそのもの!
そして「自画像の美術史」に使用されているのがアーカイバル・ピグメント・プリントと記載されている。
耐候性のある顔料インクとファインアート紙(アーカイバル紙)を使用し、インクジェットで出力する長期保存に優れた印刷技法のことだって。
新しい言葉が出てくると調べたくなるんだよね。(笑)

「ゴッホ・インパクト」を鑑賞完了して、次に「ライアン・ガンダー:ユー・コンプリート・ミー」へ。
ガンダーの作品は展示室以外にも、美術館のあちらこちらに置かれていた。
画像は「Can you be lonely and happy?」で「孤独なまま、幸せでいられるの?」と疑問を投げかけれている作品。
370cmという巨大な黒いボールで、送風により少しずつ動いていた。
この黒いボールは美術館内にあるレストランにも設置されていたよ。
2022年8月に「われらの時代のサイン」やピラミデビルのNASU TAROでライアン・ガンダーの作品を鑑賞していたけれど、黒いボールは初めてだね!
ちなみにこの黒いボールの7cmバージョン「Can time stop?」は、ミュージアムショップで販売されていたよ。(笑)

東京オペラシティアートギャラリーで観たのは黒いネズミだったっけ。
ポーラ美術館では白いネズミ2匹が壁に空いた穴から顔を出して会話していた。
「The story is in the telling(物語は語りの中に)」では、1匹が話しているとあいづちを打ったりして、もう1匹も動いている。
とてもかわいいんだよね!
今回初めてネズミを観たROCKHURRAHにも、その可愛らしさが分かってもらえて良かったよ。(笑)
2匹のネズミたちは、どうやらゴーギャンの有名な作品タイトルである「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」のような、哲学的な問題について語り合っていたようなので、意味が分かったらもっと面白かったのかも。

お客さんがしゃがみ込んでスマホをかざしているところを目撃しないと、通り過ぎてしまいそうな作品。
通路に置かれた植木鉢の中にいるのは小さなカエル!
「You Complete Me, or I see things you canʼt see (A Frogs Tale)」は「君が僕を完成させる、あるいは私には君に見えないものが見える(カエルの物語)」で、「常識的であり続けること」の難しさを語っている作品だって。
ネズミやカエルなどの小さな生き物が動いて話している作品は、とてもキュート!(笑)
カエル版は初めて観たけど、これも欲しくなってしまったよ。
小さく動く蚊は東京オペラシティアートギャラリーに引き続き、今回も展示されていたよ。
実はSNAKEPIPEは通り過ぎていたけれど、ROCKHURRAHは気付いて鑑賞していたらしい。
教えてくれたら良かったのにね!(笑)

前回ライアン・ガンダーの展覧会についての感想に書いたのが以下の文章。
『観た瞬間に「うわっ!」と驚いたり、「好き!」と思う作品を好むSNAKEPIPEなので、説明が必要な作品は少々苦手かもしれない。
ガンダーには観念的な作品が多いので、半分は面白かった!というのが正直な感想かも。(笑)』
今回の展覧会でも全く同じ感想を持ったSNAKEPIPE。
載せた画像は「Closed systems」(閉ざされた世界)と「Turn back your watch」(時を巻き戻して)で、やっぱり説明を受けないと意味が分からないなと感じた作品だよ。
ここまで小さな玩具を等間隔で配置したことに感銘を受けたけどね!(笑)

2024年3月にポーラ美術館を訪れた時は、まだ雪が残る寒い時期だったので、「森の散歩道」という全長1kmの遊歩道を歩いていないんだよね。
広い敷地の中には、いくつもの彫刻作品が点在しているので、鑑賞を楽しみにしていたよ。
歩くには丁度良い季節だからね!
とても静かな環境で、森林浴しながらゆっくり歩いてみる。
画像はKEIKO+MANABUの「Hummin’ Bloom」。
自然の中でのメタリックな輝きが素敵だったよ!

SHIMURABROS.の作品を撮影した時、光が差し込んでたみたいだね。
ガラスに光が反射して、とても神々しい雰囲気になっているよ。
ドラマの取り調べ室でみかけるような、反対側からは姿が見えないマジックミラーのようなガラスが使用されていた。
タイトルの「Light Odyssey」を訳すと「光の冒険」になるのかな。
意味を深く考えなくても、光を感じることができる作品だね!
ROCKHURRAHと子供みたいにマジックミラーで遊んでから先に進んだよ。

近づくにつれ、背筋がひんやりして肌が粟立つような感覚になったのが、ロニ・ホーンの「鳥葬」。
遊歩道から少し離れた場所に置かれていたのも、怖い雰囲気を醸し出すのに効果的だったね。
素材がガラスの彫刻作品で、曇ったガラスが美しいのにも関わらず静謐さと恐怖を感じる。
鳥葬とはチベットなどで行われる葬儀で、死体を鳥に食べさせるもの。
「魂を天に届ける」という宗教的な意味があると聞いても、残酷なイメージはぬぐえないなあ。
この作品のタイトルを知らずに鑑賞したとしても、何か特別な信号を受信しゾクゾクするはず。
言葉がなくても、こういう感覚を持つことができるのは現代アートの醍醐味と思っているSNAKEPIPE。
鑑賞できて良かったよ!

「森の散歩道」全体のマップは入手したけれど、どこに何の作品が置かれているかは明記されていないんだよね。
途中で見かけた木について
「あれも作品じゃない?」とROCKHURRAH。
「ただの木じゃない?」とSNAKEPIPE。
そんな会話をして近づくこともなく、そのまま歩き続けていたんだよね。
あとから調べて、アイ・ウェイウェイの「鉄樹根」だったことが判明!
ROCKHURRAHの指摘通り彫刻作品だったとは。
次回ポーラ美術館に行った時には、しっかり鑑賞しないとね。(笑)

およそ1時間かけて「森の散歩道」を楽しんだROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
来た時と同じ送迎バスに乗って、強羅駅まで戻る。
ランチでいただいたのは、スパイスが効いた本格的な「スリランカ・カレー」!
なかなか美味しかったよ。
翌日も箱根で美術館を鑑賞しているんだよね。
次の予定については、次回書くことにしよう。
どうぞお楽しみに!(笑)