映画の殿 第80号 韓国ドラマ編 part29

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【3本のドラマ出演者をROCKHURRAHが集めてくれたよ!】

SNAKEPIPE WROTE:

2026年になってから初の「映画の殿」韓国ドラマ編を書いていこう。
ほぼ毎日何かしらのドラマを鑑賞しているので、定期的に更新しているカテゴリーだよ!
今回は有名俳優が主役を務めているドラマ3本を紹介していこう。
最初はこちら。

調査官ク・ギョンイ(原題:구경이 2021年)」の主演はイ・ヨンエ。
Wikipediaによれば「お嫁さんにしたい女優第1位」や「女優が憧れる女優第1位」として有名なんだね。
ROCKHURRAH RECORDSでは、パク・チャヌク監督の「親切なクムジャさん」を鑑賞していて印象的な役どころだったイ・ヨンエを記憶しているよ。
時代劇「宮廷女官チャングムの誓い」が出世作で、その時の清楚なイメージとして捉えられているらしい。
「調査官ク・ギョンイ」ではどんな役なんだろう?
あらすじを調べてみよう。

保険調査の仕事を通し、再び事件の世界に足を踏み入れたゲーム中毒の元警察官。
現場に残されたわずかな手がかりを頼りに、恐ろしい連続殺人犯を追い始める。
(Netflixより)

トレイラーはこちら。

清楚なはずのイ・ヨンエが、酒浸りのゲーマーとは!
掃除も怠けてゴミ屋敷に住んでいるなんて驚きだよね。
ネットワークを介して付き合っていたゲーム仲間を自宅に招き入れたところは面白かった。
あらすじには「恐ろしい連続殺人犯」と書かれているけれど、殺人を行う目的が不自然だし、立ち回りがうま過ぎて現実味に欠けていたよ。
犯人役の俳優自体の魅力も乏しく、途中からは惰性で観ていたよ。
イ・ヨンエはハツラツと演技していたのに、残念なドラマだったね。
特出していたのは音楽で、全体的に良かったよ!
TRPPの「Yeah」を載せておこう。

続いてはこちら。
「ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語(原題:서울 자가에 대기업 다니는 김 부장 이야기 2025年)」の主演は、我らがリュ・スンリョン!
映画「サイコキネシス -念力-」やドラマ「ムービング」でお馴染みの俳優だよ。
ROCKHURRAH RECORDSではリュ・スンリョンが出演しているというだけで、鑑賞する目的になるほど大ファンなんだよね!
今回のドラマ「ソウルの家から〜」の原作は小説で漫画化もされた人気作だという。
一体どんな話なんだろうね?

大企業の部長として幸せだった中年男性に訪れた突然の転落劇。
やがて自分自身と向き合うこととなり、彼は真の喜びをもたらすものは何なのかを再発見していく。
(Filmarksより)

簡単なあらすじを読んだだけで、リュ・スンリョンにぴったりの役だと分かるね。
トレイラーを観てみよう。

リュ・スンリョン演じる部長は実社会でも多いんじゃないかな?
実は仕事がイマイチだけど年功序列制度のため役職に就いている上司、いるよね。(笑)
見栄っ張りで上から目線の「俺様」タイプは、社会的な肩書が外れた途端、崩れてしまう。
キム部長は「大企業の部長」という勲章にしがみつくのをやめたから、歩き続けられたんだね。
仲違いしていた人たちとも、最終的には和解していたのは見事だった。
家族のつながりを大事にして、人間的に大きくなったキム部長は感動的だったよ。
リュ・スンリョンの持ち味が存分に発揮されたドラマで、鑑賞できて良かった!

グッドボーイ(原題:굿보이 2025年)」の主役はパク・ポゴム。
ドラマ「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」や「おつかれさま」で観ている俳優だね!
まっすぐで純粋な役を演じていることが多いイメージだよ。
載せた画像ではボクシング選手の服装をしているね。
どんなストーリーなのか、あらすじを書いてみよう。

11年ぶりに復活した国家代表特別枠での警官採用。
国際大会のメダリスト、彼らは当時英雄だった。
しかし熱い聖火が消えた今、彼らが向き合うのは冷たくみすぼらしい現実。
年金の中断、生活苦、不慮の事故など、厳しい現実が彼らを襲う。
そんな事情を抱えた彼らが凶悪犯罪に立ち向かうべく特殊専門担当チームに結集する。
警察内での冷笑や差別にも屈さず、選手時代の意地と根性と各自の特技を生かし、不正に満ちた事件に挑む。
(Amazonプライムより)

オリンピックでメダルを獲得した選手を警察官として採用するというのは、本当にある話なのかな?
それぞれの特技を生かして敵を倒すというと、漫画の「ワンピース」みたいだよね。
トレイラーを載せてみよう。

パク・ポゴムが殴られて目が腫れてしまっているね。
記事によれば、このドラマのためにボクシングのトレーニングを半年行ったんだとか。
構えやステップなど動きが本物のボクサーに見えたよ!
いくら役とはいえ、殴られ過ぎだったけどね。(笑)
宣伝ポスター左にいるのは「イカゲーム」や「カジノ」などで悪役だったホ・ソンテ。
今回は元レスリングのメダリストで、お人好しの上司役で良い味出してたね!
「グッドボーイ」の見どころはホ・ソンテかな。(笑)
ドラマ中盤頃から、犯人はハッキリしているのに逮捕できない「中だるみ」が続きイマイチな展開だった。
パク・ポゴムのファンにだけオススメのドラマかも。

今回は3本のドラマを特集してみたよ。
ROCKHURRAH RECORDSの一番は「ソウルの家から〜」だね。
ますますリュ・スンリョンのファンになったよ!
「ムービング」の続きはいつ公開されるのか、待ち遠しいね。
ドラマ鑑賞は続くよ!(笑)

六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠 鑑賞

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【強風により帽子を飛ばされそうになりながら展覧会ポスターを撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

森美術館で開催されている「六本木クロッシング2025展」を鑑賞してきたよ。
この展覧会は3年に一度の企画だというので、前回の2022展は見逃したみたい。
六本木に行くこと自体が久しぶりで、2024年10月に国立新美術館で「田名網敬一展」を鑑賞した時以来!
「ルイス・ブルジョア展」に行く予定だったのに、体調崩して行かれなかったことまで思い出したよ。
「思い立ったが吉日」のことわざ通り、気になる展覧会には「なるはや」で出かけよう!(笑)
前回鑑賞した「六本木クロッシング2019」の時同様、展覧会の作家一覧を見ても知らない名前ばかりだよ。
どんな作品に出会えるんだろう?

日なたはポカポカでお散歩日和と思っていたら、いつの間にか風が強くなり帽子が飛ばされそうになるほど。
ビル風もプラスされて風速何mだったんだろう?
チケットは予約済だったので、すんなり会場入りする。
展覧会がスタートして1ヶ月近くが経過しているけれど、お客さんの入りはまあまあ。
たまに順番を譲り合って撮影するようなこともあったけど、そこまでストレスなく鑑賞できたよ。
森美術館の展示作品はほとんど撮影可能で、動画も1分以内ならOKというルールに変更なくて良かった。
早速気になった作品を紹介していこう!

1988年福島生まれの庄司朝美はタイトルを制作年月日にしているみたい。
載せた作品は「25.8.19」という、横幅19cmほどのとても小さな油彩画だよ。
ゲルハルト・リヒターも日付をタイトルにしたっけ。
そう思うと、リヒターの「ビルケナウ」に作品の色合いが似ているような気がするね。
作者名を知らされていなかったら「デヴィッド・リンチの作品?」と勘違いしまうダークさ!
意味を知ることや、描いている内容を理解しなくて良いかも。
「なんか不気味」で「怖い感じがする」っていうだけで脳内にインプットされたからね。(笑)

庄司朝美の作品をもう1点。
こちらは6枚で構成された高さ177cmという大きさ!
先の作品とのサイズがまるで違うね!
タイトルは「21.8.15」で、2021年の作品だよ。
先の作品の4年前に制作されているけれど、作風や印象は変わっていないね。
庄司朝美は、2012年に多摩美術大学美術研究科絵画専攻版画領域修了後、グループ展や個展を開催しているみたい。
いつか個展を観てみたいアーティストだよ。

桑田卓郎の名前は覚えていなかったけれど、このカラフルな陶芸作品は観たことある!
SNAKEPIPEの記憶を辿ってみると、2022年7月に鑑賞した金沢の「KAMU」を思い出した。
「ポップで色鮮やかな作品は、岡本太郎にも通じる遊び心にあふれている」
と書いているSNAKEPIPE。
あの時の展示はとても楽しくて、作品欲しくなっちゃったもんね。(笑)
「六本木クロッシング」では、高さ100cmを超える大型作品が並んでいたよ。
独特の色使いが桑田卓郎の持ち味なんだね。

廣 直高の作品は、単なる抽象絵画ではないらしい。
どうやらROCKHURRAH RECORDSが好きな白髪一雄のような、アクション・ペインティングを行っているという。
狭い隙間に仰向けに寝そべったり、穴を開けたカンバスに頭をくぐらせて描くんだとか。
載せた作品も、紐で布を体に巻き付けた状態で制作されたみたいだね。
そういったパフォーマンスを知らなくても、迫力がある作品だったことは間違いないよ。
白髪一雄のように、制作過程を動画で見せることはないんだって。
どんな様子なのか知りたかったのに、残念。(笑)
現在ロサンゼルスを活動拠点にしているという廣 直高の作品を観られて良かったよ!

ズガ・コーサクとクリ・エイトは岸川のぞむと岡本和喜2名によるユニットだという。
段ボールを素材にして水性塗料で色付け、風景を再現しているんだとか。
六本木の地下鉄入口を再現した作品は、リアルで面白かった。
思わず階段降りそうになったくらいだよ。(笑)
全く説明が要らない作品、良いね!

和田礼治郎の「MITTAG」はドイツ語で正午を意味するんだって。
今年の「六本木クロッシング」のテーマである「時間」にぴったりの作品なんだね。
強化ガラスにきっちり半分満たされているのはブランデーだって。
なんでブランデーなのかは、会場に説明があった。
「発酵・醸造のプロセスに生と死、再生を見出した」ことが理由なんだとか。
解説がなくても、青空と琥珀色、背景に重なる水平のラインが美しい作品だったよ。
夕方の空だったり夜の景色になると印象変わりそうだね。

今回の展覧会で最も印象的だったのは、日本人建築家の村上あずさと英国人アーティストのアレキサンダー・グローヴスによるデュオ、A.A.Murakamiの「水中の月」!
ずっと観ていたくなるインスタレーション作品だったよ。
ROCKHURRAHが撮ってくれた動画を載せておこう。

「スチール、アルミニウム、カスタムロボティクス、カスタム濾過システム、泡、水、AI 制御ロボティックシステム」が使用されていると作品リストに載っているよ。
生命の樹から生まれて、生涯を終えるまでの記録のように見えてきたよ。
最後は煙になって消滅していく様子は、あまりに儚い。
最後の縁部分にまで形を保ったまま到達する泡もあり、勝手に応援していたSNAKEPIPEだよ。(笑)

「六本木クロッシング2025展」は、展示作品数も多く撮影も可能なので見応え十分。
きっといつの日か、別の展覧会で今回観たアーティストの作品に出会うだろうね。
そしてまた3年後の「六本木クロッシング」も観に行こう!(笑)

ROCKHURRAH紋章学 ペントアワード編5

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【中国のGOLDEN AGE RICE BEERは米の漢字をデザインに組み込んでいて面白い!ビールの味も気になるね】

SNAKEPIPE WROTE:

世界的に有名な国際的パッケージング・デザイン・コンペティションである「pentawards(ペントアワード)」の2025年受賞作品が発表されている。
昨年中に確認するのを忘れてたよ。(笑)
どんな作品が受賞しているのか見ていこう!

大賞であるダイアモンド賞を受賞したのは、アメリカのTilt Beautyという化粧品ブランドのデザイン。
ピーナッツ型のスポイトみたいでユニークと思ったSNAKEPIPEだけど、このブランドには使命があったんだって。
関節炎財団から依頼を受けて、慢性痛から視覚障害まで、さまざまな身体的課題を持つ人々にとって使いやすく、しかも誰もが魅力を感じる美しいエルゴノミック(人間工学的)メイクブランドを作ることだったという。
持ちやすさを改善し、詰め替え可能でデザイン性に優れた製品の開発に5年かかったとサイトに書かれているよ。
視覚の弱い人のために点字の商品説明も付けられているんだとか。
幅広い人々が使用可能なオシャレな商品だよね。
医療とデザインが結びついている例は斬新だと思ったよ!

続いてプラチナ賞7点の中から、気になったデザインを紹介していこう。
ファッション・ブランドのステラ・マッカートニーとフランスのシャンパーニュメゾンであるヴーヴ・クリコがヴィーガン・レザーを共同開発したという。
画像ではシャンパンを持ち運ぶバッグのようになっているね。
ヴーヴ・クリコのブドウ畑で廃棄されるブドウの茎を原材料として、植物性オイルや農業由来の天然繊維と組み合わせて再生可能なリサイクル原料で作られているんだとか。
ステラ・マッカートニーのサイトには、同じ素材を使用したバッグや靴が販売されているよ。
ベスト・コラボレーションとしての受賞は納得だね!

スペインのクリエイティブ・スタジオSimple Packaging Studioが手掛けた、「PUEBLO」という加工肉メーカーのパッケージもプラチナ賞に輝いているよ。
古い村の家の日干しレンガの赤や、天日で乾かした麦わらの黄金色という土の温もりを感じさせるノスタルジックな色合いに、力強いタイポグラフィを意識してデザインされたんだとか。
そして極めつけは、生ハムなどの加工肉には欠かせないロープを組み込んでいること。
スペインらしさ全開のインパクトがあるパッケージだよね!
この商品がスーパーに並んでいたら手に取ること間違いなしだよ。(笑)

イタリアのGENTLEBRANDがデザインしたのはチェスの駒から着想を得た12種類の香水コレクションだという。
とても美しいパッケージだよね!
香水使わなくても全種類揃えたくなるよ。
この駒でチェスをやったら優雅な気分になりそうじゃない?
実際に販売されているのかは不明だけど、欲しいと思う人は多いだろうね!

プラチナ賞の最後はこちら。
サスティナブル・デザイン部門で入賞したのは、イギリスのShellworksが発明したVivomer(ヴィヴォマー)という素材を使用したパッケージなんだよね。
植物などの廃バイオマスを原料として発酵と独自の配合をした、従来のプラスチックのように使える素材なんだとか。
Vivomerの特徴は、52週間以内(1年以内)に水と二酸化炭素に完全分解される点!
「植物から作られ、有害物質を含まず、地球に還る素材」で、使用中は安定していて処分後に分解が始まるとは画期的。
大量生産も可能で、実際にパッケージを使用したボディソープなどを販売しているショップもあったよ!
今後はVivomerのような素材に変わっていくのかもね。

国際的なパッケージ・デザイン賞であるペントアワードを追っていると、世界の流行や企業の考え方が分かるね。
デザイン的に優れているだけではなく、環境問題や人のためになるプラスアルファが必要になっているのは最近の傾向。
新素材を知ることができて大変勉強になったSNAKEPIPEだよ!
2026年のペントアワードも楽しみだね。(笑)

SNAKEPIPE MUSEUM #79 Herbert Bayer

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【1936年の「メタモルフォーシス(変容)」は印象派の静物を抽象化した実験的な写真作品】

SNAKEPIPE WROTE:

今年最初のブログはSNAKEPIPE MUSEUMをお届けしよう!
SNAKEPIPEの琴線に触れた、様々な時代のアーティストの作品をお届けするカテゴリーだよ。
今回は大好きな1920年代にバウハウスで教鞭をとっていた画家、デザイナーで写真家のヘルベルト・バイヤーを特集しよう。
最初に経歴を調べてみようか。

1900 オーストリアのハーグ・アム・ハウスルックに生まれる
1917–1919 父の死によりウィーン美術アカデミー進学を断念
建築と応用美術を学ぶため、リンツとダルムシュタットで見習いとして修行
1921 ドイツのバウハウス(ワイマール校)に入学
カンディンスキーやモホリ=ナギらに学ぶ
1925–1928 バウハウス・デッサウ校のタイポグラフィ・広告ワークショップで教師に任命される
広告・デザイン・タイポグラフィを教える
1928 バウハウスを退職してベルリンへ移り、商業デザイナーとして活動
1938 アメリカ合衆国へ移住(ニューヨーク)
1944 アメリカ市民権取得
1946 コロラド州アスペンへ移住
アスペン研究所の総合デザイン計画(建築・環境・グラフィック)を担当
1950–1960 Container Corporation of America や Atlantic Richfield Company などのデザイン顧問を務める
1970– アスペン滞在を続けながら、美術とデザインの両面で活躍
1975年頃、健康問題によりカリフォルニア州モンテシートへ移る
1985 モンテシートで死去

バウハウスで4年学んだ後、教師になっているんだね。
25歳で任命されているので、抜きん出た才能を持っていたことが分かるよ。
父親が17歳で亡くなってしまったので、美術の勉強を諦め職業に直結する道を選ばざるを得なかったと書かれているね。
その時は断腸の思いで、涙を拭きながら見習いとして学んでいたかもしれないけれど、長い目で見ると才能が開花するきっかけだったのかもしれない。
写真家・画家・デザイナーという輝かしい経歴を持った人生を送っていたんだね。

実を言うとヘルベルト・バイヤーは、当ブログ内で何度か登場したことがある名前なんだよね。
左のTシャツは、2010年7月に東京ステーションギャラリーで鑑賞した「開校100年 きたれ、バウハウス」のミュージアム・ショップでROCKHURRAHが購入したもの。
タイポグラフィの作品が、今回特集しているヘルベルト・バイヤーとモホリ=ナギの共同制作「Staatliches Bauhaus in Weimar 1919-1923(ワイマール国立バウハウス1919–1923)」。
シンプルなのに印象的でかっこ良い!(笑)
 バウハウスの理念そのものだよね。
ヘルベルト・バイヤーの他の作品を制作年順に観ていこう。

まずはバイヤーがバウハウスで学んでいた1923年の作品から。
バウハウスの開校展覧会を宣伝するためのポストカードとして制作されたものだという。
三角と丸、正方形を3色で塗り分け、直線と文字だけで構成しているシンプルなデザインに惚れ惚れするね!
機能性と合理性を兼ね備えた美意識。
アーティストと職人の区別をなくすことも理念だったというバウハウスの教育は、バイヤーに強く刺さったんだね。
ポスターに選出される優秀な生徒だったことがよく分かるよ!
ちなみにこの作品はイギリスのネットショップで、様々なサイズで販売されているのを発見。
一番大きな61 × 91.4cmサイズで12,000円ほど。
日本へ配送できるのか確認してみようか?

黒をバックに直線で人の横顔(のように見える)が描かれた作品も、上と同様に宣伝用のポストカードとして制作されたらしい。
直線の横顔から「トリスウイスキー」のキャラクター「アンクルトリス」を思い出してしまったよ。(笑)
もしくはジャン・コクトーの作品にも見えるね。
バイヤーによる左の作品を目にした途端、ROCKHURRAHが「バウハウスだ」と声を上げる。
ニュー・ウェイヴ初期のゴシック・バンドであるバウハウスのベスト盤に使用されていたのが、バイヤーの作品だったとは!
右にバウハウスのアルバム・ジャケットを載せてみたよ。
確かにバイヤーの作品だね。(笑)
バウハウスのLPを所持していたROCKHURRAHは、80年代にはすでにバイヤーの作品を見知っていたことになるよ。
2026年になってアーティスト名が分かって良かったね!(笑)

1927年の作品を2つ並べてみたよ!
左のタイポグラフィは「ヨーロッパ工芸美術展」の宣伝ポスターだって。
色4色と文字だけを使用したシンプルなデザインに、グッと来るね!
黄色バックのほうは「シュレージエンの住まい」という雑誌の表紙みたい。
シュレージエンとは、かつて中央ヨーロッパにあった地域の名称らしい。
現在でいうとポーランドやチェコ、ドイツにまたがる地域だったようだね。
遠近法を使い、山型を配置した大胆な構図と色彩に目を奪われるよ。
この2つともTシャツになって欲しいデザインだよね!
ROCKHURRAHが絶対買うはず。(笑)

1932年の写真作品がこちらの2点だよ。
シューーールーーーー!(笑)
左は「The Lonely Metropolitan(孤独な大都市)」。
左右の手のひらにそれぞれ男女の目が映っている単純な仕掛けだけど、インパクトが強い。
タイトルと共に意味を考えたくなる雰囲気だよ。
右は「Humanly Impossible (Self-Portrait)(人間的に不可能(自画像))」で、バイヤー自らモデルになって制作された作品だという。
バイヤーはまず鏡に映った自分の姿を撮影しプリントした上に、水彩絵の具やガッシュをエアブラシで描きこみ、また撮影。
更にプリントし右下に署名した後、更に撮影。
3回目にできたネガからプリントされたものが作品として目にしているものらしい。
いわゆる「切り貼り」でのフォト・モンタージュではなく、アナログでphotoshop加工を行っている感じなんだね。
バイヤーの時代にphotoshopあったら、どんな作品を見せてくれたんだろう?(笑)

バイヤーは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の創設館長であるアルフレッド・H・バー・ジュニアの招きにより、アメリカに渡る。
無事にドイツを離れることができて良かったよ。
伝わるところによれば、わずか25ドル(約4,000円!)だけ持ってニューヨークに着いたらしい。
25 dollars in my hand(ベルベット・アンダー・グラウンドの歌詞のパクリ)だったんだね。(笑)
1938年の展覧会「バウハウス 1919–1928」の展示設営を手がけるためで、左はその宣伝ポスター。
大胆な構図と抑えた3色のみ使用した色使いなど、いかにもバウハウスらしいデザインだよ!
アメリカでバイヤーは大きな成功をおさめる。
そのキャリアのスタートが25ドルだったとは驚きだよ。(笑)

バイヤーは広告の世界でも活躍したという。
左は1959年の「Olivetti(オリベッティ)」で、オフセット・リトグラフ技法が使用されている。
タイトルの「Olivetti」はイタリアの事務機器メーカー名で、タイプライターの製造・販売で創業した会社とのこと。
恐らくこの作品は「Olivetti」の宣伝ポスターだろうと予想するよ。
数字や四則が描かれ、曲がりくねったインクリボンが配置されているのはタイプライターをイメージしているからなんだね!
タイプライターを知らない人は、インクリボンの存在が分からないかもしれないな。
かつてSNAKEPIPEはタイプライター使っていたし、ワープロ世代の人にはお馴染みなんだけどね。(笑)

1962年にバイヤーが語った言葉がこちら。

私の仕事全体は、現代の芸術家が産業社会と対立する存在ではなく、その内部に組み込まれながら創造性を発揮しうることを示す表明である

これは先に書いた「アーティストと職人の区別をなくすこと」「機能性と合理性を兼ね備えた美意識」だよね。
バウハウスの理念のもと、生涯活動を続けていたというバイヤーを特集できて良かった。
作品観る度、ワクワクしてたもんね!
SNAKEPIPEの温故知新は続くよ!(笑)