【可愛らしさと残酷さが同居しているクリスマス・カード】
SNAKEPIPE WROTE:
クリスマス前に特集する定番の企画が「ビザール・グッズ選手権」。
今回は「ビザール・クリスマス・カード選手権」にしてみよう。
前回クリスマス・カードについて書いたのが2020年なので、4年ぶりだよ。
最近は年賀状も送らない人が増えていて、郵送の習慣が減っているのは残念に感じる。
メールやメッセージは手軽だけど、手作りや手書きの部分は完全に省略されてしまうからね。
ヴィクトリア朝やエドワード朝時代のヴィンテージ・ポストカードは、ユニークな物が多くて楽しいよ!
早速見ていこうか。
緑の手袋をしたサンタクロースのポストカード、かなりレトロな雰囲気だよね。
家庭でのディナーやツリーの飾り付け、サンタクロースがプレゼントを携えて訪問するといったクリスマスの習慣は、ヴィクトリア朝にできたものだという。
電話もその頃にはあったんだね。
このサンタさん、なんだかとてもお下品な顔立ちじゃない?
まるでイタズラ電話しているように見えてしまうよ。(笑)
「下着の色は何色かな?」
などと言っているようだよ。
このポストカードを送られても、嬉しくないかも。
続いてもサンタクロースね。
悪い子にはお仕置きをする伝説が、ヨーロッパの各地に残っているという。
きっと悪さをした子供に「クリスマスになったら連れて行かれるよ」などと親が脅し文句に使っていたに違いないよ。
袋だけでは収まりきらず、ブーツの中や左右の隅にまでも泣き叫ぶ大勢の子供たちを確認できるね。
くわっと目を見開いた恐ろしい形相のサンタクロースは夢に出てきそうだよ。
サンタクロースが、日本の「なまはげ」みたいな役割を担っていたとはびっくり!
イメージ通りのサンタクロースが描かれたポストカード。
服装が茶色だから地味目だけどね。(笑)
にこやかにプレゼントを持って来てくれたところが描かれている。
「わあ、ありがとう」
と人形を抱き上げて喜んでいる少女の足元に注目したい。
今まで大事にしていたはずの人形が投げ捨てられてるんだよね!(笑)
この薄情な少女の姿を絵にしてしまったところがすごい。
捨てられた人形の顔が恨めしそうに見えてしまうね。
お便り持った少女がサンタクロース宅を訪ねているポストカード。
願いを書いた手紙が配達される様子が描かれているんだろうね。
サンタさんは家々を訪問するものだと思っていたんだけど?
そしてサンタの自宅を知っている人がいることにも驚いてしまったよ。(笑)
恐る恐るドアを開けるサンタクロースが、少し迷惑そうな表情を浮かべているように見えてしまう。
あまり見かけないタイプの絵柄なので、取り上げてみたよ!
Wikipediaによると、実際にグリーンランド国際サンタクロース協会のサンタクロースがいるんだね。
サンタは本当にいるんだ!(笑)
2020年12月の「ビザール・クリスマス・カード選手権!41回戦」にも、ピエロをモチーフにしたクリスマス・カードがあったっけ。
どうしてピエロなのか謎だけど、ヴィクトリア朝には創造的で不思議なイメージを楽しむ風潮があったらしい。
そしてクリスマス時期にはサーカスなどの特別公演なども開催されたことも影響しているみたいだよ。
ピエロがペコちゃん(ポコちゃん?)みたいに舌を出し、嬉しそうにパイを頬張ろうとしている瞬間を捉えている。
「季節のご挨拶を申し上げます。陽気で楽しいクリスマスを!」と書かれた丁寧な文言と、少し不気味なピエロとのミスマッチが、当時の洒落だったのかもしれないね。
4年ぶりにヴィンテージのクリスマス・ポストカードを特集してみたよ!
ビザールで秀逸なカードは楽しいね。(笑)