ビザール・ランプ選手権!55回戦

20240929 05
【カスタマーからの評価が低いマッシュルーム型のランプ。画像では素晴らしいのにね?】

SNAKEPIPE WROTE:

今まで何度となく米国Amazonで購入可能なビザールな逸品を紹介してきた「ビザール・グッズ選手権」。
55回戦目に特集するのはランプだよ!
2016年3月に「ビザール・ランプ選手権!21回戦」として書いた時には、Amazonに限定していなかったんだよね。
Amazonの中にはどんな逸品があるのか、見てみようか!

ROCKHURRAH RECORDSの事務所周りには、たくさんのカラスが生息している。
カラス達は連携して人間を観察しているように見えるよ。
洗濯物を干していた針金ハンガーだけ盗まれ、Tシャツだけがベランダの床に取り残されていたこともあった。
知能が高い、紫外線が見えるほど視力が良い、人間の顔を記憶しているなど、カラスに関する褒め言葉(?)がたくさん聞こえてくるのも納得しちゃう。
ちなみに洗濯物を干す時には、グリップ付きのプラスチック・ハンガーに変えたら大丈夫。(笑)
カラスによる被害について書いてはみたけれどSNAKEPIPEは、カラスが好きなんだよね。
Amazonで一番最初に気になった逸品はこちら!
Bieye L10954 Raven Sitting on Bare Tree Branch in Full Moon Nightは、高さ61cmで横幅41cmのステンドグラス製とのこと。
1点1点職人による手作りだというから凝ってるよね。
お値段$349.99、日本円で約49,700円!
手作りと考えたら妥当かもしれないね?
このランプの横でエドガー・アラン・ポーの「大鴉」を読んでみたいものだよ。(笑)

続いてもカラスをモチーフにしたランプを選んでみたよ!
Raven Table Lampは、壁に取り付けるタイプなんだね。
室内にあったら、カラスに観察されてる気分になること間違いないよ。(笑)
全長30cmだというから、実物に近い感じかな。
この商品は高評価を得ていて、注文した人が喜んで使用しているみたい。
カラスって人気があるんだね。
お値段は$39.99、日本円で約5,700円くらい。
ROCKHURRAH RECORDSの事務所周辺にいるカラス達が、室内のカラス・ランプと遭遇したら、どんな反応を示すのか確認したくなっちゃうよ。
実験のために買ってみるか?(笑)

鳥類ということで、次はニワトリにしてみよう。
「物価の優等生」と言われてきた卵の価格が上がっている、というニュースを知ったばかり。
先日の米不足も同様、高くなっても買わないわけにはいかない食材だよね。
家でニワトリ飼ってたら、卵の心配ないかもね?(笑)
こちらのランプは、今にも卵を産み落とす瞬間を捉えた逸品だよ。
3D LED Hen Night Light with USBには、ひよこのおまけ付きというところで笑ってしまった。
ファニー・ギフトとしての需要が高いようで、人気のある逸品みたい。
お値段が$18.88、日本円で約2,700円程度なのもお手頃なんだろうね。
SNAKEPIPEは、プレゼントされたら置き場に困るなあ。(笑)

このランプはプレゼントされたら嬉しいかも!
MAYOLA Modern Chameleon Table Lampは、カメレオン型のランプなんだよね。
くるりと巻いた尻尾に、絶妙なバランスで配置されているよ。
樹脂製で体長約20cmとのことなので、場所を選ばずに置くことができるね。
画像は金色だけど、白や黒のカメレオンを選ぶこともできるみたい。
お値段$37.99、日本円で約5,400円。
このランプの前でカルチャー・クラブの「カーマ・カメレオン」を歌いたいよね!(笑)

次はバナナ型のランプを紹介しよう。
バナナで連想するのはアンディ・ウォーホル!
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのアルバム・ジャケットだよね。(笑)
MAYOLA Modern Banana Table Lampを見た瞬間から脳内に音楽が鳴り響くとは。(笑)
「期待していた以上に素晴らしい」などとレビューにあり、高評価のランプだよ。
高さ約30cmほどなので、オブジェとしてサイドテーブルに置いてもオシャレかも?
お値段$94.99、日本円で約13,500円なので、プレゼントに選んでも良いかもしれないね。

最後はこちら。
2017年8月の「ビザール・ゴシック選手権!26回戦」に登場していても良かった商品。
商品名がGothic Skeleton Table Lampで、とゴシックという言葉が入っているからね!
腕の骨がクロスされ、不気味な雰囲気が漂っている。
骨は手書きで精巧さを高めているという。
とても良い出来だと思うけど、ランプシェード部分だけ取ってつけたようでアンバランスじゃない?(笑)
シェードまでデザインされていたら完璧だったのにね。
「プレゼントしたら大喜びされた」など、評価は高いみたいだよ。
お値段は $109、日本円で約15,500円。
ゴシックやホラー好きにはたまらない逸品かもね?

今回は米国Amazonで購入できるビザールな逸品を特集してみたよ!
2016年に書いたビザール・ランプには及ばなかった感じがするけど、どうだろう。
またビザール・グッズを探してみよう!
次回をお楽しみに。(笑)

ビザール・ポスター選手権!54回戦

20240414 11
【1922年10月に刊行されたポピュラー・サイエンス紙の表紙。悪魔が車に悪さしているシーンだって】

SNAKEPIPE WROTE:

2024年3月の「箱根初上陸!ポーラ美術館」をはじめ、今まで何度も1920年代への憧れについて語ってきたことは、皆様ご存知のはず。
シュルレアリスム、ロシア構成主義、バウハウス、ダダやアール・デコなど、現代アートの礎を築いた年代だからね!
一般庶民の生活はどうだったんだろう?
フランスではカッサンドル、ロシアではロトチェンコリシツキーの作品が街を彩っていたようなので、文化的な意識が高かったことが想像できるよ。
今回の「ビザール・グッズ選手権」では、1920年代(一部は1930年代)の庶民向けポスターを特集しよう。
生活に密着したポスター類、早速見ていこう!

電話で楽しげに話す女性が描かれている。
電話の宣伝なのかと思いきや「JELL-O」と「America’s Most popular dessert(アメリカで最も有名なデザート)」の文字が!
これはジェローというゼリーの宣伝用ポスタだったんだね。
日本でいうところのゼリエースみたいな感じ?
調べてみるとジェローは1897年に商標登録され、1904年には「アメリカで最も有名なデザート」のキャッチフレーズが採用されているという長い歴史があるという。
女性が誰に対してジェローを注文しているのかは謎だけど、商品そのものを載せない広告として斬新!
それほどまでにジェローが一般家庭に普及していた証なんだろうね。

続いては帽子の広告だよ!
これはデントン・ハットのアッタボーイ・ソフト・フェルト・ハットという商品らしい。
1702年に、イングランドのマンチェスターにあるデントンで初めてフェルトの帽子が製造され、それ以来デントンは帽子産業で栄えたという。
300年以上も歴史があるとは、さすがイングランド!(笑)
イギリス製のソフト帽は、1920年代の身だしなみには欠かせないアイテムだよね。
強風に飛ばされる帽子を描いた広告、情緒があって素敵だよ!

続いてはアンリ・モリニエのグラフィック作品ね。
このポスターは、1932年の物らしい。
ステラというフランスの家具メーカーが「不動の椅子」として特許を申請したのは、1922年のことだというから、こちらも歴史のあるメーカーなんだね。
ル・コルビュジエはん(安藤忠雄風の呼び方)と同世代のレオン・リュイソーによって発明された「LUCETA」という椅子は、「誰も分解できない」強度が高い商品として絶賛されたという。
そうした技術に関する特許取得だったんだね。
ポスターは椅子を壊そうとしている人物が描かれ、虫眼鏡で構造をアップして見せる技法が採用されている。
「こんなことではびくともしませんよ」と強調しているところが面白い!
現在もステラは存続していて、このポスターがロゴになっていることを知り嬉しくなったよ。
今でも当時の椅子を使い続けている人も多いだろうね!

次はちょっとセクシー系の広告だね。
これはMUM(マム)という制汗剤の宣伝とのこと。
「男性が決して口にしないが、すべての女の子が知っておくべきこと」や「清潔さを怠る女の子は人気者になれない」など、扇状的な文章が並んでいるという。
唇に指を当てている女性が、何か秘密にしておきたいような、悪巧みする表情に見えてしまう。
「マム」は、脇の下と「その他の場所」に使用するよう指示されているというので、広告の女性の表情と併せて「いかがわしい」想像を膨らませてしまうよ。
この制汗剤を買う時には、勇気が必要だったかもね?(笑)

最後はこちら!
THO-RADIA」というフェイシャル・クリームのポスターだよ。
化粧品の広告なのに、下からの光源により、まるでホラー映画みたいに見えてしまうよ。
調べてみると、どうやら光源はラジウムを表しているんだとか。
「循環を活性化し、組織を引き締め、油分やしわを取り除くなどの効果がある」として実際にラジウムを含んだ商品が販売されていたという。
2023年9月に刊行された京極夏彦17年ぶりの長編小説「鵼の碑」にも、何度となく出てきたワードがラジウムだったよ。
「鵺の碑」の文中にもあったけれど、ラジウムは放射性物質と認定される以前は、むしろ健康に良いとされていたという。
フランス製のクリームは、1937年に規制が変わるまで同じ配合で製造されていたみたい。
使用した人はどうなったのか、怖くて調べられないよ。
研究が進むと、信じられてきた常識が覆されることがあるという例になるポスターだね。

今回は1920年代と30年代の広告を特集してみたよ。
当時の人たちがどんな生活を送っていたのか、少しは垣間見ることができたかもしれない。
1920年代についてもっと知りたいので、今回の続編を検討してみよう。
次回もお楽しみに!

ビザール・チェア選手権!53回戦

20231203 top
【マルセル・デュシャンの手と椅子を写したマン・レイの作品】

SNAKEPIPE WROTE:

ROCKHURRAH RECORDSが移転した話は、今まで何度か書いているよね?
新事務所になった記念に購入したのが椅子!
イームズチェアをリプロダクトしたワイヤーチェアにしたんだよね。
東京国立近代美術館の休憩室「眺めの良い部屋」に似たタイプの椅子があって、以前から「欲しい」と思っていたタイプ。
シルバー色でピカピカ光るものが大好きなSNAKEPIPEの好み。(笑)
座り心地が抜群とまでは言わないけれど、デザインに大満足しているよ。
それにしても「リプロダクト」って便利な言葉だよね。(笑)

「ビザール・グッズ選手権」では、椅子をテーマに過去5回も特集したことがあるけれど、最後に記事にしたのが2016年12月なので、今から7年も前なんだね。
ちなみに一番最初にビザール・チェアについて書いたのが2011年7月だったよ。
12年以上ビザールな逸品を探し続けてることになるね。(笑)

7年ぶりビザールな椅子を検索して、最初にグッときたのがこれ。
カラフルに光っている!
これはイギリスを拠点にしているデザインスタジオであるKiwi&Pomの作品で、雑誌のために制作された椅子とのこと。
200メートルの電気ルミノフィルワイヤーを使用して、電源が入ると虹色に光るんだって!
「Disco Chair」と名付けられたのも納得だよね。(笑)
販売されていないのが残念だけど、見ているだけでも楽しいよね!

続いてはこちら。
ひらがなの「の」みたいな形だよね?(笑)
これはSergio Gurioliの作品で「Circus」という名前のリラックスチェアとのこと。
イタリアのGiovannettiで販売されているみたい。
「リンゴの皮、貝殻、または風の動きを思い起こさせるデザイン」と説明があるけれど、日本人にとっては「の」だよね!
どんな座り心地なのか気になる!

フィンランドのデザイナーであるエーロ・アールニオ(Eero Aarnio)の代表作、ボール・チェア!
今から60年前の、1963年に発表された作品と聞いてびっくり。
レトロ・フューチャーな雰囲気で、大好きだよ。(笑)
この椅子は今も販売されていて、色は全部で11色。
お値段は7,200€、日本円で約115万円!
2つ買ったら230万!(当たり前)
いつか手に入れたい逸品だね。

シルバー色で丸っこい形がとってもキュート!
ただ座面も背面も金属製だと、背中やお尻が冷えそう。(笑)
イスラエル生まれのイギリス人建築家/デザイナー、ロン・アラッドの「Southern Hemisphere chair」(南半球の球形の椅子)という作品。
素材がアルミニウムで、どうやら前後左右に揺れるらしい。
車酔いしやすいSNAKEPIPEは座れないかもしれないな!
ロン・アラッドの作品は、実際に座るためというよりは彫刻作品なんだね。
MOMAにも所蔵されているようなので、今度観にいこう!(笑)

くねくねした布がビスで固定されているだけの椅子!
Joseph Felt chairはドイツ人ローター・ヴィンデルスのデザインだって。
ヴィンデルスは、自身も卒業したロードアイランドデザイン学校の教授みたいだね?
そしてこの椅子は、ステンレスチールのファスナーがウールのフェルトを固定し安定させているため、木製や金属製の骨組みがないんだとか。
外側にカバーをつけることもなく、快適に座れるという。
海外のサイトで販売されているので値段を確認すると、日本円で61万円とのこと。
ハンドメイドと聞くと納得かな?
ただし日本への配送はできないとは、とても残念だね!

ヘンリー・ムーアの彫刻のような椅子は、1970年代にスイスで作られたらしい。
Schlappiというメーカーの製品とのこと。
実際に座るには座面が狭すぎるような?(笑)
人の形をした椅子をみると、どうしても江戸川乱歩の「人間椅子」を連想してしまうよ。
かつての記事にも「人間椅子みたい」と何度も書いているので、SNAKEPIPEが気になるデザインなんだろうね。
中古品として販売されていた「マネキン椅子」は、$2,800(約41万円)で売れたみたい。
広い邸宅に置かれていたらオシャレだろうね!

最後はこちら!
4本の足で構成されているセクシー系の椅子ね。
オランダのロッテルダムを拠点に活動しているMario Philipponaの作品とのこと。
「ビザール・チェア」を特集した第一回目にも、女体モチーフの作品を紹介したことあったね。
あの時にも「家畜人ヤプー」みたい、と感想を書いたけれど、こちらも似た雰囲気だよね。
ハンドメイドでオーダー承ります、とのこと。
制作期間は3ヶ月、値段は7.995€、日本円で約127万円!
インパクトがある椅子が欲しい時に注文してみよう。(笑)

久しぶりにビザールな椅子を検索して、とても楽しかったよ。
以前特集したアイテムも、また探してみようかな。
新しい発見があるかもしれないよね!

ビザール・ガーデン選手権!52回戦

20231029 top
【印象的な庭といえば「去年マリエンバートで」だね!】

SNAKEPIPE WROTE:

ROCKHURRAH RECORDS事務所移転のため、2週を空けてのブログ更新になったね。
心配していた荷物の運搬は、ROCKHURRAHの丁寧な梱包とプロの業者のおかげでスムーズに完了!
そこまでは良かったけれど、現在もまだ開梱されていないダンボールが山積みの状態で頭が痛いよ。
新事務所が完全に機能するまでには、まだ時間がかかりそう。

今回は庭をテーマにした記事を書いてみよう。
ROCKHURRAH RECORDSの新事務所は庭付きなんだよね。
生まれてこの方、庭いじりの経験がないので、他人の庭が気になって。(笑)

最初はこちら!
場所や持ち主などの情報が見つからなかったので、画像だけの感想を書いてみよう。
ジッパー好きにはたまらないデザインだよ。
真ん中の池には金魚がいたりして?
前方の木と一直線に配置されているのも面白いね。
こんな庭を考えたのは一体誰なんだろう?
遊び心あるよね!

次もくり抜き型の庭だよ。
これはニュージーランドのクライスト・チャーチにある「フレンチ・キス」という庭園とのこと。
ランドスケープ・デザイナー、Ben Hoyleの作品だって。
とても美しくて癒やされる空間だよね!
クッションを背にして池の中央に座るのはどんな気分だろう。
くるくるした道を進むのは楽しそうだよね!

スコットランド・ダンフリースにある「The Garden of Cosmic Speculation(宇宙を推測する庭)」は、30エーカーという広大な庭だという。
毎年5月3日の半日だけ一般公開される、ランドスケープ・デザイナーであるCharles Jencksの作品とのこと。
なんとジェンクスの自宅だというから驚いちゃうね。
庭は中国の庭園哲学に基づき、現代物理学の原理に触発されたSF映画のようだ、という説明があったよ。
画像を2枚載せてみたけれど、他にも見どころ満載の庭。
5月3日、スコットランドに行くことがあったら、是非足を運びたいね!

最後はこちら!
トンネルのような奥行きを感じる場所に、色鮮やかな花が咲き誇っている。
とても幻想的で好きな雰囲気だよ!
調べてみると、これはロンドンのテムズ川の下にある下水道建設が80%完了したことを記念して作られた庭だという。
「Loo Garden」と呼ばれた庭は、プラスチック製の植物やテムズ川のゴミから作られた花で装飾されているとは驚き!
地下50mまでクレーンで降りないと観ることができない庭は、数日間のみ展示され、すぐに解体されてしまったそうで。
こんなインスタレーションがあったら素敵なのに、残念だよ!

今回の庭特集、スケールが大きくて面白かったね。
個人宅のユニークな庭も探してみたいよ。
そしてROCKHURRAH RECORDSの庭も、少しずつ手を付けていこう。
どんな庭になるのか楽しみだよ!(笑)