映画の殿 第36号 何がジェーンに起ったか?

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【ROCKHURRAH作成2大女優の怖い顔!】

SNAKEPIPE WROTE:

あけましておめでとうございます。
2019年初のSNAKEPIPEのブログだよ!
今年もアート系を中心にした記事を書いていく予定なので、どうぞお付き合いくださいまし。(笑)

新年にふさわしい映画の紹介と考えたけれど、「正月だから時代劇だよね!」といったルールは我らROCKHURRAH RECORDSにはない。
クリスマスも同様でディズニー映画は観ないんだよね。(笑)
今回紹介するのは1962年公開のアメリカ映画「何がジェーンに起ったか?(原題: What Ever Happened to Baby Jane?)」である。
NHKのBSで放映されたものをROCKHURRAHが録画しておいてくれたんだよね。
どうやら有名な映画らしいけれど、2人共鑑賞するのは初めてのこと。
1962年というと57年も前の映画なので、観る機会がなかったのは当然かもしれない。

まずはトレイラーを載せてみようか。

主演がベティ・デイヴィス!
名前は聞いたことあるけれど、映画を観たことはないよ。
代表作は「イブの総て(原題:All About Eve 1950年)」で、タイトルは知っているけれど未鑑賞。
これはアルモドバル監督「オール・アバウト・マイ・マザー」が元にしているタイトルだよね。
それにしても、このトレイラーで観るだけでも、かなり強烈なインパクトのベティ・デイヴィス! 

80年代に流行ったキム・カーンズの「ベティ・デイヴィスの瞳」ね!
この曲によって名前だけは知っている人、多いんじゃないかな?
それにしてもこの曲、カヴァーだったとは知らなかった!
オリジナルは1974年にジャッキー・デシャノンが歌っているんだけど、全く別の曲に聴こえてしまう。
カヴァー・バージョンのほうが断然グッドだと思うね!
「女ロッド・スチュワート」と言われたキム・カーンズのハスキー・ボイスが耳に残る名曲だよ。
この曲を聴くと当時を思い出すなあ。(しみじみ)
1990年に発売されたマドンナの「ヴォーグ」にも「Bette Davis, We Love You」という詩(というかラップ)が入っていたっけ。
歌詞に名前が登場するほど有名なベティ・デイヴィス主演の映画、これは楽しみだ!

「何がジェーンに起ったか?」のあらすじを書いておこうね。

かつてベビー・ジェーンという名で子役として活躍したジェーン。
そして美しいスターだったが、事故で不具となったその姉ブランチ。
年老いたふたりは古い屋敷で隠遁生活を送っていた。
ジェーンは酒に溺れ異常な行動を繰り返し、そのあげく体の不自由なブランチに暴力を振るうようになる。
追い詰められていくブランチに、やがてジェーンは……?(映画.comより)

※ネタバレしていますので未鑑賞の方はご注意ください

ベビー・ジェーンという名前で歌と踊りを披露しているジェーン。
絶大な人気を誇り、ベビー・ジェーン人形まで売り出されるほど。
この人形と一緒にポーズを取っている画像がこれね。
子役が大成しないで消えていくというのは芸能界ではよく聞く話だけど、ジェーンもその例に漏れず、華やかだったのは子供時代だけだったようだ。
子供の頃にちやほやされてしまうと、我儘な子になるだろうというのは予想できるよね。
ジェーンも身勝手で自分の言うことは何でも許されると思うような生意気な子供に育ってしまったようだ。

拍手喝采を浴びるジェーンを無表情で見つめる姉のブランチ。
きっとあなたの時代が来るからね、と母親に言われると「絶対にそうなるわ!」と強い意志を露わにする。
おとなしそうに見えるけれど、実は内心穏やかではなくメラメラと炎が燃え、ジェーンに対して闘志を燃やす少女時代のブランチ。
これらのエピソードで姉妹の性格がよく分かるよね。

そして少女の頃宣言した通り、ブランチは女優として脚光を浴びる。
大女優として絶好調の最中、車による事故のシーンが映し出されるのである。
まるで誰かが故意にアクセルを踏んでひき殺そうとしたかのような?
女性の足元しか映っていないので、殺意を持って運転していたのが誰で、被害者が誰なのか不明なまま!
そして現在の2人の様子をカメラがとらえる。
車椅子の女性は黒髪なので、姉のブランチだとわかる。
被害者は当時人気を博していたブランチで、恐らく大根役者として姉の足を引っ張っていたジェーンがアクセルを踏んだだろうと想像するのが自然な流れだよね。

金髪を縦巻きロールにしているこの女性がジェーン? 
きっとそうだよ、子供時代も縦巻きだったもんね。
少女の頃から一体どれくらいの年月が経っているんだろう。
欧米人は老けてみえがちだけれど、60代くらいだと推測する。
ベビー・ジェーンから50年くらいが経過したという計算ね。
実際のベティ・デイヴィスはこの時54歳。
わざとメイク・アップで老けさせていたのかもしれないね?
そして曲のタイトルにもなった印象的な目は、確かにすごい。
この写真でも分かるよね! (笑)

ちっとも仲良さそうには見えない姉妹だけれど、長年2人は一緒に暮らしているようだ。
事故で足が不自由になったため、負い目のあるジェーンが世話をしているということか。
大女優だったブランチには気品が感じられる。
昔自身が主演した映画を観てうっとりしているところをジェーンに邪魔され、訪ねてきたファンもジェーンによって追い返される。
とことん姉を憎み意地悪をするジェーンと涙するブランチという対比が描かれるんだよね。
どうしてこんなに仲が悪いのに一緒に生活しているのか不思議に思ってしまうよ。

ジェーンは若い頃から酒好きで、今ではほとんどアル中状態。
アルコールが原因なのかもしれないけれど、感情の起伏が激しいんだよね。
酒の勢いで余計にブランチに辛くあたっているのかもしれない。
ブランチが可愛がっていた小鳥を殺してブランチの食事として提供するあたりから、ジェーンの意地悪な行動はエスカレートしていく。
ゲラゲラ笑いながら残酷な仕打ちを繰り返すジェーンは、迫力があって怖かったよ!
そしてブランチが歩けないことをいいことに、財産をアルコールや自分自身の夢であるベビー・ジェーンの復活に向けて浪費するのだ。

ブランチが所有している小切手を、ブランチのサインを真似て勝手に使っているのである。
何度もブランチのサインを真似て書いた紙が出てきたけれど、これはまるでアラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい(原題: Plein soleil 1960年)」みたいだよね。
ジェーンは復活に向けて着々と準備をする。
新聞に伴奏者を募る広告を出し、舞台で着るための衣装を揃える。
ジェーンを駆り立てたのは、鏡を見てからなんだよね。
しっかりと鏡を見た瞬間キャーと叫び、顔を両手で覆う。
こんなはずじゃないわ、私はこんなにおばあちゃんじゃないはずよ!
まだまだ返り咲けるはずだもの。

パパが才能はいつまでも消えないって言ってくれたもの。
そうだ、ベビー・ジェーンの時の衣装を着て、またあの歌を歌うのよ。
ほら、まだこんなに歌えるんだもの!
自己評価が高いといってしまえば聞こえが良いかもしれないけれど。
若い頃の栄光にすがり老いを認めず、少女時代と今の違いに気づかないフリをすることの、なんと恐ろしいことか!
ブランチに意地悪しているジェーンよりも、このシーンが一番怖かったSNAKEPIPE。
これ、恐らく全ての人間が体験することになる課題だと思うんだよね。
老人は老人らしくしようと言っているわけではないので、勘違いしないで欲しい。
現実を見つめることが必要と言ってるんだよね。

新聞広告を見て伴奏者がやってくる。 
作曲家として活動しているピアニストのエドウィンである。
ジェーンの歌を聴き、ダンスを見て実際にはどう思ったんだろう? 
素晴らしい!と褒めていたけれど、それは本心だったんだろうか。
食事を共にしたり、会合を重ねていくうちにジェーンに惹かれていたのだろうか。
エドウィンは母親と2人暮らしの独身男のようなので、女性と知り合いになれることが嬉しかったのかもしれない。
ジェーンに冷たくされる度に泥酔していたので、好きになっていたのかもしれない。
SNAKEPIPEは、このエドウィンの心境が掴みきれなかったなあ。

そのエドウィンに、一番見られてはいけない状況がブランチの監禁だったのに。
ブランチの機転によって物音が聞こえ、エドウィンは監禁部屋を開けてしまうのである。
エドウィンは家を飛び出し、警察に通報する。
一方ジェーンは、錯乱状態に陥って監禁したブランチに助けを求めるのである。
どうしたら良いのかわからなくなると人に頼る、幼児程度の精神レベル。
ジェーンは少女の頃から全く精神的な成熟を果たせなかったのかもしれないね?
だからこそベビー・ジェーンとして復活したかったのかもしれない。

死の淵にいるブランチを連れて逃げるジェーン。 
子供の頃からずっと好きだった海に行けば、きっと何か良い方法が見つかるはずだもの。
日焼けしながら砂遊びして、好物のアイスクリームを食べるのよ。
ジェーンの内面は完全に退化し、ベビー・ジェーンに戻っている。 
大友克洋の「AKIRA」に出てくる「子供なのに外見が老人」とは逆なんだよね。
最後にブランチから衝撃的な告白をされるジェーン。
観ているこちらも驚いてしまう内容なので、今までこの映画を観てきて持った感想がひっくり返されるほどの衝撃を受けるのである。
ジェーンとブランチが話していた内容の真偽を確かめたくなってしまう。
告白の際にはジェーンは一時正気に戻ったようだけれど、またすぐにベビー・ジェーンになったようだった。
もしかしたらもう現実逃避して、そのままベビー・ジェーンとして生きたほうが幸せなのかもしれない。
大勢の観客の前で歌い踊り、パパに褒めてもらう少女のジェーンの心のままで、ね。

この映画は「精神的に不安定な(あるいは狂った)高齢の女性を主人公とする、サイコ・ビディ(Psycho-biddy)というジャンルの元となった(Wikipediaより)」という。
サイコ・ビリーならぬ、サイコ・ビディとはね!(笑)
そんなジャンルがあることを知ることができたことも収穫だよ。
57年も前の映画だけれど、前のめりになって鑑賞してしまったSNAKEPIPE。
公開当時はもっとショッキングだっただろうね。
2017年にはドラマとしてリメイクもされているようで、今でも人気があることが分かるよ。

調べて知ったことだけれど、ジェーン役のベティ・デイヴィスと姉ブランチを演じたジョーン・クロフォードは実際に仲が悪かったらしい。
お互いに心から嫌い合っていたからこそ、あの演技に結びついたのかもしれない。
ベティ・デイヴィスの悪女ぶり、すごかったからね! 
よくもまあ、こんなひどい役を引き受けたものだと感心していたSNAKEPIPEだったけれど、ベティ・デイヴィスが有名になったのは「 史上最低最悪のヒロインと呼ばれたほどの悪辣な女性像」を演じたからだという。
その映画「痴人の愛 (原題:Of Human Bondage 1934年)」もいつか鑑賞してみたい。
相手を射すくめる、あの特徴的な目をもう一度見たいからである。

2019年元旦

20190101
【去年に引き続きB級SFポスター風の年賀状】

ROCKHURRAH WROTE:

明けましておめでとうございます。
2019年もROCKHURRAH RECORDSをよろしくお願いします。

先週、年末最後のSNAKEPIPEのブログでも明らかな通り、2018年は体調不良以外に特に華々しい事が何もなかった一年になってしまったよ。それ以外の年もそんなに躍動的でもないけどね。

新居に越してきて2ヶ月くらいになるが、ようやく家の整理も何とかなってきて、近場を散策出来るくらいの余裕が出来た。歩いてみると結構周りに色々なスポットがあるのがわかってとても楽しい場所だと改めて気付いたよ。近場はとても緑が多くて大小の公園や遊歩道があり、都内だというのに千葉にいた時よりもずっと環境が良いのだ。
遊歩道には近所の区民が描いた壁画のようなものがあり、大半はいかにも壁画になりそうな題材ばかりなのに、突然孤独な心象風景のようなすごい絵画に出会って、驚かされる事もあった。当時の高校生くらいが描いたものなんだろうが「一体何があった?」というほど暗い題材でそれがお気に入りなんだよね。
まだまだ行ってない道がたくさんあるのでそれを踏破しなければ。

元旦はここ数年は千葉で最もメジャーだと思える成田山に行ってたんだが、今年は引っ越したのでせっかくだから近場の初詣にしてみよう、という事で近隣では有名な神社に行ってきた。
そんなに信心深いわけでもないけど、初詣くらいは一年の最初のイベントとして必ず出かけるようにしているのだ。ROCKHURRAHやSNAKEPIPEの見た目からは意外な習慣だけどね。

ここは数年前に事件があったために参拝客が激減したらしいけど確かにほとんど並ばずに参拝を済ませる事が出来た。由緒ある神社らしいけどこじんまりしてて参道も短いね、などとバチあたりな事を考える。

子供の頃、福岡や小倉に住んでた時は大宰府や宗像大社、宮地嶽神社といったかなり大きなところに出かけてたから初詣とは言ってもちょっとした観光気分だった事を思い出す。
神様の格や霊験と神社の大きさは関係ないとは思うけど、敷地や建物の荘厳さによって晴れやかな気分になれるという効果はあるんだろうね。
太宰府だけはSNAKEPIPEと一緒に行ったけどお参りではなくて名物梅が枝餅目当てだったなあ。「子供かよ」と突っ込まれればそれまで。
宗像大社や宮地嶽神社もぜひ一緒に行きたいものだ。

これも恒例なんだけど、今年もおみくじを引いて、何と2年連続で大吉だったROCKHURRAH。これまで小吉や中吉あたりをずっと続けていたのにやっと開運の兆し、どうした事だ?
SNAKEPIPEは今年もまた小吉でパッとしない文言の数々、うーん、かわいそうだ・・・。
いつもだったら参拝してすぐ帰る2人だったが今年は珍しくすぐ隣に位置する不動尊に二社参りとなったよ。
こちらは結構並んでて電光掲示板に「30分待ち」などと書かれていて情緒もあったもんじゃないが、これも時代の流れなのか。
二社参りもおみくじを二回引くのもあまり縁起のいいものではないかも知れないけど、大願成就を目指すわけでもなくその辺の事に疎い2人なのでまあいいか。
結果としてSNAKEPIPEは次は中吉を引き当てた。小吉よりは少し良くなったとは思えるけどね。

引っ越した事によって多少運勢が良くなったと思えるし、前よりは色々な時間に余裕が出来たのは大きい。
今年もいつも通りなROCKHURRAH RECORDSだとは思うけど、世の中や時流には影響を受けず、自分たちに取って心地良いと思えるマイペースで進んで行きたいものだ。

思い出のサマリー・ビート 2018

【アズテック・カメラのプロモーション・ビデオ】

SNAKEPIPE WROTE:

いよいよ2018年も終わりが近づいているね。
いつの間にか12月に入り、クリスマス関連商品を目にするようになったかと思っていたら、もう年末!
毎年のことだけど、年々そのスピードが速くなっているように感じるのは歳のせいか?(笑)

一年を振り返る企画「ベスト・オブ20XX」と題して、印象に残った出来事を綴ったのは2014年まで。
2015年以降は、特にこれといった事がなかったようで、「ベスト」とは名付けずに総まとめのようなブログを書いているROCKHURRAH RECORDS。

そして今年もまた同様だけれど、一年を振り返る企画にしてみよう。
タイトルは「今年一年を振り返って」では、あまりに単刀直入過ぎて能がない。
80年代に流行った曲をもじって付けたいと考え、思いついたのがアズテック・カメラの「思い出のサニー・ビート」!
そのまんまではパクリにしかならないため、「まとめ」を意味するサマリーを採用してみた。
「思い出のサマリー・ビート」でどうだ!(笑)
なんとなくROCKHURRAH RECORDSっぽくなったよね?
ちなみにROCKHURRAH RECORDS ONLINESHOPでは「品切れ」だよ!

2018年1月、ROCKHURRAH RECORDSはインフルエンザの攻撃に見舞われてしまう。
昨年より習慣にしている早朝ウォーキングの際、ROCKHURRAHの体調が急変したのだ。
その時点ではまさかインフルエンザとは思わず、翌日になっても具合が悪い状態が続いたため病院に行き、検査により発覚したのだった。
ROCKHURRAHが罹患したということは、SNAKEPIPEも危ないのでは?
念のため病院で検査を受けると、まんまとインフルエンザに侵されているじゃないの!
そして2人揃って仲良く(?)高熱にうなされたのである。
約1週間でインフルエンザ・ウイルスとは「バイバイ」できたけれど、体力の無さには自信があるSNAKEPIPE。(ん?)
2月にはデヴィッド・リンチのドキュメンタリー映画「アート・ライフ」を鑑賞することができたけれど、ずっとインフルエンザの後遺症に悩まされていたっけ。
2月下旬には大ファンの作家、鳥飼否宇先生より青山で開催されている会田誠展の情報を頂き、鑑賞することができた。ようやく平常の体力を回復した頃だったね。
見逃していた「レアンドロ・エルリッヒ展」に行ったのは3月。
3月下旬には恒例のお花見に出かけ、同日、ワタリウム美術館で「マイク・ケリー展」を鑑賞したなあ。
今でも「トレイン・ダンス」は真似して踊りたくなるもんね!(笑)

4月に入って鳥飼先生の新作「隠蔽人類」が発売され、小躍りする。
好き好きアーツ!#50 鳥飼否宇 part20−隠蔽人類−」として感想をまとめさせて頂き、鳥飼先生よりコメントを頂戴しちゃったんだよね!
鳥飼先生の作品を再読するシリーズ「トリカイズム宣言」の続きを書きたいのに、書けないんだよ。
全部書いてしまうと新作を待つだけになってしまうから。
こういう心境って説明するのが難しいんだよね!

5月、ROCKHURRAHが軽いギックリ腰になってしまう。
一歩も歩けないほどの重症ではないため、余計に完治まで時間がかかってしまったようだ。
良くなったと思った翌日はまた悪化するといったような状態が続く。
痛みを忘れるようになったのはおよそ3ヶ月後の8月のこと。
元通りに動けるようになって良かった!
腰を痛めると生活に支障をきたすことを改めて認識したSNAKEPIPE。
本当に気を付けないとね!

ずっと何年も言い続けていることだけれど、ROCKHURRAH RECORDSは大の夏嫌い。
あゝそれなのに それなのに! 
ROCKHURRAHは7月生まれなんだよね。
冬物が好きなROCKHURRAHに、プレゼントを選ぶことの難しさったら。 
季節柄洋服をチョイスすることは困難なため、靴を選ぶことが多くなってしまう。
今年もまたもや靴だったよ。(笑) 
元来家に引きこもることが好きなROCKHURRAH RECORDSは、夏になると余計に外に出なくなったね。
休日は専ら映画鑑賞をして過ごしていたっけ。

徐々に暑さが収まってきた頃、ようやく外に出る気力が湧いてきた。
「映画を捨てよ町へ出よう」ってとこか。(笑) 
数年前からの「違う土地への憧れ」を実現させるため、 事務所移転計画実現に向けて歩き始めたのである。
具体的には候補地を絞り込んで、実際に歩いてみること。
生活に必要とされる店舗等の下調べを行ったのである。
2010年1月に書いた「六波羅家晩飯品書特集」 などにもあるように、ROCKHURRAHもSNAKEPIPEも意外なことに料理をマメに作るタイプ!
そのため近所に食材を調達できるスーパー・マーケットが必須なんだよね。(笑)
ロック・ミリタリー系の2人が、買い物かご持って食材選んでいるのは不思議な光景だけれど、事務所移転に関する第一条件はスーパーといっても過言ではないよ。
秋の終わり頃、ようやく理想的な土地での物件に巡り合うことができたのはラッキーだったね!

2018年後半の出来事は事務所移転に関すること一色だね!
引越し業者から驚かれてしまうほどの荷物を持つROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
整理整頓は苦痛の種なのである。
そのせいでなかなか移転に踏み切れなかったんだよね。
今回は重い腰を上げて、2人でかなり頑張って荷物をまとめ上げたよ!
移転前の1週間は、本当に辛かったなあ。(笑)
そのおかげで、年末の大掃除がスキップできるのは良かったよ。

頑張り過ぎたせいか、SNAKEPIPEも軽いギックリ腰になってしまった。
5月のROCKHURRAHの辛さを知っているのにね!
こんなところまでお揃いになってしまったよ。(笑)
ギックリ腰は以前安静に寝ていることが治療の第一歩だったように記憶しているけれど、最近では通常通りに動くことが完治への近道とされていることを知り驚く。
腰を固まらせないということみたいだけど、根本から考え方が変わっているとはね!
今ではようやく普段通りに動くことができるようになったので、無事にお正月を迎えられそうで安心している。

来年の年末も、恐らく「一年の振り返り」記事を書くだろうと予想する。
特出する出来事をたくさん作って、カラフルな年にしたいものだ。
皆様、どうぞ良いお年を!
来年もよろしくお願いいたします。 

バッドアート美術館展鑑賞

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【ギャラリーアーモ前の看板を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

2018年は展覧会に行く機会が少なかったなあ。
最後に行ったのが、なんと6月!
約半年前のことになってしまうとは、近年稀にみる回数の少なさだよ。
特に引越し作業に追われている間は、とても展覧会情報を確認することもできなかったしね。

越してから約2ヶ月になろうとしているこの頃になって、ようやく時間的にも気分的にも余裕が出てきた。
何か面白そうな企画があれば良いのにね、とROCKHURRAHに話しかける。
「こんなのやってるよ」
と提案してくれたのが、東京ドームシティにあるギャラリーアーモで開催されている「バッドアート美術館展」だった。

バッドアート美術館といえば、2017年8月に「好き好きアーツ!#46 世界アート(仮)探訪」で紹介したことがある美術館のことじゃないの!
一生懸命描いたけど、方向性が違っていたり、技術的に問題がある作品ばかりを集めているボストンにある美術館(Museum of Bad Art)、通称MOBA。
「とほほ」な作品を一度鑑賞したいと思っていたんだよね!
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEは、クリスマス前の寒い日に、後楽園へ向かったのである。

後楽園球場と後楽園ゆうえんちがある水道橋近辺、と書こうとしたら!
今は東京ドームと東京ドームシティアトラクションズって名前に変わっているんだよね。(情報古過ぎ!)
遊園地系も野球にも縁がないので、全然知らなかったよ。(笑)
今回の会場であるギャラリーアーモも、当然のように初めての訪問!
ドーム内に設置されている地図などを頼りに、そこまで迷わず会場に到着。
ドームシティの中にあることはわかっているので、迷うほうがおかしいか?(笑)

ギャラリーまでの道には、休日だったためかアトラクションに並んでいるお客さんの行列に驚いたけれど、バッドアート美術館展会場は、そこまで混雑していなかった。
フラッシュを使わなければ、全ての作品の撮影が可能であり、撮影した写真はSNSなどに投稿してください、とのこと。
最近は撮影オッケーな展覧会が増えて良かったよ!
琴線に触れる作品をバシバシ撮っていこうじゃないの。(笑)

会場入ってすぐに、バッドアート美術館についての説明がされていた。
今回は展示されていなかったけれど、最初にコレクションされたのが、「ルーシー・イン・ザ・フィールド・ウィズ・フラワーズ(花咲く野原のルーシー)」だという。
ゴミ箱に捨てられていた作品は、額縁目当てで救い出される。
そして後にバッドアート美術館を設立することになる人物により、作品も日の目を見ることになるのである。
作品に価値を見出す人物との邂逅が、MOBA設立のきっかけになるとは奇跡的だよね!
A4くらいの大きさにプリントされていた「ルーシー」だったけれど、十分なインパクトを感じることができたよ!
花咲く野原を散歩している途中で、めくれ上がったスカート。
可憐な少女を思い浮かべてしまうけれど、風貌はまるで「おっさん」!(笑)
よく見ると足の位置もおかしいように感じてしまう。
コレクション第1号を名乗るのにふさわしい作品だよね!

カナダのA・シュミットの作品「マナリザ」。
レオナルド・ダ・ヴィンチの有名な作品「モナ・リザ」のパロディで、女装したバージョンだという。
髪型とポーズがなんとなく似てるから「モナ・リザ」を参考に描いていることはわかるんだけどね。
顔の崩れ方と稜線のぞんざいさは「とほほ」全開!(笑)
捨てられていたり、蚤の市で仕入れた場合、美術館側では作者を探すために手を打つらしい。著作権の問題があるもんね?
作者名が明記されているということは、本人がMOBAに売り込みに行ったのかな?

「沼ピクニック」と題された作品。
素人レベルではないほどの腕前じゃないかな?
木々や水の表現は素晴らしいよね。
目を引くのは、微笑み合っているカップル。
なんでこんな服着てるの?(笑)
作者であるテッド・ケイト・ジュニアに直接聞いたのか、想像なのかは不明だけど、この絵は近未来で、環境汚染により防護服を着ているとのこと。
現代のデート風景だったら、MOBAに展示されることはなかったはずなので、大成功かもしれないね? 

これは完全に「とほほ」だね!
シープドッグのチャーリーとシマリスのシーバを描いた作品だという。
チャーリーが鳴きやまないので、シーバが絆創膏で口をふさいだらしい。
右側、本当にシマリス???
謎の生き物にしか見えないんだよね。(笑)
この絵には人を惹き付ける力があるようで、SNAKEPIPEはなかなか絵の前から立ち去ることができなかったよ!
駄作なのに魅力があるというMOBAの信念がよく解る作品だね。

これもまた犬なんだけど。
人面犬といっても良いような顔立ちだよね。
恐らくプードルだと思うんだけど、かわいらしさの欠片もない!(笑)
観た瞬間に笑ってしまうほどだよ。
「青いタンゴ」と題された作品だけど、作者は不詳。
リサイクルショップに売られていたところを第三者が購入し、MOBAに寄贈したという。
作者本人が売り込みに来る場合には、 MOBAに受け入れてもらわなかったら「そんなに下手じゃなかったんだ」と自信を持ち、買い取られた場合には「展示してもらえるかもしれない」と期待するということでどちらに転んでも良い結果となるらしい。
このエピソードはとても興味深いよ。
どっちもオッケーなんてなかなかないからね?

1920年代に刊行されたパルプ・マガジンの挿絵のような作品。
「タイガー愛」と題されているんだけど、全く意味不明だよ。 
この画像の大きさだと分かりづらいけど、右の奥に午前3時を示している時計が描かれているんだよね。
男女の表情とトラのアップ。
そしてトラの目から出ているビーム!(笑)
強烈な印象を残すよね。

宗教を絵画の題材に取り入れることって多いよね。 
ROCKHURRAH RECOREDSにはあまり馴染みがないジャンルなので、今まであまりじっくりと鑑賞したことがないタイプの絵画だと思う。
ところが今回MOBAのコレクションの中に、目を奪われてしまった作品があったんだよね。
それがこちら「聖母子像」である。
マリアがキリストを抱いているシーンだと思うんだけど、赤ん坊の顔!
観た瞬間から目が釘付け!
作者は不詳とのことだけど、描いたのはキリスト教徒だよね? 
これで良いのか?(笑) 

どうしてこの題材を選んでしまったんだろうね。
タイトルは「ヨガ教室」で自撮りした写真を元に描いたのではないか、と推測されている。
作者が不詳のため本来の意図は不明だけど、本来は間違ってシャッター押しちゃった時の画像だよ、これ。(笑)
ミスショットをあえて選んで描こうとしたその心意気。
「なんで?」「どうして?」と謎を持つことができる絵画。
これこそがMOBAの真髄だよね!

2018年の最後は大笑いできる展覧会鑑賞で締めくくることができて大満足だった。
行ってみたいと思ってブログで特集した美術館の作品を実際に目にすることができるなんて最高だもんね。
終わりよければすべてよし!
笑う門には福来る!(笑)
来年はどんな展覧会に行かれるのか、今から楽しみだよ。