田名網敬一 記憶の冒険 鑑賞

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【毎度お馴染み!国立新美術館の看板を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

現代アート好きの友人Hと久しぶりの会合を開くことになった。
前回は2024年6月で「GOMA ひかりの世界」を鑑賞し、表参道〜原宿を闊歩したっけ。(笑)
国立新美術館の「田名網敬一 記憶の冒険」が気になる、という友人Hの言葉を受け、行ってみることに。
すっきりとした秋晴れの日、六本木に向かったのである。

友人Hとは美術館で待ち合わせたので、SNAKEPIPEは一人で六本木駅から歩いて向かう。
六本木を歩くのは2023年9月の「テート美術館展」以来、約1年ぶりだったことに気付く。
随分久しぶりだったんだね!
そろそろ美術館が見えてくる。
前方に何やらピンク色の巨大な物体が見えてきた。
お目々ぱちくりの大きな金魚が「いらっしゃい」と言わんばかりにお出迎えしてくれているよ。
まつげがピンと張っていて可愛いね。(笑)
乃木坂駅から到着した友人Hと落ち合い、ピンクの金魚の前で記念撮影して楽しむ。
実はSNAKEPIPE、田名網敬一について全く知識がないんだよね。
ここで少し経歴を調べておこうか。

1936 東京都京橋生まれ
1957 日宣美展で特選を受賞
1958 武蔵野美術大学卒業
1975 月刊「プレーボーイ」誌 アートディレクター就任
1991 京都造形芸術大学 情報デザイン学科 教授
2013 京都造形芸術大学 大学院芸術研究科 教授
2024 死去

今回の展覧会開催2日後に、享年88歳で亡くなっているとは!
世界初の大規模な個展だというので、心して鑑賞しよう。

8月から開催されている展覧会なので、通常のチケット売り場は閉鎖され、展覧会場入口でチケットを購入するシステムに変更になっていた。
お客さんが多くないという証拠だね。(笑)
会場に入ると「すべて撮影OK」と案内され、嬉しくなる。
蔡國強展」の時もオッケーだったことを思い出した。
アーティスト側の判断なのかな?
会場に入ると黒をバックに、色鮮やかな、というよりド派手な屏風が目に入る。
「ここから始まりますよ」
と耳元でこっそり囁かれている気分になる。
進んでしまったら最後、異界をさまよう覚悟を決めないといけない。(笑)

「第1章」に歩を進めると、そこはサイケデリックな部屋だった。
1966年から67年に制作された「NO MORE WAR」という作品を中心に展示されていた。
作品の一部を切り取って壁までもペイントされているところが素敵!
通常、壁紙は白など単色のまま作品のみが展示されていることが多い中、どこを切り取って撮影してもカッコ良い一枚になる演出が素晴らしいよ。
「オレンジ色が強いですね」
友人Hが感想を言う。
サイケデリック・アートが大好物のSNAKEPIPE、この壁紙ごと欲しくなったよ!(笑)

この構図が良い、と友人Hからアドバイスされて撮ったのがこれ。
黒と白とオレンジの3色がとてもスタイリッシュだよね。
黒インクだけで描かれた作品もあったよ。
雑誌から切り抜いた女性のヌードを貼り付け、イラストと融合させた1967年の「WONDER WOMAN」シリーズ。
描かれているモチーフは、70年代以降も繰り返し使用されているんだね。
中央に見えるオレンジ色の「自画像」も謎めいていて面白い。
この作品を描いた1966年「田名網敬一の肖像」(イラスト集)を出版し、アーティストとしてのキャリアをスタートさせたと説明があったよ。

第1章の展示室だけで興奮してしまい、かなり時間を費やす友人HとSNAKEPIPE。
2人が反応したのが左の画像「モーターサイクル」だった。
「ヒステリック・グラマーみたい!」
田名網敬一の作品を観て、1969年のアメリカ映画「Hell’s Belles」のポスターに似た女性をシンボル・マークにしていたヒステリック・グラマーを思い出したんだよね。
制作年を確認すると2008年?
田名網敬一72歳の作品ということになるのかな。
「いい年してオンナの裸描いて、あなたヘンタイですよっ!」
と横尾先生に叱られるよね、と友人Hと大笑いしてしまう。
これは以前日曜美術館で宇野亞喜良を特集した時、横尾忠則が発した言葉をパロディにしたんだけど。
分かる人は笑ってくれるはず。(笑)

フォト・コラージュ作品も多く展示されていた。
作品をじっくり観ていると、何枚もの切り抜きが重ねられていることが分かる。
漫画や雑誌から、よくもここまで集めて貼り付けたよね!
そして作品数の多さにも驚く。
「雑誌の切り抜き」と入っている作品を軽く数えると、ゆうに60を超えている!
まるで偏執狂のように、切り貼りをしていたんだろうね。
一体何冊の雑誌や漫画を使ったんだろう?

田名網敬一はアニメーション(動画)制作にも取り組んでいて、アニメーション原画と動画の展示もあった。
画像は1973年「Oh Yoko!」の原画で、ジョン・レノンとオノ・ヨーコを題材しているんだよね。
動画がとても面白くて、涙を流して笑い転げてしまったSNAKEPIPE。
前のほうの席でスクリーンを見上げて鑑賞していたので、少し首が痛くなってしまった。
我慢してでも観続けたかった田名網敬一の作品、どうやらDVD販売されているようで、今でも入手可能かも?
「シャバダバシャバダバ〜」で有名な深夜番組「11PM」の依頼で制作された「Good-by Elvis and USA(1971年)」や「Good-by Marilyn」「Commercial War」はもう一度観たいよ。
「Oh Yoko!」の動画を載せておこう。

木やFRP(繊維強化プラスチック)に黒、赤、緑などのラッカーで色付けしている作品群が並んでいる。
何を表しているのか理解できない、不思議な造形なんだよね。
宗教や儀式に使用される、などと説明を受けたら信じてしまうかも。(笑)
足が極端に長い象や人体の一部に見えるような作品もあり、想像力を掻き立てられる。
「なんだこれは!」という驚きがあったら、作品として大成功だよね!

ピカソの母子像をモチーフにした作品が展示されている第9章に足を踏み入れるなり、声が出る。
ピカソの模写をするということ自体、あまり聞いたことがないと友人Hと話す。
更に驚いたのは、その数の多さ。
壁一面、ピカソなんだよね!
2020年のコロナ禍で模写を始め、500点を超える作品を描いているんだとか。
写経に近い感覚と説明されているけれど、継続力と執念に感服だよ!

2023年の作品「記憶は嘘をつく」のタイトルを読んだ瞬間、「確かにね」と口に出すSNAKEPIPE。
思い込みや勘違いにより、記憶が歪められている可能性大だもんね!(笑)
デジタルカンヴァスプリントと書かれているので、カンヴァスに印刷しているんだね。
田名網敬一が繰り返し使用してきたモチーフに歪みが生じている。
混沌(カオス)を再構築している感じかな。
赤塚不二夫とのコラボ作品もあり、「ドカーン」などと漫画で使われた文字がそのまま使用されているよ。
アメリカン・コミックの効果音を表すオノマトペを使ったコラージュやアニメーションを制作していた「クリスチャン・マークレー」を思い出したSNAKEPIPE。
マークレーもコロナ禍で始めた作品だったはず。
引きこもることで制作に没入できるアーティストもいるんだね。

「まだ展示が続いている!」
「いつになったら終わるんだろう」
友人Hと迷宮をさまよっている気分になってしまった。
ここでいよいよ最後の展示になったようだ。
マネキン大のバービー人形や田名網敬一とコラボした商品がびっしり並んでいる。
こんなに商品化されているとはびっくりだよ。
同じ衣装を着けたバービーはミュージアム・ショップで販売されていて、ちょっと欲しくなってしまった。
お値段3万円ほど。
SNAKEPIPE MUSEUMに飾りたいよ!(笑)

「田名網さんはDJみたい」
友人Hの感想が面白かった。
何枚ものレコードから音をつなぎ合わせて行く作業に近い作品だから、だって。
なるほど!(笑)

会場を出て時間を確認すると、3時間も鑑賞していたことが分かった。
こんなに長い時間一つの展覧会にいたことないかも?
暗闇の中で怪しげに輝く極彩色の世界に、完全に飲み込まれたみたいだよ。
スマホのバッテリー残量が極端に減っている。
写真を撮り過ぎたからだね。(笑)

SNAKEPIPEは「エロ・グロ・ナンセンス」のグロがない「エロ・ナンセンス」だなと思った。
「エロ」とは言っても「あっけらかん」とした「エロ」なんだよね。
70年代の「11PM」や芸能人水泳大会で「ポロリ」があったりする、裸に寛容だった時代背景も関係しているかもしれない。
予備知識ゼロで出かけた田名網敬一展、行って良かった。
友人Hさん、またご一緒しましょ!

SNAKEPIPE MUSEUM #72 Marissa Anca Sira

20241006 10
【キャンパスとして使用されている頭蓋骨】

SNAKEPIPE WROTE:

今回のSNAKEPIPE MUSEUMは、アメリカの女流アーティストを特集してみよう。
長年に渡り、多種多様なアート作品を鑑賞してきたSNAKEPIPEだけど、この素材は初めてかも?
アーティストの名前はMarissa Anca Sira、読み方はマリッサ・アンカ・シラで良いのかな。
まずはマリッサの経歴を調べてみようか。

1982 ニューヨーク市立芸術デザイン高校卒業
1986 ニューヨーク市立美術学校 美術学士
2016 デスタギャラリーにて個展を開催

全米で2名しか選出されない美術奨学生に選出され、ニューヨーク市立美術学校で学んだというから素晴らしい才能の持ち主なんだね。
年表には書いていないけれど、美術界の巨匠マックス・ギンズバーグとアーウィン・グリーンバーグの弟子だったことも経歴に入っている。
SNAKEPIPEが最も驚いたのは、メトロポリタン美術館の模写画家として5年間勤務していたこと!
ニューヨークにある、あのメトロポリタン美術館だからね。
模写画家としての役割がはっきり分からないけど、特別な職業であることは間違いないよね。

マリッサは、「アーティスト / 鍼灸師 /錬金術師」と自身のサイトに自己紹介している。
アーティストは分かるけど、鍼灸師の資格も持ってるのかなあ。
錬金術師って名乗る人には初めてお目にかかったかも。(笑)
SNAKEPIPEは、錬金術と聞いて真っ先に連想するのがアレハンドロ・ホドロフスキー監督の「ホーリー・マウンテン(原題:The Holy Mountain 1973年)」だよ!
マリッサは、カバラ、エジプトの秘教的な文献、薔薇十字団の神秘、ヘルメス主義の文献、神智学の書物、ルドルフ・シュタイナーの人智学などの研究に没頭してオカルト科学の論理を吸収したんだとか。
研究の結果、頭蓋骨は生と死の境界を超えた無意識の使者であり、直感と想像力の領域を象徴するものとして考えるようになったという。
それが頭蓋骨を作品に使用する理由なんだって。
マリッサの作品を観ていこうか。

載せたのはバイソンの頭蓋骨にアクリル絵の具とリキッド・インクで図柄が描かれた「Binah」という作品。
本物の骨を素材として使用していると聞くと、おどろおどろしい感じがしそうだよね?
頭蓋骨を加工する物といえば髑髏杯を思い浮かべるよ。
髑髏杯について調べてみると「敵の頭骨を使って盃にした」のように血塗られた復讐話が多い。
メキシコの「死者の日」でも装飾を施した頭蓋骨(を模した砂糖菓子らしい)が飾られるよね。
死者を偲び、思い出を語り合い、生きている喜びを分かち合うお祭りなので、マリッサの作品はメキシコに近い印象かな?
美しく彩色されたマリッサの作品は、2016年に展覧会を開催した時に、全作品が完売したという逸話が載っていたよ。
この作品を飾るのには、どんな部屋が似合うだろうね。

マリッサの作品にはキャプションが付いていないため、一体何の動物の骨なのか分からないんだよね。
高校生だったSNAKEPIPEが、美術の授業で骨のデッサンした遠い記憶が蘇ってきたよ!
あれは確か牛の頭骨だったはず。
何も不思議に思わず描き、水彩絵具で仕上げたっけ。
本物の骨だったのか、模造品だったのか覚えてないなあ。
マリッサの黒一色だけで描かれている作品は、模様のせいもあるけどトライバル調だよね。
呪術や祭祀などの単語が浮かんでくるよ。

立派な角が目を引く作品。
これも牛の頭蓋骨なのかな。
赤、白、黒の3色が美しいね。
こうした素材はどこから手に入れているのか気になるよ。
写真家のジョエル=ピーター・ウィトキンが、ドキュメンタリー映像の中で、死んだ動物の連絡を受けると引き取って素材にしていたことを思い出したよ。
マリッサも何か「つて」があるのかもしれないね?

一番最初に載せたバイソンとは図柄が違うタイプの作品。
真ん中に円形が描かれていて宇宙を思わせるよ。
マリッサのサイトには「情熱こそが真の不死鳥である」というゲーテの言葉が載っている。
生と死、再生という永遠の循環について探求するマリッサに、強く響く言葉になっているという。
NHK「世界ふれあい街歩き」のワイマール編で、街中にゲーテの言葉があふれている様子を観たことがある。
たくさんの人に影響を与え続けているゲーテの偉大さを改めて認識したよ!
情熱を絶やさないことをSNAKEPIPEも心がけよう。(笑)

骨を素材にしたアートと聞くと、道徳や倫理を持ち出し、眉をひそめる人もいるかもしれない。
アーティスト側にはタブー視する批評を逆手に取り、宣伝に利用する輩がいてもおかしくない世の中。
今回紹介したマリッサ・アンカ・シラは、独自の哲学を基に作品を制作しているようで、大々的に手広く商売としているタイプではないみたい。
2016年の個展以降、目立った活動はしていないのかもしれない。
模写画家、鍼灸師、錬金術師といった経歴を持つ女性が、今は何をしているのか気になるよ。
続報も調べてみよう!

ビザール・ランプ選手権!55回戦

20240929 05
【カスタマーからの評価が低いマッシュルーム型のランプ。画像では素晴らしいのにね?】

SNAKEPIPE WROTE:

今まで何度となく米国Amazonで購入可能なビザールな逸品を紹介してきた「ビザール・グッズ選手権」。
55回戦目に特集するのはランプだよ!
2016年3月に「ビザール・ランプ選手権!21回戦」として書いた時には、Amazonに限定していなかったんだよね。
Amazonの中にはどんな逸品があるのか、見てみようか!

ROCKHURRAH RECORDSの事務所周りには、たくさんのカラスが生息している。
カラス達は連携して人間を観察しているように見えるよ。
洗濯物を干していた針金ハンガーだけ盗まれ、Tシャツだけがベランダの床に取り残されていたこともあった。
知能が高い、紫外線が見えるほど視力が良い、人間の顔を記憶しているなど、カラスに関する褒め言葉(?)がたくさん聞こえてくるのも納得しちゃう。
ちなみに洗濯物を干す時には、グリップ付きのプラスチック・ハンガーに変えたら大丈夫。(笑)
カラスによる被害について書いてはみたけれどSNAKEPIPEは、カラスが好きなんだよね。
Amazonで一番最初に気になった逸品はこちら!
Bieye L10954 Raven Sitting on Bare Tree Branch in Full Moon Nightは、高さ61cmで横幅41cmのステンドグラス製とのこと。
1点1点職人による手作りだというから凝ってるよね。
お値段$349.99、日本円で約49,700円!
手作りと考えたら妥当かもしれないね?
このランプの横でエドガー・アラン・ポーの「大鴉」を読んでみたいものだよ。(笑)

続いてもカラスをモチーフにしたランプを選んでみたよ!
Raven Table Lampは、壁に取り付けるタイプなんだね。
室内にあったら、カラスに観察されてる気分になること間違いないよ。(笑)
全長30cmだというから、実物に近い感じかな。
この商品は高評価を得ていて、注文した人が喜んで使用しているみたい。
カラスって人気があるんだね。
お値段は$39.99、日本円で約5,700円くらい。
ROCKHURRAH RECORDSの事務所周辺にいるカラス達が、室内のカラス・ランプと遭遇したら、どんな反応を示すのか確認したくなっちゃうよ。
実験のために買ってみるか?(笑)

鳥類ということで、次はニワトリにしてみよう。
「物価の優等生」と言われてきた卵の価格が上がっている、というニュースを知ったばかり。
先日の米不足も同様、高くなっても買わないわけにはいかない食材だよね。
家でニワトリ飼ってたら、卵の心配ないかもね?(笑)
こちらのランプは、今にも卵を産み落とす瞬間を捉えた逸品だよ。
3D LED Hen Night Light with USBには、ひよこのおまけ付きというところで笑ってしまった。
ファニー・ギフトとしての需要が高いようで、人気のある逸品みたい。
お値段が$18.88、日本円で約2,700円程度なのもお手頃なんだろうね。
SNAKEPIPEは、プレゼントされたら置き場に困るなあ。(笑)

このランプはプレゼントされたら嬉しいかも!
MAYOLA Modern Chameleon Table Lampは、カメレオン型のランプなんだよね。
くるりと巻いた尻尾に、絶妙なバランスで配置されているよ。
樹脂製で体長約20cmとのことなので、場所を選ばずに置くことができるね。
画像は金色だけど、白や黒のカメレオンを選ぶこともできるみたい。
お値段$37.99、日本円で約5,400円。
このランプの前でカルチャー・クラブの「カーマ・カメレオン」を歌いたいよね!(笑)

次はバナナ型のランプを紹介しよう。
バナナで連想するのはアンディ・ウォーホル!
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのアルバム・ジャケットだよね。(笑)
MAYOLA Modern Banana Table Lampを見た瞬間から脳内に音楽が鳴り響くとは。(笑)
「期待していた以上に素晴らしい」などとレビューにあり、高評価のランプだよ。
高さ約30cmほどなので、オブジェとしてサイドテーブルに置いてもオシャレかも?
お値段$94.99、日本円で約13,500円なので、プレゼントに選んでも良いかもしれないね。

最後はこちら。
2017年8月の「ビザール・ゴシック選手権!26回戦」に登場していても良かった商品。
商品名がGothic Skeleton Table Lampで、とゴシックという言葉が入っているからね!
腕の骨がクロスされ、不気味な雰囲気が漂っている。
骨は手書きで精巧さを高めているという。
とても良い出来だと思うけど、ランプシェード部分だけ取ってつけたようでアンバランスじゃない?(笑)
シェードまでデザインされていたら完璧だったのにね。
「プレゼントしたら大喜びされた」など、評価は高いみたいだよ。
お値段は $109、日本円で約15,500円。
ゴシックやホラー好きにはたまらない逸品かもね?

今回は米国Amazonで購入できるビザールな逸品を特集してみたよ!
2016年に書いたビザール・ランプには及ばなかった感じがするけど、どうだろう。
またビザール・グッズを探してみよう!
次回をお楽しみに。(笑)

両大戦間のモダニズム:1918-1939 鑑賞

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【版画美術館の入口を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

2024年9月14日から町田市立国際版画美術館で開催されている企画展「両大戦間のモダニズム:1918-1939 煌めきと戸惑いの時代」が気になる、とROCKHURRAHから聞いたのは数週間前のことだった。
展覧会が始まる前だったので、連休を利用して鑑賞する計画を立てる。
9月は3連休が2回あるからね!
町田市立国際版画美術館といえば、2020年6月に「横尾忠則展」を観に行ったことを思い出した。
ものすごく急な坂を上ったり下りたりした記憶があるなあ。

ROCKHURRAHと町田で下車したのは、今回が初めてのこと。
町田市立国際版画美術館は駅からの道順を写真付きで教えてくれているので、迷わないで歩けるよ!
4年前に通った道とは違ったようで、森の中を通って美術館に到着。
町田駅から10分程度しか離れていないのに、森林浴できちゃうってすごいね。
坂道を使わないルートがあるのは良かった。(笑)

会場はそこまで混雑していなくて、ゆっくり作品鑑賞ができたよ。
撮影可能だった作品について感想を書いていこう。

chaper1:両大戦間に向かって:Before 1918

ベル・エポックというのは19世紀末から1914年頃の華やかだったパリの時代や文化を指す言葉だという。
その時代に活躍したヴァロットンの木版画だよ。
1893年の作品で、タイトルは「街頭デモ」だって。
日本では明治26年なんだね。
木版の多色使いが美しい浮世絵と比べると、モノクロームの作品は少し物足りなく感じてしまう。
人の動きを切り取ったスナップショット風の滑らかなラインが魅力的だね。

ガラスケースの中に収められていたのは、1901年から1912年に刊行された「L’Assiette au beurre(バター入りの皿)」という風刺雑誌だった。
アナーキストの編集者シュヴァルツは、ベル・エポック時代の貧富の差を批判し、市民に寄り添うテーマで雑誌を作っていたという。
1人の作家が各号を担当していたというのが画期的!
この雑誌は中断の後、1921年から1925年まで月刊誌として発売され、1936年には廃刊になったみたい。
総勢200人のデザイナーが関わっていたという雑誌、現代でも通用する素晴らしさだよね!

chaper2:煌めきと戸惑いの都市物語

続いての章では、パリ・モードやファッションについての作品が並んでいた。
1921年から1925年までフランスで刊行されていた「Gazette du Bon Ton( 良き趣味の新聞)」の1920年第10号に載っていたシャルル・マルタンの作品だよ。
素敵な配色や着物風のコート(ガウン?)がオシャレだね!
1920年代のモードは、2023年に東京都庭園美術館で開催された「交歓するモダン」などでも鑑賞したことがあるよ。
テキスタイルもデザインも、とてもカッコよくてうっとりしちゃったんだよね!
エレガント過ぎてSNAKEPIPEが着てみたい洋服ではないけれど、当時の女性たちが憧れたのはよく分かるよ。

第2章はパリのモード以外にアメリカや日本の女性向けファッション雑誌の紹介もされていたよ。
パリに追随する形で各国がこぞってモードを追い求めていたことが分かる。
載せた画像はドイツのマックス・ベックマンが手がけた1921年の版画集で「メリー・ゴーランド」という作品。
じっくり観ると縮尺がおかしかったり、不気味な様子も感じられるよ。
1918年から始まったベルリン・ダダの作品も展示されていて狂喜する。
2013年8月のブログ「SNAKEPIPE MUSEUM #22 Hannah Höch」で紹介したハンナ・ヘッヒの作品を直に観たのは初めてだからね!
シュルレアリスムの作品展は開催されても、ダダはなかなかお目にかかれないことを残念に感じていたので、とても嬉しかった。
撮影が禁止だったので記憶にとどめておこう。
この作品、どうやら町田市立国際版画美術館が所蔵してるみたいなので、また鑑賞できる機会ありそうだね。

ロシア・アヴァンギャルドの展示もあり、顔がほころんでしまった。
ROCKHURRAHもよだれを垂らしていたに違いない。(笑)
ロトチェンコ、マヤコフスキー、リシツキーらの作品は、ドキドキするほど魅惑的!
こういう作品に出会うと心が喜ぶよ。
載せた画像は、20年代から30年代の子ども向けの絵本だって。
教育や道徳などを絵本を通して伝えていたようだけど、ロシア語読めないので意味は不明だよ。(笑)
内容が分からなくても、絵とフォント、構図や色使いなど完成度が非常に高い絵本だったことは一目瞭然。
ロシア・アヴァンギャルドの素晴らしさを再認識したよ!

chaper3:モダニズムの時代を刻む版画

この章では、1910年代末から1920年代に登場した抽象表現主義の作品が展示されていた。
当ブログでは、今年に入って何度も1920年代というフレーズを書いているね。
きっとこれから先も書き続けるに違いないよ。(笑)
載せたのはピエト・モンドリアン、1927年の「色面によるコンポジション No.3」。
1957年に、モンドリアンの油彩画をシルクスクリーンとして複製したものだという。
この作品も町田市立国際版画美術館が所蔵しているというから、嬉しくなってしまうね!
ハンナ・ヘッヒの作品と共に、また鑑賞できる時があるはずだよ。
モンドリアンのコンポジションは、かつてSNAKEPIPEがオマージュさせてもらい、帽子やTシャツ作ったことがあるんだよね。(笑)
シンプルだけどインパクトがあって大好きなシリーズだよ。

第3章では「シュルレアリスム」の部屋もあり、ROCKHURRAHと2人で手を取り合って喜んだよ!
デュシャン、マグリット、マン・レイ、エルンスト、ダリといった錚々たる顔ぶれの作品が並んでいたからね。
すべて撮影禁止だったのが残念だけど、素晴らしいラインナップで大満足だったよ!

chaper4:「両大戦間」を超えて:After 1939

この章では亡命したアーティストを特集していた。
イギリス出身でニューヨークに移転したスタンレー・ウィリアム・ヘイターの作品が印象に残った。
ミロやエルンストに版画技法を伝え、ニューヨークではジャクソン・ポロックに影響を与えたアーティストだという。
作品の撮影ができなかったので、文章だけ書いたよ。
載せた作品は、1947年のイブ・タンギーの「棒占い」。
細いペンで線を描き水彩絵の具で淡く色づけたように見えるけれど、こちらはエッチングだって。
タイトルと作品の意味は分からないけど、不思議な雰囲気があるよね。

最後はフェルナン・レジェ、1950年の挿絵本「サーカス」が展示されていた。
レジェ晩年の作品だという。
載せた作品は「ヘタウマ」みたいで、おどけているように見える。
散文詩のような文章と共に、80点近いリトグラフが収められているという。
レジェといえば、2024年3月に「ポーラ美術館」で、力強いくっきりした線とポップな遊び心がある作品を鑑賞したことを思い出す。
マン・レイが撮影を担当した1924年の実験映画「バレエ・メカニック(原題:Ballet Mécanique)」などでも有名はレジェは、多方面で作品を残しているアーティストなんだね。

企画展「両大戦間のモダニズム:1918-1939 煌めきと戸惑いの時代」は雑誌の展示なども含めて、約120点ほどの見応えがある展覧会だった。
じっくり観ていたので、かなり時間がかかったよ。(笑)

常設展は「明治時代の歴史物語―月岡芳年を中心に」を開催している。
せっかくなので、こちらも鑑賞していこう!

月岡芳年というと、2012年10月に原宿の太田記念美術館で「没後120年記念 月岡芳年展」を鑑賞したっけ。
あの時は「無惨絵」を含め、月岡芳年が手がけた作品を十分に堪能させてもらったよ。
残酷なモチーフが多い印象だけど、今回は歴史をテーマにした展覧会なので「血みどろ」の作品はなかったよ。
載せたのは、明治18年(1889年)から明治25年(1892年)にかけて制作された「月百姿」シリーズの作品。
「つき百姿 千代能がいたゝく桶の底抜けて みつたまらぬは月もやとらす」とタイトルに書いてあり、どうやら鎌倉時代の安達一族の娘であった安達千代野をモデルにしているみたい。
月岡芳年の画力がもちろんだけど、錦絵の色使いは改めて素晴らしさを感じるね。
欧米の版画を観た後なので、違いが明確になったのかもしれないね。

町田市立国際版画美術館の企画展も常設展も、大満足だったよ!
坂道を通らなくていかれるなら、気軽に訪問できそう。(笑)
次の企画展も楽しみにチェックしていこう。
誘ってくれたROCKHURRAHに感謝だね!