SNAKEPIPE MUSEUM #81 Jordi Díez

20260412 09.
【高さ255cm × 幅380cmの Winged Manは大天使聖ミカエルのようだね】

SNAKEPIPE WROTE:

今回のSNAKEPIPE MUSEUMは、ステンレススチールを素材として作品を発表しているJordi Díezを特集しよう。
読み方はジョルディ・ディエスで良いのかな?
先週書いた「ROCKHURRAH紋章学 鉄鋼会社ロゴ編」を検索している時に、たまたま目にしたアーティストなんだよね。
一目でグッと来たよ!(笑)
まずは経歴を調べてみよう。

1966 スペイン・バリャドリッドに生まれる
1989 マドリード近郊にて最初のアトリエを設立
1989-1992 約3年間、孤立した環境で制作に没頭し、人間像を軸とした基本コンセプトを確立
1990- 石、鉄、木、テラコッタなど多様な素材で制作
1990年-2000 ステンレススチールへと制作素材を移行
2000- バルセロナ近郊センテリェス在住、制作活動を継続

1966年生まれということは今年60歳かな。
特に目立った受賞歴や展覧会への参加はないみたい。
世界各地の美術館に作品が所蔵されていたり、パブリック・アートとしてスペイン、フランス、ドイツなどの公共施設に展示されているんだとか。
企業や富裕層がコレクションしていることもあるらしいよ。
SNAKEPIPE MUSEUMも所蔵させてもらいたいね!(笑)

一目惚れした作品がこちら。
高さ250cm × 幅180cm × 奥行き107cmという大型サイズの「Celia」は、特定人物の「本質的な存在感」を抽象化して一つにまとめた作品だという。
この表現方法を「顔貌(フィジオノミー)の統合」というらしい。
モデルそっくりに制作するということではなく、不要な細部を削ぎ落とし、線・空間・構造に分解した後、再構成するんだとか。
制作過程について文章にすると難しいけれど、作品は観た瞬間から度肝を抜かれそうだよ。
実物を観てみたいね!

「Nefer」のモデルは、第18王朝エジプト王妃のネフェルティティ(画像右)だね!
現代でも、かなりの美女として通用する麗しさだよ。
この彫刻を基に制作されたのが画像左の作品。
角度によって表情が変わるだろうけど、作品のほうには少女性が感じられるよ。
これが先に説明した「顔貌の統合」なのかも。
ネフェルティティが王妃になる前からの人生を想像してるのかもしれないね。
ステンレスにブルーの光が反射しているところがカッコ良い!
高さが63cmの個人蔵だって。
きっと豪邸に飾ってあるんだろうね!

2009年の作品「Steel Lovers」の部分だけ載せてみたよ。
ステンレスで恋人たちを表現している。
白い恋人ならぬ銀色の恋人だね!(笑)
骨組みが金属の人型ロボットを連想してしまう。
最初に思い浮かぶのは、やっぱり「ブレードランナー」のレプリカントだよね。
高さが190cmもあるんだって。
ジョルディ・ディエスは大型の作品が得意なんだね!

スペインの革製品・ファッション・ブランドであるロエベのバッグをモチーフにした作品も素敵だね。
ロエベの代名詞といわれる「アマソナ」は、ブランドを代表するバッグなんだとか。
どうやらこの作品は、ロエベのショーウィンドウに飾るためのディスプレイとして発注されたみたいだね。
お店に飾られている様子の画像がいくつも出てきたよ。
1975年から現在に至るまで人気がある商品の歴史を表現しているように感じたよ。

続いては手をモチーフにした作品だよ。
タイトルの「El Caminante o La Rosa de los Vientos」を訳すと「歩く者(カミナンテ)または風配図(風のバラ)」と出てきたよ。
指を足のように見せかけて動かしている瞬間を切り取っているんだね。
この手はジョルディ・ディエス本人がモデルになっているようだよ。
サラサラと鉛筆でスケッチして、立体にしていく様子を動画で観てみよう!

火花を散らしながら溶接している様子は、まるで職人みたいだね。
2017年2月に書いた「SNAKEPIPE MUSEUM #41 Regardt van der Meulen」南アフリカのアーティスト、リガルト・ヴァン・ダー・メーレンの作風にも似てるよね。
スペインの巨匠とされるジャウメ・プレンサとは作風は近いけれど、作品制作における意図や制作方法に違いがあるようだよ。
ジャウメ・プレンサについても、調べてみたいと思う。

今回は、ステンレススチールで曲線を作り、対象の本質に迫る表現を続けているジョルディ・ディエスを特集したよ!
偶然に目にした好みのアーティストを知ることができて良かった。
いつの日かSNAKEPIPE MUSEUMに所蔵したいね!(笑)

ROCKHURRAH紋章学 鉄鋼会社ロゴ編

20260405 top.
【1400℃以上で溶かされている鉄】

SNAKEPIPE WROTE:

2015年4月の「ROCKHURRAH紋章学 重工業ロゴ編」は、重工業会社のロゴデザインについて書いた記事だった。
インダストリアル系の会社というだけでワクワクするね。(笑)
今回は鉄鋼会社のロゴを調べてみたよ。
早速紹介していこう!

「I」の文字のブルーがキレイだね。
下に「インダストリアル」と書かれていなかったら、鉄鋼会社のロゴとは思わないかもしれない。
「I」が電線などを巻き付けるケーブルドラムを横から見た形になっているところがポイントだね!
ガリソン・インダストリアル・スチールは、1970年からアラバマ州にある金属加工を行っている会社だという。
何に使うのか分からない巨大なパーツの画像が載っていて、まるでアート作品のようだよ。
見ていると欲しくなってしまったSNAKEPIPE。(笑)
住所が「インダストリアル・パーク」だって。
その響きだけでもグッと来るよ。(笑)

1985年創業のペンシルベニア州にあるキンズリー・スチールは、比類ない品質を実現し、東海岸全域で構造用鋼材プロジェクトにサービスを提供している会社と紹介されているよ。
6角形のフレームの中央の文字は、フォントも色も秀逸!
上部のハンガーみたいなデザインも鉄鋼会社であることが一発で分かる仕組みだね。
この会社のロゴは、ワッペンになっていたら欲しいな!

MMスチール・コーポレーションのロゴは、オレンジ色が印象的だよね!
Mの文字がまるで工場の屋根みたいに見えるところも、シンプルで良い感じだよ。
ニューヨーク州にあるMMスチール・コーポレーションは、高い基準を守ることに専念する従業員を擁する、家族経営の企業とのこと。
このロゴのワッペンも欲しくなるね。
スチール関係のロゴばかり集めていたら、その手の会社に関連する人だと思われてしまいそう。(笑)

ロシアのJSCウラル・スチールも、濃いめのオレンジ色を使ったロゴなんだね。
鉄と炎を表しているのかな?
スチールの文字がなかったら、梵字のようにも見えて面白い。(笑)
JSCウラル・スチールのページに載っているノヴォトロイツク製の鋼材が、まるでゲルハルト・リヒターの作品のようでうっとりしたよ。
鋼材を積み重ねているだけなのに、アートに見えるとはね!

シルバー色の金属部品をモチーフに流れるような文字を使用したロゴが、80年代風で好きだよ!
白バックだと少し弱いけれど、黒っぽい背景には映えるんだね。
あまり手を加えず、ストレートな表現が潔い。(笑)
インディ・スチールの「インディ」は、インドのほうじゃなくてアメリカのインディアナ州から来ているんだね。
地域に根ざした親しみやすい小規模事業者向けのサービスを行っているという。
「最低注文数なし、最大限のサポートを提供します」がスローガンのようなので、個人の方も安心して注文できるよね!

パイプ・アンド・スチール・インダストリアル、SNAKEPIPEが好きな単語が3つも入ってるとは!
とてもカッコ良い会社を想像してしまうのに、このロゴは残念だよね。
ルイジアナ州、ミシシッピ州、フロリダ州など手広く展開している、25年以上歴史のある大手製鉄メーカーとのこと。
25周年記念にロゴを刷新してみては?と提案したくなってしまう。
次にサイトを見た時には、違うロゴになっていることを期待しよう!

最後はこちら!
見た瞬間に「スー」と読めてしまったよ。
それはもちろんロンドン・パンク・バンドであるスージー・アンド・ザ・バンシーズのヴォーカル、スージー・スーのおかげ!
ロンドン・パンクの女性ヴォーカリストの草分けだもんね。
そんなスージーを連想させるスー・スチール・カンパニーのロゴには、目が釘付けだよ!
1918年創業とのことなので、100年以上鉄と関わっている企業なんだね。
密かに応援してしまうよ。(笑)

今回はインダストリアル系、鉄鋼会社のロゴを特集してみたよ!
初心に返ったような気分で楽しかったな。(笑)

好き好きアーツ!#64 現代アート風写真編

20260329 02.
【ホアン・ミロの作品に見えてしまう地面のペンキ跡】

SNAKEPIPE WROTE:

2022年2月に書いた「好き好きアーツ!#55 失敗写真編」は、SNAKEPIPE自身が気付かないうちに撮影されていた画像を紹介した記事だった。
そのため「失敗写真」として特集したんだよね。(笑)
今回の記事は「現代アート風写真」。
ふと目にした風景が「現代アート!」のように見えて、SNAKEPIPEが意図的に撮影した写真だよ!
皆様はどんな感想をお持ちになるかな?(笑)

記録によれば、左の画像を撮影したのは2004年だったみたい。
撮影地は全く覚えてないよ。
今から22年前だからね。(笑)
白と黒のペンキを大胆に使用したアクション・ペインティングみたいじゃない?
左上にある丸い金具にも意味を見出そうとしてしまうよ。
まるで「具体美術協会」のアーティストによる作品みたい。
この構図で撮影したSNAKEPIPEは正解だね!(笑)

この時はROCKHURRAHと一緒に歩いていて、「うわっ」と揃って声を上げたっけ。
電信柱に残ったテープの跡が、まるで現代アート!(笑)
特に誰の何かに似ている、ということはないけど、最初に発した「うわっ」がアートなんだよね。
現代アートなら、何かしら解釈をつけるはずなので、考えてみようか。
・抑圧された感情が無意識下で連なっていく様子を表現
・現代におけるネットワークを通じた希薄な人間模様
陳腐だけど、何か意味をつけるならこんな感じ?(笑)
電信柱に広告貼ってる人は、面倒で下のテープを剥がさないまま、次を貼っていった結果がこれなんだろうね。
とても存在感があったよ!

続いてはこちら。
工事中の駅を撮影したものだけど、中央付近の黒いパイプも含めてアートな雰囲気だよね。
白い長方形は、ポスターか駅名が来るはずの場所なのかも。
昔から工事現場の風景が好きなSNAKEPIPE。
壊れていく過程に興味があるのかもしれない。
スクラップ&ビルドで、再生に向かう段階とも言えるかも?
何気なく見えた風景を特別な物として捉えるのは、楽しいね!(笑)

キラキラ光るシルバー色に光が反射して美しい。
鉄なのかステンレスなのか不明だけど、パイプなどの円柱形の削りカスなのかな。
このまま廃棄されるのかもしれない。
これを例えばガラスケースいっぱいに詰めて作品にしたらどうだろう?
もしくは椅子などに貼り付けてみるとか。
座れない椅子、として何か解説できそうだよ。
何に使うわけじゃないけど、欲しくなった素材だよ。(笑)

ジャクソン・ポロックか!(笑)
絵具やペンキを何回も塗り重ねて厚みがある作品みたいだよね。
黄緑から深緑のグラデーションが素晴らしいよ!
正解を言ってしまうと、実際は苔むした壁を撮影したもの。
かなりジメジメした場所だったので、苔が生えたんだろうね。
無作為に自然が創った美しさに感動したよ!
人は自然に敵わないという言葉に納得してしまうね。

白髪一雄かと思った!(笑)
本能の赴くままに白色ペンキを塗りたくる。
暴力的にさえ見える大胆な筆使い、只者じゃないよね。
恐らくペンキ職人の作業途中を目撃しただけなんだろうな。
部分として切り取っているので、作品に見えるよね。(笑)
この作業をした人がアートを意識して塗りたくったとは思えないので、偶然の産物のはず。
素敵な風景をありがとう、と感謝したいね!(笑)

最後はこちら!
2023年12月に書いた「奪われた自由への眼差し_監視社会の未来」のアニッシュ・カプーアみたい。
燃える炎のようなオレンジ色に目を奪われる。
真ん中辺りにひときわ明るい色が置かれているのが秀逸!
よく見てもらうと分かるけど、これは扉なんだよね。
オレンジに見える部分は恐らくサビと推測する。
鉄が錆びて浸食されて、このような状態になったみたいだよ。
なんとも美しい造形美だね!

今回は、たまたま目にした「アートみたい」な風景を特集してみたよ。
SNAKEPIPEが撮影しているから、これらは全てSNAKEPIPEの作品じゃないの!(笑)
失敗写真も含め、また企画していきたいと思うよ。
次回もお楽しみに!

映画の殿 第81号 宮廷女官チャングムの誓い編 part30


【チャングムのアニメ版?】

SNAKEPIPE WROTE: 

2025年9月に書いた「映画の殿 第76号 トンイ編」は、話数の長さのため鑑賞するのをためらっていたけれど、観始めると夢中になったドラマだった。
「太陽を抱く月」「秘密の扉」「恋慕」などのドラマと同じく朝鮮王朝が舞台で、きらびやかな衣装だったり身分制度や習慣についても知っている世界観だしね!

「トンイ」の監督イ・ビョンフンが、以前に手がけたドラマがU-NEXTで観られることが分かり嬉しくなる。
宮廷女官チャングムの誓い(原題:대장금 2003年)」は、当時の韓国はもちろんのこと日本を含む各国で大人気だったドラマだという。
2003年って今から20年以上も前だよ!(笑)
新しいドラマが次々と配信されている今、そんなに昔のドラマを鑑賞するのはどうかと思いつつ鑑賞する。
「トンイ」が面白かったので、54話の「チャングム」も、すんなり観てしまうに違いないよ。(笑)
あらすじとトレイラーを紹介しよう。

厳しい身分制度の時代に不幸な家庭環境に生まれた主人公チャングム(長今)が、シリーズ前半は宮廷料理人として、後半は女医として活躍し、「大長今(偉大なるチャングム)」の称号をもらうまでの波乱の半生を娯楽性豊かに描いた作品。(テレビ愛知より)

 

 

長いドラマの割にはあっさりしたあらすじだよね。
「トンイ」の時ろ同じテレビ愛知から引用させてもらったよ。
低い身分から成り上がっていく下剋上ストーリーは「トンイ」と似た感じだね。
※ネタバレしている可能性がありますので未鑑賞の方はご注意ください

主人公チャングムを演じているのは、イ・ヨンエ。
先日「調査官ク・ギョンイ」で観たばかりの女優だね。
「チャングム」の時、32歳くらい?
もっと若い時のドラマだと思っていたので、意外だよ。
チャングムは苦労しながらも、前向きで清廉潔白、努力を惜しまないタイプ。
最初は料理を学び、後には医学を習得する才女なんだよね。
聖人と呼ばれても良いほど、非の打ち所がない。
恨みを晴らすことが目的で始めた勉強も、いつの間にか恨みよりも人助けに重きを置いてしまうほど。
チャングムのイメージを持ったイ・ヨンエが大人気女優になるのも納得。
日本の女優なら吉永小百合の印象が近いかもしれないね。

「トンイ」の時と同じように、「チャングム」も子供時代から話が始まっているんだよね。
画像は少女時代のチャングム。
「チャングム」の子役で驚いたのはセリフの長さ!
暗記した役職名を口頭で答えるテストの時、この子供が本当に覚えて「そらんじて」いたんだよね。
これは大人でも難しかったはずだよ。
そんなに賢い子供なのに、ある一言を発してしまったせいで運命が変わってしまう。
チャングムは一生後悔したに違いないね。

チャングムの母親と父親。
母親は元水刺間の女官、父親は内禁衛の武官だった人物。
宮廷に上がった女性は、全て王様の物となっていることを初めて知ったよ。
そのため宮廷にいる女性は全員未婚者で、王様との間以外に子供を授かることはあり得ないことなんだね。
チャングムの母親と父親は、宮廷を出てから知り合って夫婦になっているため、チャングムが生まれている。
両親が何故宮廷を出ることになったのか、はドラマの肝なので言及しないでおこう。(笑)

「トンイ」の時に王様だったチ・ジニは、「チャングム」では文武両道の内禁衛従事官を演じている。
今でもつい「チョナー」と呼んでしまうね。(笑)
優しさのある正義の人だけれど、堅苦しくなく融通が利くタイプ。
身分の違いなども気にせず、誰とでも親しく接することができる良い人なんだよね。
自らの危険を顧みず、チャングムの応援をする。
「チャングム」は勧善懲悪ドラマなので、良い人はずっと良い人なんだよね。
チ・ジニはこの役も似合っていたよ。
馬に乗って疾走するシーンも、本人が実際に乗馬していたようでびっくり。
韓国人俳優の多芸には、いつも驚かされるよ!

水剌間のハン尚宮は、韓国でドラマが放映された時に大人気だったため、急遽ドラマが延長されたんだとか。
ハン尚宮は凛とした雰囲気を持ち、仕事に厳しいけれど、心の内には優しさがある女性。
芯の通ったブレない態度に憧れる視聴者が多かったんだろうね。
チャングムと縁があったことが分かった時、2人が駆け寄るシーンは感動的だったよ!
水剌間とは「スラッカン」と読み、王族の食事を支度する部署のこと。
実際の水剌間は男性がメインで仕事をしていたらしいので、「チャングム」での水剌間は脚色されていたみたいだよ。
水剌間でのシーンでは様々な料理が登場して、朝鮮王朝がバラエティ豊かで、贅沢な食事をしていたことが分かるよ。
美味しそうな料理がたくさんあって、食べてみたくなるね。(笑)

チャングムの母やハン尚宮と同期のチェ尚宮は、悪役キャラだよ!
先にも書いたように「チャングム」は勧善懲悪なので、悪人は完全に悪人なの。(笑)
憎々しげな表情を浮かべ、悪事に手を染める。
悪人というのは、どうしてこんなに知恵が回るのか不思議なほどだよ。(笑)
水剌間での地位だけではなく、悪知恵と財力で一族を守り抜こうとする態度はあっぱれ!
演じていたキョン・ミリは、この後どんな役をやっても「あの悪い女」と言われてしまうだろうね。
強烈な印象を残す役どころだったよ!

チェ尚宮の姪で、子供の頃から料理の天才と言われた水剌間の女官クミョン。
少女時代はチャングムに対して、料理について教えるほど親切だった。
料理を担当する頃になると、あらゆる点でチャングムがライバルになってしまい、少女時代とは違う態度を取るようになる。
女官になりたくなかったクミョンだけれど、チェ一族に生まれてしまった不運により、性格まで変わってしまう。
財力のある家柄に生まれても、幸せとは程遠い人生を歩まざるを得なかったクミョンがかわいそうだったよ。

チャングムの養父母は、夫婦漫才を見ているようで面白かった。
頭の回転が速くお金儲けに目がない養母と、お人好しで宮廷の熟手(料理人)の養父なんだよね。
怒鳴り散らす養母も実は心優しい人物で、孤児になった少女チャングムを哀れに思い育てることにする。
養父母には息子がいたはずだけど、いつの間にか亡くなっていることになっていたよ。
チャングムを実の娘のように大事にする様子は微笑ましかった。
この2人が出てくると場が和むんだよね。
「トンイ」の時には掌楽院のファン・ジュシクとパン・ヨンダルが出てきた時も、笑いがあって楽しかったっけ。
イ・ビョンフン監督は笑いの要素を取り入れるのが上手いね!

上に書いた「トンイ」でファン・ジュシクを演じていイ・ヒドが、「チャングム」では悪役だったのが残念だったよ。
チェ一族の党首チェ・パンスルは宮廷に商品を調達する権利を不正に独占し利益を得ている。
妹であるチェ尚宮と悪事を企み、一族の繁栄と存続を考える。
「トンイ」の時とは大きく役どころが違っていて、笑いの要素は一切なし。
いつも「しかめっ面」だったので、「トンイではいい人なのに」と思いながら見ていたよ。(笑)
イ・ビョンフン監督の作品の常連のようなので、他のドラマではどんな役を演じているのか気になるね。

「チャングム」での王様中宗は、公平でとても良い人だったよ。
史実では「朝鮮王朝で類を見ないほどの優柔不断さ」と言われている王様だったようだけどね。(笑)
ドラマでは決断力があり、無理な命令を指示しない礼儀正しい人物として描かれていた。
味の違いが分かるグルメの一面もあって、素晴らしい王様だったよ。
病弱なところは史実通りだったみたいだね。
チャングムは料理でも医術でも関わることになり、王様の信頼を得ることになる。
宮廷の中とはいえ、ここまで王様に近い存在になることは稀だろうね!

他の人物にもエピソードがあるけれど、ここまでにしておこうかな。
次に書きたかったことは音楽について。
「チャングム」の主題歌「オナラ(来るなら)」がずっと耳に残り、ついには一緒に歌うようになっていたSNAKEPIPE。
一度聴いたら忘れられないはず!

ドラマの中盤あたりで、突然主題歌の別バージョンが流れるようになる。

牧歌的な子供の歌声が、まさかテクノになるとはね。(笑)
テクノ・バージョンがとても気に入ったSNAKEPIPEだよ!

「宮廷女官チャングムの誓い」は「トンイ」と同じようなストーリー展開で、すんなり鑑賞することができた。
良い人悪い人の区別がはっきりしていて、見やすいドラマだったよ。
20年前に大人気だったことはよく分かるね。
イ・ヨンエを主役にした「医女チャングム」制作の報道があったようだけど、まだ撮影も始まっていないようだね。
もしドラマが新作として放映されたら観てみたいと思う。
時代劇の巨匠、イ・ビョンフン監督の他の作品も観てみたいと思ったよ。
これもまた温故知新だね!(笑)