SNAKEPIPE SHOWROOM 物件26 高額物件韓国編

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【「悪鬼」に登場した600年以上歴史がある慶尚北道の伝統韓屋】

SNAKEPIPE WROTE:

先週「映画の殿 第78号 韓国ドラマ編 part27」で、4本のドラマを紹介した。
その中の1本である「悪鬼」の感想には、舞台となったお屋敷について、一言も書いていなかったことに気づいたよ。
一番上に載せた画像が、ドラマに出てきた豪邸なんだよね!
これは韓国の慶尚北道安東市にある実在の集落で、光山金氏・禮安派が600年以上住み継いできたんだとか。
今でも一族の子孫が住み続けていて、宿泊施設としての利用や文化遺産として見学もできるんだって。
伝統的な韓国のお屋敷は日本家屋と似ているようで、少し趣が違っていて素敵だったよ。
ここまでのお屋敷でなくても、似た感じの物件の販売価格が気になったSNAKEPIPE。
今回は韓国の高額物件を紹介してみよう!

ソウル特別市恩平区津寛洞の韓屋村である恩平韓屋村(ウンピョン・ハノンマウル)の物件がこちら!
この地域は伝統家屋が立ち並んでいて、まるで朝鮮王朝時代にタイムスリップしたような気分になるらしい。
そんな恩平韓屋村の中心部にある「イェメク堂」が販売されているんだよね。
2023年韓国建築大賞で韓屋部門の大賞を受賞しているというから、新築物件になるのかな。
地下・1階・2階の3フロアで7つのベッドルームと4つのバスルームを完備しているんだとか。
木や粘土瓦など自然素材を用いて自然との調和を重んじた韓国の伝統建築様である韓屋(ハノク)。
ここに住んだら、しっとりと落ち着いて生活できそうな気がするよ。(笑)
ソウル中心部からバスで約1時間ほどの場所にある「イェメク堂」のお値段、約3億1,800万円!
予想よりはお手頃な気がするので、検討してみよう。(笑)

続いては、ソウルでも高級住宅地として有名だという城北洞(ソンブクドン)の物件だよ!
静かな住宅環境と都市生活という「両方の魅力」を兼ね備え、「江南、江北、弘大」といった主要エリアへも短時間で移動できる利便性の高い場所なんだって。
この地域は文化の中心地で文化センターや美術館、ギャラリーなどが多いのでアートに触れる体験も期待できそう!
日本だったら渋谷区松濤あたりの雰囲気なのかな?
6つのベッドルームに4つのバスルームを完備していて、十分な広さがあるよね。
レッスン場のように広い部屋もあるので、思う存分ダンスやらヨガができそうだよ。
キッチンやバスルームも広くてピカピカ!
お値段約18億円だって。
一体どんな人が住むのか気になるね!

続いてもウルトラ・ラグジュアリーな物件だよ!
盆唐区大庄洞(デジャンドン)も高級住宅地なんだって。
日本でいったら芦屋や成城といったところかな?
8つのベッドルームに6つのバスルームがあるという。
一部屋の広さが桁違いかも。(笑)
ゆったりしたリビングやテラスでのんびり過ごせそうだね。
静かでプライベートな住環境を求める人には最適な物件かも。
気になるお値段は、約19億7千万円!
上の18億を超えてしまったね。(笑)

最後は、ドラマ「私たちのブルース」や「おつかれさま」の舞台になった済州島の物件にしよう。
済州島というのは沖縄本島の約1.5倍の面積がある島なんだね。
ドラマでは海女や市場で働く人達が出ていたので、庶民的な暮らしは見知っているつもり。(笑)
こんなにモダンな高額物件もあるんだね!
VILLA DE DEMOO(ヴィラ・ド・デムー)は、4つのベッドルームと5つのバスルームがあるという。
画像見ただけで贅沢さがよく分かるよね!
載せていなかったけれど、大きなプールもあるんだよ。
4つの物件の中で、SNAKEPIPEが一番気に入ったのはここなんだよね!
気になるお値段は、約6億円!
とても素敵なので、問い合わせしてみよう。(うそ)

今回は韓国の高額物件を調べてみたよ!
映画やドラマで、すっかりお馴染みになった韓国の豪邸、素晴らしいよね。
検索していて楽しかったよ!(笑)

映画の殿 第78号 韓国ドラマ編 part27

【4本のドラマの主要人物が勢揃い!】

SNAKEPIPE WROTE:

先月更新したばかりの「映画の殿 韓国ドラマ編」を今月もお届けしよう。
ROCKHURRAH RECORDSは、ほぼ毎日ドラマを鑑賞しているので備忘録として書いているんだよね!
毎回注意書きしているように、記事はドラマの制作順ではなく、鑑賞順なので4649。
※ネタバレしている可能性がありますので未鑑賞の方はご注意ください

最初にご紹介するのは「悪鬼(原題:악귀 2023年)」。
タイトルからしてホラーって分かるよね。
数年前、ホラー映画好きのROCKHURRAHと共に様々なホラー物を連続して鑑賞していた時、悪夢にうなされていたSNAKEPIPEなので、そこまで得意なジャンルではないみたい。
それでも観たいと思ったのは、主演がキム・テリだからなんだよね。
「二十五、二十一(2022年)」の翌年、「ジョンニョン: スター誕生(2024年)」の前に出演していたドラマなので、気になっていたよ。
ポスターの左に写っているのは、名バイプレーヤーのオ・ジョンセ!
今回は脇役ではないみたいだね。

亡くなった父親の遺品を受け取って、悪鬼に取り憑かれた貧しい生まれのク・サニョン。
鬼と神を見ることができる民俗学者ヨム・ヘサンと出会い、悪鬼に関する真実を追いながら、自分が知っていた世界とは全く違う世界と向き合う。
(ディズニープラスより)

トレイラーはこちら。

オ・ジョンセは民俗学者で、とても真面目な役だったよ。
「智異山~君へのシグナル」に引き続き、真っ当な人物を演じていた。
SNAKEPIPEが一番最初にオ・ジョンセを知ったのは「椿の花咲く頃」だったので、あの時のイメージが頭にあるんだろうね。
あらすじにもあるように、父親の遺品を受け取った後、悪鬼に取り憑かれてしまったキム・テリとオ・ジョンセが悪鬼退治をする話だけれど、悪鬼本体は実像として登場しないんだよね。
取り憑かれたキム・テリが悪鬼を演じているんだけど、顔が違うところがさすが。
上のポスターは悪鬼になっているキム・テリなので、笑っているけど怖いよね!
キム・テリの父親役に「エクストリーム・ジョブ」や「悪の心を読む者たち」のチン・ソンギュが出演していた。
チン・ソンギュもSNAKEPIPEが持っているイメージとは違う役が続いている気がするよ。
「悪鬼」は、オカルト的な恐ろしさがあったけれど、キム・テリ目当ての人にはお勧めかな。

次もディズニープラスで配信されている「パイン ならず者たち(原題:파인: 촌뜨기들 2025年)」だよ。
大ファンのリュ・スンリョンが主演と聞いたら見ずにいられない!(笑)
ドラマの概要を調べると、ヨム・ジョンアとキム・ヘス主演の「密輸 1970(原題:밀수 2023年)」に似た感じかもしれないな。
原作はウェブトゥーンで、ユン・テホの「パイン(巴人)」だって。
ユン・テホは「ミセン」の原作者なんだね!
ウェブトゥーンも読んでみたいけれど、日本語版はあるのかな。
では、ドラマ「パイン ならず者たち」のあらすじを書いてみようか。

誰もが貪欲に幸せを追い求めた1970年代の韓国。
とある漁師が海底に、世代を超えて眠り続ける財宝を載せた元王朝の貿易船が沈んでいるのを発見する。
その一部を自宅に持ち帰った所あっという間に沈没船の噂は広がり、勇気ある者だけが危険を冒せば手に入れられると財宝を狙う者が続々と現れる。
その頃、憂鬱な生活から一発逆転を夢見るオ・ヒドンも叔父のオ・グァンソクと手を組み、いち早く財宝を手に入れようと計画するが…。
(Filmarksより)

一攫千金を狙う「ならず者たち」の話なんだね!
トレイラーも観てみよう。

「騙して、奪って、生き残れ」だもんね。
海底に沈む財宝を盗掘するのは至難の業だけど、「ならず者たち」は金になるなら体張って頑張る。
人間の欲望を描いているドラマだったよ。
今回のドラマではリュ・スンリョンの本領発揮とまではいかなかった感じ。
一番印象的だったのはポスター中央にいる、イム・スジョン演じる会長の奥様!
SNAKEPIPEは、この人が一番の「ならず者」だと思ったけどどうだろう?

続いてはNetflixの「おつかれさま(原題:폭싹 속았수다 2025年)」だよ。
このドラマは世界中で人気があり、かなり話題になっていたんだよね。
お気に入り登録したまま、忘れそうになっていたので、ようやくROCKHURRAH RECORDSでも鑑賞することにした。
「マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜」で好演した「国民の妹」IUと、「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」に出演していた「国民の彼氏」パク・ボゴムが主演なんだよね。
「国民の〜」と呼ばれる2人がダブル主演だもん、ヒット間違いなしじゃない?

済州島に生きる気丈な少女と誠実な少年。
挫折と成功を繰り返し生きていくふたりの人生の物語は、世代を超えても続いていく力が愛にはあると教えてくれる。
(Netflixより)

ジャンルはヒューマン・ドラマなんだけど、あらすじは随分あっさりしてるよね。
トレイラーも観てみようか。

IUとパク・ボゴムが演じる時代と、二人が中年になって俳優が変わる時代が交差してドラマが進行する。
他の俳優はメイクなどで歳を重ねていく様子を同じ人が演じていたのに、主役2人だけは俳優がチェンジする。
子供時代と若い頃のエピソードが良かったね!
パク・ボゴム演じる一途で純真なグァンシクの愛情にびっくりだよ。
世の中の男性が自分より奥さんや子供優先の人ばかりなら、家庭円満だろうね?
パク・ボゴムは「恋のスケッチ」でも純真な役だったっけ。
「GO!」の掛け声を合図にして、子作りに励むシーンに笑ってしまった。(笑)
笑いあり涙ありの、まさしくヒューマン・ドラマで、高評価なのも納得だね!

最後はディズニープラスの「ナインパズル(原題:나인 퍼즐 2025年)」。
今回は4本特集して、そのうちの3本がディズニーだったんだね。
ROCKHURRAH RECORDSの環境なのかもしれないけど、ディズニーは字幕がズレたり消えたりするのが難点だよ。
皆様はストレスなく鑑賞できているのかな?
ドラマに話を戻すと「ナインパズル」は、「梨泰院クラス」のキム・ダミと「私の解放日誌」や「カジノ」のソン・ソックが主演のサスペンス。
他にも有名な俳優が大勢出演していて豪華なキャスティングだよ!

ある日、男が殺害され、現場にはパズルのピースが残されていた。
第一発見者は姪のユン・イナ。
事件を担当した刑事キム・ハンセムは、イナを容疑者として追っていたが、真相はわからぬまま未解決事件となる。
そして10年後、イナはその並外れた観察力で犯人の心理的動機を暴く天才プロファイラーへと成長していた。
それでもなおハンセムが疑念を捨てられない中、イナの元にある日郵便が届く。
中に入っていたのは、10年前の殺害現場に残されたパズルのピースと完全に一致する、”新たなピース”。
それを合図に連続殺人が始まり、イナとハンセムは再び事件の謎へと引きずり込まれていく――。
(ディズニープラスより)

タイトル通り9つのパズルで話が展開するだろうと予想できるよね。
トレイラーはこちら。

キム・ダミは、またしても裕福な家に生まれた天才的な頭脳を持つ役なんだよね。
プロファイラーになったせいか、殺人現場に足を運んでも全く動揺せず表情を変えない。
少女時代に殺人現場の第一発見者になってしまったため、感覚が鈍麻したという設定なのかもしれないけど、どんな時でもへっちゃらな顔をしているキム・ダミに違和感があったよ。
大物俳優がチョイ役で登場していて、もったいない感じ。
この人たちの出演料だけで莫大だったんじゃなかろうか?(笑)
気になったのはキーになっている不気味な絵のパズル。
調べてみると1995年生まれの연여인(Yeon Yeoin)というビジュアル・アーティストの手によるものらしい。
本人のサイトで、シュールでダークな作品を観ることができるよ!
とても好きなタイプのアーティストを知ることができて嬉しい。(笑)
狂気を孕んでいた犯人の部屋のデザインも연여인(Yeon Yeoin)が手掛けたのかなあ。
ドラマ全体はイマイチだったけれど、パズルの絵と犯人の部屋が気に入ったSNAKEPIPEだよ!

今回はホラー、アクション・クライム、ヒューマン・ドラマ、サスペンスとジャンルが違う4本のドラマを紹介したよ。
一番お勧めなのは「おつかれさま」かな。
キム・テリやリュ・スンリョンは、次回作に期待だね!

SNAKEPIPE MUSEUM #78 Raoul Hausmann

20251102 03
【1920年、第1回国際ダダ見本市のカタログ表紙に使用された作品「Elasticum」】

SNAKEPIPE WROTE:

今週は「SNAKEPIPE MUSEUM」をお届けしよう。
仮想美術館に展示する作品を収集するというのがテーマのカテゴリーなんだよね。
どうしても好みが片寄り気味だけど、SNAKEPIPEが欲しいと感じるアーティストの作品を集めてるから許してチョンマゲ!
えっ、これって死語?(笑)
今回紹介するのはダダのアーティスト、Raoul Hausmann(ラウル・ハウスマン)ね!
作品紹介の前に、経歴を調べてみよう。

1886 オーストリア=ハンガリー帝国ウィーンに生まれる
1901 ベルリンへ移住
1905–1910 絵画と美術理論を学ぶ
1915 詩人・作家のリヒャルト・ヒュルゼンベックと親交を結び、前衛芸術運動への関心を深める
1917 ベルリン・ダダ運動の創設メンバーの一人となる
フォト・モンタージュ技法を確立
1918–1920 「ダダ・アルマナック」「Der Dada」などの出版活動に参加
反芸術・反戦・反ブルジョワ的立場を表明
1921–1923 タイポグラフィと音声詩(phonetic poetry)に注力する
1924–1932 写真家・評論家として活動
アヴァンギャルド写真の実験を行う
1933 プラハに亡命
1936 光と音の視聴覚変換装置オプトフォンを発明し、ロンドンで特許を取得
1938 フランスへ移住
後に南西フランスのリモージュ近郊ロシュシュアールに定住
1950– 哲学的詩やコラージュ作品を発表
1971 84歳で逝去

今年生誕140年なんだね!
ベルリン・ダダの創設メンバーで、ジョン・ハートフィールド、ハンナ・ヘッヒ、ジョージ・グロスらと活動していたんだとか。
2013年8月に「SNAKEPIPE MUSEUM #22 Hannah Höch」で紹介したハンナ・ヘッヒの名前が出てきて嬉しい。
ラウル・ハウスマンとハンナ・ヘッヒは恋人だったんだね。
ただしハウスマンは既婚者だったので、不倫関係だったみたいよ。(ひそひそ)
ハンナ・ヘッヒには「妻と別れるから一緒になろう」と言いながらも離婚しない、卑怯な野郎だったようだけどね。(笑)
2人で旅行した際、泊まった宿に「兵士の肖像画に息子の顔写真を5回貼り付けた」奇妙な作品を目撃し、フォト・コラージュの技法を思いついたらしい。
偶然がもたらした結果だったとは驚きだね!
ハンナ・ヘッヒとのお付き合いは数年で終了したようだけど、フォト・コラージュ(モンタージュ)を発明して楽しい時間を過ごしたんだろう、と想像する。
エキセントリックな関係だっただろうね!
まずはハウスマンのフォト・コラージュ作品から観ていこうか。

1923〜1924年に制作された「ABCD」。
口の中にタイトルの「ABCD」がある中央の顔はハウスマン本人なんだね。
写真や文字を何枚も重ねて貼り付けていく手法は、セックス・ピストルズを代表とするPUNKなスタイルだよね!
「破壊することは創造することだ」
という「ダダ哲学」を提唱したというハウスマンは、やっぱりPUNKの元祖だわ。(笑)
大胆な切り貼りを施しているのに、バランスが取れている作品だよね。
それにしてもここまで自分の顔をアップで使用するなんて、よほど自分に自信があるんだろうな。
顔の下に名前も入れてるし、まるで自己PRのポスターみたいじゃない?

フォト・コラージュからは離れてしまうけど、次もハウスマンのPUNKっぽい作品にしてみよう。
画像左は、1919年に発表された「The phoneme kp’ erioUM」は、実験的タイポグラフィの「音声詩」だという。
「既成の意味や構造」だったり「視覚構造の解体」を行った「オプトフォネット詩(optophonetic poem)」の代表作なんだって。
音響とタイポグラフィの印象で構成された、無意味な音の連なりとは、なんてアヴァンギャルドなんでしょ!(笑)
画像右は70年代オリジナルPUNK代表、セックス・ピストルズのLPだよ。
ハウスマンの「音声詩」から58年後に、「破壊と創造」を音楽で表現したバンドだよね。
そんなつながりを、ピストルズ誕生から48年経過した2025年になって記事にしているSNAKEPIPE。
100年以上前のアナーキスト、ハウスマンに脱帽だね!(笑)

1920年の作品「Dada im gewöhnlichen Leben (Dada Cino)」」は、フォト・コラージュの作品だよ。
ブルーを背景に、何枚もの切り抜かれた画像や文字が貼り付けられている。
「Dada Cino」は「Dada Kino」を模した造語らしく、訳すと「ダダ映画」になるらしい。
ところどころに「Dada siegt」とあるのは「ダダ勝利す」という、 ダダ運動のスローガンだという。
タイトルを訳すと「日常生活のダダ」だって。
意味についてハッキリ分からなくても、全体のバランスや色合いが美しい作品だよね!
左下に手書きされているのは、恐らく当時の恋人だったハンナ・ヘッヒに向けてのメッセージではないかと推測されているらしい。
「ダダの心を燃やしながら 永遠に君のもの!ラウル・ハウスマン」
ルイス・オルテガ監督の映画「永遠に僕のもの」みたいだね!(笑)

1920年の作品「Der bürgerliche Präzisionsgehirn erregt eine Weltbewegung (Dada siegt)」は「ブルジョワ的精密脳が世界運動を引き起こす(ダダ勝利す)」という非常に観念的なタイトルがついているよ。
靴やタイプライターが置いてある室内に掲げられた世界地図には「DADA」の文字があるね。
DADAが世界を制服しようとしているのかな?
脳の断面を見せている男性が機械化していき、無表情になっているのかもしれない。
「機械的な理性が支配する社会」を批判していたというハウスマンによる、風刺作品とのこと。
タイトルからも分かるように、かなりメッセージ性が強いもんね。
恐らく後方にいるコートを着た人物はハウスマン本人じゃないかな?
未来派だったり同時代のロシア構成主義やバウハウスは機械礼賛の立場の人が多かったけれど、ダダでは批判的なマシナリズムもあったんだね。
この点がとても興味深いよ!

「ダダ勝利す」をスローガンに掲げていたダダ運動は、1922年頃に衰退したらしい。
丁度その頃、ハウスマンとハンナ・ヘッヒもお別れしているんだよね。
「金の切れ目が縁の切れ目」ならぬ「アートの衰退が縁の切れ目」だったのか?(笑)
年表にあるようにハウスマンは写真家として活動するんだよね。
光と影が印象的なモノクロームの作品は、1931年のもの。
機械が放つ火花のように見えるけれど、ランタンの光などを長時間露光で撮影したのかな?
SNAKEPIPEの予想なので答えは違うかもしれないよ。(笑)
不思議な雰囲気のある作品で気に入ったんだよね!

もう1点、写真作品を載せてみよう。
1931年のベルリンで撮影された作品でタイトルはないみたい。
キレイに配置されたかのような人物のシルエットが面白いね!
2025年9月に書いた「ROCKHURRAH紋章学 Anton Stankowski 編」で、アントン・スタンコフスキーの写真作品を紹介した。
1932年の作品も俯瞰写真で、影が印象的だったことを思い出したよ。
同時代の写真家モホリ=ナギも俯瞰写真を撮影しているんだよね。
普段とは違う視点が新鮮だったのかもしれない。

1936年には「Optophon(オプトフォン)」という光と音を双方向に変換する装置を構想し、ロンドンで特許を取得している。
実現はしなかったようだけど、現代のマルチメディア・アートの先駆けだったんだね!
フォト・コラージュも、のちの時代に多大な影響を与えた技法なので、ハウスマンの偉大さが分かるよ。
改めてダダについて勉強できて楽しかった。
温故知新、これからも続けていきたいね!(笑)

好き好きアーツ!#63 世界アート(仮)探訪 7

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【憧れのポンピドゥーセンター!建物からしてシャレオツ!】

SNAKEPIPE WROTE:

前回「好き好きアーツ!」を書いたのが、2025年2月のこと。
テート美術館のミュージアムショップについて書いたっけ。
そのブログから数日後に緊急入院したSNAKEPIPE。
病を押してまで執筆していたとは、この時点では気付いていなかったからね。

さて、前回はロンドンのテートだったので場所を移動してパリに行ってみよう。
かつてないほど円安の今こそ(仮)探訪したいよね!
パリといえば、まず思いつくのが一番上に画像を載せたポンピドゥーセンターやカルティエ美術館
選りすぐりのコレクションをたくさん所蔵している憧れの美術館だよ。
カルティエ美術館では、敬愛するデヴィッド・リンチや横尾先生も個展を開いていたね。
有名な美術館は必ず訪れるので、今回は「もう少し時間があったら」行ってみたい美術館や博物館を特集してみようかな。

Fondation Agnès B.が手掛ける「La Fab.」は、ファッション・ブランドのアニエスベーが所蔵する現代アートを展示するギャラリーがある建物だという。
2020年2月、パリ13区のジャン=ミシェル・バスキア広場にオープンしたんだって。
ルイ・ヴィトンやエルメスなどのハイブランド同様、アニエスベーも美術館があるんだね!
デザイナーであるアニエスベーについて、ほとんど知らなかったSNAKEPIPEだけど、美術館のキュレーターを目指してヴェルサイユ美術学校で学んでいたことを知る。
生まれたのもヴェルサイユとは、ブルジョアな香りがするわあ。(笑)
およそ5,000点の現代アートをコレクションしているというアニエスベーは、ギャラリー・デュ・ジュールで作品展示を行っているようだね。
過去に開催された展覧会情報がサイトに載っているので参考に観てみると、面白そうな企画がたくさんあったよ!
2009年には、アニエスベー基金を設立して、文化や芸術の保存や展覧会を開催する以外に、社会・人道支援や海洋保護活動なども行っているという。
「La Fab.」のギャラリーは無料で「コレクション展示エリア」の入場料は、一般料金で7ユーロ(約1,200円)とのこと。
建物内にある書店で本を散策したり、バスキア広場でゆっくりくつろぐのも良さそうだよね!

アニエス・ベーのギャラリーの鑑賞を終えてから、徒歩でおよそ30分。
今度は彫刻家アルベルト・ジャコメッティのアトリエが再現されたジャコメッティ研究所に行ってみようか。
歴史的建造物に指定されているアール・デコ様式の建物は、ジャコメッティが住んでいた場所ではないんだって。
ここには、モンパルナスにあったジャコメッティのアトリエを完全に再現している部屋があるんだとか。
壁の落書きや家具、道具、石膏像の欠片まですべて再現または保存されていて、「まるでジャコメッティが今も作業をしているみたいだ」というから一見の価値ありだね!
もちろんジャコメッティの作品展示もされているよ。
来年の1月まで開催されているのは、シリア出身の画家マルワンとの2人展とのこと。
マルワンとジャコメッティが対話するような構成になっているという。
ジャコメッティの作品は彫刻以外鑑賞したことがないので、絵画や版画も観てみたいよ。
サイトに「会期終了まで93日」のように、残りの日数が表示されているのが面白い。(笑)
入場料金は一般で9ユーロ(約1,600円)だって。
アール・デコな建物と作品を鑑賞してみたいね!

次は、ジャコメッティ研究所から天気が良ければ1時間くらいセーヌ川沿いを歩くか、もしくは30分くらいメトロに乗ってケ・ブランリー美術館に行ってみよう。
入場する前にカラフルな立方体が飛び出しているような建物や庭園にも注目したいね。
ここは世界でも屈指の民族学博物館で、総数45万点に及ぶ収蔵品のうち、およそ3,500点が常時展示されているんだって。
展示は「アフリカ」「アジア」「アメリカ」「オセアニア」の4つの地域に分かれていて、世界中の先住民族の芸術を紹介しているというから、時間配分に気を付けて鑑賞しないとね。
これはSNAKEPIPEが博物館で「縄文時代」鑑賞に時間を費やしてしまうクセを揶揄した自虐ネタだよ。(笑)
3,500点の展示品を4つの大陸で等分したら、およそ900点!
まんべんなく観るために、少し早めに歩くように心がけようか。
アフリカやオセアニアの工芸品に、かつてピカソ、モディリアーニ、ゴーギャンといった芸術家たちが触発されたという記事があったよ。
岡本太郎が縄文文化に感動したのと同じなんだろうね。
ケ・ブランリー美術館の入場料金は14ユーロ(約2,500円)。
今まで観たことがないアートに出会えそうだよね!

ケ・ブランリー美術館を出て、30分ほどメトロを乗り継ぐと贋造博物館に到着!
ここは、その名の通り偽造品を展示している博物館だって。
本物の製品とその模倣品を並べて展示し、正規品の優位性を示すことを目的としているんだとか。
展示の範囲が驚くほど広くて、スイスアーミーナイフ、ヴーヴ・クリコのボトル、ロダンのブロンズ像など「本物」と「偽物」を見比べることができるという。
実際に訪れた方のレビューによると「タバスコや日焼け止めの偽物があるとは!」と、世の中に蔓延る贋作の多さに驚くようだよ。
SNAKEPIPEは、贋作がどこまで本物らしく作られているのか観てみたいと思う。
以前、絵画の贋作師ヴォルフガング・ベルトラッキのドキュメンタリーを観たことがあるけれど、贋作を作るための努力(?)に目を見張った記憶があるよ。
8ユーロ(約1,400円)で、贋作の精巧さを観てみたいね!(笑)

時間があったら行ってみたいパリの美術館や博物館を特集してみたよ!
距離的には可能でも、実際には1日で回るのは難しいかもしれないね?
次はどの都市を歩いてみようか?
次回をお楽しみに!