ROCKHURRAH RECORDS残暑見舞い2024

Summer2024

 

 


【相変わらずあまり夏を感じないROCKHURRAH作のポストカード】

ROCKHURRAH WROTE:

とてもお久しぶり、のROCKHURRAHが登場。
ブログをずっと書いてなかったなと思ったら、案の定、今年の元旦に書いたっきりだったな。
しかもその前は去年の残暑見舞い・・・もはや本気で盆と正月にしか出てこない人物となってるようだ。

近況と言えるほどのトピックは特にないが、SNAKEPIPEがブログ書いてる時は大体横にいて画像担当したり、展覧会などに行った記事を書いた時は文中に出て来なくても大抵は横にいると思ってもらえばいい。
とっても静かなので黒子にはうってつけ。

去年の夏からずっと家のリノベーションに明け暮れていて、引っ越してからもチマチマと改良を加えて、ようやく完成形に近づいてきたのが嬉しいよ。
シロウトがDIYの真似事をして作ったような内装だから自己満足の世界だけど、不具合のひとつひとつにも「あの時はこれが失敗だったな」などという思い出が詰まってて、愛着のある家になってるからね。

家の方が何とか住みやすくなって2人とも少しは心に余裕が出来た、というのもあって今年は早春に箱根、夏には軽井沢で遊んできた。
例年よりは少しは行動してる方かな。
どちらも誕生日記念の小旅行で関東地方に住んでる人なら簡単に行けるような場所だったが、どんなに近くても日常のルーティンを離れて過ごすひとときというのはかなりのリフレッシュにはなるね。
東京も横浜も人が多すぎ、うるさすぎ、というのがよくわかるよ。

毎年ブログで書いてるように相変わらず夏の暑さは大の苦手とするROCKHURRAH RECORDSだが、今年の暑さも尋常じゃないね。外に出るだけで過酷だよ。
SNAKEPIPEがブログ書いてる横で「いいかげんブログにも参加しなきゃな」という思いで残暑見舞いのポストカードを作ってみた。
テーマも構図も何もないところから始めて、色をつけたあたりからちょっとオリンピックを意識し始めたたのでこういう色合いになったのだ。
特にフランスっぽくはないようだが、インスタントに作った割には何となく雰囲気を出す、これぞROCKHURRAHのお家芸だな(自画自賛)。

作ってる時に頭の中を流れてたのがWireの曲「Map Ref. 41°N 93°W」だった。

単に画像がちょっと地図っぽく見えたから連想しただけで特に意味はなし。
YouTubeのタイトル、何か座標おかしくないか?
この曲はMy Bloody Valentineもカヴァーしているがやっぱりオリジナルこそが最高。
コリン・ニューマンの声は大好きだよ。

オリンピックは個人的にはゴルフ以外は注目してなかったが、松山選手が悲願の銅メダルを手にすることが出来て良かった。近年の絶対的な王者、シェフラーにあと2打だったのが実に惜しかったな。
誰でもいいからあの巨大熊みたいな勝ちすぎシェフラーをギャフンと言わせて欲しいよ。

久しぶりに登場した割には大した事も書けなくて情けないが、ブログにROCKHURRAHの名前が付いてるからにはもう少し奮起しないと。
ゆっくり書けるような時間の余裕が一番欲しいな。

では!à bientôt(フランス語で「またね」)

CULT映画ア・ラ・カルト!【17】薔薇の葬列

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【プランタン銀座横の路上で買ったVHSビデオ】

SNAKEPIPE WROTE:

NHKのドキュランドで放映された「ジェナの世界 ロシア “恐怖”と闘うアーティスト」を観た。
原題は「Queendom」で2023年の作品だよ。
ロシアで独自のアート活動を続けるジェナのドキュメンタリー映画だった。
ジェナはノンバイナリー・ジェンダーであり、過激な衣装を身に着けてパフォーマンスを行うため、全く理解されないんだよね。
ロシアというお国柄のせいもあるけれど、2023年になっても迫害されてしまうことに衝撃を受けたよ。
LGBTQは世界的に容認されていると思ったからね。
ジェナの存在やロシアの現実を知ることができて、興味深い映画だったよ。
トレイラーがあったので載せておこう。

LGBTQで思い出したのが「薔薇の葬列 (1969年)」。
てっきり記事にしていると思い込んでいたけれど、書いていなかったことが判明!
2015年以来約9年ぶりに「CULT映画ア・ラ・カルト!」を更新しよう。
※ネタバレしていますので未鑑賞の方はご注意ください

「薔薇の葬列」は松本俊夫監督の作品で、主演は当時16歳だったピーター。
家出して働いていた六本木のクラブでスカウトされたというエピソードがWikipediaに載っているよ。
この映画がピーターのデビュー作だけど、新人とは思えない堂々とした演技を見せている。
あらすじを書いてみよう。

ゲイ・バー「ジュネ」のオーナー権田とナンバーワン、エディのめくるめく情事。
二人の密会を権田の愛人でもある「ジュネ」のママ、レダが見ていた。
ベッドの中で権田はエディにささやく。
「もう少しの辛抱だ。レダを必ず辞めさせる。そうしたらお前は『ジュネ』のママじゃないか」。
ベトナム戦争帰りの麻薬の売人トニーと一夜を共にするエディ。
フーテンのゲバラたちとのマリファナ、乱交パーティの世界に引き寄せられていくエディ。
1960年代末期の新宿、六本木、原宿を舞台に、ピーターとゲイボーイたちのドラマは血の惨劇へと変わっていく・・・。
(Amazonより)

続いてトレイラーを載せてみよう。
これは2020年にアップされたようなので、当時の予告編じゃないみたいね。

「薔薇の葬列」は、1967年に公開されたパゾリーニ監督の「アポロンの地獄(原題:Edipo Re)」をベースにした映画だという。
「アポロンの地獄」は父親を殺し、母親と結婚したソポクレスの「オイディプス王」を映画化していて、「薔薇の葬列」では、父親と母親を逆転させているところがポイント。
「薔薇の葬列」の中で、ピーターがもたれかかる壁に「アポロンの地獄」のポスターが出てくるシーンがある。
松本監督がインスパイアされた「アポロンの地獄」、SNAKEPIPEも観てみようかな?

「薔薇の葬列」では、突然関係のない映像が差し込まれることがある。
左は全裸の男性が後ろを向いて立っているシーンで、一人だけ白い薔薇をはさんでいるんだよね。
予告なしに度々挿入される映像だけど、一人だけ「薔薇の世界」の住人ということが良く分かる。
ほんの数秒だけのイメージだけど、強い印象を残すよ。

ゲイバー「ジュネ」で働く同僚達。
右の和服を着ているのが「ジュネ」のママ「レダ」で、どうやら本当にゲイバーで働いている方だったみたい。
映画の中でゲイの方にインタビューするドキュメンタリーも入り、演技とリアルの区別がつかなくなるところも斬新!
薬でラリってる人のインタビューもあって、本物に見えるんだけど実際はどうだったんだろう?

ゲイバーを舞台に悲劇が進行しているかと思いきや、笑いの要素もあるんだよね。
ピーターことエディとレダの喧嘩のシーン。
漫画みたいに吹き出しを入れた言葉での言い争いの後、取っ組み合いになる。
このシーンが早回しになって、非常にコミカルだよ。
スタンリー・キューブリック監督の「時計じかけのオレンジ(原題:A Clockwork Orange 1971年)」に影響を与えたというのは、この早回しのシーンかな?
そしてエディもレダの喧嘩がプロレスみたいになっていて、これにも笑ってしまうよ。(笑)

エディの友人達はアングラ映画を作っていて、その映像が流れるシーンがある。
1分程度の短い実験映画なんだけど、この映像がとても面白いんだよね!
まるでサブリミナルのように、1秒に満たないほどの間にイメージ画像が何カットも挿入される。
その一部を画像にしてみたよ。
ゲバラと呼ばれるヒゲの男やルーベンスの「メデゥーサの首」、皮膚をツギハギにされた男など、不気味な画像が含まれる。
エディ(ピーター)の映像は、性と死なのかな。
インパクトのある前衛映画でSNAKEPIPEは大好き!(笑)
4畳半くらいの狭い一室に、7,8人の若者が集まって騒いでいるのは、いかにも60年代の雰囲気だよね。
この時20歳だったとしたら、現在75歳くらいかな。
みなさん、今は何をやってるんだろうね?

エディが通りすがりの男に言い寄られて、逃げたのが地下の画廊。
いくら男がしつこくても、地下までは追いかけてこない。
そこで開催されていた展覧会が「池田龍雄展」。
かなりアヴァンギャルドな作品なんだよね。
まるで妖怪の「百目」ように見えてしまうのは「巨人」という1956年の作品。
複数の目は、一個人のものなのか集合体として表現しているのか。
池田龍雄は岡本太郎や花田清輝らの「アヴァンギャルド芸術研究会」に参加していた経歴があるという。
カルト映画の中で紹介されるのに、ふさわしいアーティストだよ。
作品は国立近代美術館にも所蔵されているらしいので、目にしていたかもしれないね。

写真家の秋山庄太郎やデザイナーの粟津潔、映画評論家の淀川長治らがカメオ出演したり、映画の美術を担当したのが朝倉摂だったり、当時の最先端を行く著名人にも支持された映画だったことが分かる。
先にも書いたように、カットバックやフラッシュバックを多用する映像は実験的で、50年以上経った今でも新鮮に映る。
ゲイの世界を描く異色作というだけでも話題になるけれど、映画の一番の見どころはピーターの魅力だと思う。
様々な衣装や髪型で少女のようだったり妖艶なマダムのように見えるピーター。
ラストシーンの壮絶なシーンでも、まるで人形のような美しさなんだよね。

「薔薇の葬列」を一番最初に観たのは、2019年2月に書いた「ふたりのイエスタデイ chapter16 /The Monochrome set」にも登場したIさんに連れられて行った映画館。
場所はどこだったか覚えていない。
あれから何十年(?)経ったのか分からないけれど、何度観ても大好きな映画だよ。
まだ未鑑賞の方には、是非オススメだね!(笑)

ふたりのイエスタデイ chapter25 /ロンドン・ナイト

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【今も愛聴しているロンドン・ナイトのCD】

SNAKEPIPE WROTE:

誰もが持っている青春の思い出。
若かりし頃、夢中になった出来事や聴いていた音楽などを振り返るカテゴリー「ふたりのイエスタデイ」。
今回はSNAKEPIPEの生きがいだった80年代ディスコについて書いてみよう。

新宿3丁目にあるテアトルビル5FにTSUBAKI HOUSEというディスコがあった。
水曜はロカビリー・ナイトで日曜はヘヴィ・メタル・ナイトといった具合に曜日によって音楽ジャンルが変わる。
SNAKEPIPEが熱狂していたのは、火曜日のロンドン・ナイト。
初めて行ったのが、いつだったのかはよく覚えていない。
あまりにも昔のことだからね(笑)
一度訪れてからは、「ツバキのロンドン・ナイトに行くこと」が生きる糧のようになっていて、火曜日を中心に1週間が回っていたほど。
お金持ちではないけれど、門限に厳しかったはずの実家だったのに、どうやってツバキハウスに通っていたのか覚えていない。
きっと嘘でもついていたんだろうね。(笑)

場所が新宿だったので文化服装学院や東京モード学園といったファッション系の学生が多く、皆さん思い思いに着飾って踊っていたっけ。
当時パンク少女だったSNAKEPIPEは、ロール・アップしたダブダブのジーンズにA Store Robotのラバーソール、うなじを刈り上げ、頭頂を立たせたツンツンヘアが定番だったよ。(笑)
靴下は文化屋雑貨店が好きだったなあ。
ロンドン・ナイトのメンバー・カードは今でも大事な宝物。
昨年の事務所移転の際「無くさないように」と押入れの奥にしまいこんでしまったため、汗だくになりながら探したよ。
見つかって良かったけど、しまい込むのも、いいんだか悪いんだか?(笑)

ロンドン・ナイトで覚えた曲はたくさんあるけれど、最も印象に残っているのはこれ!
2006年10月(今から18年前!)の「テーマソング・ベスト3」にも書いている、Ramonesの「Do You Remember Rock’N’ Roll Radio?」だよ。

何年経っても、何度聴いてもノリノリになってしまうよ。
1988年の中野サンプラザでRamonesが観られて良かった。(涙)
なんとこの時、ROCKHURRAHも観ていたというから驚きだよ。
出会う前だからね。(笑)

もう1曲外せないのがSpecialsの「Gangsters」!
こちらも動画を載せておこう。

またもやノリノリになってしまったSNAKEPIPE。
とてもカッコ良いビデオだよね。
ロンドン・ナイトに通っていた頃には動画を観たことないので、今は良い時代になったねえ。(笑)
ヴォーカルのテリー・ホールは2022年、63歳の若さで亡くなってしまった。
ファン・ボーイ・スリーも良く聴いてたので、とても残念だよ。

ツバキハウスは、いつの間にか名前が変わっていて(記憶違いかもしれないけど、ジャバ・ジャイブかジャイブ?)、店名変更後一度だけ足を運んだけれど、それっきりになった。
SNAKEPIPEが聴く音楽もパンクからヒップホップ、レゲエ、テクノに変わり、服装も合わせて変化していった。
パンクは遠い昔に好きだった音楽になっていた。

月日が流れ、SNAKEPIPEは職場で一緒になった人とツバキハウスの話で盛り上がることになる。
その女性も元パンクで、ロンドン・ナイトが大好きだったという。
話しているうちに懐かしくなり、ロンドン・ナイトで聴いていた音楽を再び聴くようになる。
パンク熱が再燃したのである。
そしてロンドン・ナイトのDJだった大貫憲章氏について調べてみると驚くべき事実が判明した。
「新宿でロンドン・ナイトやってる!」

ツバキハウスがあったテアトルビルからほど近い、花園神社近くのCLUB WIREで金曜日にロンドン・ナイトが開催されていた。
職場の同僚Oさんにロンドン・ナイトの話をして、行ってみることにした。
ライブハウスには通っていたけれど、クラブ系は何十年ぶりかというほど久しぶり!
少し緊張しながら妙齢の女2人で踊りまくったよ。(笑)

バー・カウンターで大貫憲章氏を見かけたので、声をかけてみる。
ツバキハウスのロンドン・ナイトの時だったらとんでもないことだったけれど、年齢を重ねたからこそできることもあるんだね。(笑)
何度か通い、すっかりクラブ通いにも慣れてきた頃、大貫憲章氏がプレゼントをくれた。
それは憲章氏が選曲したCD!
大変貴重なモノをいただいて、とても感激したよ。
サインまで入っていて、これも宝物だね。
書かれた日付によると、2004年だって。
今から20年前のことだったとは、今更ながら驚いてしまう。
つい先日のことみたいだからね。(笑)

CLUB WIREで、大貫憲章氏がかけた定番の曲といえば、Tracey Ullman の「Breakaway」。

「NO!NO!NO!」と一緒に歌いながら、踊ろう!
イントロを聴くと、おニャン子クラブの「セーラー服を脱がさないで」を思い出してしまうね。
ちなみにトレイシー・ウルマンは1983年、「セーラー服を〜」は1985年だよ。

今のSNAKEPIPEがあるのはロンドン・ナイトのおかげ、といっても過言ではない。
冒頭に載せたロンドン・ナイトCDは今でも愛聴しているし、いつ聴いても気分が上がる。
若返り効果絶大だね。(笑)

大貫憲章氏のサイト「KENROCKS」によると、不定期でロンドン・ナイトを開催しているみたい。
2019年の記事では「14歳の夏休みのまま」だというから、「気分は19歳」と言っているデヴィッド・リンチより若いよ。(笑)
現在73歳の憲章氏、これからもずっと活躍して欲しいね!

映画の殿 第65号 韓国ドラマ編 part20

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【いつも表紙を作ってくれるROCKHURRAHに感謝!】

SNAKEPIPE WROTE:

2020年からスタートした「韓国ドラマ編」がついに20回目になったよ。
毎回4〜5本のドラマを紹介しているので、約100本近くのドラマを鑑賞していることになるね。
これはNetflixなどの配信サービスのおかげ。
毎回レンタルで借りていたら、ここまで続かなかったはず。
好きな時に自分の都合の良い時間まで鑑賞して、いつでも続きを観られるのは手軽だもんね。
そして新作がどんどん更新されていくので、次に鑑賞するドラマを迷うほどのラインナップも理由になるよ。
過去に鑑賞してもう一度観たい作品もあるのに、なかなか振り返る時間が取れなくなってしまう。(笑)
今回もまた鑑賞したドラマを紹介していこう。
いつも通り、ドラマの制作年ではなくROCKHURRAH RECORDSが観た順番で書いているのでよろしくね!

最初は「ワンダフルデイズ(原題:오늘도 사랑스럽개 2023年)」から。
原作は同名のウェブトゥーンとのこと。
韓国ドラマで漫画が原作って多いよね。
ヒロインは「セレブリティ(原題:셀러브리티 2023年)」や「ダリとカムジャタン~真逆なフタリ~(原題:달리와 감자탕 2021年)」などに出演していたパク・ギュヨン。
男性アイドルグループ「ASTRO」のチャ・ウヌ、映画「シークレット・ミッション(原題:은밀하게 위대하게 2013年)」や「ビューティー・インサイド(原題:뷰티 인사이드 2015年)」に出演していたイ・ヒョヌが相手役として出演している。
ドラマのあらすじを書いてみよう。

教師のハン・ヘナは、異性とキスすると犬になってしまう呪いのせいで、ちゃんとした恋愛をできずにいた。
そんなある日、同僚のチン・ソウォンにひょんなことからキスしてしまったヘナ。
ソウォンに呪いを解いてほしいヘナだが、犬が苦手なソウォンには難題で…!?
(海外ドラマNAVIより)

続いてトレイラーね。

呪いのせいでヒロインが犬になってしまうなんてあり得ない話だけど、漫画が原作だからね。(笑)
トレイラーにも登場してるけど、そのワンちゃんがかわいいの!
ワンちゃん好きのSNAKEPIPEは、ヒロインがずっと犬の姿のままドラマが進行しても良いと思ったくらいだよ。
同じワンちゃんは、ドラマ「マスクガール(原題:마스크걸 2023年)」にも出演していたというけど覚えていないなあ。
演技力もあって、とてもキュートだったよ!

ストーリーは途中から遠い過去の因縁話になり、謎の解明につながるというよりは、より複雑になった感じ。
同じ登場人物が現在と過去で役割が違っているので、関係性が分かりづらい気がしたよ。
好みの俳優が出演している、もしくはワンちゃん好きにはオススメのドラマだね。(笑)

続いては「クリーニングアップ(原題:클리닝 업 2019年)」ね!
これは同名のイギリスで公開されたドラマのリメイクとのこと。
主演はホラー映画「箪笥(原題:장화 2003年)」やドラマ「SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜(原題:SKY 캐슬 2018年)」などで有名なヨム・ジョンア
冷たい印象の役とは裏腹に、バラエティ番組「三食ごはん 山村編」では、大口を開けて食事をたいらげている素の表情を見せる。
そのギャップがとても魅力的で、すっかりファンになってしまった。(笑)
ジョンアさんが主役のドラマ、期待しちゃうよね!

2人の娘を育てるシングルマザーのヨンミはビルの清掃やコンビニで働き家庭を支えながら必死に生きていた。
しかし、賭博で抱えた借金を返済できず、取り立てに追われる日々…。
お金に困っていた彼女は偶然、清掃している勤務先の証券会社で株のインサイダー取引を耳にする。
ヨンミの同僚で友人のインギョンを誘い、取引の情報を集めるため盗聴器を仕掛けることにするが…。
(KNTVより)

トレイラーはこちら。

元ミス・コリアのジョンアさんが、ビルの清掃員になっている!
これはアルモドバル監督の映画「ボルベール〈帰郷〉(原題:Volver 2006年)」で、ペネロペ・クルスが清掃員やってる時と同じくらい違和感あったよ。(笑)
ジョンアさんもペネロペ・クルスもスタイル抜群なので、清掃員の制服もおしゃれに着こなしているのはさすがだけどね!
違法な手段とはいえ、完全な素人からスタートして株の勉強を始め、お金儲けしていくところが面白い。
「掃除のおばちゃんには意味が分かるはずないから、情報を聞かれても問題ないわ」
といった差別発言を逆利用するところは爽快だったよ。(笑)
後半にかけて、ストーリーが少し間延びしていた気がする。
16話より話数を少なくしていたら、緊迫した状態が続いて、もっと引き込まれたかもしれない。
そこだけが残念だよ。

次は「智異山(原題:지리산 2021年)」。
これは韓国の放送局tvNの15周年記念特別ドラマとして制作され、制作費が300億ウォン(日本円で33億円)を超えているという情報もあったよ。
ヒロインはROCKHURRAH RECORDSでは馴染みがない、チョン・ジヒョン
1話あたりの出演料が2億ウォンとも噂されている、人気がある女優なんだね。
もう一人の主役は映画「神と共に(原題:신과함께 2017年)」などに出演しているチュ・ジフンで、こちらもギャラが高額な俳優みたいだね。

「智異山」のあらすじを書いてみよう。

2018年、ソ・イガンは智異山国立公園でレンジャーとして働いていた。
そんなある日、新米レンジャーとしてカン・ヒョンジョが入所してくる。
智異山で奇妙な事件が続く中、イガンはヒョンジョからある告白をされる。
最初はその告白を信じようとしないイガンだったが…。
時は変わって2020年。
智異山国立公園にヒョンジョの姿はなく、車椅子に乗るイガンの姿だけがあった。
イガンはヒョンジョと追っていた連続殺人犯の正体を突き止めるべく、独自に調べを進めようとする。
そして、イガンは遭難者の居場所を示す印が山に残されていることに気づく。
誰が山から自分へシグナルを送っているのか、イガンは奇妙な事件を追いながら、真実へと向かっていく…。(テレビ大阪より)

トレイラーはこちら。

智異山は韓国で2番目に標高が高い山で、韓国最大の面積を持つ山岳型国立公園だという。
山岳信仰の聖地とされていたこともあり、ほとんど手つかずの自然が残っている山なんだとか。
ドラマの中に映る智異山の風光明媚な様子に目を奪われたり、怖くなるほどの闇を感じることができるよ。
SNAKEPIPEは、行ってみたいかと訊かれたら、首を横に振るだろうね。(笑)

ドラマは智異山で起こる連続殺人事件を主軸に展開していく。
途中で山火事の危険や動画配信を目的にした不法侵入の話など、注意喚起を目的にしているような話が挿入される。
迷惑行為がどんな結果を生むのか、レンジャーたちがどんなに大変な活動をしているのか理解することができるよ。
今まで観てきた韓国ドラマで見覚えがある俳優達が体当たりの演技をしているのも見どころだね。
みんな本物のレンジャーにみえたもん。

あらすじにもあったように、2018年と2020年が舞台になっているので、1話の中で2つの時を行ったり来たりするのが分かりづらかった。
全体的に見応えがあり、次の展開が気になるドラマだったけれど、最終話だけ都合良くまとめた感じかな。
そこだけがイマイチだった気がするよ。

財閥家の末息子〜Reborn Rich〜(原題:재벌집 막내아들 2022年)」で締めくくろうか。
主演は「ヴィンチェンツォ(原題:빈센조 2021年)」で抜群の存在感を見せていたソン・ジュンギ
そして「ミセン(原題:미생 2014年)」に出演していたイ・ソンミンが財閥の会長役なんだよね。
あの時の印象が強くて、今でもROCKHURRAH RECORDSでは、オ課長と呼んでしまうよ。(笑)
原作はウェブトゥーンだって。
日本語版があるようなので、読んでみたいな。
あらすじを書いてみよう。

スニャングループの不正を取り消す未来資産チーム長のユン・ヒョヌ。
ある日、ヒョヌにスニャンの資産を取り戻す任務が与えられるが、何者かに追われ銃殺される。
目を覚ますと、ヒョヌはかつて自らを殺害したスニャン一族の末孫チン・ドジュンとして生まれ変わっていた。
この機会を利用して、ドジュンは自らを殺害したスニャン一族への復讐を決意する。
(Wikipediaより)

トレイラーも観てみよう。

韓国ドラマでは定番の復讐モノになるんだね。
生まれ変わりというと、「もうすぐ死にます(原題:이재, 곧 죽습니다 2023年)」を思い出すけれど、「財閥家の末息子」は自分が転生するのではなく、自分の意識を持ちながら他人に生まれ変わるところが面白い。
そしてオ課長じゃなくて(笑)イ・ソンミンの迫力が凄まじくて、目が離せなかったよ!
百想芸術大賞2023で最優秀演技賞を受賞したのも納得。

ソン・ジュンギが生まれ変わり、少し成長した時を演じていたのが「椿の花咲く頃(原題:동백꽃 필 무렵 2019年)」で、主人公ドンベクの息子役ピルグだっキム・ガンフン。
ラケット少年団(原題:라켓소년단 2021年)」に出演している時にも、ついピルグと呼んでしまったよ。
2009年生まれとのことなので、今年15歳の中学生?
有名な作品に出演している名子役だよね。
「財閥家の末息子」でも、イ・ソンミン相手に堂々とした演技を見せていたよ。

未来から過去にタイムスリップできたらどんなに良いだろうと想像したことがある人は多いはず。
すでに情報を知っているので、例えば次に何が流行するかなど分かるもんね。
SNAKEPIPEはもう一度80年代に戻ってみたい願望に駆られるよ。(笑)

「財閥家の末息子」は音楽も印象的だったので、Youtubeを載せておこう。
ジョンホ(ATEEZ)の「GRAVITY」だって。

今回紹介した4本のドラマ、それぞれジャンルが違っていて面白かった。
SNAKEPIPEが1本を選ぶなら「財閥家の末息子」かなあ。
早く続きが観たくて夢中になったからね。(笑)

ドラマ鑑賞はまだまだ続いているよ。
次回もお楽しみに!