MOSH BOYZ参戦!


【ロフト会場で写し出されていた宣伝画像】

SNAKEPIPE WROTE:

ゴールデンウィークは何の予定もなし、と先週のブログで書いたけれどやっぱり一度はお出かけしたい、ということで急遽新宿ロフト「MOSH BOYZ」に行って来た。
「MOSH BOYZ」は元東京セックス・ピストルズ、現在はBOUNTY×HUNTER、そしてロンドンナイトでDJをやってるヒカルが何年も前からやってる企画らしい。
今回が初参戦である。
新宿ロフトが9周年を迎えるアニバーサリーと絡めて5バンドが出演。

トップはHELL-RACER
MAD3のEddie Legendの別企画バンド。
MAD3は今年の1月後半より充電する、なんて書いてあるので活動休止中らしい。
で、このHELL-RACERである。
EddieはMAD3でもナチスの将校ファッションだったが、今回はメンバー全員が同じファッションにメイク。
きっちり着込んだ高そうなライダースに膝丈のブーツ、将校の制帽という「愛の嵐」ファッション。
バイクの爆音などの効果音が曲の合間に入ったりして凝ったステージ。
サーフロック、ガレージロック、ホットロッド系の音楽で、SNAKEPIPEも好きなジャンルである。
がっ、今回の「MOSH」の趣旨とはちょっと違うんでない?
お客さん、ほとんど「MOSH」してなかったし!(笑)

2番目、HAT-TRICKERS
ライブに行く前に友人から「HAT-TRICKERSいいよ!」と情報を受け、更に服装が「時計じかけのオレンジだよ」とも聞いていた。
ん?パンクバンドで時計じかけのオレンジといえば、ADICTSじゃん!
ADICTSはヴォーカルだけがピエロみたいな化粧してるけど、HAT-TRICKERSはなんとメンバー6人全員がピエロ化粧に付け鼻!(笑)
ヴォーカルの方は念入りに長い付け爪までしていて、化粧落としたら誰がメンバーなのかもわからないほど。
そしてやっぱり、という感じで音楽もADICTSにそっくり!
SNAKEPIPEもADICTS大好きだから、HAT-TRICKERS嫌いじゃないよ。
んー強いて言うならばオリジナリティがもう少し、かな。(笑)
若干の物足りなさを感じてしまった。
そして2つ連続での「仮装大会」系バンドが終了。(笑)

ここですでに疲れてしまったSNAKEPIPEとROCKHURRAH!
3つ目のバンド「雷矢」の時にはライブ・スペースからバー・スペースに移動して、椅子に座りしばし歓談。(笑)
で、ステージ観てなかったので雷矢レポートができないんだな!
この間、バー・スペースで人物観察をする。
2、3度前を横切って行ったのはDJヒカル。
うわ、いい革ジャン着てるわ!カッコいい!
ブルーの革だったけど、なんとも言えない素敵な色目で鋲やステッカーなどでかなり加工してある。
パンクのライブは革ジャン率が非常に高くて、様々な色の革を目にするけれど、今回のライブで「さすが!」と思った革ジャンと着こなしをしていたのはヒカルだけ!
とても40歳には見えないよ!いや、40歳だから、なのか?
そしてロンドンナイトで見た時よりも更に髪が長くなっていて、お尻を完全に過ぎてるし!(笑)
きれいに縮毛矯正してあるようなストレート。
一体どこのシャンプー使ってるのか聞いてみたい。(笑)
物販のほうにHELL-RACERのギターの方が見える。
「コロッケに似てない?」
とのROCKHURRAHの発言に友人と共に涙を流して大笑い!
確かにそっくり!(笑)

笑ってる間にそろそろ4番目「SA」の出番である。
SAは以前にも何度かライブを観ているが、実際のところあんまり曲は知らない。
それでも1曲目が始まると音のキレの良さ、演奏の上手さ、ヴォーカルの圧倒的な迫力に飲まれてしまう。
観客の盛り上がりもすごい。
ヴォーカル・タイセイの「かかってこいや!」のような観客への煽り方はあんまり好きじゃないけど、確かにSAは乗せ上手、力があるバンドだなあ、と感心する。
調べてみるとタイセイ40歳、ナオキ42歳!
うそー!って叫ぶ人多いはず。(SNAKEPIPEも叫んだ)
若い40代が増えたなあ!すごいパワーだ!
すごい盛り上がりの中に友人T氏が3回ダイブしているのを目撃。
SNAKEPIPEと同じ歳なのに、頑張ってるなあ!
これまたすごいパワーだ。(笑)

そしてトリはラフィン・ノーズである。
既にHPでギター・KASUGAが脱退、かつてのメンバーだったベレーが正式加入したニュースは知っていた。
何故KASUGAが脱退したのかは不明だけれど、10年もギターだったとは!
「KASUGA quited! BELLEY comes back!」
チャーミーの文法間違ってたけど(笑)こんな感じの発言で現況報告してた。
「クズ・ギタリスト、ベレーです!」
と言ってベレーを紹介。(笑)
クズー!なんて声援を受けながら頑張るベレー。
だけどね…SAの高い音圧の後のラフィンはちょっと力不足だったかな。
チャーミーはダイブしたり、観客により近い場所で歌ったりしてサービスしてたけど。
チャーミーは調子悪かったのかいつもの力強さがなかったし、なんといってもギターが…。
アンコールの「GET THE GLORY」でギター・ソロを間違えるとは!
 一番の聴かせどころなのにね!
「クズ」の名前を返上できなかったベレーは、この先一体どうなるんでしょ?
6月にワンマンが3つ決まってるみたいだけど、大丈夫かなと心配してしまった。

今回はバンド入れ替わりの時間が非常に長く、18時スタートで会場出たのが23時!
なんと5時間も経過していたとは!
こりゃ、歳のせいじゃなくても腰が痛くなるはずだわい。(笑)
しかも今回のロフトは大入りで、どうやら600人入場してたみたい。
それも疲れの原因か。

そしてライブが終わってからSAの時にダイブした際、T氏が財布とリストバンドを無くしたと聞く。
うわー。なんてこった!
ノリノリでダイブしてたのに残念な結果になってしまった。
HARLEY DAVIDSONの黒革の財布とのこと。
とても気に入ってた財布らしいので、もしこの記事を読んで頂いてる心当たりのある方は是非ご一報下さいませ!

もっと・ザ・フラフープ!

【見事な腰つき!いいぞ、頑張れ!と応援しちゃう】

SNAKEPIPE WROTE:

ゴールデンウィーク真っ只中の日曜、皆様いかがお過ごしでしょうか?
去年は潮干狩りにライブに、と予定が入っていたROCKHURRAHとSNAKEPIPEであるが、今年は今のところ何もなし!
自宅でくつろぐ連休である。

今回は「運動不足解消」の話でもしようか。
メタボ系ではパンクファッションも決まらないよ、ということで少しはつながるかな?(笑)

実はかなり前から体型キープのために様々な運動をして来たSNAKEPIPE。
スポーツジムに通ったり、ダンベルを持ち上げてみたり。
他にもいくつかの運動器具を所持している。
でも長く続かないんだな、これが!(笑)
ダンベルの時が最長で半年くらいか。
筋トレ・メニューと組み合わせてかなり頑張った。
半年経った頃には硬い二の腕、腹筋も両わき腹に縦の筋が見えるようになり、
「いい感じ!」
と鏡の前でほくそ笑んだSNAKEPIPE。
がっ!そこで満足してしまい、挫折…。
それ以降も「簡単だけど効果あり」の運動はいくつか試すも、やはり長く続かない。

そこで「楽しみながら運動できる」アイテムとして考えたのがフラフープ!(笑)
先日、ついにフラフープを購入してみた。
確か小学生の頃は「上手い子供」だったはず。
その淡い記憶を元にフラフープを手にしたSNAKEPIPE。
「いざ!」
勢い良く回してみるが、なかなか長い時間回していられない。
腰のせい、というよりも息が続かない。(笑)
「100mを全力疾走した後」
という状態か。
5分もフラフープと格闘すると汗だくになってしまうほどである。
「楽しみながら運動する」
の条件にぴったり!と喜ぶSNAKEPIPE。(笑)

そしてその翌朝。
なんと腹筋が痛くて起き上がれない!
たったの5分程度の運動でこんなに効果があるとはびっくり!
今は腹筋の痛みもおさまってきたが、2、3日は辛かったな。(笑)
このまま続けたら腹筋はどうなるのか?
もっと頑張ってレッスンに励もうと心に誓うSNAKEPIPE。

上手な人をお手本にしよう、とYou Tubeで検索してみると出るわ、出るわ!
どうやら今は1958年以来の第2次フラフープ・ブームらしい。
新体操もどきのアクロバットなフープも見事だけれど、SNAKEPIPEが気に入ったのは上の映像。
年配の男性がくるくると、たまに「ふむっ」と力みながらフラフープを回し続ける。
Steve Harvey’s Big Time Challengeというアメリカのテレビ番組からの映像らしい。
観客の歓声もかなり大げさ!
どうやらこれ、アメリカ版「TVジョッキーの奇人変人」みたいね。(笑)
SNAKEPIPEもこのおじさんみたいにうまくなりたいな!

ファッション雑誌なんかいらない!

【SNAKEPIPEがスタイルのお手本にしてきたアーティスト達】

SNAKEPIPE WROTE:

世の中にはファッション雑誌が溢れているけれど、今まで一度もその手の雑誌を買ったことがない。
美容院で待たされる時間に渡されるそれらをパラパラめくった経験はあるけれど、全く意味のない記事の羅列、結局興味がない文章や写真が踊っているだけだ。
痩せる、モテるための情報やマストバイアイテムの記事。
実際にこの手の情報を頭から信じて実行している人がいるのだろうか?
友人関係には一人も見当たらない人種である。
では一体今までSNAKEPIPEが何を参考にしたりお手本にしてファッションを考えてきたか、というと音楽である。
その時々に聴いていた音楽からの影響を受けてファッションを決めていたのだ。
これはROCKHURRAHも同じだったようで。
では、ルーツを求めて過去にタイムスリップしてみよう。(笑)

きちんとした自己表現の意思を持ってファッションを決めたのは、やっぱりニューウェイブの頃だろうか。
それ以前にも上野の中田商店で軍モノを好む少女だったSNAKEPIPEの原型はすでに出来上がっていた、とも言えるけれど。(笑)
ニューウェイブの時代といえば世の中テクノカット、もしくは刈り上げが一般的。
服装も今から見ると笑ってしまうような逆三角形スタイルや、黒ファッション。
当時のイギリス系アーティストは帽子をかぶる人が多く、それを「あみだ」にするのが流行。
前髪は長めで目にかかるようにたらしていた。
当然のようにSNAKEPIPEもそれを模倣。(笑)
刈り上げに長めの前髪。
なんといっても憧れはイギリスだったので、コートに帽子、が基本だった。
ROCKHURRAHもアダム・アントヘアカット100みたいな服装だったらしい。(笑)

続いてパンク時代。
本来はパンクのほうがニューウェイブよりも時代が前だけれど、SNAKEPIPEのパンクへの目覚めがニューウェイブより後になっているので順番が逆になっている。
ロールアップしたジーンズに派手目のソックスを見せるように穿き、足元はラバーソール(ROBOT)が基本スタイルだった。
髪はうなじを刈り上げ頭頂部はツンツン立たせた。
結局ラバーソールや編み上げ靴(Dr.マーチン)という足元とツンツンヘア、破れたジーンズだけがパンク要素だ。(笑)
ROCKHURRAも靴にはかなりこだわりがあったそうで、ゲッタグリップやマーチン、ROBOTなど何足も所持していたとか。
今よりも金持ちだったらしい。(笑)

パンクの次はラップ!
どうして急にラップに目覚めたか、というとRUN DMCである。
RUN DMCの登場はショッキングで、音楽もファッションも急進的だったのだ。
全身をAdidasできめ、そこにゴールドの太いチェーンネックレス、そしてKANGOLのハット。
当時のお洒落人種の代表、藤原ヒロシや高木完なども真似た服装をしていたし、実際にラップグループ「TINY PUNKS」でユニットを組んだりしていた。
時代的な流れに乗り、SNAKEPIPEもAdidasにゴールドチェーン。(笑)
当時の写真を見るとちょっと恥ずかしいぞ!

お次はネオGS。
ファントムギフトに代表されるムーヴメントで、当時はある一部で盛り上がっていた。
これは60年代に流行ったGS(グループサウンズ)の現代版である。
ファントムギフトも初めはオックスのような王子様ファッションに身を包み、タンバリンを手にしていた。(だんだんワイルドに変化していったけど)
観客もやはり当時のファンと同じような古着。
サイケデリックな柄の化繊のワンピースやブラウス、ベルボトムにロンドンブーツなど古臭い服装だった。
SNAKEPIPEもそんな服装だったな。
「60年代からワープしてきたの?!」
なんてよく言われたものだ。(笑)

続いてレゲエ。
まず、基本は全身日焼け。(笑)
冬でも日焼けサロンに通って色黒をキープしていたほどだ。
服着てたら見えないのにねっ!
服装はALBA LOSAやme janeなどのリゾート系ファッション。
ヤシの木柄には目がなかった。(笑)
夏になるとワクワクし、冬にはげんなりしていた時期。
今とは逆だったのね!

続いてテクノ、ラウンジへとマイブームは移っていくのであるが、この頃は特別音楽からの影響は受けていない。
特にテクノ系のイベントに出かけるようなこともなかったので、テクノ好きの人がどんな服装なのかもよく知らない。(笑)
そして数年前から再びパンクに戻ってきたところである。

ROCKHURRAHはここまで異なるジャンルに音楽の趣味がまたがることがなかったようで、パンク、ニューウェイブ、ネオロカ、サイコビリー、スカなどに影響を受けたファッションだったとか。
ニューウェイブ時代にはいろいろな服装に浮気していたみたいだけど、見せてもらったのはペイル・ファウンテンズ気取りとシスターズ・オブ・マーシー気取りの写真。(笑)
ネオロカ時代はヴィンテージ古着にこだわり、かなり本格的な服装だったらしい。
サイコビリー時代に、住んでいた上の部屋がうるさかったのでわざわざ迷彩つなぎを着用、サイコ刈りという「こわもて」の格好で怒鳴り込みに行った経験を持つ。
ROCKHURRAHは家の中でもサングラスなので、かなり怖かったのでは?
そして当然のようにうるさかった上の部屋はそれ以来静かになったらしい。(笑)

服装の歴史について書いていたけれど、これってもしかしたら「恥ずかしい過去」のコーナーみたい?(笑)
今はもう音楽雑誌を読んだり見たりしていないし、お手本にしたいと思うアーティストもいない。
オリジナルで洋服作るのが一番だな、と思ったからね!
BINARY ARMYそろそろ活動再開しないと!(笑)

好き好きアーツ!#01 畠山直哉

【LIME WORKSっぽい?SNAKEPIPE撮影の一枚】

SNAKEPIPE WROTE:

写真好きでROCKHURRAH RECORDSの「ABOUT US」にも「写真担当」と記載されているのにもかかわらず、今まで一度も写真家について書いていなかったSNAKEPIPE。
今回はSNAKEPIPEお気に入りのアーティスト・第一弾を書いてみたい。
タイトルはHaircut 100「Favourite Shirts 」の邦題、「好き好きシャーツ」をもじって付けてみた。
何故、シャツをあえて「シャーツ」と伸ばすのか疑問だが、面白いので採用!(笑)
この「好き好きアーツ」はシリーズ化できたらいいな、と考えている。

「好きな写真家は?」と質問されたら「畠山直哉!」と即答する。
もちろん他にもたくさん好きな写真家はいるけれど、一番は畠山氏である。
最近の活動についてはあまり詳しくないので申し訳ないが、畠山直哉氏と言えばやっぱり「LIME WORKS」と「アンダーグラウンド」だろう。

1996年というと今から12年前のことになる。
当時は毎月「アサヒカメラ」を購読していたSNAKEPIPE。
「今月の新刊—–LIME WORKS   畠山直哉—–シナジー幾何学より」
2cm×3cmほどの小さなモノクロ写真と共に紹介されていた記事を見た瞬間に強い衝撃を受けたSNAKEPIPE。
「これだっ!」
と確信し、早速写真集を買いに走った。
パッケージを外しドキドキしながら震える手でページをめくる。
間違いないっ!これこそSNAKEPIPEが求めていた写真だ!

セメント工場を中心に撮影されているこの写真集はインダストリアル好き、工場好き、廃墟好きにはたまらない垂涎モノ!
これは本当に日本なのか?と疑ってしまうほどの華麗な色彩。
近未来的(最近あまり使わなくなった言葉だな)な光景が「これでもか」とばかりに繰り広げられる。
当然ながら構図もバッチリ!
こりゃ言うことナス!グンバツな写真群だ!(笑)

出版社の「シナジー幾何学」という名前も気に入った。
ほんの小さな写真記事を観ただけなのにビンゴ!だったSNAKEPIPEは本当にラッキーだったのだろう。
1997年、畠山氏は写真家としての登竜門「木村伊兵衛写真賞」受賞!
応援している写真家の快挙はSNAKEPIPEも本当に嬉しかった。
そして自分の目に狂いがないことも証明された気がして自画自賛。(笑)
以来、畠山直哉氏の情報を探し、友人に写真集を薦めたりするようになる。

余談であるが、SNAKEPIPEが気に入った「シナジー幾何学」はなんと1998年12月に倒産してしまい、以来「LIME WORKS」は絶版になっていた。
これは友人にプレゼントしようと思い探しまくって知った事実。
あらま、あんなに素晴らしい写真集が絶版とは…。
2002年にアムズ・アーム・プレスから復刊されていたらしい。
がっ!またもや絶版に。
再復刊版は青幻舎より2004年に出版されている模様。(入手可能)
2度も絶版の危機に遭うとは悲運な写真集ですな!

1998年に畠山氏のグループ展「写真の現在—距離の不在」を東京国立近代美術館まで観に行く。
この時の畠山氏の展示は「光のマケット」。
人が全くいない夜間の高層ビルの照明—蛍光灯の光をモノクロームで撮影した写真群で、ライトボックスを写真の後ろに置いて展示している。
このため写真上の蛍光灯がまるで本当に光っているかのように錯覚してしまう。
写真展、というよりは「現代アート展」と呼ぶべきか?
なかなか興味深く拝見し、また更にファンになる。
このグループ展は他に斎藤さだむ、楢橋朝子、松江泰治、パンク写真家・金村修、という豪華メンバー!
一粒で二度おいしい企画だった。(笑)

続いて写真集第2作目の「アンダーグラウンド」について。
この写真集の出版が2000年。
記憶が定かじゃないのと古過ぎて情報が集められなかったため、うろ覚えだがタカ・イシイ・ギャラリーがまだ恵比寿にあった時にこの写真展を観に行っている。
この時の写真展は販売もおこなっていたようで、展示してある写真の横に小さな紙があり、いくつもシールが貼り付けてある。
購買者が「これ、買うよ」という印のようだ。
ちなみにお幾ら万円?と聞いてみると
「一枚35万円!」
という答えが返ってきた。(と、思う…たぶん。うろ覚えなんで)
うぎゃー!高い!
確かに素晴らしいし、お洒落なデザイン事務所などに飾ってあったらものすごく映える写真群なので、高くても買う人がいっぱいいるのも納得。
お金があったらSNAKEPIPEもオリジナル・プリント欲しかったなあ!

アンダーグラウンドは東京・渋谷を流れている渋谷川、その地下水路を撮影した写真である。
地底トンネル入り口の柔らかな光と映し出される影、それらを表現する色彩が大変美しい。
縦位置で上部を渋谷のビル街、下部を渋谷川で撮影した細長い写真群もある。
それらは注視しないと一枚の写真であることが判らない、まるで「だまし絵」ならぬ「だまし写真」のような印象。
写真集の中にはゲーテのファウストからの引用文もあり、さすがはインテリゲンチャ・畠山氏だな、と感心させられる。

畠山氏は他にも石灰石鉱山の山が爆発により砕け散る瞬間を撮影をした「BLAST」やドイツの廃工場「Zeche Westfalen I/ II Ahlen」、大阪球場の解体など様々なテーマに取り組んでいるようである。
現在はニコンサロン選考委員を務め、写真展の作品選考・決定を行っているエライ先生になってるそうで。
今後の活動にも期待、ですな!