ふたりのイエスタデイ chapter17 /Sigue Sigue Sputnik&RUN DMC

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【一世を風靡したレコード】

SNAKEPIPE WROTE:

ROCKHURRAH RECORDSでは、何かしらの作業をする時にラジオを聴くことが多い。
何かしらの作業とは、皿洗いや掃除などの家事や、趣味のミシンを踏んだりする時のことだ。
見た目とは違って、意外とマメに色々やってるんだよね。(笑)
そんな時、重宝しているのがインターネットラジオである。
iTunesのインターネット・ラジオでお気に入りだった、80’sニューウェーブやパンク専門チャンネルが次々とサービスを停止してしまったのは、非常に残念。
インターネット・ラジオの仕組みがよく分からないんだけど、個人が独自にサービスとして提供しているものなのかな。
コマーシャルが途中で入る番組の場合は、広告収入を得ていることが分かるけど、曲だけをかけているチャンネルもあるからね。
今回サービスを停止したのは、広告収入を得ていないだろうと思われる種類のチャンネルだったから、仕方ないのかもしれない。
少しでも好みの曲がかかるチャンネルを探して聴いている今日このごろである。

先日もまたインターネットラジオを聴いていると、非常に懐かしい曲が流れてきた。
ジグ・ジグ・スパトニックの「Love Missile F1-11」である。

このビデオが1986年のものらしいけど、当時の近未来像がよく分かるよね。
ブレードランナー(原題:Blade Runner 1982年)」の世界観と「マッドマックス(原題:Mad Max 1979年)」のイメージを合体させたみたいだもんね。(笑)
改めて鑑賞すると、ジグ・ジグ・スパトニックのメンバーは、まるでフィギュア人形みたいな出で立ち。
「Love Missile F1-11」はループするリズムに、ほんの何フレーズかのセリフが入るシンプルな曲だけれど、耳に残る。
メンバーのど派手なルックスもあり、かなり話題になったものだ。

ジグ・ジグ・スパトニックのデビューは華々しかったんだよね。
記者会見の模様をテレビで見た記憶があるよ。
「デビューにあたって」なのか「シングル曲をリリース」だったのか、会見の主旨については覚えていない。
ただメンバーの誰かが、タバコのマルボロの煙を全く吐かずに吸っていたことが強く印象に残っている。 
イギリス人がマルボロを吸ってるということと、吸った煙の行方が気になったんだよね。(笑)
そして「何か新しいことが始まりそう!」と思ってワクワクしたっけ。

ジグ・ジグ・スパトニックは元ジェネーレーションXのトニー・ジェイムスが中心となって結成された。
ジェネレーションXといえば、ビリー・アイドルがヴォーカルだったパンク・バンド!
ポップな曲調とバラード曲が多いのが特徴だったバンドだった。
バンド解散後、ビリー・アイドルはソロとして、トニー・ジェイムスはジグ・ジグ・スパトニックとして活動を続けたってことだね。
一発屋だと思われているジグ・ジグ・スパトニックだけど、当時もう1曲流行った曲があるんだよ。

基本的なラインは変わらないんだけど。(笑)
「ブレードランナー」を意識しまくってるおかげで、カタカナの文字が踊ってるね。
この2曲ですっかりファンになってしまったSNAKEPIPE。
LPも12インチのレコードも購入し、聴き込んだものよ。(遠い目)

そして日本公演が発表され、すかさずSNAKEPIPEは長年来の友人Mとチケットをゲット!
会場がどこだったのか忘れてしまったけれど、1階の前から2列目だったか3列目という絶好のポジションだったんだよね!(笑)
聴くというよりは、メンバーを観たいと思っていたので、来日公演を楽しみにしていたのに…。
公演は中止になり、チケットは払い戻しになってしまった。
中止の理由について説明されたのかも覚えていないけれど、今調べてみると「観客の暴動に加え、メンバーが客席に瓶を投げたため、暴力的なバンドと見なされた」や「チケットの売れ行きが悪かった」などと書かれている。
実際の理由が何にせよ、公演が中止になり、SNAKEPIPEと友人Mは非常にガッカリしたよ。
どうやら2002年に来日しているようだけど、やっぱり80年代のキラキラした時代に観たかったよね!

喜び勇んでチケットを手にしたのにもかかわらず、来日が中止になった別の公演を思い出した。
それはRUN DMC
RUN DMCとは1980年代に一世を風靡したヒップ・ホップ・グループ。
1986年にリリースした「Walk This Way」が大ヒット!

ビデオにも登場しているエアロスミスの曲をサンプリングした、ロックとラップを融合させた曲なんだよね。
RUN DMCは音楽だけではなく、そのファッションも注目されていた。
スポーツウェアのadidasとゴールドのチェーンとカンゴールのハットを組み合わせたスタイルは、当時の日本でも大流行したっけ。
藤原ヒロシや高木完がヒップ・ホップ・グループ、TINY PUNXを結成したのもこの頃だったね。
最先端でオシャレな人はラップ系に傾倒していった。
当然のように若かりし頃のSNAKEPIPEも流行に乗っていたよ。(笑)
TINY PUNXの「建設的」も12インチ・シングルも持ってたなあ。
その当時のことを2008年4月に「ファッション雑誌なんかいらない!」という記事に書いているね。

実はRUN DMCは何度か来日公演を行っている。
ネットでの情報によれば、1986年のNHKホールが初来日みたいだね。
それ、行ったわ。(笑)
次に観に行ったのは、横浜の菊名の辺りだったように記憶しているけれど、わざわざ泊りがけにしたんだよね。
踊り過ぎてSNAKEPIPEが転倒する、なんてこともあったっけ。(笑)
SNAKEPIPEがノリノリになっていた曲は、確かこれ。

そして恐らく3回目の来日公演が中止になったような?
場所がどこだったのかまでは覚えていない。
そして中止の理由がなんだったのかも、はっきりしなかったような気がする。
今でもRUN DMCのCDは何枚か所持しているし、今聴いてもやっぱり好き!
ロック要素が強いし、ラップの声が良いんだよね。
ノリノリになり過ぎて、転ばないようにしないと。(笑)

RUN DMCは3人組のグループだけれど、2002年にスクラッチDJだったジャム・マスター・ジェイが射殺されるというショッキングな事件により、活動休止になったという。
そんなRUN DMC、つい数日前にテレビで観てびっくりしたよ。
2020年1月26日に行われたグラミー賞授賞式でのパフォーマンスとのこと。
エアロスミスと共演した、というニュースだったんだよね。
真ん中のスティーヴン・タイラーと左のDMCは、観てすぐに分かったけれど。
右の人は誰?(笑)
なんとRUNだったとは驚いちゃうね。
かなり体重が増して、全くの別人になっているもんね。
ちなみに上に載せた画像では、一番左がRUNだから、違いがよく分かると思うよ。
それにしても元気な姿を久しぶりに見て嬉しかったな!

今回の「ふたりのイエスタデイ」は、1986年にSNAKEPIPEが好きだった2つのグループを紹介してみたよ!
1986年って今から何年前よ?
34年前?
ひーーーー!(笑)

 

80年代世界一周 波蘭土編

【波蘭土は伝説的なバンドばかり】

ROCKHURRAH WROTE:

2019年の後半はブログを大々的にサボってしまってSNAKEPIPEに迷惑をかけたが、今年は少しは頑張って書いてゆきたいと思うよ。一応な。

全然関係ない話から入るが、BS12というチャンネルに個人的には大注目してて、ウチが(と言うかROCKHURRAH個人的なものが多いけど)懐かしいと思えるようなドラマをひっそり再放送してたりする。
何年か前の話。
大昔に大好きだった「傷だらけの天使」を再放送してるのに途中から気付いて録画してみたが、最初の数話が録れてなくてブルーレイ保存版が焼けない。こういうのは1話からちゃんと並べて焼きたいからね。そういう悔しい思いをしたのがこのチャンネルを初めて知ったキッカケだった。
子供から青年時代にかけて愛読してた「まんが道」のドラマ版を80年代にやってたのさえ知らなかったけど、それは運良く第1話から録画して観る事が出来た。 
運悪く完全に見逃したのが井上ひさし原作の珍しいミステリー「四捨五入殺人事件」。子供の時に原作を読んだ事あるから、他愛もない話ではあるけど、ドラマ版も観てみたかったよ。
さらに脱線するが井上ひさし原作のドラマでは、大昔に石坂浩二がやってた「ボクのしあわせ(モッキンポット師の後始末)」を子供の時に観てたので、どこかでそんなのを再放送してくれたら嬉しいんだが。
さらに海外ドラマもなかなかでドイツの大スケール・ドラマ「バビロン・ベルリン」、ウチでもシーズン1は観てた「ハンニバル」などなど、BS12偉い!と賛辞を惜しまないROCKHURRAHなのだった。
そして極めつけが大昔に楽しく観てた革新的ホームドラマ「ムー」の再放送。
同じく大好きで観ていたSNAKEPIPEと一緒に観る事が出来て嬉しいよ。
こんな時代にまた見れるとは偉い!BS12! 
などと大絶賛してBS12をここまで持ち上げてるROCKHURRAH RECORDSだから、いずれは番組プロデューサーの目にも留まるだろう(希望)。ぜひ続編の「ムー一族」もやって下さいね。 

何で突然こういう関係ない話になったかと言うと、その「ムー」の中で郷ひろみや登場人物の口ぐせになってるのが「一応な」というギャグなのか何なのかよくわからない受け答え。
これでやっと冒頭の文章につながったけど、うーむ、たったこの一言を説明するのに、ここまでの行数書いたのはROCKHURRAHくらいしかいないだろうな。

さて、久しぶりのブログだから何をやろうかと迷ったけど、今回は去年の3月以来やってなかった「80年代世界一周」という企画にしてみよう。
80年代ニュー・ウェイブの中でも、あまり多く取り上げられないような国のバンドに焦点を当てるというナイスな企画なんだけど、 これを専門的に語ってゆければ非常に有意義な記事になったに違いない。
が、そこまで英米以外のニュー・ウェイブに通暁してるわけでもなくて、偏った聴き方しかしてないROCKHURRAHがかなりいいかげんに書いてるので、真面目に研究してるマニアな人とは絶対に語り合えないレベルだよ。

今週は東ヨーロッパの波蘭土=ポーランドに焦点を当ててみよう。
世界一周などとシリーズ・タイトルつけた割には世界の歴史や地理、文化などには全く詳しくないROCKHURRAHだが、やっぱり頭の中にあった場所と地図のポーランドの位置が大きく外れていたよ。
大国ロシア(ソ連)とドイツに挟まれて、例えば国取りシミュレーション・ゲーム的に言えばかなり不利な立地だと言える。実際に過去にはその2つの国によって侵攻されまくってポーランドという国が消滅していた時代もあった、そういう悲惨な歴史が色濃く残る国という印象だ。
今回のブログのテーマはポーランドの80年代ニュー・ウェイブについてだから、政治的な事は抜きにして語りたいんだけど、80年代にはどうしてもまだ社会主義による規制が多かったのは確か。

ポーランドの民主化運動を弾圧するために1981年から戒厳令が敷かれ、「連帯」と呼ばれる労働組合(反共産主義)が取り締まられたり、夜間外出禁止などの規制があったという。民衆の力によって結局は民主化が進み、戒厳令は停止されたんだけど、81〜83年というのがちょうどその時期に当たる。
映画とかでよくあるように夜間外出で怪しいヤツと憲兵に見つかり、逃げたら銃殺・・・というほどではないとは思うけど、実際はどの程度の厳しさだったのか。
そういう戒厳令の中、どうやって彼らは音楽活動をしてたのか、その辺の知識不足は見てきたわけじゃないからわからないけど、まあ堅い話は抜きにして始めようか。

ポーランドと言えば真っ先に思い浮かぶのが首都ワルシャワ、国名よりも有名かも知れないね。
ワルシャワと言えばショパン、などと観光ガイドブックには書いてあるようだが、ROCKHURRAHの世代ではデヴィッド・ボウイの「ワルシャワの幻想」と答える人が多いだろう。
SNAKEPIPEだったら間違いなくボウイではなくスターリンかな?
昔から王道嫌いなROCKHURRAHだけど、80年代初頭くらいまでのデヴィッド・ボウイは一通りは聴いて影響は受けてるのは確か。ただ横顔がカッコいいジャケットの「Low」はちょっと苦手で眠くなる曲も含まれているな。
そこに収録されてる「ワルシャワの幻想」は大半がインストで短いヴォーカル部分は何語なのか不明の歌(ボウイ発案の言葉らしい)が入った名曲で、ジョイ・ディヴィジョンの元のバンド名もここからつけたワルシャワだった。
80年代のいつくらいだったろうか?吉祥寺にWarsawというレコード屋があったのを思い出す。
気になって調べてみたら1990年に開店とある。ROCKHURRAHの記憶もあやふやだな。
そこで一般的にはかなり無名だったベルギーのラ・ムエルテというバンドについて店員と話した時、勧めてきたレコードを全て、さらにそこに置いてないのもすでに持ってると言ったら「え?全部持ってるんですか?」と驚かれたのを覚えている。
これがROCKHURRAHにおけるワルシャワの連想なんだけど、ワルシャワという綴りも響きもいいね。

そんな憧れの地、ワルシャワ出身なのがこのバンド、Brygada Kryzysだ。
実は過去の記事「読めん!編」でも書いてたんだけど、ブリガダ・クリジスと書いてたサイトがあったので、それに倣ってみた。クライジズの方がしっくりくるけど。
パンク、ニュー・ウェイブ世代のポーランドを代表するバンドと言っていいだろう。
と言うより、少なくともその時代に日本の輸入盤屋でもレコードが見つけられた数少ないポーランドのバンドがこれくらいしかなかったんじゃないかな?
1979年に結成して80年代前半に活躍したらしいが、イギリスのフレッシュ・レコードというレーベルから出してたので日本でも少しは流通してたというわけ。
元々KryzysというバンドがあってそこからBrygada Kryzysになったようだが、どちらも共産主義のプロパガンダ・アート的なジャケットに魅力を感じながらも、個人的には素通りしてしまったのが悔やまれる。
フレッシュ・レコードから出てたアルバムは、倒れゆく文化科学宮殿(というイメージ)の横に、いかにも東欧系イケメンが立ってるというROCKHURRAH的には気になるジャケットだった。
いや、その当時は文化科学宮殿なんてものの存在を知らなかったから、エンパイアステートビルか何かだと思ってたに違いない。
実はちょっと前に「世界ふれあい街歩き」で知ったばかりの文化科学宮殿、スターリンが自分の威光を示すためにポーランドに建てたという悪名高き建造物で、地元の人間は貶しまくってたよ。そんなにイヤだったら壊してしまえばいいのにとも思うが、やっぱりもったいないのかね?
そういうスターリニズムの象徴のようなものをぶっつぶせ、と言ってるかのようなのがこのジャケットのコンセプトなのかな?と想像してみたよ。
がしかし、Kryzys名義のレコードはモロにプロパガンダ・アートみたいなのもあるし、「Komunizmu 」なんてタイトルもある。うーむ、ポーランド語も読めないし、反共産主義なのか支持派なのかよくわからんな。

その頃のポーランドはロックが盛んな自由な国ではなかっただろう(想像)けど、このバンドは一応英米にも通用する音楽性と見た目で、この国の音楽としてはかなり堂々としたものだった。
ちなみにポーランドを実質的に支配していたソ連のロックは、国が認めた国家公務員みたいな当たり障りのないロック・バンドもいたが、過激だったり思想的に反共産主義になるものは当然認められてなかったという事になるらしい。ポーランドもたぶん同じような政策だろうから、この手のバンドは反体制として抑圧されてたんじゃなかろうか。ポーランド人の友達もいないから本当は全然わかってないけど。

この曲ではないが、なぜかレゲエっぽい曲調もやってて、その辺はクラッシュやラッツあたりの影響なのかな。
上の曲「Wojna」はポーランド語で「戦争」の事だけど、本当の意味でこの国が自由を謳歌出来るような戦後になったのは日本よりずっと後になってからなんだよね。
うーむ、珍しくいいかげんじゃない方向に話を持っていけた気がするよ。

次もまたワルシャワのバンド、Dezerter。
普通に読んでデザーターかと思ったらデゼルテルなどとよそでは書かれてた。エレキテルみたいなもんか?

1981年にSS-20というバンド名で活動を始めたらしいが、SS-20というのは旧ソ連の核搭載中距離弾道ミサイル、Raketa Sredney Dalnosti (RSD) Pionerという物騒なシロモノ。
そういうバンド名は日本で言えば原爆オナニーズみたいなもんか。
この時代の映像が残ってるが、これは本当にアンダーグラウンドな通路の奥で演奏してるという、こちらが想像する通りの「戒厳令下のポーランドでの非合法地下演奏集会」みたいな感じだった。
観てないけど「ソハの地下水道」というポーランド映画を思い出したよ。それよりもずっと前にポーランドの著名な監督、アンジェイ・ワイダによる「地下水道」というのもあり、これまた未見。
その辺の影響が強いのかもね、などといいかげんな感想を書いてみたけど信用しないように。
SS-20はその後、さすがにバンド名がヤバかったのかDezerterと改名したらしいが、ポーランドの人気、実力No.1パンク・バンドだという。No.2は知らないが。

今では世界のどんな国の音でも手に入るかも知れないけど、80年代初頭にリアルタイムでポーランド盤のレコードは入手困難だったんじゃなかろうか。
聴いてみるとこれはまさに正統派ハードコア・パンクでポーランド語とも見事にマッチしている、と思いきや歌詞の最後に一拍置いて「オー」という掛け声、これでいいのかNo.1。
演奏が速く歌も速いハードコアの場合は、どこの国の言葉もちゃんと一応それっぽく聴こえてしまうという錯覚効果があるからね。
試しにROCKHURRAHが定番としている各国語によるブログの締めくくりフレーズ「ではまた、ド・ヴィゼーニャ(ポーランド語で「さようなら」)」のド・ヴィゼーニャをこの曲で連呼してみてもたぶんそれなりのはず。

ビデオでは地下活動してるはずのバンドが(勝手な想像)こんなにたくさんの聴衆の前で堂々と演奏してて映像もちゃんとしてる、と思ったらこれはポーランドのヤロチンというちょっと笑ってしまう町で開かれる大規模な野外ロック・フェスティバルでの模様を収録したものだった。
木場公園の木場ストック(ウッドストックにかけた情けない野外フェス)よりはずっと面白そうだな。

こちらはワルシャワの西300kmほどにあるポズナン出身のLombardというバンド。
ポズナンは古くからある都市だという事だが、カラフルな壁や屋根がきれいなおとぎ話の街のような感じだね。
首都ワルシャワと同じく戦火にさらされたけど街並みは復元されていて、昔のまんまを残そうという住民たちの熱意に頭が下がるよ。こういうのが本当の民度の高さというものだね。
さて、そんな美しい街の出身であるLombardは1981年に結成、現在もまだやってるというから相当に息が長いバンドだ。
これもまた普通に読めばロンバードなんだけど、上のデゼルテルみたいな感じでロンバルドなどと言うのかな?
紳士服のメーカーとかでありそうだよね。ビジネスマンの強い味方、防水、防汚、防臭、防シワ加工がほどこされたロンバードの高級スーツ、とか。

このバンド、本来はたぶんニュー・ウェイブでも何でもなくて古臭くて垢抜けない(今どきあまり言わない表現)男たちのパッとしないバンドだったんだろうが、なぜかその頃目新しかったパンク、ニュー・ウェイブ系の美女に歌わせてみたら思いのほか成功したというパターン。しかもこのバンドはもうひとり歌姫を擁してるんだよね。
失礼な言い方なのを承知で言えば、こういうロックの後進国に限らずイギリスでもアメリカでも垢抜けない男たちに囲まれた歌姫という形態のバンドが割とあるような気がする。レコード会社が「あんたたちのルックスでは売れそうにないから歌手志願のこの娘と一緒にやればデビューさせてやろう」みたいな戦略もあるだろう。
ダサいバンドが美人を誘ったらうまくヴォーカルになってくれたって話もあるにはあるだろうけど、こちらのロンバードはどうなのかね?日本語の情報が全くないのでその辺は全て想像ね。 

Małgorzata Ostrowskaという(読めん)ヴォーカル女性の見た目はかなり頑張ってるけど、バックバンドのどうでも良さが漲っててかわいそうになってしまうよ。
「パッとしないかも知れないけど楽曲作ったのは俺たちなんだよ」などと言い張るかも知れないが、うーん、もう少しセンスのいいバックバンドと出会ってたらMałgorzata嬢もポーランドを代表する歌姫になれたかも。

お次はこちら、ワルシャワの南に位置するプワヴィという工業都市出身のSiekieraというバンド。
うーむ、日本語にすると「斧」というバンド名なのはわかったが、カタカナで書いてくれてるサイトが見つからないのでROCKHURRAH得意の「読めん!」だよ。たぶんみんな自信を持って読めんに違いない。
普通に読むとシェキエラなんだろうが、どうせまた違うんだろうな。

京都のJet Setというレコード屋はROCKHURRAHも何回か行ったことあるけど、そこのコメントでは「’80s欧州最大級の音楽フェスJarocin Festivalでも多くの観客を沸かせた伝説のバンド」と評されているな。
おお、デゼルテルの時にも出てきたヤロチン・フェスね。
しかし「伝説の」などと書いてはいるものの当時の日本で紹介されてたのかね?数少ないマニアはいたんだろうけど、いつ、いかなる時に伝説となったのか知りたいよ。

どうやら初期はOi!スキンヘッドとハードコア・パンクの折衷みたいなバンドだったとの事だけど、同名の別バンドじゃないかと思って調べてみたら、やっぱり同じバンドらしい。うっそー、初期と後期で見た目と音楽性が全く違うのにビックリだよ。レコード・デビューした時にはすでに後期のサウンドになっていたと言うべきか。本当なのかな?

上の方のビデオの曲「Misiowie Puszyści」は1986年に出た1stシングルのB面の曲。
日本語に訳すと「ずんぐりしたクマ」などと、ほのぼのしたタイトルだが副題の「Szewc zabija szewca」は「靴屋は靴屋を殺す」という意味不明のもの。確かに聴けばそんな感じだね(いいかげん)。
鋭角的なギターと呪術的な歌、イギリスの暗めのバンドのエッセンスも取り入れた、この時代のポーランドとしてはかなり通好みの音楽。チープだけど「いかにも」な場所で撮影されたビデオも雰囲気にバッチリ合ってるね。
イギリスやドイツのダークなパンクが好きだったら気に入るかも。
しかし上のハードコアと同じバンドなのか?今でも信じられんぞ。 

ポーランドのロックだとかニュー・ウェイブ時代の事情をさっぱり知らずに書いてるから、最も重要なバンドをすっ飛ばして書いてたりするのは当たり前。そういう知らぬもの勝ちな態度で書いてきたけど、最後はこのRepublikaだ。
これはどう考えてもリパブリカで読み方間違ってないよな。
そして、どうせまたポーランドの伝説的なバンドなんだろうなあ。
共和国という意味のバンド名で多くの共和国はナントカRepublikaとなるが、ポーランドだけはRzeczpospolitaという特殊な単語が使われた共和国になる。何でかは不明だし今知ったけど明日には忘れる知識だなあ。 

Republikaはワルシャワ北西のトルンという世界遺産の街出身で、1981年くらいから活動してるとの事。
とても有名なポーランドのバンドらしく、英訳された歌詞まで載ってるビデオもあったしトリビュート・バンドまで存在してるそうだ。
ビデオももう少し凝ってて面白いものもあったんだが、これはデビュー曲の「Kombinat」でおそらくライブ風景という珍しいもの。原曲は1983年リリースだがたぶんその頃の映像だと思う。
日本でも使うコンビナートという言葉、元はロシア語だったのも今、調べて初めて知ったよ。
ブログの内容によるけど、何かわからないものに対して調べる事によって少しは何かの知識を得る。
人から教えられた事よりもその方が後に残る記憶になるね。 

ヴォーカルがキーボードの割にはテクノやシンセポップの要素は特になく、初期ニュー・ウェイブ時代の簡素なアイデアをそのまんま楽曲にしたような懐かしい感じがするよ。歌い方や曲調はヒカシューに似てると横でSNAKEPIPEが言ってたが、見た目の割には結構情感たっぷりに歌い上げるタイプ。なぜか真上からのカメラアングルもライブ映像としては斬新。
結構、芸達者なヴォーカルらしくて途中からキーボードをフルートに替えて熱演してるさまがロキシー・ミュージックに途中から参加したエディ・ジョブソンを思い出す。あっちはキーボードからヴァイオリンに持ち替えてのソロ・パートだったけど。

以上でポーランド編は終わりとするが、動画のないバンドは敢えて取り上げなかったから、かなり偏ったものとなったのは間違いないよ。この国のパンクやニュー・ウェイブなら任せろというほど詳しい国はないから、今後もこういう姿勢になるのは間違いないね。

それでは皆さん、風邪やインフルエンザに気をつけて。
ド・ゾバチェーニャ(ポーランド語で「ではまたね」) 

SNAKEPIPE MUSEUM #53 Caitlin McCormack

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【この作品を見ると横溝正史の小説「悪霊島」を連想してしまう】

SNAKEPIPE WROTE:

朝の出勤前に時刻と天気予報を確認するために、テレビをつけている。
何かしらせわしなく動いているため、テレビの音を聞いている、というのが正確な言い方になるのかな。
この時間だけは民放チャンネルなんだよね。(笑)
そのためCMが入り、宣伝文句がなんとなく聞こえている状態である。
「はじめてのレース編み」という雑誌の宣伝も耳に入ったことを覚えている。
最近、レース編みやってる人いるのかなあ。
昔は電話機のカバーか応接室のガラステーブルの上に敷いたり、ドアノブのカバーとして大人気だったっけ。
などとすっかり昭和の気分に浸ってしまった。
あらっ、ウチでは今でもレースよ!というご家庭もあると思うけど、これはSNAKEPIPEのイメージだからね。(笑) 

そんなプチブル(死語!)のレース信仰をぶち壊す作品を発見したよ。
どうやら2016年にヴァニラ画廊でも作品を鑑賞することができたようで、日本でも全く知名度がないアーティストではないみたい。
今頃知ったSNAKEPIPEが遅いのかもしれないね。(笑)
早速アーティストを紹介していこう!

アーティストの名前はCaitlin McCormack、ケイトリン・マコーマックの表記で良いのかな。
そういえばマコーミックって昔、スパイス・メーカーあったよねえ。
最近聞かないなあ、と思って調べてみると、ライオンと合弁後ミツカンに販売委託、現在はユウキ食品に事業譲渡している関係で、名前がユウキMCに変わってるんだって。
どうりで聞かないと思ったよ。
って関係ない話だったので、元に戻ろう。(笑)

ケイトリン・マコーマックは1988年のアメリカ生まれ、ということは今年32歳かな。
2010年にフィラデルフィア芸術大学でイラストレーションの学士号取得。
当初はイラストレーターを目指していたようだけど、路線変更したみたいだね。
フィラデルフィアを拠点に活動している繊維アーティスト、とのこと。
繊維アーティスト、なんて呼び方初めて聞いたよ。(笑)
大学卒業後より個展を開催したり、グループ展にも参加しているみたい。
あまり詳しい情報がなかったので、これだけで許してね!
では早速作品を紹介していこうか。

マコーマックは綿素材の糸を使った、いわゆるレース編みで作品制作を行っているという。
左の作品からレース編みは想像し辛いけど、編んでることは分かるよね。
そのレース編みを接着剤で固めているらしい。
骨の標本を形にしているようだけど、お花と骨というなんとも不思議な雰囲気だよ。
「Granny」は2019年の作品で、サイズは101.6 × 71.1 cmというからかなり大きめだよね。
こんなタペストリーが部屋にあったら、印象がガラリと変わりそう。
作品は販売されていて、$3,500とのこと。
日本円で約38万5000円。 
そこまで手が出せない金額じゃないね。
どれどれ、他の作品も購入候補で考えていこうか。(笑) 

「Storm of Uncles」が気に入ってたんだけど、調べてみたら売り切れだった!
2015年の作品で、大きさが94 × 64.1 × 7.6 cmと書いてあるよ。 
奥行きが7.6cmあるということは、かなり盛り上がった厚みのある作品なのかもしれないね?
直訳すると「おじさん達の嵐」って意味不明だけど、トカゲの骨格のような謎の生物は擬人化されてるってことなのかな。
マコーマックは「時間の経過や自らの視覚的偏見による記憶の歪みを修正し、再構築することが目標」なんだとか。
分かるような分からないような言葉だよね?
例えばマコーマックが子供の頃に、親戚のおじさんが突如暴れだした時の記憶を基に作品になっている、というようなことなのか。
そうして見ると、荒れ狂ったおじさんの姿に見えなくもないよね。(笑)

「A Thing I Said (Fuck You, You Motherfucking Fuck)」という、Fから始まる放送禁止用語連発のタイトルがついている2019年の作品はいかが?
よく見ると、作品に文字がレース編みされてるじゃないの!
ちゃんと「fuck you」って書いてあるよ。(笑)
34.3 × 26.7 × 8.9 cmという小さめの作品なので、家に飾るには丁度良さそう。 
マコーマックは、それぞれのパーツをかぎ針編みしてから、何度も何度も秘密の接着剤で固めていき、最終的に硬化したパーツを縫い合わせているという。
その「秘密の接着剤」というのが非常に気になるよね。(笑)
そしてこの作品は、一体どんな状況だったのかも想像しちゃうよ。
お値段は$2,500、日本円で約27万5000円!
自宅でじっくり鑑賞しながら、ストーリーを考えるのも楽しそうだね。

アンティークの時計ケースに入った「Boy Now」という作品。
そのまま直訳すると「少年は今」なんだけどね。(笑)
2段構えなので、非常に単純に考えると上が過去の少年で、下が現在なのか。
大きくなって背中が丸まった?
開いてた口が塞がった?
快活だった子供が、現在は物思いにふける思慮深い少年に変化した、と見るのは安直過ぎるかな。(笑)
マコーマックの作品はほとんどがモノクロームなので、額やケースが変わると印象が違ってくるんだよね。
アンティーク時計のケースも、ドーム状のガラスケースも、見え方が違って良いね。
「Boy Now」は69.9 × 39.4 × 10.2 cmの大きさで、お値段は$1,700、日本円で約18万7000円だって。
東京駅近くのKITTE内にある「インターメディアテク」に、そっと置かれていても誰も気付かないかもしれないよ。
博物館に展示されている標本みたい、って意味なんだけどね。(笑)

「Chicken」は、今まで観てきた「謎の生物」とは様子が違うよね。
ほとんど人間なのに、タイトルでは「にわとり」だって。
外国では「チキン」というと、「臆病者」や「腰抜け」と言った、かなり相手をバカにしたような単語としても用いられるからね。
作品では心臓部分が透けているから、余計にそう見えるのかもしれない。
SNAKEPIPEは、この作品はマコーマック自身、つまりは自画像かなと勝手に想像する。
腕は曲がり、手先も使えない状態。
八方塞がりで出口が見えないような、陰鬱な精神状態を表しているように見えるよ。
ROCKHURRAHの解釈では、頭と心臓部分が欠落していることから、思考と運動機能が停止している様子を表現してるのではないか、という。
そしてそんな状態を人間ではなく、「チキン」と呼んでいるのではないか、と推測するらしい。
なるほど、それも説得力あるなあ!(笑)
26.7 × 34.3 × 8.9 cmという大きさで、販売価格は$1,200、日本円で約13万2000円とのこと。
マコーマックの心象を伝えているような作品、他にも紹介してみようか。

「See You All in There」は、マコーマックに珍しく黒糸を使っているんだよね。
本に絡みつくように糸が増殖し、ついには塔が立ってしまったのか。
直訳すると「これらの中に全てがある」 というタイトル、本はメタファーだろうね。
SNAKEPIPEの勝手な想像を続けると、本は記憶や人生、つまりはその人の魂を表現しているのではないか。
糸を使って心象を作品にしているので、2019年9月に鑑賞した「塩田千春展:魂がふるえる」を思い出す。
マコーマックも塩田千春と同じように、苦しみに囚われているんだろうか。
トラウマや苦しみを作品にする女性アーティストって多いんだね。
35.6 × 27.9 × 20.3 cmというサイズの「See You All in There」は$1,800、日本円で約19万8000円だって。

どの作品もアート作品としてはお手頃価格じゃないかな。
ちなみにトップに載せた作品「Morgellons」が$10,000、日本円で100万を超すんだよね。
サイズも横幅が162cmという大型作品。
SNAKEPIPE MUSEUMに所蔵したいね!(笑)

レース編みという伝統的な手法を用いながら、アート作品を作るマコーマック。
ヨーロッパでは家庭的な要素があり、日本では先にも書いたように昭和には「ちょっとお上品」の象徴だったレースが不気味なモチーフに変身しているところがポイントかな。
どれほどまでに細かい作業なのか、そして「秘密の接着剤」の正体を知るためにも、実物をじっくり間近で鑑賞してみたいね!

収集狂時代 第14巻 高額アート編#03

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【2019年に高額取引された女性アーティスト1位はルイーズ・ブルジョワ】

SNAKEPIPE WROTE:

今週は、2019年の総決算として、サザビーズやクリスティーズのオークションで高額取引されたアート作品について特集してみよう。
当ブログのカテゴリーである「収集狂時代」を始めるきっかけになったのが、高額アート作品の紹介だったので、初心にかえった感じだね!
ここで余談だけど、「初心にかえる」について調べたSNAKEPIPE。
「帰る」か「返る」なのか迷ってしまったんだよね。
結局ひらがなで表記することにしたんだけど、漢字とか言い回しって、本当に難しい。

さて、それでは早速オークション結果を発表しよう!
まずは10位!
デヴィッド・ホックニーの1969年の作品「Henry Geldzahler and Christopher Scott」だよ。
ポップ・アートにも影響を与えたイギリスのアーティストだね。
正面を向きソファに座っている男性と、あらぬ方角を見つめながら直立する男性。
2人の視線は絡んでいないように見えるよ。
この絵はまるでスウェーデンの監督であるロイ・アンダーソンの作品「さよなら、人類(原題:En duva satt på en gren och funderade på tillvaron 2014年)」のワンシーンのように見えるよ。
この映画の感想については、2016年7月に「映画の殿 第21号 さよなら、人類」として感想をまとめているので、御覧ください!
どうやらホックニーの絵画に登場しているヘンリーさんとクリストファーさんはカップルだったようだけど、一体どんなシチュエーションなのかと想像するのは楽しいかも。
ちなみにオークションでの落札価格は$49.5 million、日本円で約54億1800万円!
10位でこの金額とはね。(笑)

9位にランクインしたのは、マーク・ロスコの1960年の作品「Untitled」 。
ロスコは高額で取引されるアーティストの常連だよね。
マーク・ロスコについては、今まで何度かブログに書いていると思うけど、改めて書いてみようか。
千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館 には、世界で4つしかない「ロスコ・ルーム」があるんだよね!
ロスコの絵画は、実物を観る必要があるかもしれない。
「ロスコ・ルーム」に足を踏み入れると、なんとも言えない感覚に襲われるんだよね。
あんな部屋を作りたいと思ったら、高額でも購入するんだろうなあ。
SNAKEPIPEも、お金があったら自分だけの物にしたいと思うよ。
到底ムリだけど!(笑)
この作品は$50.1 million、日本円で約54億8400万円だって。
「美術館が手放すということは、大した作品ではないからだ」とディーラーが話したとか?
54億円出しても買う人がいる作品なのに、駄作扱いされるなんて驚き!(笑)

8位はフランシス・ベーコンの「Study For A Head」、55億1600万円だよ!
映画「戦艦ポチョムキン(原題:Броненосец «Потёмкин» 1925年)」に登場する老婆をモチーフにした作品だね。
高額取引ランキングでは、必ず登場するベーコン。
ベーコンさんに関しては、「SNAKEPIPE MUSEUM #07 Francis Bacon」や「フランシス・ベーコン展鑑賞」など、今まで何度も書いているので、今回は割愛しようか。(笑)

7位はエド・ルシャの1964年の作品、「Hurting the Word Radio #2」。 
RADIOという文字が金属クランプによって、縮められたり伸ばされている。
一体どんな意味が込められているんだろう?
実はエド・ルシャというアーティストについては、初耳だったSNAKEPIPE。
1937年アメリカのネブラスカ州生まれというから、今年で83歳かな。
1960年代より絵画、版画、写真、映画に携わっていたという。
検索してみると、文字を取り込んだ絵画作品が多いみたいだね。
1962年に自費出版した写真集「Twentysix Gasoline Stations」は、様々なアーティストに影響を与えたらしい。
近所のガソリン・スタンドを遠景で撮影した26枚の白黒写真だという。
単なる記録写真といえば、それまでだけど、群写真と考えるとコンセプチュアル・アートなんだよね。(笑)
現代写真のさきがけになるのかな。
今回オークションにかけられたルシャの作品は、$52.5 million、日本円で約57億4600万円!
ルシャの他の作品も観てみたいね。 

6位はアンディ・ウォーホルの「Double Elvis [Ferus Type] 」。 
エルヴィス・プレスリーが2つ並んでいる有名な作品だね!
クリスティーズで落札された価格は日本円で約58億円だよ。
5位はパブロ・ピカソの「Femme au chien」で、約60億円。
ついに60億を超えたね!(笑)
それにしても10位から見てみると、ランキングとは言っても、金額はほんの2、3億の違いだけだよね。
などと書いてはみたものの、本当は1億だって大変なんだけど。(笑)
4位はポール・セザンヌの「Bouilloire et fruits」。
印象派の巨匠であるセザンヌも、高額取引ランキングの常連だよね。
ここで一気に65億円になったよ!(笑)

ついに第3位になったね!
ロバート・ラウシェンバーグの「Buffalo II」は1964年の作品だという。 
目を引くのはやっぱりケネディ大統領だよね。
ラウシェンバーグは「コンバイン(結合)・ペインティング」と呼ばれる、様々なオブジェを取り込んだ作風で知られているアーティスト。
2013年9月に鑑賞した「アメリカン・ポップ・アート展」で、「今回の展覧会で一番感銘を受けたアーティスト」として、感想をまとめたっけ。
「Buffalo II」の落札価格は$88.8 million、日本円で約97億2000万円!
ラウシェンバーグの貴重な初期作品のほとんどは、すでに美術館や個人のコレクターによって所蔵されているとのことで、オークションに出る機会が稀だったため、価格が引き上がったという。
ラウシェンバーグの大規模な展覧会、是非観たいね!

2位はジェフ・クーンズの「Rabbit」。 
2014年に書いた「収集狂時代 第2巻 高額アート編#02」でも、クーンズの別の作品が3位にランクインしていたんだよね。
ジェフ・クーンズは、キッチュな題材を巨大化した作品が特徴で、賛否が極端に分かれる評価を受けているという。
今回登場の「Rabbit」も、風船ウサギを型取りしてから、ステンレスで鋳造後鏡面仕上げされたという、ふざけた印象の作品とのこと。
村上隆のフィギュアなどにも通じるオモチャっぽい作品だけど、落札価格は驚きの$91 million、日本円で約99億6000万円!
「クーンズの作品は高額」というレッテルを美術界に浸透させた、クーンズの作戦勝ちに思えてならないよ。
本気で素晴らしいと感じる人もいるようなので、価値観はそれぞれ、だけどね。(笑)

堂々の1位はクロード・モネの「Meules」、一般的には「積みわら」として有名な作品になるんだね。
夕日なのか朝日なのか分からないけど、積みわらの後方から差し込む光が印象的な作品だね。
2012年に公開されたマイケル・ホフマンの「モネ・ゲーム(原題:Gambit)」は、モネの「積みわら」を使って大金をつかもうとする話だったことを思い出す。
モネの作品は高額、というのは周知の事実ということなのかな。
NHKスペシャルでやっていた「モネ 睡蓮(すいれん)~よみがえる“奇跡の一枚”~」を偶然観たROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
長年行方が分からなくなっていた、「睡蓮・柳の反映」が半分ボロボロの状態で見つかったことから、その修復をするというドキュメンタリーだったんだよね。
印象派には、今までほとんど興味を示したことがないROCKHURRAH RECORDSなので、モネのタッチを出すのに苦労している様は興味深かった。
そして国立西洋美術館の女性館長と女性スタッフの厳しい表情にも大注目してしまったよ。(笑)
モネの「積みわら」は$110.7 million、日本円で約121億円!
1986年にオークションにかけられた時は、1億1000万程度で落札されたというから、ものすごい利益率だよね。
株みたいな儲け主義になっているようで、作品の価値の意味合いが変化しているように感じるよ。

2019年の傾向は、TOP10に女性アーティストが入っていないこと。
15位にルイーズ・ブルジョワの「spider」が約35億円で登場しているのが女性の第1位なんだよね。
ブルジョワの蜘蛛シリーズは、六本木ヒルズで鑑賞することができるので嬉しい。(笑)

そして1960年代の6作品がランクインしていることかな。
5年前に始めた「収集狂時代」の時と、登場するアーティストに変動がない点にも気付く。
今から5年後はどうなっているんだろうね?
確認してみたいと思う。