映画の殿 第08号 ウィル・フェレル01

【「俺たちフィギュアスケーター」より氷上の男子ペア!】

SNAKEPIPE WROTE:

前回の「映画の殿 第7号」で、トホホな映画として「俺たちサボテンアミーゴ」について書いたことは記憶に新しいね。
その主演男優であるウィル・フェレルにとても興味が湧いたため、彼が出演している映画を調べることにした。
ウィル・フェレルが主演の映画には、「俺たち〜」という邦題が付けられていてまるでシリーズのように展開されていることが分かったんだよね!
当然ながら前回の「俺たちサボテンアミーゴ」もそのシリーズの中の1本ということになるんだろうね?
とは言っても、監督や配給会社が全て同じというわけではなく、共通しているのはウィル・フェレルが主役であるという点だけ!
恐らくウィル・フェレル関連を全て「俺たち〜」というタイトルで統一させてしまっているのは、日本だけなんじゃないかな?

せっかくなので他の「俺たち〜」シリーズも鑑賞してみようということになり、トホホな感覚をとことんまで追求することにしたSNAKEPIPEとROCKHURRAH。
B級、マイナー、アングラなんて言葉に反応する人なら、きっと同じように面白いと思うんじゃないかな?(笑)
「俺たち〜」シリーズの紹介は年代順ではなくて、SNAKEPIPEとROCKHURRAHが鑑賞した順番になっているので4649!

一番初めにご紹介するのは「俺たちフィギュアスケーター」(原題:Blades of Glory)である。
アメリカでの興行収入がディズニーを上回るほど大人気、日本でもみうらじゅん賞を受賞している2007年の作品である。
みうらじゅん賞受賞ということで、ある程度の傾向が解るよね?(笑)

簡単にあらすじを書いてみると、

フィギュアスケート界から追放された2人のスケーターが史上初の男子ペアを結成し、再び栄光を取り戻すスポ根コメディ

ということになる。
ウィル・フェレルは野性味あふれるセクシーさが売り物のチャズを、もう一人の主役である色白で金髪の美青年ジミーをジョン・ヘダーが演じている。
見かけも性格も対照的な2人が、特訓を続けていくうちにお互いを認め合い、友情へと発展していくというスポ根ではお馴染みのテーマが根幹にある映画なのに、どうしてここまでヒットしたのか?
それは鑑賞して解った。

 下ネタ満載の下品さがプラスされてるんだよね。(笑)
北朝鮮をネタにした、かなりどぎつい映像があったり。
国民性の違いなのかもしれないけど、恐らく日本での好き嫌いは完全に分かれてしまうタイプのギャグなのかもしれない。
SNAKEPIPEとROCKHURRAHは涙を流して大笑いしてしまった。(笑)
どこまで本当にスケートができるのか不明だけど、ウィル・フェレルもジョン・ヘダーも本物のスケート選手に見えるんだよね。
きっとかなり練習したんだろうなあ。
そしてすっかりウィル・フェレルに魅了されてしまったのである。
これは他の「俺たち〜」シリーズも鑑賞しなければ!

 「俺たちニュースキャスター」(原題:Anchorman: The Legend of Ron Burgundy)は2004年の作品で「俺たち〜」シリーズの第1作目になるんだね。
「俺たちフィギュアスケーター」の衝撃から抜け切れていないまま鑑賞してしまったので、少しおとなしい印象を受けてしまったかも?
こちらも簡単にあらすじを書いてみようか。(allcinemaより引用)

1970年代のサンフランシスコ。
地元テレビ局の人気ニュース・キャスター、ロン・バーガンディは、おバカな仲間たちと街を闊歩し、何でもやりたい放題の 日々を満喫していた。
そんな中、キャスター志望の野心溢れる女性ヴェロニカが入社してくる。
間もなく惹かれ合うロンとヴェロニカ。
しかし、ヴェロニカがメ インキャスターに抜擢されたことをきっかけに、2人の間には亀裂が生じ始める。
それはやがて、ライバル他局のキャスターたちをも巻き込む激しいバトルとな り、収拾がつかなくなっていく。

最初に見た時にはウィル・フェレルだと判らなかったほど、ニュースキャスター、ロン・バーガンディに成り切っている。
口ひげもあって、いかにもアメリカの番組で司会をしている雰囲気。
どうしてそこまで人気キャスターなのか謎だけど、ウィル・フェレルが主演の映画の場合は「俺ってセクシー」と自画自賛する役どころが決まりのようなので、これで良いのかな。(笑)

この映画の中で特筆すべき点は、口を滑らせてしまったせいで、落ちぶれた生活を送っているロン・バーガンディがバーで酔っ払っているシーン。
なんとここのバーテン、我らがダニー・トレホじゃないの!(笑)
ちゃんとセリフのある役で、やっぱりかなりの存在感だね!
全然情報を知らずに鑑賞していたので嬉しかった!

そしてなんとこの「俺たちニュースキャスター」は続編が既に昨年アメリカでは公開されていて、2014年5月28日「俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク」という邦題でDVDリリースされるんだよね!
これも絶対観ないとね!(笑)

 「俺たちダンクシューター」(原題:Semi-Pro)は2008年の作品である。
えっ、まさか今度はバスケット選手?!
ウィル・フェレル、頑張るなあ。(笑)

1970年代、アメリカではNBAとABAの2大プロ・バスケットボール・リーグがあった。
過去にヒット曲を出したシンガーのジャッキー・ムーンは、 ABAのチーム「トロピックス」のオーナーであり、なおかつ監督兼選手だ。
試合前に歌を披露してショーアップするも、チームの試合成績と観客動員は悲惨な 状況。
ある日、ジャッキーはリーグの会合で、NBAに吸収合併される上位4チームを除き、ABAは解散と告げられてしまう。

あらすじにあった過去のヒット曲が「Love Me Sexy」というタイトルで、ウィル・フェレル本人が本当に歌ってるんだよね。

なかなかどうして!(笑)
歌手でもイケるんじゃないかと思うほどの歌声にびっくり!
お父さんの遺伝子受け継いでるんだねー!
そしてまたもや時代は1970年代という点にも注目。
きっとウィル・フェレルが好きなんだろうね?
そして定番の「俺ってセクシー」も健在。(笑)

 もう一点、SNAKEPIPEが注目したのは、「Hey Ya!」が大ヒットしたアメリカのヒップホップデュオ、OutKastAndré 3000がバスケットボールの選手として登場していたこと!
鑑賞後に調べるまでは全然気付かず、本当にバスケット選手が起用されていると思っていた。
ミュージシャンでありながら俳優もできて、バスケットも上手とは!
その姿はウィル・フェレルにも通じるよね。(笑)
そんな2人が同じチームに所属しているせいなのか、バスケットの試合前恒例のショータイムは、かなり気合が入っていたね。
このショーだけでもウケそうだけど、観客の本当の目当てはバスケットだもんね。(笑)

結局「俺たちダンクシューター」もスポ根物で、難題に立ち向かい克服していく、涙と友情の物語という点では他の「俺たち〜」シリーズと全く同じ展開だよ!
でもなんでだろう?
ウィル・フェレル、クセになる!(笑)

そして最後に2008年の「俺たちステップブラザーズ」(原題: Step Brothers)のご紹介。
SNAKEPIPEはてっきり今度は兄弟2人でステップを踏む、つまりダンス映画なのかと勝手に想像していたら、義兄弟の意味だったのね!(笑)

それぞれの片親同士が結婚したことから義理の兄弟となった、39歳のブレナンと40歳のデール。
親元で暮らして定職に就かず、経済的にも精神的にも自立できないまま育ってしまったダメ人間である。
大人げない言動で衝突を繰り返し、騒動を繰り広げていくさまを描いたドタバタ・コメディ。

ひゃー!
日本にも最近多いタイプと聞くけれど、アメリカにも親元を離れず自分の趣味のことだけに没頭している中年っているんだね!
わがまま言いたい放題、精神的には子供のままの中年ってどお?
そんな子供に育てた親が悪いのかもしれないけど、自立しようという気が全くなく親に頼りきっている人生って楽しいのかね?(笑)

 ウィル・フェレル演じるブレナンとジョン・C・ライリー演じるデールは、見ていて嫌になるほど甘えん坊の中年を見事に演じていたね。(笑)
中でも最も印象的だったのが、2人共が夢遊病のために部屋をメチャクチャにするシーン。
40歳をとうに過ぎている大人の男性2人が、子供のフリをして演じてるところが本気っぽくて怖かったなあ!(笑)

そんな子供じみたことばかりやっている2人が、将来に向かって歩み出すための手段として選んだのがブレナンの歌、なんだよね。
ああ、やっぱりウィル・フェレル相当喉に自信があるよね!
もしかしたらこれはポール・ポッツ のエピソードを少し取り入れてるんじゃないかな?
歌っていたのも「アヴェ・マリア」だったしね。
ウィル・フェレル、この歌も堂々と歌唱していて、素晴らしい!
そしてダメ中年男達も歌の成功がきっかけで、 人生が明るくなっていくハッピーエンドなんだよね。

「俺たち〜」シリーズはウィル・フェレルが脚本を手がけていることもあり、似た雰囲気の映画に仕上がっていることが多いみたい。
分かっていても、観たくなってしまう恐るべしウィル・フェレル効果!
何も知らないまま鑑賞してしまった「俺たちサボテンアミーゴ」をもう一度観たほうが良いかもしれないね。
ウィル・フェレルの魅力を知る前と後では、感想が違ってくるかもしれないし?
そして3日後に迫った「俺たちニュースキャスター」の続編も楽しみだ!
SNAKEPIPEは「俺たちフィギュアスケーター」の続編を希望したいんだけどね。(笑)

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