映画の殿 第63号 韓国ドラマ編 part18

20240331 top
【良い味出してる俳優がいっぱい】

SNAKEPIPE WROTE:

約3ヶ月ぶりに更新する「映画の殿 韓国ドラマ」編だよ!
今回は4本のドラマを紹介していこう。
ROCKHURRAH RECORDSが鑑賞した順番で書いているので、制作年順ではないからね。(笑)
新作あり過去の作品ありでお届けしよう!

「憑依~殺人鬼を追え~(原題:빙의 2019年)」は、主役のソン・セビョクが気になって観たかったんだよね。
マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜(原題:나의_아저씨 2018年)」で主役3兄弟の三男役が印象的で、他の出演作を探していて見つけたドラマ。
マイリストに登録していたけれど、やっと観ることにしたのである。

生まれながらに並外れた霊能力をもつ美女と、根はやさしいが粗野でさえない刑事。
ひょんなことから出会った2人が、時を超えてよみがえった最悪の殺人鬼に挑む。(Filmarksより)

ドラマが始まった数回はコミカルさとホラー要素が混ざった面白いストーリーだった。
回を重ねると、タイトル通り霊に憑依されて主役が別人に変化してしまい、ドラマの雰囲気も重苦しくなってしまう。
最後まで観るのが辛くなり、惰性で(?)観終えた感じ。(笑)
「霊能力がある美女」と紹介されていたゴ・ジュンヒは、せっかくヒロインに抜擢されたのに、出来の良くない展開のせいで気の毒だったよ。
「憑依」は、あまりお勧めではないドラマだね。

次は続きが気になる面白いドラマにしよう、とROCKHURRAHが選んでくれたのが「殺人者の買い物リスト(原題:살인자의 쇼핑목록 2022年)」。
「韓国No.1を探せ」などのバラエティ番組や「ライブ~君こそが生きる理由~」や「サウンド・オブ・ハート」などで馴染があるイ・グァンスが主演のドラマと聞くと期待しちゃうよ。
グァンスが出ているドラマや映画に外れなし、とSNAKEPIPEは確信しているから。(笑)
根は優しいけれど、運がないという役がピッタリなんだよね!
あらすじはこちら。

実家がスーパーを営むテソンは、子供の頃、天才的な記憶力で偽札を見つけ、母と共に犯人を捕まえる。
そして今、彼は公務員試験に何度も失敗し、彼女とは別れる寸前。
公務員を諦め、スーパーで働き始めたテソンはある日、常連客の死体を発見するが…。(UNEXTより)

日本語字幕付きの予告が見つからなくてごめんなさい。
スーパーマーケットが舞台のドラマで、購入履歴を犯人逮捕につなげていくところが面白い。
スマホの登録名が名前ではなく「鮮魚担当」「精肉担当」など、スーパー内での部署名になっているところも笑ってしまった。
出てくる人全て怪しく見えてくるので、サスペンス・ドラマとしても成功していると思う。
グァンスはいつも通り、とても良い味出していて、「殺人者の買い物リスト」もやっぱり当たりだったよ。(笑)

「もうすぐ死にます(原題:이재, 곧 죽습니다 2023年)」はウェブトゥーンが原作のファンタジー転生ドラマだという。
ファンタジーと転生と聞くと、鈴木光司の小説「楽園」を思い出すよ。(笑)
ROCKHURRAHはそれより前の「火の鳥」を連想したという。
「楽園」は壮大な恋愛小説だったけれど、「もうすぐ死にます」には試練が待ち受けていたよ。
主演は「元カレは天才詐欺師」や「主君の太陽」のソ・イングクと「三食ごはん 山村編」や「パラサイト」に出演したパク・ソダム。
ポスターではソダムの化粧が濃い目だよね。

地獄行き間際のイジェが12回の死と生を経験することになる転生ドラマ(Filmarksより)

転生して12人に生まれ変わる物語なので、回ごとに主役の顔が変わってるんだよね。
ビューティー・インサイド(原題:뷰티 인사이드 2015年)」も似たシチュエーションの映画だったことを思い出す。
「もうすぐ死にます」で転生の度に変わる主役は、ドラマや映画で観たことがある豪華キャスト!
見目姿が変わっても魂(攻殻機動隊的に言うとゴースト)は一つで、記憶が受け継がれていくんだよね。

ソ・イングク演じるイジェは、7年の就職浪人生活に嫌気がさし、自ら命を絶ってしまう。
高い自殺率の韓国ならではなのかもしれないけど、ドラマや映画での自殺シーンって多いんだよね。
思いを踏みとどまらせる意味も含めて、罰を受ける内容のドラマにしているのかもしれない。
オンマ(母親)役のキム・ミギョンは、今まで数々のドラマで観ている「国民の母」だけれど、「サウンド・オブ・ハート」が強烈過ぎて、感動シーンにイマイチ乗れなかったSNAKEPIPE。
以前の役どころのイメージが強い時に起こる現象だから仕方ないかもね?

恋のスケッチ〜応答せよ1988〜(原題:응답하라 1988 2015年)」を観る前に「花より青春 アフリカ編 〜双門洞4兄弟」を観ていたROCKHURRAH RECORDS。
「花より青春」は「恋のスケッチ」収録後の2016年にドラマに出演していた4人の俳優がアフリカを訪れたバラエティ番組だった。
野生の動物を見たり、ヴィクトリアの滝を観光する旅で面白かったよ。
プロデューサーは「三食ごはん」と同じナ・ヨンソクとのこと。
有名な俳優の素顔を見せる企画という点が共通しているよね。(笑)
「恋のスケッチ」は大人気のドラマだったらしい。
あらすじから書いてみよう。

韓国で初めてオリンピックが開催された1988年。
この年は国中がお祭りムードで活気が溢れていた。
学校の成績よりもオシャレに興味津々な普通の女子高生ドクソンは、両親と姉、弟の5人家族。
ドクソンには、小さい頃から兄弟のように育った4人の幼なじみであるサッカー好きのジョンファン、優等生のソヌ、お調子者のドンリョン、そして天才囲碁将棋のテクたちがいた。
ある日、友達からの一言がきっかけで、ドクソンはソヌを意識はじめる。
しかし、ソヌが思いを寄せていたのはドクソンではなくドクソンの姉ボラだった。
それを知ったドクソンは失恋。
そんなドクソンをそばで見ていたジョンファンは、少しずつドクソンのことが気になっていた。
さらにテクも、ドクソンのことが好きだと宣言!
そんな二人の恋のバトルは…?(Amazonプライムビデオより)

80年代のソウル道峰区双門洞を舞台に、ご近所さんたちが助け合って暮らしている。
主役の女子高生と幼馴染の男4人が繰り広げる青春ラブ・ストーリーと言ってしまえば簡単だけど、ドラマに登場する人達のキャラクターがみんな濃いんだよね!
SNAKEPIPEが気に入ったのは、母親たちの「あけすけ」な会話。
まるでアルモドバルの映画に出てくるスペインのおばちゃん達みたいなんだよね。(笑)
父親たちも負けていなくて、みんな良い味出してるの!
主役のドクソンを演じたヘリは、アイドルグループ出身とは思えない、おバカな顔を見せて笑わせてくれる。
最終回が近づいてくると恋の行方が分かってくるけれど、ドクソンが真面目になってしまい残念だった。

私たちのブルース(原題:우리들의 블루스 2022年)」は済州島が舞台で、村で暮らす人々が共同体として生活している話だった。
村と横丁の違いはあるけれど、お互いが相手の家の事情を全て知り尽くしているという状況が似ていたよ。
血がつながった親戚以上に深いつながりがあるというのは、安心感と鬱陶しさが混在しそうだよね。
「恋のスケッチ」では、「おかず」を分け合ったり、小さな子どもを交代で預かったりして、みんなで協力し合っていて微笑ましかったよ。
SNAKEPIPEは田舎が舞台のドラマが好きなのかも。(笑)
「応答せよ」は他にも「1994」と「1997」があるので、機会があったら観てみよう。

今回は4本のドラマを紹介したよ。
最初の「憑依」以外は3本とも面白かったので、お勧め!
ドラマ鑑賞は続いているので、また感想をまとめていこう。
次回をお楽しみに!

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