攻殻機動隊ってこう書くの?(ダジャレ)

【SNAKEPIPEの写真を使って攻殻機動隊的世界にROCKHURRAHが加工・制作】

SNAKEPIPE WROTE:

週に2、3本の映画を鑑賞する習慣は未だに続いている。
以前「パーフェクトな千年の妄想」に今敏監督のアニメ作品について書いたが、それがきっかけでアニメ作品にも目を向けるようになっていた。
アニメも未知の分野だったからだ。
そしてたまたま手にしたのが「イノセンス」。
ROCKHURRAHが観る前に軽く調べてみたところ、これはなんと「1995年公開のアニメーション映画、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の続編にあたる」とのこと。(Wikipediaより引用)
ぐわ。なんと前作があったのね、と仕切り直し。(笑)
こうしてかなり遅まきながら攻殻機動隊に触れることになったのである。

「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」(1995年)を初めて観た時には、言葉がよく聞き取れず意味が分からないことがあった。
SFモノにはよくあることなのかもしれないけれど、作者の造語がたくさん出てくるからだ。
だっていきなり「光学迷彩」なんて言われてもねえ?(笑)
全く「攻殻機動隊初心者」だったので仕方ないかな。
しかし、そんなことを置いてもストーリーの斬新さ、背景の素晴らしさなどで圧倒されてしまったのだ。
つまりハマッたってことね。(笑)
Wikipediaなどに詳しい説明があるのでそちらを参照してもらったほうが解り易いとは思うけれど、簡単な説明を。

2029年に内務省公安部内に設置された秘密組織「公安9課」を舞台に、そのメンバーである実質的なリーダー・草薙素子が主役の物語である。
ものすごく乱暴に言うと特殊警察が事件を解決する話だね。(簡単過ぎる説明)
ただしこの世界での犯罪というのがハッキングなどの情報操作を行うようなタイプが主流なのである。
もっともこの時代には人間が電脳化や義体化をして、半分機械人間のようになっているという設定なので「電脳をハックされた」なんてセリフが出てきたりするのだ。

映画版1作目を観終わってから、先に手に入れていた続編「イノセンス」を観る。
この時には前作のラストで失踪してしまった少佐(草薙素子)が全然出てこないので、トーンとしてはちょっと暗いかな。
オープニングでハンス・ベルメールを感じさせる人形が出て来て、まるでシンディ・シャーマンが写真に撮ったような構図で配置されるシーンが印象的。
前作同様、背景が素晴らしい。
もちろんストーリーも非常に面白かった。
えー、これで終わり~、と物足りなさを感じてしまった。
もっと知りたい、もっと浸りたいと思ったのだ。

そして今度はテレビアニメ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」を観始める。
これは全26話からなるシリーズで、そのうちの半分くらいが「笑い男」なる天才ハッカーに関連する続き物になっている。
それ以外は1話ごとに完結するショートストーリーである。
「笑い男」の話もほんとにありそうな設定で面白かったが、ショートストーリーも良くできている。
外務大臣拘束事件、多脚式戦車の暴走、南米民主革命の主導者入国、「興国の旅団」というテロ集団の誘拐、ロシアの集団拉致、連続猟奇殺人などかなり危ないテーマも扱っている。
そこらの邦画やテレビドラマなんて勝ち目ないんじゃない?と感じるほど。
見ごたえ充分!面白いっ!(笑)

さてさてまた次はテレビアニメの続編「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」!
前作で終わりになったのか、とガッカリしていたSNAKEPIPEに朗報。
また公安9課が復活、活躍するところが観られるなんて本当にウレシイ。(笑)
「2nd GIG」では「革命」がテーマになるのかな。
「個別の11人」と名乗るテロリストが出てきたり、核の原料であるプルトニウムや原子力潜水艦による核攻撃の話など物騒な単語が飛び交う。
特にこのシリーズには革命の思想について語られることが多いため、かなり意識を集中させていないと話の展開についていかれないこともしばしば。
すごい話になってるよねえ。
いやはや、気軽に観られないアニメがあるとは!
ラストの回のタイトルが「憂国への帰還」だし、ビルの屋上で集団自決なんてところからも感じていたけれど、三島由紀夫の影響大ですな。
他にも攻殻機動隊全般にいえることだけど、いろんな影響が見受けられて興味深い。

機械が意志を持つ、と言えば有名なのが「2001年宇宙の旅」。
ハルの存在はその後のSFに多大な影響を与えているが、攻殻機動隊も例外ではないようだ。
公安9課をヘルプするためのタチコマという思考戦車が出てくる。
本来はただのAI搭載の機械であったはずなのに、哲学に興味を持ち始め生と死について語ったり、ついには個性まで獲得してしまう。
ここまで来ると、機械が意志を持った以上の存在になっている。
かわいい声で非常に難しい話を喋るタチコマ。
観ているうちにだんだん愛着を感じてしまう。
タチコマは笑わせてくれたり、感動させてくれたりして今ではすっかり大ファン!(笑)
そういえば生と死について語ってるとき
「メメントモリ~!」
なんて叫んでたな。
藤原新也まで入ってくるか。(笑)
超合金 電脳超合金タチコマ」、買おうかどうしようか本気で思案中!

機械なのにかなり人間らしさを獲得したタチコマに比べて、本当は人間なのにあまり感情を表に出さず機械的なのが主役の少佐こと草薙素子である。
個性を獲得したタチコマを「あれでは使い物にならない」とばっさり切り捨ててしまう。
「これで公安9課も終わりだな」というバトーに「なにか未練でも?」と返す。
冷たいようだけれどそうやって「つながり」を断ち切っていくことで前進するからこそ、チームのリーダーになれるのかな。
的確な判断力と素早い行動力で、頭脳戦だけではなく体当たりの戦闘も行う。
観ていて気持ちがいいほどの戦いっぷりですな!
それにしても少佐は露出狂なんじゃないかと思えるほど、下半身はブラジリアン・カットかTバックのショーツ一丁に革ジャンが定番スタイルで。
どこに行くにもあの格好ってどうなの…。(笑)
公安9課のメンバーはなんとも思わないのかな、とヘンな心配をしてしまう。
そして少佐を捕らえる時、たまにアングルが「お尻のアップ」だったり下から上を見上げるような「アクションカメラ」調になっていることがあり興味深かった。

機械的な主役の草薙素子と対照的なのが同僚のバトーである。
犬を飼っていたり、タチコマを猫かわいがりしたりする。(ヘンな表現だけど)
車や武器などにも「こだわり」を持ち愛着を感じることが多いみたい。
仲間がやられたら激怒する、少佐が撃たれたら泣く、など人間的な感情を素直に表に出すタイプ。
恐らく攻殻機動隊の中では一番共感される人物なんじゃないかと思う。
少佐が死んだと思うと何故か「素子~!」と本名を叫ぶシーンが2回。
いい味出してるよね!
本当に目を外してから眠るのかどうか知りたい。(笑)

いい味出してるキャラクターとしてはやっぱりイシカワ!
地味だけど確実に情報をキャッチし、捜査には欠かせない人物である。
副業で「パーラー・イシカワ」というパチンコ屋を経営しているところなんかも、実際にありそうで面白い。
本当にヒゲを外してから眠るのかどうか知りたい。(笑)

まだまだ物足りないSNAKEPIPEは「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society」も入手。
これはテレビアニメ「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」の続きモノ。
攻殻機動隊は映画版とテレビアニメ版があるためちょっと紛らわしい時があるよね。
それにしても「ソリッド・ステート」と言われれば迷わず「サバイバー!」と応えてしまうSNAKEPIPEだけど、これは「ソサエティ」なのね。(笑)
未来の老人介護問題に焦点を当てた作品で、これも大変興味深い。
もうこれ以上は攻殻機動隊関連はないようで。
うーん、残念!

ん?いや、原作まだ読んでなかったよね。
とついに士郎正宗のコミックス「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」と「攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE」も入手!(笑)
いやあ、それにしても攻殻機動隊が1991年とは。
20年近く経った今読んでも全然色褪せてないよ。
内容がかなり濃いので、読むのが速いSNAKEPIPEが苦労している。
本来の順番が逆だったのかもしれないけれど、映画とテレビアニメという予備知識を持った後でコミックスにして良かったのかもしれない。
こんな話を作る士郎正宗ってすごい人だなあ!

「こんなのもあるよ」とROCKHURRAHが教えてくれたのがPS2のゲームソフト、その名もずばり「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」だ!(笑)
2004年発売のゲームなので中古屋さんを物色。
なんとウチから一番近い場所でゲット!
わーい、画面観たい!とディスクを入れてみるが…全然読み込まない!
何度やっても読み込む気配がない!
以前「地(じ)デジじゃないよ、地(ち)デジだよ!」でも書いたことがあるけれど、ウチにあるのはSONY製のHDDレコーダ(ゲーム機が一緒になっているアレ)なのである。
今年の1月に解体して中を掃除した後には快調だったため、今回再びROCKHURRAHがチャレンジ!
しかし何度やっても今度は電源が入らない!
もう寿命なのかな、ということであきらめることにした。

でも我が家にはPS2のソフト、全く触っていない「攻殻機動隊」がっ!(笑)
仕方なく時代に逆行してPS2の本体を購入することに決定。
今買うなら普通はWiiかPS3だよねー。とほほ。
ゲームは草薙素子でプレイする場面とバトーの場面になっている。
ROCKHURRAHが言うには「少佐よりバトーのほうが操作し易い」とのこと。
それにしても少佐の回し蹴り、カッコいい!(笑)
ゲームはまだ途中なのでこれからの展開が楽しみである。

たまたま手にした「イノセンス」からここまで来てしまった。
今まで「ちょっと面白そう」くらいの評判しか知らなかった「攻殻機動隊」の世界にこんなにどっぷりハマってしまうとは!(笑)
きっと他にもこんな感じの「今まで名前しか知らなかったけど」みたいな面白いモノあるんだろうな。
また探してみたいと思う。

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