「陸の海ごみ」鑑賞

20191124 top
【ギャラリー前の看板を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

鑑賞したのに、記事にするのをすっかり忘れていたSNAKEPIPE。
1ヶ月以上も放置していたとは!
最近は活発になっているROCKHURRAHとSNAKEPIPEなので、他のイベントを記事にすることに忙しかったんだよね。
自分で撮影した写真を観ていて思い出した展覧会は「陸の海ごみ」。
竹中工務店のギャラリーであるギャラリーエークワッドで開催されていた。
過去形なのは、すでに展示が終了しているせい。
宣伝にならない記事でごめんなさい!

ギャラリーエークワッドといえば、以前イームズ夫妻の家を鑑賞したことがあったね。
2019年3月に「EAMES HOUSE DESIGN FOR LIVING 鑑賞」としてまとめているので、ご参照ください。
入場無料なのに、素敵なフライヤーがあったり、展示も充実してたんだよね。
さすが竹中工務店、と思ったものよ。(笑)
そのギャラリーでの展覧会なので、期待して出かけたROCKHURRAHとSNAKEPIPE。 
「陸の海ごみ」とは、一体どんな作品なんだろうね? 

10時のオープニング直後に到着。
調べたわけではないけれど、恐らくギャラリーは会社の一角に設置されていて、他のフロアは竹中工務店のオフィスじゃないのかな。
前回もそうだったけど、入り口から入る時にちょっとだけ戸惑うんだよね。
「ここで良いのかな。入って良いのかな」
って感じでね。(笑)
目の前にガードマンが立っているから余計かも。
意を決して会場に足を踏み入れる。(大げさ)
ありゃ?受付の女性以外、誰もいない!
ROCKHURRAH RECORDSの貸し切りとして、ゆっくり鑑賞することができるよ。(笑)

ここでギャラリーエークワッドに載っていた作者である藤元明の経歴を転用させて頂こう。
1975年東京生まれ。
東京藝術大学美術学部大学院デザイン専攻修了。
FABRICA (イタリア)に在籍後、東京藝術大学先端芸術表現科非常勤助手を経てアーティストとして活動。
都市における時間的/空間的余白を活用するプロジェクト「ソノ アイダ」を主催。
人間では制御出来ない社会現象をモチーフとして、様々な表現手法で作品展示やアートプロジェクトを展開。
主なプロジェクトに「TOKYO 2021」「NEW RECYCLE®」、広島-New York で核兵器をテーマに展開する「Zero Project」など。
2016年より開始した「2021」プロジェクトは現在も進化中。
社会現象をモチーフにしていると書いてあるので、今回の企画もその一環なのかな。

会場で最初に目にしたのは、巨大なスクリーンに映し出された万華鏡のような映像だった。
しばらく眺めていると、それが「海のごみ」だと分かる。
漁業の方が使う網とか、ロープの類なのか。
色合いが美しいので、タイトルを知らないと「ごみ」とは思わないだろうね。
「海のごみ」を使った環境アート、といったところか。
万華鏡状態の「ごみ」映像は、他にもたくさん流れていた。

プラスチックのカゴ(?)とコップが配置されている。
これもじっくり観ないと分からないんだよね。(笑)
2015年8月に記事を書いた「ここはだれの場所?」で鑑賞したヨーガン・レールの作品を思い出す。
ヨーガン・レールも石垣島で拾った漂流ゴミを使って、美しい作品を展示していたんだよね。

ここまでくると、サイケデリックー!(笑)
幻惑させられるようで、頭がクラクラしてくるよ。
BGMはジェファーソン・エアプレインか?(笑)
これらの映像が流れる画面が10点程並んでいるのは、壮観!
色合いと形が勝負なので、シンメトリーの構図だけの展開では少し弱いかもしれないとも感じた。

プラスチックのごみが海洋を漂っている様子をシミュレーションした映像もあった。 
これは海洋研究開発機構で開発された海洋循環モデルを使用しているとのことなので、藤元明の作品ではない。
日本も相当プラスチックごみが漂流していることが分かる。
いつの間にか生活していく上で、なくてはならない素材になっていたプラスチック。
2069年までの予想映像だったけれど、これから海はどうなっていくんだろう?と不安になってしまうね。

漂流物で作成されたオブジェ。
なんとなくまとめて、なんとなく形にしたような安易さを感じる。
同じような素材を扱い、素晴らしい作品を世に送り出した人もいるわけだから。
写真家・東松照明が海岸に漂着したプラスチックを撮影したのが、1988年から89年のこと。
「プラスチックス」として発表されることになるけど、この完成度の高さったら!
構成と色が素晴らしい作品に魅せられたSNAKEPIPEにとっては、藤元明の立体作品は物足りなかった。

その気持ちが、ブログにアップするのを躊躇させた理由かもしれない。
えっ、単なる物忘れ?(笑)
ギャラリーエークワッドは、とても良いギャラリーなので、また別の企画を楽しみにしたいと思う。

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