映画の殿 第62号 韓国ドラマ編 part17


【4つのドラマの動画が表紙を飾ってるよ!】

SNAKEPIPE WROTE:

およそ1ヶ月前に更新したばかりの「映画の殿 韓国ドラマ編」、また4本のドラマを備忘録を兼ねて書いていこう。
正月休みがあったから、ドラマ鑑賞の時間が長かったのかな。(笑)

最初は「無人島のディーバ(原題무인도의 디바 2023年)」から。
「恋慕」や「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」などでお馴染みのパク・ウンビンが主役なんだよね。
以前来日した時の映像をテレビで見た時、ドラマでみるより可愛かったのが印象に残っているよ。
それぞれのドラマでは全く違うタイプを演じていたので、今回はどんな演技を見せてくれるのか楽しみ!
あらすじとトレーラーはこちら。

16歳のモクハは、父の家庭内暴力に耐えきれずオーディションを受けるために船で家出を試みるが、父に捕まりそうになったことで船から落ちてしまう。
そのまま無人島に流れ着き完全自給自足の無人島生活を送ることに……。
たまたま清掃ボランティアで人が訪れた際に発見され、15年ぶりに社会復帰することになる。
無人島に辿り着いた16歳の頃から憧れ続けたディーバになるため、ただひたすらに夢への道を突き進んでいく。(FILMAGAより)

16歳から15年間も無人島でサバイバルした後、歌手になるなんて奇想天外な設定だけど、パク・ウンビンの演技力のせいか不自然さを感じない。
離島出身という役のために、「なまってる」喋り方にしていたんじゃないかな。
素潜りでアワビなどを採っているシーンがあったり、歌手を目指しているところから、2013年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の雰囲気に近い気がしたよ。
韓国ドラマを観続けているので、標準語とは違うことに気付くようになってるからね。(笑)

驚いたのはパク・ウンビンの歌唱力とダンス!
ドラマの中で使用されている曲はパク・ウンビン本人が歌っていることを知って驚いた。

ギターも弾いてたしね。
2024年2月にはNHKホールでコンサートの予定もあるらしいので、演技以外でも活躍してるんだね。
演技力に加え、歌にダンス、楽器までこなし、時代劇では馬術や殺陣まで習得する努力家のパク・ウンビン。
次はどんな作品を見せてくれるのか、今から楽しみだよ!(笑)

「ザ・ファビュラス(原題:더 패뷸러스 2022年)」は、ファッション業界で働く4人の若者達の物語なんだよね。
最近、若者って言わないか!(笑)
男女4人の中で、顔を知っていたのは「花郎」や「ユミの細胞たち」に出演していたミンホだけ。
今回はカメラマンで、あまりにも親切過ぎる役だったよ。
トレイラーを載せておこうね。

SNAKEPIPEが気になったのは、ファッション・デザイナーでゲイのジョセフ!
毎回個性的な帽子やファッションで楽しませてくれたよ。
オーバー気味の感情表現が面白かった。
イ・サンウンという名前らしい。
他の出演作を調べてみよう!

世界的ファッション・デザイナーであるティエリも強烈なインパクトを残したね。
奇人変人で有名という役どころで、周りの人が迷惑しちゃう。
それでも優遇されるのがセレブなんだね。
演じていたのはイム・ギホン。
「秘密の森」「人間レッスン」「イカゲーム」に出演していたらしいので、見てるはずだわ。(笑)

親友4人の中でスーパーモデル役をやっていたパク・ヒジョンは、本当にモデルなんだね。
ショーの中でのウォーキングも、非日常的なメイクも似合っていたし。
たまに「三食ごはん」に出演しているユ・ヘジンに似て見えてしまい、注目していたよ!(笑)
正直で飾りっ気がなくて、こういう女性は好きなタイプ。
2011年の映画「サニー 永遠の仲間たち(原題:써니)」にも出演していたようなので、他の作品でも活躍してるんだね!

「ザ・ファビュラス」は主役の2人がイマイチで、特に女優のほうに魅力を感じなかった。
ファッション業界の裏側を知ることもなかった。
脇の俳優陣が面白かった点が良かったことだよ!

最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜」で、チャおばさんことチャ・スンウォン演じるトッコ・ジンのライバルとして出演していたユン・ゲサンが主役のドラマを観ることにした。
「誘拐の日(原題:유괴의 날) 2023年」は、女流作家ジョン・ヘヨンの同名小説を原作にしているんだとか。
「最高の愛」の時には、容姿端麗で家柄も性格も良い男で、カッコつける時には目を細めていたゲサン。
今回はどんな役なんだろう。

娘の病院代を準備するため前妻ヘウンの提案を受け入れ、11歳の少女ロヒを誘拐することにしたミョンジュン。
誘拐を実行するべく向かった彼の車に飛び込んできた少女は、まさしくロヒその人だった。
気を失ったロヒを家に連れ帰ったミョンジュンは、目覚めたロヒが記憶がないのをいいことにロヒの父親に成りすまして危機を回避し、計画どおりロヒの両親から金を取るために電話をかけるが、連絡がつかない。
もどかしくなり家まで行ってみると、ロヒの両親は何者かによって殺害され冷たい死体となって運び出されるところだった。
殺人の濡れ衣を着せられないようにと、慌ててロヒを連れて身を潜めることにしたミョンジュンを、優れた頭脳を持つロヒは次第に疑い始める。(Amazon Primeより)

 

ゲサンの情けない表情と、大人びた少女との関係が面白い!
最初は生意気に見えるロヒだけど、回を重ねるうちに子供らしい顔を見せたり、天才少女ぶりを発揮して頼もしい存在に見えてくる。
ロヒ役のユナは2011年7月生まれというから、12歳なんだね。
韓国は子役のうちから、大人顔負けの演技力があるよね。
ゲサンも良い味出していて、役にぴったりだったよ。

誘拐犯を追う刑事として出演していたパク・ソンフン。
この俳優は「ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜」では、高校時代にいじめをしていて、社会人になってからは女遊びをしていた不届き者!
最初に観た時の印象が強いと、どうしてもイメージを払拭できないSNAKEPIPE。
今回は人情のある刑事役だったけれど、「きっと悪さするに違いない」と勘ぐりながら鑑賞してしまった。(笑)
ゲサンと緊張感があるようでないような、微妙さが良かった。

犯人と被害者が友好的になるとされる「ストックホルム症候群」に近いけれど、被害者であったはずの少女が優位に立ち、誘拐犯と協力して事件を究明するのは新鮮だったよ。
誘拐犯と被害者、警察と犯人のように、ぷっつり2分割していない「曖昧さ」が一般的なミステリーやサスペンスと違っていたんだろうね。
「誘拐の日」はお勧めのドラマだよ!(笑)

最後は「クイーンメーカー(原題:퀸메이커 2023年)」!
次は何をみようかな、とNetflixで予告を観ていて決めたんだよね。
「敏腕フィクサー」が主人公と書いてあって気になるよ。
意味を調べてみると「政治・行政や企業の営利活動における意思決定の際に、正規の手続きを経ずに決定に対して影響を与える手段・人脈を持つ人物を指す」とのこと。
裏から手を回して方向性を決定すると聞くと、抜け道を知っているずる賢い人、として悪役のイメージを持ってしまう。
どんなドラマなのか、あらすじを書いてみよう。

大企業ウンソングループで働くファン・ドヒは、ウンソングループの会長とその家族のためにどんな汚い手を使っても尽くしてきた。
しかし、部下の悲劇によりウンソンと袂を分かつことを決意。
ウンソングループの暴走を止めるため、人権弁護士オ・ギョンスクをソウル市長に当選させようと熾烈な選挙戦に飛び込む。(シネマトゥデイより)

 

フィクサー役のファン・ドヒを演じるのはキム・ヒエ。
2020年の「夫婦の世界」で有名とのことだけど、ROCKHURRAH RECORDSでは関心が低いジャンルなので、知らなかったよ。(笑)

第一話から、フィクサーとしての手腕を発揮してぐいぐい引き込まれてしまった。
マスコミをどう誘導するか、何をしたら人がどう反応するかなど、心理学的な側面も含めて作戦を練るファン・ドヒ。
大企業ウンソングループの「クイーンたち」に仕え、十分な見返りも受けている。
韓国ドラマに出てくる金持ちというのは、どうして「ろくでなし」が多いんだろう?
問題が起きた時の尻拭いのためにフィクサーが雇われているみたいだよ。
あらすじにある「部下の悲劇をきっかけ」として、ウンソングループと過去の自分の過ちに気付くんだよね。
もっと早い段階で「これはおかしい」と思ってたはずなのに、引き返す勇気がなかったんだろうね。

人権弁護士オ・ギョンスクを演じたのはムン・ソリ。
正義感にあふれ、はっきりした物言いをするため、好き嫌いが分かれるタイプかもしれない。
SNAKEPIPEは、こういう人は好きだよ。(笑)
ムン・ソリは「大統領の理髪師」や「お嬢さん」「リトル・フォレスト 春夏秋冬」などに出演していたらしいけど、あまり覚えていない。
ファン・ドヒがオ・ギョンスクを「クイーン」に仕上げるために、イメージを作っていくシーンが面白かった。
人前に出る職業の人たちは、同じようなことをやっているんだろうね。

ウンソングループは新たなフィクサーを用意するんだけど、それがイ・ギョンヨン演じるカール・ユン。
イ・ギョンヨンといえば「未生~ミセン~」「ミスティ」で知った顔!
今でもつい「専務」と呼んでしまうよ。(笑)
ファン・ドヒとの頭脳プレイのような展開を見せるカール・ユンだけど、「人として越えてはいけない線がある」と口にしたすぐ後に、その線などなかったかのような発言をする悪い役だった。
イ・ギョンヨンは無精髭でもイタリア人っぽいし、地位が高い役が良く似合うよね。
出演するとドラマや映画に重みが出る俳優なので、貴重な存在だと思うよ。

4つのドラマについて書いてみたよ!
「無人島のディーバ」も「誘拐の日」も面白かったね。
Netflixでは新作がどんどん配信されるし、過去の作品に気になるものもあるし。
時間が許す限り、鑑賞していきたいね!

映画の殿 第61号 韓国ドラマ編 part16

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【文中で紹介できなかった個性的なバイプレーヤーがいっぱい!】

SNAKEPIPE WROTE:

毎晩何かしらのドラマを鑑賞しているROCKHURRAH RECORDS。
一日の疲れを癒やす時間になってるんだよね!
今回は4本の韓国ドラマについて書いていこう。

最初は「悪霊狩猟団: カウンターズ シーズン2(原題:경이로운 소문2 2023年)から。
2021年11月の当ブログ「映画の殿 第48号 Netflixドラマ編 part4」で「悪霊狩猟団: カウンターズ」の感想を書いているSNAKEPIPE。
「シーズン2の制作が決定したらしいので、楽しみに待っていよう!」と綴っているね。
ついにシーズン2の放映が始まり、期待に胸をふくらませる。
いや、全然ボインちゃんじゃないんだけど!(笑)

昼は麺物屋の従業員、夜は悪霊と戦う正義の味方。
特別な力を与えられたカウンターたちは、今日も命がけの戦いに挑む。
この世の平和と、大切な人たちを守るため。(Netflixより)

あらすじもシーズン1とほとんど変わってないね。

カウンターズの面々が変わらぬ姿で登場したのは、とても嬉しかった。
チュさんを演じる大好きな女優ヨム・ヘランがピンクっぽいヘアスタイルに変わっていて、オシャレだったよ。(笑)

シーズン2では「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」でヨンウの上司で良い弁護士役だったカン・ギヨンが悪役で、カウンターズと対決する話に集約されていて面白味に欠けてしまったかな。
カウンターズに新入りで入った男にも魅力がなかったし、ハナの恋愛話もドラマを盛り上げる要素にまではならなかったような?
全体的に「いまいち」で、期待していただけに残念だった。
シーズン2になって失速するドラマが多いのは仕方ないのかなあ。

ダリとカムジャタン~真逆なフタリ~(原題:달리와 감자탕 2021年)」で主役を演じているのは、ドラマ「セレブリティ」でソ・アリを演じたパク・ギュヨン。
特に好みというわけではないけれど、たまたま続いて主演ドラマを鑑賞だよ。
スタイル抜群の女優だよね!

商魂たくましいコスパ男子と芸術を愛する生活力ゼロのヒロイン、
真逆の2人が美術館再興のため力を合わせるハートウォーミングラブコメディ!(KnTVより)

 

美術館が舞台になっているので、実在のアーティストの名前が時々出てきて楽しかった。
それにしても韓国人で本名がダリっているのかな?(笑)
カムジャタン屋を経営するチン・ムハクを演じる俳優キム・ミンジェが、「太陽を抱く月」や「怪物」などで有名なヨ・ジングに見えてしまったのはSNAKEPIPEだけかな。(笑)

あらすじには「ラブコメ」と書いてあるけれど、コメディ要素はそんなに強くなかった。
ライバルが出現する「よくあるタイプの」恋愛ドラマだけれど、利権が絡んだために話が少し複雑だったかも。
美術館の経営って大変なんだ、ということがよく分かったよ!

「キム秘書はいったい、なぜ?」でファンになったファン・ボラが、ムハクの秘書として登場していて嬉しかった。
今回はツィギーみたいなショートカットでボーイッシュな雰囲気だったね。
やっぱりファン・ボラ、好きだわ!(笑)

「ライブ~君こそが生きる理由~(原題:라이브 2018年)」は、「3食ごはん」やドラマ「サウンド・オブ・ハート」でお馴染みのイ・グァンスが主役!
そして脚本は「私たちのブルース」のノ・ヒギョン!
この脚本家のドラマをもっと観たいんだよね。

女性で地方大出身というだけで就職先が決まらないジョンオ。
一方、インターンとして働くものの会社がマルチ商法で倒産してしまったサンス。
そんな二人はひょんなことから警察を目指し、熾烈な競争を経て警察学校を卒業。
明るい未来がやってくると思っていたのも束の間、韓国国内で一番忙しいと言われる「ホンイル交番」に配属される。
期待でいっぱいの二人だったが、想像をはるかに超える過酷な仕事に現実と夢の狭間で悩まされる…。(Prime Videoより)

 

真面目な役のグァンスに違和感があるのは、「サウンド・オブ・ハート」が似合い過ぎていたからだろうね。(笑)
「国内で一番忙しい」とあらすじにあったように、毎日のように事件が起こる。
給料は安いのに、酔っぱらいに殴られたり汚物の処理までしなきゃいけないとは散々だよ。
それでも正義感を持って職務を全うしようとする警察官を描いたドラマなんだよね。

グァンス演じるサンスの母親役にヨム・ヘランが出演していたよ!
良い味出してるね!

かなり残酷な事件が続くので、全体的には重たい空気が漂っていたけれど、SNAKEPIPEは続きが気になり惹きつけられたよ。
展開はもちろんのこと、ドラマを盛り上げていたのは音楽!
気になった2曲を載せておこう。

Family of the Yearの「Carry Me」は、とても良いタイミングで流れる曲だったね。
まるでサイモンとガーファンクルみたいな曲調なので、てっきり70年代のバンドかと思いきや、2009年にロサンゼルスで結成されたバンドとは驚き!

少し哀愁を帯びた時に流れたのがこの曲。
Jon Allenの「In Your Light」だって。
ジョンのスペルがPGAゴルフのジョン・ラームと同じだね。(笑)
ジョン・アレンはイギリスのシンガー・ソング・ライターで、2008年のデビューアルバムに収録された「In Your Light」が注目を集めたとのこと。
韓国ドラマでイギリスやアメリカの曲を教えてもらったね!

最後は「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー~(原題:정신병동에도 아침이 와요 2023年)」ね。
精神科医の看護師として働いた経験を持つ漫画家イ・ハラによるウェブトゥーンが原作のドラマとのこと。
「パラサイト」や「私たちのブルース」などで有名なバイプレイヤー、イ・ジョンウンの顔をNetflixの新作コーナーで見かけたのが、ドラマ鑑賞の決め手になったよ。
好きな俳優が出演しているのは嬉しいもんね!
そして「今、私たちの学校は…」のイ・ジェギュが監督しているという。
全力疾走のゾンビが忘れられないドラマだったよね!

内科から精神科に異動してきた心優しい看護師ダウンは、これまでに経験したことのない激務の中、精神病棟で様々な心の痛みを抱える患者たちに出会う。
患者が抱える問題に共に向き合い、苦悩しながらも、周りに支えられながら成長していく。(シネマトゥデイより)

 

ROCKHURRAH RECORDSは未鑑賞だけど「力の強い女 ト・ボンスン(原題:힘쎈여자 도봉순 2017年)」で主役を演じたパク・ボヨンが精神科の看護師ダウンなんだよね。
「力の強い女」は予告を観る限りコメディのようなので、今回の役どころとは随分違うんじゃないかな?

精神科に異動し、徐々に仕事に慣れていくダウンが、ショッキングな出来事をきっかけに自身も心の病気になってしまうとは!
最初から障害を抱えた人物が登場するドラマは観たことがあるけれど、主人公が病んでいく過程を描いているのは初めてかも。
家族や友人、ベテラン看護師イ・ジョンウン演じるソン・ヒョシンなどの支えで回復していく。
職場に復帰すると、また別の問題が発生し、一難去ってまた一難という状態。
実際には、ダウンのように復帰する人は少ないんじゃないかなと予想する。
SNAKEPIPEだったら、再発を恐れて別の職業を選択するだろうなあ。
色々なことを考えさせられるドラマだったよ!

今回は4本のドラマを特集したよ!
「ライブ」や「今日もあなたに太陽を」は社会派のドラマで、見応えあったね。
ドラマ鑑賞は続いているので、備忘録として書いていくよ。
次回をお楽しみに!

映画の殿 第60号 韓国ドラマ編 part15


【文中には登場しなかったけれど、個性的な面々がいたよね!】

SNAKEPIPE WROTE:

約4ヶ月ぶりに更新する「映画の殿 韓国ドラマ編」だよ!
事務所移転があったけれど、ドラマを観る時間は確保していたんだよね。
今回は4本を紹介していこう。

セレブリティ(原題:셀러브리티)」は2023年にNetflixで配信がスタートしたドラマ。
セレブとは全く縁がないROCKHURRAH RECORDSだけれど、観てみることにしたよ。(笑)
あらすじとトレーラーを載せてみよう。

かつては裕福な父の恩恵を受けていたソ・アリは父の死後、クリーニング店を営む母と共に貧しく暮らしている。
現在は化粧品会社で勤務しているが、元同級生のオ・ミネにインフルエンサー仲間のパーティーへ招待される。
やがて、アリは名声のためにインフルエンサー界に足を踏み入れるが、フォロワーの競争力が激しい狂気の世界だった。(Wikipediaより)

主役のソ・アリ演じるパク・ギュヨンは、今まで「サイコだけど大丈夫」や「スイート・ホーム」などで知っていた女優だったけれど、スタイルの良さに驚いた!
そして前回の最後に書いた「悪の華」で院長夫人だった女優が、ソ・アリの母親でクリーニング店を営んでいたよ。
たまたま観たドラマで役柄があまりにも違う場合があって困惑することがあるよね。(笑)

SNSでの話題やインフルエンサーなどにも興味を持たないSNAKEPIPEには、ピンと来ない部分も多かった。
誰かに憧れて、同じ商品を身に着けたいと思うことがないからね。(笑)
大衆のお手本となる人物が、いわゆる広告塔として収入を得るというのは、CFに出演してるのと同じ。
その手段がSNSに変化し、匿名で応援したり誹謗中傷しているところが問題点なんだろうね。
大昔だけど、「NEWS23」のキャスターだった故・筑紫哲也氏が
「インターネットなんて嘘ばっかりだから信用しない」
のような発言をしていた記憶があるよ。
情報の真偽を確かめるのは難しいけれど、うのみにするのは危険だもんね。
そんなことを改めて考えさせてくれたドラマだったよ!

「ブラッドハウンド(原題:사냥개들 2023年)」は、出演者が飲酒運転事故を起こしたために配信が遅れてしまったという「いわくつき」のドラマなんだって?
ドラマ鑑賞中には検索することがないので、初めて知ったよ。
ドラマとか映画では、出演者や制作側の誰か一人にでも問題があると全体に影響出て大変だろうね。
「ブラッドハウンド」では、女優が途中降板してしまい、ストーリーを変えて撮影終了したらしい。
ドラマを鑑賞している時に、「あれ?あの娘はどこ行っちゃったの?」
とROCKHURRAHと話していた疑問が解けたわ。(笑)

借金返済のために貸金業の世界に足を踏み入れたゴヌ、ウジンらが、かつて闇金業者のレジェンドと呼ばれたチェ社長と共に巨大勢力に立ち向かっていく…。
(WOWKOREAより)

ボクサーの2人組が、どんなに凶悪な相手にも拳だけで倒していくところは無謀だけれど、スポーツマン精神に則っていて素晴らしかったね。
2人ともスタントなしでアクションしていたのかな。
悪人役でよく見かけるパク・ソンウン、ここでも残忍な金の亡者で登場!
「空から降る一億の星」での良いお兄さん役があったことなんて忘れちゃうね。(笑)
うまい話なんてあるはずないのに、みんな闇金に騙されちゃうのが、見ていて歯がゆかったよ。
「ブラッドハウンド」は映画「ミッドナイト・ランナー」の監督であるキム・ジュファンの作品だったんだね。
シーズン2の噂もあるようなので、チェックしておこう。

お勧めの韓国ドラマ、と検索すると「キム秘書はいったい、なぜ?(原題:김비서가 왜 그럴까 2018年)」というパク・セロイが主役のドラマが上位に入っている。
ついパク・セロイと言ってしまうけれど、パク・ソジュンのことね。(笑)
どんなドラマなんだろうね?

大企業の副会長であるイ・ヨンジュンは眉目秀麗・頭脳明晰の完璧人間で、筋金入りのナルシスト。
そんな彼を秘書のキム・ミソは9年もの間支えてきた。
しかし、ある日突然ミソが仕事を辞めると宣言。
新たな人生を歩みたいというミソをヨンジュンはあの手この手で引き留めるが……。
(Wikipediaより)

ナルシストの男主人公といえば、「最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜」で、チャおばさんことチャ・スンウォンが演じたトッコ・ジンに原型があるようじゃない?
パク・ソジュンもスタイル抜群なので、スーツ姿が決まっていたよ。
キム秘書役のパク・ミニョンがとても美しくて、こんな女性に秘書を務めてもらいたいと役職がある男性が願っただろうね。(笑)
SNAKEPIPEが気になったのはパク・ミニョンの同僚で副会長付属室課長役のファン・ボラ。
「バガボンド」や「サンガプ屋台」にも出演していたようだけど、「キム秘書は〜」での存在感は抜群でファンになったよ。
ファンのファンって?(笑)

「マスクガール(原題:마스크걸 2023年)」は全7話で、ウェブトゥーンが原作のドラマ。
この画像を見ただけでも怪しげで「面白そう」と感じるよね!
あらすじを書いてみよう。

自分の外見にコンプレックスをもつ会社員が、マスクで顔を隠してインターネットのライブ配信を開始。
だが、次々と降りかかる不幸な出来事により、その人生は思わぬ方向に転がり始める。
(Netflixより)

昼間は普通のOLとして勤務し、夜はマスクをつけてインターネット配信し、人気者になる主人公、キム・モミ。
ナイスボディとダンスには自信があるんだよね。
マスクとウィッグで別人に変身し、二重生活を送るところが面白かった。
一番最初に書いた「セレブレティ」同様、どこの誰か分からない匿名の人物からの称賛でも、キム・モミには励みになったんだろうね。
話は回を重ねるごとに主人公が変わっていく。
マスクガールと関わりになった周りの人々のその後を描いているんだよね。
1話目がショッキングだったので、徐々に失速していく感じがしたのはSNAKEPIPEだけ?
大好きな女優、ヨム・ヘランが出演していて嬉しかったよ!

今回紹介した4本のうち「キム秘書はいったい、なぜ?」以外は、韓国(に限らず?)の闇部分に焦点を当てた社会派のドラマだったね。
ウェブトゥーンが原作のドラマが多いので、漫画も読んでみたくなったよ。
次回の韓国ドラマ特集もお楽しみに!

映画の殿 第59号 韓国ドラマ編 part14

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【ROCKHURRAHがたくさん集めてくれたよ!】

SNAKEPIPE WROTE:

今回の「映画の殿」は韓国ドラマ編!
5つの作品について感想をまとめてみよう。

まずは「離婚弁護士シン・ソンハン(原題:신성한, 이혼 2023年)」から。
「離婚弁護士」と検索すると、天海祐希主演の日本のドラマがヒットしてしまうよ。
日本のドラマはほとんど観たことがないので、どんな内容なのか不明。
「シン・ソンハン」まで書かないとダメだね。(笑)
あらすじとトレイラーはこちら。

つらい出来事をきっかけに、ピアニストから法律家に転身した離婚専門の弁護士。
さまざまな事情を抱えるクライアントのため、型破りな方法で複雑な離婚訴訟に立ち向かう。(NETFLIXより)

離婚専門の弁護士シン・ソンハンを演じるのは、「秘密の森」や「シーシュポス: The Myth」でお馴染みのチョ・スンウ。
ドラマ毎に印象が変わる俳優だね。
今回は元ピアニストという役どころで、コミカルな一面も見せていた。
印象に残ったのは、いつでも行動を共にしているシン・ソンハンの親友2人との仲良しなところ。
弁護士事務所でシン・ソンハンと一緒に働いているチャン・ヒョングン役キム・ソンギュンが面白かった。
近所のラーメン屋の店主が「ラーメンを食べてる姿が素敵!」と惚れてしまうシーンが最高だった。
「あばたもエクボ」状態なので、どんな姿でも「うっとり」するのは分かるけど、ラーメン店主の脳内で麺をすすっているシーンがスローモーションでリフレインされて大笑いしたよ!(笑)
離婚に関するエピソードも興味深かったけれど、男3人の仲良しぶりがとても良かった。

このエリアのクレイジーX(原題:이 구역의 미친 X 2021年)」は、タイトルだけで「何か問題がありそうな人の話だろう」と予想がつくよね。
今の時代は、精神に障害を抱えている人は多いはず。
全く聞いたことがない病名がたくさんあるんだよね。
韓国ドラマでは自閉スペクトラム症の「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」、「サイコだけど大丈夫」やアスペルガー症候群の「ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です」など、障害がある主人公をよく見かけるよ。
「このエリアのクレージーX」はどんな話なんだろうね?

家が隣同士で、かかりつけの精神科医も同じ2人の男女。
関わりをもたずにいる方がお互いのためなのに、なぜか事あるごとに顔を合わせる羽目になり…。(NETFLIXより)

黒いサングラスをかけ、耳に花を飾る女、イ・ミンギョン。
本人にとっては人目を避け、魔除けとして花を身に着けているらしいけれど、傍からみると怪しい女だよ。
演じているのは「花遊記ファユギ」で三蔵法師役だったオ・ヨンソ。
大きなサングラスが良く似合ってるんだよね!
正統派美人女優だけれど、今回のドラマでは強迫性障害のためか、感情を爆発させることが多いエキセントリックな役だったよ。
途中から同居することになる犬がとても可愛いかった!(笑)
チョン・ウ演じる隣人のノ・フィオは憤怒調整障害という怒りを抑えることができない病気の持ち主。
最初は顔を見るのも嫌、というほど嫌い合っていたのに、次第に意識する関係になる。
小さなことで怒りを覚えたり、ガスの元栓を気にするのは、誰にでも経験あるので、いつの間にか主人公の2人に共感し応援していたSNAKEPIPE。
ただ、夜中に笛を吹くのはやめたほうが良いと思ったけどね。(笑)

椿の花咲く頃」「最高の愛」などで主役を勤めているコン・ヒョジンは「ラブコメの女王」や「視聴率女王」の異名を持つ女優なんだよね。
ROCKHURRAH RECORDSもコン・ヒョジンのドラマはいくつも鑑賞していて、好きな女優の一人!
コン・ヒョジンが出演している未鑑賞のドラマが他にないか探していたところ、「主君の太陽(原題:주군의 태양 2013年)」がAmazonプライムで鑑賞できることが分かった。
「最高の愛(2011年)」より2年後のドラマになるんだね。

ケチで傲慢で自己中な社長と、霊視能力がある変わり者の女。
そんな2人を取り巻き次々と起こるさまざまな事件を通じ、次第に2人の距離が縮まっていき・・・。(Filmarksより)

「最高の愛」と同じ、ホン姉妹が脚本を手掛けている。
コン・ヒョジンが主演だから余計かもしれないけれど、最初は男性から厭われて冷たくされていたけれど、最終的には恋愛に発展するという構成が「最高の愛」と同じなんだよね。
相手役の俳優がモデル体型のソ・ジソブで、「最高の愛」の時のチャおばさんを見本にしているんじゃないかな?
髪型までそっくりだったし。
幽霊が出てくるので、ジャンルが「ロマンス、ホラー、コメディ」になっているよ。(笑)
チング 〜愛と友情の絆〜」にも出てきたけれど、何故か「主君の太陽」にも日本の少女漫画「キャンディ♡キャンディ」のエピソードが出てくるんだよね。
「キャンディ♡キャンディ」なんて1970年代の漫画なのに、不思議だよ。
韓国でも人気があったんだろうね。
コン・ヒョジンに期待して鑑賞していたけれど、「最高の愛」のほうが面白かったよ。

「3食ごはん」「韓国No.1を探せ!」といったバラエティ番組や「奈落のマイホーム」で記憶に残る俳優イ・グァンスが主演している「サウンド・オブ・ハート(原題:웹드라마  2016年)」はウェブトゥーンが原作のドラマだという。
韓国では漫画が原作のドラマが多いよね!
左の画像にあるイラストが原作で、ドラマの中にも少し出てきたね。
顔の輪郭が「いびつ」で、絵を見ただけもコメディだと分かるよ。(笑)

とある漫画家が、彼女や家族とともに過ごすおバカな日常を描いたコメディ。(NETFLIXより)

非常に簡単なあらすじと、日本語字幕がないトレイラーしか見つからずスミマセン!
イ・グァンスは漫画家を目指す主人公チェ・ソクがピッタリだった。
ソクの兄ジュンは、「ミセン」でキム代理だったキム・デミョン。
両親や恋人役の俳優陣も、よくもこの「おバカ」なドラマに出演したものだ、と感心してしまう。
お腹を抱えて笑い過ぎて涙を流してしまったSNAKEPIPE。(笑)
卑猥ではなく、汚いほうの「下ネタ」が多いので、そこだけは要注意!
そしてこのドラマのリブート版が放映されていてびっくりしちゃう。
どうしてもう一度ドラマ化しようと思ったのか不思議でならないよ。

最後は「被告人(原題:피고인 2017年)」。
NETFLIXのマイリストにROCKHURRAHが入れてくれていたのに、ずっと鑑賞していなかったんだよね。
NETFLIXでは全26話になっているので、後回しになってしまった。
実際には18話だったようなので、編集されていたのかもしれないね。
たまにブツッと切れて変な終わり方してたもん。

ソウル中央地方検察庁のエース検事ジョンウは、どんな不正や悪も見逃さない熱血漢。
今日も暴力団のボスを逮捕し、華々しく活躍した。
その日、愛娘の誕生日を祝ったあと、幸せな気持ちで眠りについたジョンウ。
ところが目を覚ますと、そこは監獄。
妻と娘を殺した罪で服役していたのだ。
まるで状況が理解できないジョンウ。
彼は4ヶ月間の記憶を失っていた。
いったいなぜ、彼は殺人犯になったのか――?(KnTVより)

肝心な部分の記憶だけが消滅しているところがもどかしかった。
チソン演じる主役のパク・ジョンウが泣いたり叫んだりするだけだったからね。
刑務所同房の人達の交流が生まれて面白くなってくる。
まるで「刑務所のルールブック」のようで微笑ましかったよ。(笑)
みんな良い味出してたからね。
チャ・ソノ、チャ・ミノという双子を一人二役で演じたオム・ギジュンがヒール役に最適!
あれほどまでの悪人顔はなかなかいないだろうね。
「極上リベンジサスペンス」と書いてあるサイトを見たけれど、SNAKEPIPEは途中で少し「まだるっこしい」気分になったよ。
もしかしたらそれは、前述した「ぶつ切り」のせいだったかもしれないね。

タイトル曲が緊張感を煽る重要な役割を果たしていたので、載せてみよう。
耳に残るメロディなんだよね!

今回は5つのドラマを紹介してみたよ。
ジャンルが多岐に渡っていて、面白かったね!
次回をお楽しみに。