SNAKEPIPE SHOWROOM 物件18 泊まってみたいホテル編

20210613 06
【泊まる気満々だった「変なホテル」】

SNAKEPIPE WROTE:

先日ROCKHURRAHの故郷である北九州に帰省したことを「大人社会科見学—TOTOミュージアム—」で書いたよね。
小倉や博多に滞在していた時には、ホテルを転々としたROCKHURRAH RECORDS。
最近は旅行をしていなかったので、久しぶりの外泊になったんだよね。
明日はどのホテルにしようか、とネット検索する。
コロナの影響なのか、どのホテルもプライスダウンしていたみたい。
博多でのホテル選びの時、ROCKHURRAHが「ここはどう?」と提案してきたのが、ロボットが従業員になっている「変なホテル」だった。 
何かしらの情報番組で、そんなホテルがあることは知っていたSNAKEPIPE。
すっかり乗り気になったけれど、活動拠点である天神から少し遠いため、断念する。
フロントが非接触というだけで、室内には特別な仕掛けがあるわけではないんだよね。(笑)

今回のSNAKEPIPE SHOWROOMは、世界中の素敵なホテルの中から、SNAKEPIPEが泊まってみたいところを紹介しよう。
SNAKEPIPEの好みなので、リッチでゴージャスではなく、ビザール要素が含まれてるのは間違いない。(笑)
 
最初に紹介するのは、1958年のブリュッセル万国博覧会のために建設されたモニュメントであるアトミウムだよ!
鉄の結晶構造(体心立方格子構造)を1650億倍に拡大したという建築は、今観ても斬新でカッコ良いよね。
アンドレ・ワーテルケインという建築家の手によるものとのことだけど、例えばブラジルのオスカー・ニーマイヤーも1950年代に素晴らしい作品をたくさん設計してるんだよね。
1950年代の建築物を探す企画もしようかな。(笑)

そしてこのアトミウム、美術館やレストランといった施設があるそうだけど、なんと子供用の宿泊施設にもなっているそうで。
小学生だけ、というのは教育の一環のためらしいけど、大人だって泊まりたいよね!
お値段は€25(日本円で約3,300円)から、とのこと。
子供だと言い張って予約してみようか?(笑)

続いても球体が出てくるよ。
パナマのソベラニア国立公園にあるキャノピータワーは、元々麻薬戦争のためにパナマ運河を管理する目的でアメリカが建設したレーダータワーだったという。
現在はバードウォッチングや熱帯雨林を体験できる場所になっているんだって。
バードウォッチングと聞くと一番最初に思い浮かぶのは、鳥飼否宇先生の著作に出てくるトビさんだよね!
きっとトビさんも定期的にキャノピータワーに通っているに違いないよ。(笑)
一泊$116(日本円で約12,700円)だって。
この上ないポイントらしいので、ウォッチャーにとってはお手頃かもね?

以前から気付いていたんだけど、SNAKEPIPEは丸い形をした建造物に興味があるみたいなんだよね。
何故か円形の建物を選んでしまう傾向があって。
しかもシルバー色でピカピカ光っているとなれば、垂涎モノ!(笑)
ニュージーランド、クライスト・チャーチにあるサイロ・ステイは、SNAKEPIPEの好みそのものだよね。
穀物貯蔵用サイロを改造してホテルにしているだけではなく、環境問題にも取り組んだエコな設計なんだって。
キッチンまで完備されているので、食材を調達すれば自分でも調理可能とは嬉しいね!
お値段は$132(約14,500円)とは、あまりエコじゃないかも?(笑)

次は精神世界を見つめ直す旅にしてみようか。 
60年代のヒッピー文化は、ベトナム戦争と関わりがあって、閉塞感からの開放が根底にあったようだよね。
そうした状況を知らなくても、サイケデリック・アートだったり映画、音楽や文学などで60年代に興味を持つ人も多いはず。
SNAKEPIPEも好きなんだよね!
そんな60年代愛好家(?)が楽しめるのが、フランスのラオンレタップにあるミュージアモーテルだよ!
1960年代に「未来のユートピア」をコンセプトに構築されたというコンクリートのコテージは、「ポップ・アート・ルーム」や「ヴィンテージ・ルーム」など部屋ごとに別の装飾がされているという。
お値段は$77(約8,400円)とのこと。
どの部屋に泊まるのか迷いそうだよね!
それにしてもこのホテルがアメリカじゃなくてフランスにある、というのがビックリだよ。

最後はこちら。
チェコ共和国リベレツのホテル・イェシュチェトは、標高1,012mにあるという。
まるでSF映画のセットのような建物は、建築家カレル・フバチェクにより1966年から1973年の間に建設されたという。
このホテルには、頂上行きのケーブルカーに乗る必要があるので、悪天候の時にはたどり着けない可能性もあるとか。
運良く宿泊できたなら、室内やレストランから絶景が楽しめるという。
一泊$46(約5,000円)とは思えない高級感があるホテルだよ!
チェコに行った時には是非泊まりたいよね。

今回はSNAKEPIPEが泊まってみたいホテルを選んでみたよ!
他にも、たくさんの気になるホテルがあるので、第2回も書いてみたいと思う。
次回をお楽しみに!(笑) 

ライゾマティクス_マルティプレックス 鑑賞

20210606 01
【相変わらずの構図でスミマセン】

SNAKEPIPE WROTE:

2021年4月に東京都現代美術館で鑑賞した「マーク・マンダースの不在」の感想を書いたSNAKEPIPE。
「素晴らしい展覧会なので、ROCKHURRAHと一緒にもう一度鑑賞しよう!」という文章で締めくくったのだけれど、その直後に美術館は緊急事態宣言により閉館となってしまう。
例えば松濤美術館のフランシス・ベーコン展などは「臨時休館の再延長とフランシス・ベーコン展閉幕」となってしまった中、東京都現代美術館は6月1日から完全予約制で開館されることになった。
これは急いで行かなければ!
早速ROCKHURRAHが近い日付の予約をしてくれる。
せっかくなのでマンダース展と同時開催している「ライゾマティクス展」も行くことにする。
実は「ライゾマティクス」について全然知らないんだけどね。(笑)

どうやら「ライゾマティクス」は4月にNHKの「日曜美術館」で取り上げられたせいもあってか、人気の展覧会のため時間指定をする必要があるらしい。
早い時間を指定し、美術館に向かう。
前日は暴風雨が吹き荒れ、少し歩いただけでずぶ濡れになる悪天候だったけれど、日頃の行いが良いため展覧会鑑賞の日は良い天気に恵まれたROCKHURRAH RECORDS。
雨男のROCKHURRAHのパワー不足のせいかもね?(笑)
マンダース展の時間指定はないので、最初に「ライゾマティクス展」を鑑賞することにしよう。

まずは東京都現代美術館のサイト内にあった動画を載せておこうか。
「ライゾマティクス」とは一体何者?というのがわかるかも。
というより、この動画で展覧会の概要が分かるかもよ?(笑)

では会場に入ってみよう。
最初にお目見えしたのが、巨大なスクリーンに映し出される「ライゾマティクス」のオリジナルロゴと地下茎の映像だよ。
「ライゾマティクス」が、複数人でメディア・アートを構築する集団だと知る。
1976年東京生まれの真鍋大度が代表となり、2006年に「株式会社ライゾマティクス」を設立し、今年が15周年だという。
プログラマーや研究者などを含む団体の総称が「ライゾマティクス」と聞くと、今まで知っていたアートの形態と大きくかけ離れていることが分かる。
チームで作るプロジェクトなんだね。

今回の展覧会名にもなっている「マルティプレックス」という作品が素晴らしかった。
会場についた時には、画像左上のようなカウントダウン映像だけが流れていて、これから一体何が始まるのか全く不明。
カウントがゼロになるまで待っていると、イベントが始まった。
プロジェクション・マッピングのような 映像の投影と音響が入る。
そのうち5つの立方体が動き始める。
プログラミングされて動いていることは分かるのに、立方体自身が意思を持っているような錯覚に陥る。
鑑賞後ROCKHURRAHと話したのは、例えば「2001年宇宙の旅」のHALや「攻殻機動隊」のタチコマのように話すことができる機械とは違い、「マルティプレックス」の立方体は、純粋な無機物なのに感情移入しそうになるところが新しいということ。
今回の展示で一番面白かったよ!
本来はこうした作品の場合、動画でお伝えしたいところだけど、動画撮影禁止だったため、静止画で紹介することになったのが残念。
上に載せた会場の動画では、全く別のバージョンに見える「マルティプレックス」が紹介されているので、様々なパターンがあるのかもしれないね?

もう一つ「particles」という大掛かりな作品があった。
こちらも「マルティプレックス」同様、カウントダウンから始まるみたい。
またもやゼロになるまで待つことにする。
この会場には椅子が用意されていたので、ROCKHURRAHと座って待つ。
イベントが開始されるまでの時間が長く感じられ、せっかちなSNAKEPIPEは少しジリジリしてしまった。(笑)

ようやくイベントが開始される。
レールを動き回るボールに光が当たり、小宇宙のような空間になる。
ボールはまるで線香花火の火球(先の火種部分)のように見えて、儚い雰囲気だった。
「particles」のオリジナルは2011年で、今回は2021年版として発表された作品とのことだけど、10年前との違いはどこだったんだろう。
まばゆい光が美しかったよ!

最後に今回の展覧会で使用されているシステムやデータの展示があった。
会場内での人の動きをスキャンしたり、数値化している様子が分かる。
「ライゾマティクス」が行っているメディア・アートは、最近よく鑑賞する形態なんだよね。
例えば2019年12月の「未来と芸術展」で観たアウチの「データモノリス」や2021年3月の「2021年宇宙の旅 モノリス_ウイルスとしての記憶、そしてニュー・ダーク・エイジの彼方へ」展など、似た印象の展覧会だったと思う。
人間の動きや脳の活動を符号化し解読するプロジェクトなど、アートと研究が、それぞれの境界を超えて開発されているのは興味深いよね。
アニメやSF小説の世界が現実味を帯びているみたいだから。
今回は「ライゾマティクス」の初大規模個展とのことだけど、SNAKEPIPEには少し物足りなかったかも。
それでも日本でのメディア・アートの世界を知ることができたので、行って良かった展覧会だよ! 

大人社会科見学—TOTOミュージアム—

20210530 01
【TOTOミュージアムの外観を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

2018年11月4日以来、約2年半ぶりにブログの更新をしなかった先週のこと。
実は「やんごとなき」理由により、ROCKHURRAHの故郷である北九州に帰省してたんだよね。
北九州に上陸するのは、2016年2月以来になるので、およそ5年の月日が経過していることになる。
観光目的の場合には、ネットカフェなどを利用してブログの更新もできたのかもしれない。
残念ながら、今回の帰省では、そんな時間を作ることが難しかったんだよね。

それでもなんとか「ROCKHURRAH RECORDSらしさ」を取り戻そうと、訪れたのが「TOTOミュージアム」!
なんで北九州にTOTOなの?と思ったSNAKEPIPEに
「TOTOの本社があるからだよ」
とあっけなく答えるROCKHURRAH。
日本のトイレといえばTOTOだよね?
北九州の小倉が本拠地とは知らなかった!
なんとROCKHURRAHは、高校時代にTOTO本社横を毎日バスで通っていたんだって。
TOTOミュージアムができたのは2007年のことらしいので、当然のようにROCKHURRAHも初めての訪問になるんだね。

ミュージアムに連れて行ってくれたのは、ROCKHURRAHのお兄さん夫妻。
美味しいランチを頂いた後、一緒にミュージアムに行くことになった。
皆さん小倉っ子(笑)で、もちろんTOTOミュージアムの存在は知っているのに、訪れるのは初めてとのこと。
意外とそういうものかもしれないね?

早速ミュージアムの中に入ってみよう。
1Fはショールームになっていて、ミュージアムは2Fだった。
エレベーターを上がってすぐにミュージアム・ショップがある。
SNAKEPIPEはショップに期待をしていて、面白い物があったら購入したいとワクワクしてたんだよね。
一通り見て回ったけれど、残念ながら琴線に触れる逸品は見当たらず、、、。
北九州市の環境マスコットキャラクター「ていたん」のトイレットペーパーには、少し心が揺れたけれど、持って帰るのも大変だしね。(笑)

ミュージアムは最初にTOTOの歴代便器の展示があった。
画像は1927年に日本で最初に商品化されたサイホンゼット式腰掛け便器だって。
木製の便座のフォルムが素晴らしいよね!
この高級便器は、国会議事堂などに設置されたという。
歴史を感じるよね。

TOTOといえば、ウォシュレット!
初代ウォシュレットの展示もあったよ。 
1980年にウォシュレットが発売され、CMが話題になったっけ。

戸川純が出てたんだよね。
とても懐かしい。(笑)
ミュージアムでも、このCMが流れていたよ。

TOTOは元々東洋陶器という会社名だったことを思い出せば不思議ではないんだけど、ミュージアムには陶器の展示もあったんだよね。 
その陶器類が素晴らしくて、「うひょー」とか「ひー」などと奇声を発しながら鑑賞するSNAKEPIPE。
ROCKHURRAHは慣れているけど、もしかしたらお兄さん夫妻は呆れていたかも?
画像は1940年(昭和15年)頃のティーセットだって。
蒔絵付けと吹き絵付けに白抜き金手描き、と説明されている。
色合いの美しさに目を奪われたよ。

こちらは朱赤に鶴が描かれているティーセット。
赤と白に鶴、という非常におめでたい雰囲気だよね。
和洋折衷を具現化していて、販売されていたら欲しくなってしまう逸品だよ! 
こちらも1940年(昭和15年)頃の商品だというので、当時の美的感覚が高かったことが分かるね。
一体どんな人が使っていたのか気になっちゃうよ。(笑)

続いては「化粧台アイテム」と表示されていた陶器だよ。
ご婦人がお化粧をする時に使用したであろう、陶器なんだけど?
壺っぽいものから香炉のように見える物まであって、どうやって使っていたのか不思議だよ。
もっとも注目してしまうのは、手前にある人の手を中央に立てた小皿ね!
指輪やネックレスをかけておくための物かな、と想像する。
大正時代に制作されたという陶器類も見事で、手の皿は本当に復刻して欲しいと思ったよ!

家庭の水回りから出るCO2を50%削減できる商品の提供を目指すキャンペーン「TOTO GREEN CHALLENGE」の宣伝企画として制作されたのが、バイオ燃料で走る「トイレバイク ネオ」。
実際に走るキャンペーンも行ったらしいけど、便座に座っての運転は大変だっただろうね。(笑)
その「トイレバイク ネオ」が展示されていたので撮影してみたよ。
試しに座ってみたかったなあ。(笑)

TOTOミュージアムは展示室が3つに分かれていて、続いて第二展示室に入る。
そこで興奮したのがこのミニチュアセット!
カタログに載っている製品をお客さんに確認してもらうために、ミニチュアで制作したものだという。
ショールームがなかったから、というのが理由のようだけど、小さくして営業に使うというアイディアが素晴らしいよね!
精巧に作られた小さい物は欲しくなっちゃう。(笑)
特に何をするわけでもないけど、コレクションしたくなるよ。
こういう物をミュージアム・ショップで販売してほしかったなあ!

歴代の便器の展示で素晴らしかったのが、画像のこちら。 
陶器に草花を描いてあって素敵なんだよね。
元々は木製だった物を衛生面と耐久性の問題を解消させるため、陶器製品が主流になったと説明されているよ。
現在の白い便器がそっけなく見えてしまうほど、絵柄付きは新鮮に映るよね。
「すごい」「キレイ」と大絶賛した後に「他社品」 と書いてあることに気付く。
なんと、TOTO製品じゃなかったとはね!(笑)

第三展示室だったように記憶しているけれど、青い光が出る、まるで稲妻のようなシャワーがあったんだよね。
詳しい説明を記録してこなかったので、商品名や青い光の正体について書けないことがもどかしい。
光に驚いてしまい、ROCKHURRAHが動画撮影したことで安心してしまったことが原因ね。(笑)
その動画がこちら。

このシャワー、浴びてみたい?

TOTOミュージアムの中のお客様用トイレがどんなことになっているのか、気になっていたSNAKEPIPE。
画像が女子トイレの様子なんだけど、いたって普通なんだよね。(笑)
便器のほうも、特にこれといった特徴はなく、期待が裏切られてしまった。
ここでしか体験できなかったり、ペイントされてる便器を見せてくれたりなど、趣向を凝らしたトイレかもしれない、と勝手にワクワクしてしまったSNAKEPIPEが悪いんだけどね。
ちなみに男子トイレは、もう少しオシャレだったとROCKHURRAHから報告があったよ。
写真を撮るのは忘れたらしいので、比較ができなくて残念!

トイレ内部はシンプルだったけれど、ミュージアムの建築にも見どころがあったんだよね。
数々の受賞をしている建築物、と調べて知ったよ。
楕円形を基調とした建物の形もユニークで、最初は「上から見たら便器になってるかも?」と皆で話していたんだよね。(笑)
展示も全体的にゆったりとしていて、画像のような中庭もあったよ。
ガラスに水滴のような3つの模様があるところに注目!
TOTOは「水と地球の、あしたのために」 というスローガンを掲げているので、水の大切さをこうした装飾からも発信したいのかもしれないね。
ROCKHURRAHが気付いて、撮影してくれたよ! 

小倉っ子のお兄さん夫妻も「行って良かった!」と喜んでいたTOTOミュージアム。
日本のトイレの清潔さは、恐らく世界一なんじゃないかと思うよ。
1970年代からの変化についてパネルが展示されているのをみると、 公衆トイレのめざましい進歩が分かったね。
確かに昔はこんなだった、と改めて思い出したり。(笑)
日本の衛生面を支えている世界的な企業である、TOTOの企業努力を知ることができたよ。
今回の大人社会見学も大成功だね!(笑)

収集狂時代 第19巻 高額アート編#04

20210516 07
【2020年オークションでの販売金額第一位のベーコンさん】

SNAKEPIPE WROTE:

楽しみにしていた展覧会鑑賞が、緊急事態宣言の延長により叶わなくなってしまった。
感染拡大防止のためだから仕方がないけれど、残念な気持ちでいっぱいだよ。
会期が延長されるかどうかは今のところ不明だけど、二度とお目にかかれない作品もあるのかもしれないね。
こんな時はネットで鑑賞欲(?)を満たすことにしよう。

2020年1月に書いた「収集狂時代 第14巻 高額アート編#03」 は、2019年のランキングを特集していたんだよね。
今回は2020年のランキングを紹介していこう!

15位はゲルハルト・リヒター、14位はホアン・ミロの作品がランクイン。
リヒターの作品を約30億円で購入したのは、日本のポーラ美術館だって!
箱根に行ったら鑑賞できるとは、嬉しいね。(笑)
13位に入ったのが、 アメリカ人の画家であるクリフォード・スティル1947年の作品で、左の画像「PH-144 (1947-Y-NO.1)」。
落札金額は$28.7 million、日本円で約31億1,800万円!
こんなにアートに興味があるSNAKEPIPEなのに、クリフォード・スティルの名前を初めて知ったよ。
とても好きな作風で、他の作品も観てみたいね。
作品名を記号のように付けるセンスも素敵。
調べていたら、ZOZO前社長の前澤氏もクリフォード・スティルの作品を27億円で購入しているとか?
クリフォード・スティルの作品のほとんどは、コロラド州デンバーにあるクリフォード・スティル美術館に所蔵されているというので、いつか大規模展覧会を日本で開催して欲しいよ!

12位はピカソ、11位はバーネット・ニューマンなので、高額ランキング常連さんが続いているね。
ベスト10入りしたのが、アメリカ人のブライス・マーデン。
右の画像の「Complements」という作品が$30.9 million、日本円で約33億7,800万円!
クリフォード・スティルに続き、またもやSNAKEPIPEが知らないアーティストが登場したよ。
調べてみると、当初マーデンはミニマリズムの影響を受けていたらしい。
1980年半ばからは、カリグラフィー、特に中国の書からの影響を受けた作品制作を行っているとか。
筆順や右上から左下に進行する規則を独自に設定しているんだって。
そうしたパフォーマンスも含めてアート作品なんだね。

9位はマーク・ロスコ。
川村記念美術館のロスコ・ルームはいつ再開されるのか?
企画展と併せて鑑賞したいなあ。
8位はティラノサウルス・レックスの化石「Stan」がランクイン。
以前ドキュメンタリー番組で、ティラノサウルス・レックス「Sue」の化石が高額取引される様子を観たことがあるよ。
「Stan」は「Sue」を上回る34億9,800万円の値がついたという。
そして7位は画像を載せたSanyuこと常玉がランクイン!
「Quatre Nus」の落札価格は、日本円で約36億4,000万円だって。
常玉はフランスのモンパルナスで活躍した中国人画家なんだよね。
SNAKEPIPEのうっすらとした記憶では、2014年8月の「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」で、常玉の作品を鑑賞したような?
もう一度あの展覧会に行って確認したいよ!(笑)

6位はアメリカ人アーティスト、サイ・トゥオンブリーの「Untitled (Bolsena) 」だって。
サイ・トゥオンブリーは、1953年に暗号制作者としてアメリカ陸軍に配属された経験が、のちの活動に影響を与え、カリグラフィ的な作品が有名な画家として知られているという。
作品の落札価格は、日本円で約42億3,000万円だって。
ついに40億を超えたね!(笑)

5位はデヴィッド・ホックニーで、4位が中国人の画家、レン・レンファの左の作品が75分という非常に長い入札の末、落札されたという。
細長い作品なので小さくなってしまったけれど、実際の長さは2mだって。
「Five Drunken Princes Returning on Horseback」(馬に乗って戻ってきた5人の酔った王子)は、700年前の作品だという。 
日本でいえば、鎌倉時代とか室町時代の作品がオークションにかけられたという感じだね。
落札価格は、日本円で約45億7,000万円で、上海の私立龍美術館が購入したという。
100回以上の入札が行われたというから、価格がどんどん釣り上がったんだろうね!

3位はロイ・リキテンスタインで、1610年に描かれた左の画像、中国の古典絵画が2位にランクイン!
Wu Bin(ウ・ビン)の作品「Ten Views of Lingbi Rock」(霊壁岩10の景色)は、最も高価な中国絵画と書になったという。
関係ないけど、韓国ドラマ「トッケビ」に出てきた死神の偽名がウビンだったよね?(笑)
右の画像が部分をアップにしたところね。
古代中国では、奇妙で素晴らしい石は、その美しさ、そして宇宙の根底にある隠された構造の反映として評価されてたという。
ウ・ビンの「霊壁岩10の景色」は、安徽省霊壁の有名な1つの石を10の異なる方角から観た構成になっているらしい。
アメリカ人収集家が落札したというけれど、何故か価格が$73.4 million–$78.4 million、日本円で約80億2,500万〜85億7,200万と記載されてるんだよね。
5億円の違いは大きいよ!
結局はいくらだったんだろうね?(笑)

そして1位はトップに載せた我らが(?)ベーコンさんの作品で、$84.5 million、日本円で約92億3,900万円だって! 
これでもベーコンさんの作品の価格としては3番というから、驚いちゃうよね。(笑)
ベーコンさんの作品を松濤美術館で観る予定だったのになあ!
来月行かれるかどうか?

今回特集した高額ランキング、SNAKEPIPEがあまり知らないアーティストが入っていて、新鮮だったよ。
SNAKEPIPEが無知なだけなんだろうけど。(笑)
来年はどんなランキングになっているのか、とても楽しみだね!