思い出のサマリー・ビート 2018

【アズテック・カメラのプロモーション・ビデオ】

SNAKEPIPE WROTE:

いよいよ2018年も終わりが近づいているね。
いつの間にか12月に入り、クリスマス関連商品を目にするようになったかと思っていたら、もう年末!
毎年のことだけど、年々そのスピードが速くなっているように感じるのは歳のせいか?(笑)

一年を振り返る企画「ベスト・オブ20XX」と題して、印象に残った出来事を綴ったのは2014年まで。
2015年以降は、特にこれといった事がなかったようで、「ベスト」とは名付けずに総まとめのようなブログを書いているROCKHURRAH RECORDS。

そして今年もまた同様だけれど、一年を振り返る企画にしてみよう。
タイトルは「今年一年を振り返って」では、あまりに単刀直入過ぎて能がない。
80年代に流行った曲をもじって付けたいと考え、思いついたのがアズテック・カメラの「思い出のサニー・ビート」!
そのまんまではパクリにしかならないため、「まとめ」を意味するサマリーを採用してみた。
「思い出のサマリー・ビート」でどうだ!(笑)
なんとなくROCKHURRAH RECORDSっぽくなったよね?
ちなみにROCKHURRAH RECORDS ONLINESHOPでは「品切れ」だよ!

2018年1月、ROCKHURRAH RECORDSはインフルエンザの攻撃に見舞われてしまう。
昨年より習慣にしている早朝ウォーキングの際、ROCKHURRAHの体調が急変したのだ。
その時点ではまさかインフルエンザとは思わず、翌日になっても具合が悪い状態が続いたため病院に行き、検査により発覚したのだった。
ROCKHURRAHが罹患したということは、SNAKEPIPEも危ないのでは?
念のため病院で検査を受けると、まんまとインフルエンザに侵されているじゃないの!
そして2人揃って仲良く(?)高熱にうなされたのである。
約1週間でインフルエンザ・ウイルスとは「バイバイ」できたけれど、体力の無さには自信があるSNAKEPIPE。(ん?)
2月にはデヴィッド・リンチのドキュメンタリー映画「アート・ライフ」を鑑賞することができたけれど、ずっとインフルエンザの後遺症に悩まされていたっけ。
2月下旬には大ファンの作家、鳥飼否宇先生より青山で開催されている会田誠展の情報を頂き、鑑賞することができた。ようやく平常の体力を回復した頃だったね。
見逃していた「レアンドロ・エルリッヒ展」に行ったのは3月。
3月下旬には恒例のお花見に出かけ、同日、ワタリウム美術館で「マイク・ケリー展」を鑑賞したなあ。
今でも「トレイン・ダンス」は真似して踊りたくなるもんね!(笑)

4月に入って鳥飼先生の新作「隠蔽人類」が発売され、小躍りする。
好き好きアーツ!#50 鳥飼否宇 part20−隠蔽人類−」として感想をまとめさせて頂き、鳥飼先生よりコメントを頂戴しちゃったんだよね!
鳥飼先生の作品を再読するシリーズ「トリカイズム宣言」の続きを書きたいのに、書けないんだよ。
全部書いてしまうと新作を待つだけになってしまうから。
こういう心境って説明するのが難しいんだよね!

5月、ROCKHURRAHが軽いギックリ腰になってしまう。
一歩も歩けないほどの重症ではないため、余計に完治まで時間がかかってしまったようだ。
良くなったと思った翌日はまた悪化するといったような状態が続く。
痛みを忘れるようになったのはおよそ3ヶ月後の8月のこと。
元通りに動けるようになって良かった!
腰を痛めると生活に支障をきたすことを改めて認識したSNAKEPIPE。
本当に気を付けないとね!

ずっと何年も言い続けていることだけれど、ROCKHURRAH RECORDSは大の夏嫌い。
あゝそれなのに それなのに! 
ROCKHURRAHは7月生まれなんだよね。
冬物が好きなROCKHURRAHに、プレゼントを選ぶことの難しさったら。 
季節柄洋服をチョイスすることは困難なため、靴を選ぶことが多くなってしまう。
今年もまたもや靴だったよ。(笑) 
元来家に引きこもることが好きなROCKHURRAH RECORDSは、夏になると余計に外に出なくなったね。
休日は専ら映画鑑賞をして過ごしていたっけ。

徐々に暑さが収まってきた頃、ようやく外に出る気力が湧いてきた。
「映画を捨てよ町へ出よう」ってとこか。(笑) 
数年前からの「違う土地への憧れ」を実現させるため、 事務所移転計画実現に向けて歩き始めたのである。
具体的には候補地を絞り込んで、実際に歩いてみること。
生活に必要とされる店舗等の下調べを行ったのである。
2010年1月に書いた「六波羅家晩飯品書特集」 などにもあるように、ROCKHURRAHもSNAKEPIPEも意外なことに料理をマメに作るタイプ!
そのため近所に食材を調達できるスーパー・マーケットが必須なんだよね。(笑)
ロック・ミリタリー系の2人が、買い物かご持って食材選んでいるのは不思議な光景だけれど、事務所移転に関する第一条件はスーパーといっても過言ではないよ。
秋の終わり頃、ようやく理想的な土地での物件に巡り合うことができたのはラッキーだったね!

2018年後半の出来事は事務所移転に関すること一色だね!
引越し業者から驚かれてしまうほどの荷物を持つROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
整理整頓は苦痛の種なのである。
そのせいでなかなか移転に踏み切れなかったんだよね。
今回は重い腰を上げて、2人でかなり頑張って荷物をまとめ上げたよ!
移転前の1週間は、本当に辛かったなあ。(笑)
そのおかげで、年末の大掃除がスキップできるのは良かったよ。

頑張り過ぎたせいか、SNAKEPIPEも軽いギックリ腰になってしまった。
5月のROCKHURRAHの辛さを知っているのにね!
こんなところまでお揃いになってしまったよ。(笑)
ギックリ腰は以前安静に寝ていることが治療の第一歩だったように記憶しているけれど、最近では通常通りに動くことが完治への近道とされていることを知り驚く。
腰を固まらせないということみたいだけど、根本から考え方が変わっているとはね!
今ではようやく普段通りに動くことができるようになったので、無事にお正月を迎えられそうで安心している。

来年の年末も、恐らく「一年の振り返り」記事を書くだろうと予想する。
特出する出来事をたくさん作って、カラフルな年にしたいものだ。
皆様、どうぞ良いお年を!
来年もよろしくお願いいたします。 

収集狂時代 第11巻 高額人形編

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【SNAKEPIPEだったらハンス・ベルメールの人形が欲しいな!】

今年も早いもので、来週はクリスマスだよ!
プレゼント選びって難しいよね?
毎年悩む事柄なのに、今年はROCKHURRAHと欲しい物を交換し合えて一安心。(笑) 

子供の頃は本当にサンタクロースがいると信じていて、真剣に欲しい物が手に入るよう祈ったものだ。
SNAKEPIPEの願いが叶ったことは一度もなかったなあ。
その時に欲しかった物なので、今となっては思い出せないけどね。(笑)
リカちゃん人形も欲しかったアイテムのひとつだったかもしれない。
女の子は「おままごと」遊びが好きだし、皆が持っている人形だったせいかもしれない。

今から2週前、2018年11月の記事「SNAKEPIPE SHOWROOM 物件15」では、バービー人形コレクターの方を紹介したよね。
昔は子供専用のアイテムだった人形やフィギュアは、いつの間にかコレクターズ・アイテムになっている。
大人が夢中になって収集していても、ちっとも変な目で見られない時代になっているんだよね。
大人の幼児化(未成熟化)がより一層未婚率や少子化にも影響を与えているのではないか、と思うSNAKEPIPE。
自分のことは棚に上げて、あんまり人のことは言えないけど!(笑)

今回はコレクターズ・アイテムである人形の、高額ランキングを発表しようかな。
人形といってもあなどれないんだよね、これが!(笑)

G.I.ジョーは、米国ハズブロ社が1964年から販売しているアクション・フィギュアで、名前の由来は1945年の映画「G・I・ジョウ (原題:The Story of G.I. Joe)」だという。
そんなG.I.ジョーのフィギュアの中での高額品がプロトタイプのこちら。
販売前の試作品なので、制作年は1963年。
着ているジャケットはM43がモデルなのか?
などとつい、ミリタリー・ジャケットとなると調べてしまうね。(笑)
G.I.ジョーのファースト・モデルは2003年に$200,000で落札されたという。
現在のレートで換算すると、日本円で約2260万円!
最初から2千万超えだよ。
これから先がどうなるのかドキドキするね。(笑)

前述したバービー人形狂のバービー・マンでもこのタイプは持っていないんじゃないかな?
ジュエリー・デザイナーであるStefano Canturiによってゴージャスに着飾っているバービーなんだよね。
ネックレスとして使用されているオーストラリア・ピンク・ダイヤモンド、合計なんと3カラット!
その付加価値のためバービー人形のお値段はなんと$302,000、日本円で約3620万円!
中古マンションくらいなら軽く購入できてしまう金額だよね。
そんな高額バービーちゃん、値段を聞いてから画像に目をやると、気高さを感じてしまうよ。
「高飛車じゃなくて、本当に高いのよ私!」
とでも言いたげなリッチでゴージャスな雰囲気を醸し出してるよね。
バービー界のセレブレティだわ、ほんと。(笑) 

このクマちゃんはどこかで見たような?
2016年10月の記事「収集狂時代 第6巻 Louis Vuitton編」に登場してるんだね。
またもや「収集狂時代」でお目にかかることになるとは思っていなかったよ。
高額アイテムだから仕方ないかな。
ドイツの最高級ぬいぐるみブランド「シュタイフ」の手によるテディベアは、リアルファーで装いダイアモンドとサファイアでできた目を輝かせているんだよね。
金額$2.1 million、日本円にして約2億3800万円也!
以前も驚いたけど、改めて確認すると億超えのぬいぐるみって想像つかないよ。
現在は韓国の済州にあるテディベア・ミュージアムに展示されているらしい。
いくら大金持ちだとしても、ここまでの高額品を「おままごと」用に買い与えることはないよね。(笑)

続いて第2位はこちら!
子犬を連れた少女なんだけど、なんでこの人形が高額なんだろうね?
SNAKEPIPEは犬が大好きなんだけど、この犬にはちっともかわいらしさを感じないよ。
アレキサンダー・エロイーズ夫人という人形デザイナーが5体のみ制作したという、特別バージョンのようだね。
スワロフスキーのクリスタル、キャサリン・バウマンのアクセサリー、オスカー・デ・ラ・レンタの毛皮、クリスチャン・ディオールの服を着用させたというから、幼女なのに豪華絢爛だよね。
画像だとどこにあるのか分からないけど、9カラットのダイヤも着用しているらしいよ。
お値段なんと$5 million、日本円で約5億6700万円!
えー!なんでーーー!
「非常に裕福な人だけがこの人形に興味を示すでしょう」
と書かれていたので、リッチな人はこの人形を欲しいと思うのかもしれないね?(笑)

堂々の第1位はこれ!
L’Oiseleur(読めん)という名前を持った約1.2mのオートマタなんだよね。
フランス語で「鳥の訓練士」という意味なんだって。
ちなみにオートマタとは、機械仕掛けで何かしらの動きをする西洋からくり人形のこと。
この人形ではないけれど、2013年に行った伊豆旅行の際、野坂オートマタ美術館で様々な人形を鑑賞して驚嘆したことを思い出す。
20世紀初頭にあんなに精巧なからくり人形が作成されていたなんてね!
世界で一番お値段が高い人形は、Christian Bailly というオートマタのエキスパートが15,000時間を要して制作した、という触れ込みだよ。
15,000時間というのは計算すると約1年7ヶ月のことね。(笑)

通常のオートマタがどれくらいの制作期間をもって完成するのかを知らないけれど、エキスパートが2年弱をかけたのには、どんな仕掛けがあるんだろう?
2,340ものパーツによって組み合わされたL’Oiseleurは、スプリング駆動の歯車によって動きを与えられるという。
人形は右手にフルート、左手と肩には鳥を乗せてるんだよね。

ゴールデン・キーを叩くとジョルジュ・ビゼーの曲「Marche des Rois」をフルートで演奏するらしい。
それに合わせて鳥が羽ばたいたり、くちばしを開閉したり頭を回したりする仕掛けがあるみたいだね。
動いているところを鑑賞したかったけれど、YouTubeに動画を発見することはできなかったよ。

さてさて気になるお値段は?
$6.25 million、日本円で約7億1000万円!!!!
な、ななおくえんーーー!
うひゃー、ついにここまできたかっ!(笑)
これは是非とも野坂オートマタ美術館に買い取って頂いて、動いているところを実際に目にしたいものだね。

今回の人形ランキング、正直なところ画像で見ただけでは何故高額なのか、分かりづらかったように思う。
ダイヤモンドなどを着用したために高額なったというと、人形そのものが評価されたわけではないことになるしね?
たかが人形、されど人形!(笑)
愛玩用や鑑賞用である人形に、ここまで熱い情熱を持つ人がいるということに驚くと同時に、共感する。
これはもちろん人形を対象とした話だけではなく、アート全般に言えることだと思う。
ROCKHURRAH RECORDSももっと頑張らないとね!(笑)

SNAKEPIPE SHOWROOM 物件15 趣味の部屋がある物件編

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【SNAKEPIPEが一番印象に残っている部屋はこれ!】

SNAKEPIPE WROTE:

今週は勤労感謝の日を加えた3連休をお過ごしの方も多いのではないだろうか。
ROCKHURRAH RECORDSは買い物に出かけたのである。
行き先はIKEA!
今までにも何度か訪れ小物を購入しているけれど、今回の目的はパソコン用のデスクなんだよね。
しかもその机を配送にしないで持って帰ろうというのがROCKHURRAHの計画。
何故ならば、IKEAの店舗から頼んだ場合でも¥3,000、オンラインで頼んだ場合には¥3,990の配送料金がかかるから!
IKEAにはお手頃価格の商品が多いのに、この配送料金ではがっかりしちゃうよね。

ROCKHURRAHは、IKEAには30㎏まで運ぶことができるカート(トロリー)があるから大丈夫だ、というのである。
このカート、お値段なんと¥1,299!
専用のバッグも購入可能なので、近所の買い物にも使えるし。

少し風の冷たい連休初日、IKEAに向かったROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
そして今まで何度か来ているIKEAだけれど、一度足を踏み入れたら最後の「IKEA方式」にまんまとはまってしまうことに!
IKEAは最初2階から見させて、フロア全体を歩かせ、1階に降ろすんだよね。
2階で散々「おしゃれで機能的なライフ・スタイル」を勉強させ、「これがあったら良いな」とインプットさせた上で、1階で買い物を促すという作戦。
わかっているのに、その作戦にヤラれてしまい、想定外の買い物をしてしまう。
今回の目的はデスクだったのに、やっぱりキッチン小物まで買ってしまったよ。
79円や199円という価格も作戦だよね。(笑)

意外と大きな荷物になってしまったけれど、当初の計画通り電車を利用して持って帰ることにする。
これが思った以上に大変なことになってしまった。
トロリーより大きく幅がはみ出たデスクは、トロリーの車輪をまっすぐ動かしてくれない。
道によってはガタガタ音が出て、ちょっとの段差につまづく。
IKEAの有名な大きなブルーのバッグに入れた大荷物を、2人とも肩から下げて「えんやこらさ」と運ぶ。
ROCKHURRAHはレザーのハットにレザーシャツという、まるで肉体労働には似合わない服装。
SNAKEPIPEも全身黒づくめのカラス族(古い!)の出で立ちである。
そんな2人がガラガラ音をさせ、大荷物にヒーヒー言いながら歩く様は、きっと不思議な光景だったことでしょう。(笑)

そんな苦労のおかげで、ROCKHURRAHがその日のうちに机の設置や配線を完了してくれた。
ありがとうROCKHURRAH!
大変だったけれど、次回以降の教訓になった出来事だったね。
動きやすい服装にすること、買い物は大物と小物で日にちを分けること、かな。 
次回はトロリー持って、くくりつけられる大きさを考えて買い物しようね。(笑)
まだまだROCKHURRAH RECORDSの事務所移転に伴う、荷物の整理整頓は完了していない。 
生活に必要な部分はある程度終わったけれど、例えば写真を飾ったりするような装飾部分はこれからの課題。
何か参考になりそうな部屋はないかしら?

アーティストの部屋はどうだろう。
思い出したのはフランシス・ベーコンの雑多な部屋。
本人にしか分からないルールがあるんだろうね。
他人からはメチャクチャで乱雑にしか見えないよ。
この部屋で様々な作品を生み出していたんだもんね。
ベーコン本人がアトリエにいる写真が残っている。
上に載せた画像の状態とほとんど変化がないことが分かるね。
ベーコンの伝記映画で、この部屋に侵入した泥棒がベーコンの愛人になることを知るんだけど、部屋に入ること自体に勇気が要るように思うよ。
今だったらベーコンの作品が高値で取引されているけど、部屋にお宝がありそうには見えないもんね。(笑)
ベーコンだったら雑多な部屋でも許されるんだなあ! 

地下に特別室を作っているのは有名俳優。
「ベン・ハー」「猿の惑星」などで知られるチャールトン・ヘストンの部屋とされているのがこのガン・コレクションなんだよね。
SNAKEPIPEも映画は観ているし、俳優としてのチャールトン・ヘストンも知っているけれど、プライベートまでは詳しくないよ。
調べて初めて分かったのは、チャールトン・ヘストンは全米ライフル協会の会長を務めた経験があるということ。 
ちなみにチャールトン・ヘストンは2008年に亡くなっている。

きっと銃が好きだったんだろうね。 
ここまでの数を収集しキレイに飾っている様子は、いわゆるコレクターだもんね。
ライフル以外の機関銃のような大型の武器までコレクションしているように見えるよ。
「武装する権利の擁護」を唱えてライフル協会のメンバーになったとWikipediaに書いてあったけど、身を護るために機関銃を所持するという理屈は通るのだろうか?
ちょっと疑問を感じながらも、趣味のために専用部屋が作れることに憧れちゃうよね!

扉を開けるとギーっと音が鳴りそうな中世の雰囲気と、オカルトを思わせるフィギュアたち。
これは一体誰の部屋?と思ったら、実はギレルモ・デル・トロ監督の展覧会なんだよね!
作品のイメージ通りなので、思わずニヤリとしてしまうよ。
どうやらギレルモ・デル・トロ監督は、2014年に「ギレルモ・デル・トロ 創作ノート 驚異の部屋」という本を出版したみたいで。 
その本と関連した展覧会で、私物と共にモンスター達を展示した様子がこの画像みたいね。
デル・トロ監督は映画にクリーチャーを登場させることが多いので、こういう企画も可能なんだね!
「シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー賞作品賞と監督賞を獲って、一層趣味の世界を展開することが可能になっただろうな!
実際のデル・トロの部屋にも、きっとクリーチャーがいっぱいあるんだろうね。
認められた趣味人間って、本当に羨ましいよ!

最後はこの方に登場して頂きましょう。
自らを「バービー・マン」と称するアメリカ・フロリダ州にお住まいでクリーニング事業主のStanley Coloriteさん、46歳!
20年以上前からバービー人形の収集を始め、現在では2000体以上のバービー、1000体以上のバービーのボーイフレンドであるケン人形をコレクションしているという。
スタンリーさんは7つの寝室がある屋敷に住んでるお金持ちだけど、その中の4つの部屋がバービー用だというからビックリ!
年間3万ドル、日本円にして約340万円をバービー人形購入費に充てているとのこと。
動画があるので載せてみよう。 

「買うことをやめられない」とバービー中毒を公言しているバービー・マン。
趣味にそこまで費用を捻出できるなんて素晴らしいよね!

趣味の世界に没頭できる環境にある方々の部屋を紹介してみたよ。
コレクションを飾るスペースに加えて、購入するための資金にも余裕がある恵まれた人達だね。
ROCKHURRAH RECORDSの事務所には全く参考にならなかったみたいね。(笑)

がっちりBUYましょう!vol.14 引越し作業中発掘編2

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【手に入れたあの時が蘇る思い出の缶バッジたち】

ROCKHURRAH WROTE:

10月最後の週のブログでSNAKEPIPEが発表した通り、ROCKHURRAH RECORDSは引っ越しという一大イベントを実行して、やっと新居で少し落ち着いたところだ。
いやー、毎度まいどの事だけど引っ越しはものすごく心身ともに疲れるし、寝ても覚めても色々な心配事ばかりで困難の連続だったよ。
世間一般の家庭がどの程度の荷物か比較した事はないけど、うちの場合はとにかく「何でこんなに狭い部屋にこんなに荷物が入ってたの?」とビックリするくらいの荷物量を誇ってるので、前回の時も今回も荷造りや準備が特に大変だったのだ。
レコード、本、そしておびただしい服やブーツ類の山、これらがウチの荷物の大半を占めててあっという間に部屋の中がダンボールの山となってしまった。さらに人から見れば何でこんなものを取っておくのか理解に苦しむような捨てられない荷物も多数。
それでも今回は思い切って捨ててしまった物も多く、ゴミ収集日には大量のゴミ袋をSNAKEPIPEと二人で捨てに行って、というのがお決まりのパターンだったよ。最後の数日は睡眠二時間という日が続いてヘロヘロの状態でやっと荷造りを済ませたものだ。普段からもっと荷物をスッキリさせておけよ、と言われればそれまで。

この大量の荷物が引っ越し屋のトラックに果たして積めるのか?というのが冒頭に書いた心配事のひとつだったんだけど、何とか無事に全部載せる事が出来た。ここまでは良かったけど引っ越し当日、まさに運び込みしようとする時間にまさかの土砂降りとなって天を仰ぎ呪う(大げさ)。
ROCKHURRAHは自他ともに認める本格派の雨男であり、旅行とか楽しみにしていたイベントでよりによって雨という事がとても多いんだよね。それが今回もバッチリ大当たりだったというわけだ。

苦労した甲斐あって今度のところは駅から近い、広い、周りが静か、買い物が便利、ごみ捨てがとても便利、道も広くて歩きやすい、自転車置き場もゆったりで雨の日も安心、緑が多いといったウチの理想とする物件。
無理してでも引っ越して良かった。

さて、実は前日くらいまで荷解きがあまり進まず、最低限の暮らしは出来ても日常を取り戻すにはまだまだかかりそうと思っていたもんだ。昨日やっと二人のパソコンを取り出して新居で初めてのブログを書き始めたけど周りはまだダンボールの山に囲まれてる状態。傍から見ればブログなんて書いてる場合じゃないだろうと思えるだろうけど、重要度は人によってさまざまだからね。

今回はその地獄の(相変わらず大げさ)引っ越し作業中に見つけた思い出の品について書いてみよう。
前回同じようなタイトルで書いたのが2011年6月の事だったね。
宝物というわけでもなく、今も愛用しているわけでもない。けれども何十年前に買った経緯とかディティールだけは忘れてない、これこそが思い出という事なんだな。
それがこの色褪せてしまった缶バッジだ。
今どきの若者のファッションや流行なんてものにはとても疎いROCKHURRAHだが、系統は全然違っててもバッグに缶バッジ付けてるのとかはよく見かける。そんなもん知らないよ、などという時代になってなくて良かったよ。

画面左上の大きいのは80年代ニュー・ウェイブ好きなら誰もが知ってるジョイ・ディヴィジョンのもの。
彼らの1stアルバム「Unknown Pleasures」は1979年に出た伝説の名盤だが、ピーター・サヴィルによるジャケット・デザインも話題になって、ずっと後の時代になってもこのデザインを街角でたまに見かける。何年か前にH&MでこのデザインのTシャツ売ってるの見たし、このTシャツ着てるけど「ジョイ・ディヴィジョンを本当に知ってるのか?」って人とすれ違った事も何度かあるからもう驚かないけどね。

デザインの元ネタ、あのギザギザの波は初めて発見された無線パルスだとの事で天文学か物理学、いずれにしろROCKHURRAHなどが知るはずもない分野から転用した画像。
ROCKHURRAHも流用や転用した画像を多く使ってるけど、どこかの画像使って有名になるってのもマルセル・デュシャンのレディ・メイドと一緒でアート的には有りの世界だね。

ROCKHURRAHは森脇美貴夫の音楽雑誌「DOLL」が誌名変更する前の「ZOO」という雑誌でジョイ・ディヴィジョンを知って、当時は勉強熱心だったから聴きたいバンドにマーカーしてたもんだ。読んだ直後に福岡のタワーレコードKBC(当時はたぶんレコード・プラントKBC)で見つけて買って、一曲目の「Disorder」のイントロを聴いただけで衝撃を受けた一人だ。この辺は昔の記事でも書いてるね。

缶バッジを買ったのもおそらくそのKBCのレジ前で見つけたんだと思うけど、レコード買ったのとは別の日なのは間違いないね。買った時にはまだ大好きなバンドになるかどうか不明なわけだから。

画面右上の大きいのはジョイ・ディヴィジョンと同日に買ったディス・ヒートの1stアルバムが缶バッジになったもの。デザインが有名で割とどこでも見かけるPILやジョイ・ディヴィジョンよりは遥かにレアだとは思う代物。これを今の時代に欲しがる人がいるのかどうかは不明だけど、ニュー・ウェイブ初期の最も重要なバンドだね。
「Unknown Pleasures」と共に1979年に出たレコードの中でROCKHURRAHが最も衝撃を受けた一枚。
こうやって続けて書くとROCKHURRAHがあらゆることに衝撃を受けてるように感じてしまうが、たまたま続いただけだ。
初めて聴いた時はまだノイズ・ミュージックも実験音楽もほとんど知らなかったけど、一曲目「Horizontal Hold」の強烈なイントロが数日間頭の中を離れなかったのを覚えている。
ちょうどその頃のめり込んでいた夢野久作の「ドグラ・マグラ」の冒頭、ブウウ――ンンンという音はこういう感じかな?という音にピッタリ当てはまったような気がして快哉を叫んだものだ。これはROCKHURRAHの勝手な解釈だけど。

これまた上のジョイ・ディヴィジョンの缶バッジと同日に福岡のKBCで買ったんだと思うが、日にちは違ってもレコードも缶バッジも同じ組み合わせというところに嗜好が現れてるな。
実は同じ時にスロッビング・グリッスルのバッジも買って若い頃はこの辺を組み合わせて「人とはちょっと違うんだぞ」というところをアピールしていたもんだ。

画面左下は言わずと知れたPILの缶バッジ。その辺に売ってたものと正規品の違いはわからんけど、これはちゃんとレコード屋でレコード買った時に付けてもらった特典バッジでたぶんちょっと偉いのだ。しかし買ったのはPILのレコードではなくて、他のお目当てのものが品切れになってたから代わりに貰ったものだと記憶している。
若い頃の写真が出てきてここで公開する気は全く無いけど、PILのTシャツ着てヤマハのパセッタという軽量で迫力ない原付バイクに乗ってる姿があって懐かしい。友達に貸したら事故でグシャグシャにされて、親にバレるのが怖くてすぐに弁償させて同じバイクのすり替えしたのも今となってはいい思い出。

画面右下はペル・ユビュの珍しい缶バッジ。
徳間ジャパン・レーベルがなぜかイギリスのインディーズ大手レーベル、ラフ・トレードのレコードをじゃんじゃんとリリースさせて、ROCKHURRAHは大半を輸入盤で買ってたんだけど、福岡まで買いにゆくまでもないようなレコードは国内盤で済ませていた。
少し説明が必要だけど、ROCKHURRAHが住んでいた小倉には大した輸入レコード屋がなくて、高速バスで1時間ほどで行ける福岡・天神までわざわざ輸入レコードを買いに行ってたというわけだ。毎週とまではいかなかったけどかなり一人で通ってて、この小旅行が若い頃の無上の楽しみだったんだよ。
で、ペル・ユビュは輸入盤で全部揃えていたんだがラフ・トレードに移籍して4thアルバム「The Art of Walking」とその後のライブ・アルバムがちょうど徳間ジャパンのラフ・トレード・キャンペーン(たぶんこんな名称はないけど勝手にそう呼んだ)の時期とピッタンコだったもんで、こんなマイナーなバンドだったのに人気バンド並みの缶バッジまで作って配布したんだと思う。
このアルバムはすでに持ってたから、別のバンドのレコード買って缶バッジだけペル・ユビュのを手に入れたのが写真のものだ。街のパンク屋とかでは決して手に入らないはずなので自慢してずっと愛用してたな。おかげで真ん中がへこんでしまったよ。

画面中央の中小2つのバッジはこれまた珍しいウェイステッド・ユースのもの・・・と書こうと思ったがもはや日曜の夕方。ここまでブログを書いてる余裕がないからこのエピソードは割愛しよう。ここまで書いといて何だその中途半端さは?

では以下からSNAKEPIPEのお宝コーナー。

SNAKEPIPE WROTE:

2011年6月に書いた「がっちりBUYましょう!vol.3 引越し作業中発掘編」では、すっかり忘れていた(SNAKEPIPEにとっての)お宝を紹介する記事だったんだよね。 そんなに昔のことだったとは! この7年間は一つ所を拠点に営業していたROCKHURRAH RECORDS。 そろそろ違う景色を眺めたくなったので、ROCKHURRAHとSNAKEPIPEにとって都合の良い場所を選んでみたよ!

そしてまた出てきたお宝!(笑) 実を言うと、いつ手に入れたのか記憶が定かじゃないんだよね。 日付が印字されているので、1998年の物、ということは分かる。 なんと、今から20年前! タイムマシーンで当時に戻ることはできないので、20年前は何をしていたかを思い出すことにした。 うっすらと蘇ってきた記憶によれば、恐らく勤務地が新宿だったようである。 きっと駅のポスターなどで横尾忠則展が開催されることを知り、鑑賞したんだろうな。 どうして紙袋が2枚あるのかは全く覚えていない。 その時期だけ高島屋のショッピングバッグが「横尾忠則デザイン」に変更されていたことを知り、何か買い物をしたついでに恥を忍んで余計に袋をもらったくらいしか思いつかないな。(笑) 全然違うのに「プレゼント用」と嘘を吐いた可能性もある。 うーん、SNAKEPIPEならやりかねない。(笑)

7年ぶりの引っ越しは、前回越した時からあっという間に歳月が経ってしまったように思ったけれど、20年前のことになると記憶が曖昧だということに愕然とする。 日記もつけてないしね。(笑) 自分の持ち物なのに、すっかり忘れていた逸品に再会して嬉しかったな! ネットで検索してみると、この紙袋がオークションに出ていたことがわかった。 外国の方が売りに出していたようで、日本円にして約33,000円の値段がつけられていたよ。 ぎゃー! SNAKEPIPEは未使用品を2枚所持しているので、この計算だと66,000円になってしまう! 売る気は全くないけどね。

次回の引っ越しはいつになるんだろう? その時にはまた別の思い出の逸品に巡り会えるんだろうか。