映画の殿 第55号 韓国ドラマ編 part11

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【いつもキレイに表紙を作ってくれるROCKHURRAHに感謝!】

SNAKEPIPE WROTE:

ほぼ毎日何かしらの韓国ドラマを観ているROCKHURRAH RECORDS。
話数が少ないドラマが続いたため、1ヶ月に2回も「映画の殿」で感想をまとめることになったよ。

まずは2022年の後半、話題になっていた「サムバディ(原題:썸바디 2022年)」から。
このドラマを紹介するいくつかの記事には「純愛サイコ・スリラー」といった、今まで聞いたことがない修飾語が並んでいる。
一体どんな話なのか、あらすじを書いてみよう。

出会い系アプリを開発したソフトウェア開発者と友人たちは、そのアプリをめぐる殺人や犯罪、そしてすぐそばに現れた謎めいた男の存在に翻弄されていく。(Netflixより)

続いてトレイラーね。

主役のソン・ユノが、とにかく不気味!
身長188cmの鍛え上げられた肉体を持つモデル出身のキム・ヨングァンは、ユノ役がピッタリだったね。
冷酷で頭脳明晰なサイコパスが似合い過ぎて、違う役柄が思いつかなくなりそう。(笑)
出会系アプリを開発したアスペルガー症候群のキム・ソムを、ミス・コリアの経歴を持つカン・ヘリムが演じていた。
喜怒哀楽を見せず、無表情な天才プログラマーが似合っていたよ。
Netflixの韓国ドラマでは珍しく、女優が脱ぐとは驚き!
サイコ同士のラブ・ストーリーなだけあって、一般人には理解し難い心の通じ合わせ方をしていたようだね。
ネット犯罪が増えている現代には、いかにもありそうな話と言えるかもしれない。
SNAKEPIPEがドラマの中で気になった女優は、巫女役だったキム・ヨンジ。
3人グループのメイン・ヴォーカル担当の歌手だったとは。
韓国は歌もダンスも演技も得意な人が多いよね!

ウ・ヨンウ弁護士は天才肌(原題:이상한 변호사 우영우 2022年)」も、Netflixをつけると「今日の1位」のように、話題になっていたドラマ。
「サムバディ」の主役はアスペルガー症候群で、「ウ・ヨンウ弁護士」のほうは自閉スペクトラム症だって。
今まで観た韓国ドラマの中にも、精神障害を抱える主人公が何度か出てきたよね。
特別な力を持つ精神障害者が、ドラマになりやすいから主人公にするのかな?
「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のあらすじを書いてみよう。

自閉スペクトラム症でIQ164の天才的な頭脳を持つ弁護士ウ・ヨンウは、ソウル大学ロースクールを首席で卒業したが、障害が原因で就職がなかなか決まらなかった。
父親の大学時代の後輩が代表を務める一流の法律事務所「ハンバダ」に採用され、新米弁護士として活躍することに。
シニア弁護士ミョンソクのもと、70代の老夫婦の間に起こった殺人未遂をはじめ、さまざまな事件を担当し、私生活でも壁にぶつかる中、一人前の弁護士として成長していく。(PR TIMESより)

 

鑑賞を始めた当初は、ウ・ヨンウの奇妙に見える行動や、一本調子に聞こえるセリフ回しに戸惑う。
「そうだ!」と作戦を思いついた時に、ヨンウの脳内を駆け巡るクジラの映像に観ている側も癒やされるようになってきた頃には、ヨンウの行動パターンにも慣れてくるよ。
どうしてクジラとキンパ(韓国のり巻)を偏愛してるのか謎だったね。(笑)
ヨンウの周りにいる人達が、どんどん暖かくなってくるのが、観ていて微笑ましかった。
SNAKEPIPEが気になったのは、ヨンウの親友であるグラミが働いているタルボネ居酒屋の社長。
とてつもなくくだらないギャグを連発して、自分で笑うヒゲオヤジ!
場を和ませてくれるキャラクターが良かったね!(笑)

その年、私たちは(原題:그 해 우리는 2021〜2022年)」は、「パラサイト」でソン・ガンホの息子を演じていたチェ・ウシクと、「梨泰院クラス」でヒロインを演じたキム・ダミが出演していることで話題になったドラマ。
以前から顔を知っている俳優が出ているだけでも、興味がわくよね。
相変わらず役名で覚えているため「梨泰院クラスのイソが出てるドラマ」と言ってしまう。(笑)
あらすじから書いてみよう。

もう二度と会いたくないと思っていたはずの元恋人同士の二人が、高校時代に撮影したドキュメンタリーが人気を集めたことをきっかけに、5年ぶりに再会する。(Wikipediaより)

 

高校時代の学年トップの女学生と、成績がビリの男子学生のドキュメンタリーが始まりになっている。
チェ・ウシクもキム・ダミも実年齢を偽り、高校生役をやってるんだけど、あまり違和感がないところがすごい。(笑)
そしてキム・ダミは、イソの時もIQが高い役、今回も成績優秀な生徒になっていて、頭が良いイメージがつきそう。

青春物にありがちなライバルの存在として、「刑務所のルールブック」で「法子」と呼ばれていたキム・ヨンチョルも出演していたよ。
高校時代の映像と、5年後である現在が交錯する前半は面白かったけれど、後半には単なるラブ・ストーリーになってしまったところが残念。
SNAKEPIPEが、いわゆる恋愛物に興味がないせいだろうね。(笑)
気になった俳優は人気アイドルを演じたノ・ジョンウィ。
金髪がよく似合う美女で、本物のアイドル・グループのメンバーなのかと思ってしまったくらい。
どうやら8歳頃から売れっ子の子役だったという、根っからの役者だったとは。
子役は大成しない、とか顔立ちが変わってしまうなどと言われることが多い中、ノ・ジョンウィは成功している例だろうね。
髪の色が濃い時よりも、金髪のほうが似合ってるのはなんでだろう?(笑)

「アンナ(原題:안나 2022年)」には、6話で完結するバージョンとディレクターズ・カット版の8話完結という2パターンがある。
どうやら監督と配信会社の間でトラブルがあったようなので、ROCKHURRAH RECORDSは迷うことなくディレクターズ・カット版を観ることにしたよ!
勝手にカットされたり編集されたらストーリーも違ってくるはずだしね?
あらすじはこちら。

地方の町で洋裁店を営む父と聴覚障がいのある母と暮らすイ・ユミは、6歳のとき、近所に住む駐留軍人の夫人に気に入られピアノやバレエ、英語を習う。
高校3年生のとき、若い音楽教師との交際が問題となりソウルに転校。
有名女子大学を目指すも受験に失敗したユミは、両親に「合格した」と連絡する。
それは、彼女がついた“些細な嘘”の始まりだった。(シネマ・カフェより)

続いてトレイラーね。

主演は「国民の初恋」の代名詞を持つペ・スジ。
どこかで観た顔だと思ったら、「映画の殿 第52号 韓国ドラマ編 part8」で紹介した「Vagabond」のヒロインだったね。
主人公アンナは、実際に学歴詐称スキャンダルを起こした人物がモデルになっているという。
ドラマの中でも小さな嘘から始まり、学歴も偽り教授になっていったアンナ。
調べられたらすぐに分かるはずなのに、と思いながら観ていたよ。
勉強して、無事に教授を務める努力は素晴らしかったけどね。(笑)
清楚な顔立ちの人に皆が騙されるのは、現実的にありそうだなと感じたよ。
「国民の初恋」が犯罪に手を染めて良いのかは別として。(笑)

4つのドラマについて書いてみたよ!
それぞれジャンルが異なっていて、面白かったね。
次回をお楽しみに!

映画の殿 第54号 韓国ドラマ編 part10

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【ドラマの気になる登場人物たち】

SNAKEPIPE WROTE:

相変わらず韓国ドラマを毎日観ているROCKHURRAH RECORDS。
備忘録を兼ねて「映画の殿」に感想をまとめておこう!
まずは「ナルコの神(原題:수리남 2022年)」のあらすじから。

南米のとある国で、政府の極秘作戦に参加することになった民間人事業家。
その目的は、その地で麻薬取引を行う韓国人麻薬王を検挙すること。
実話を基にした物語。(Filmarksより)

続いてトレイラーね。

韓国ドラマではウェブトゥーン原作が多い中、実話ベースということに注目だよね!
全6話という短い話数だった理由はそこにあるのかも。
あらすじにある「南米のとある国」というのはスリナム共和国で、恐らくほとんどの人が初めて聞く国名のはず。
SNAKEPIPEも同様で、ドラマの中のフィクションなのかと思ってしまったよ。(笑)
これも実在の国で、韓国人麻薬王の暗躍も現実だったと知り驚いた!
更に民間人が麻薬王逮捕に向けて協力していたことも、本当にあった話だったとは。
麻薬王を演じたファン・ジョンミンは、今までも何度か映画で観たことがあったようだけど、あまり覚えていなかった。
このドラマでの演技は強烈で、SNAKEPIPEはジョンミンに悪役のレッテルを貼ってしまった。
この後「ベテラン(原題:베테랑 2015年)」で、熱血刑事を演じるジョンミンを観ると違和感があったよ。(笑)
最初に観た役の印象が強い時に起こる現象だね!
最近では「イカゲームの」と修飾されることが多いパク・ヘスも、ROCKHURRAH RECORDSでは「刑務所のルールブックのピッチャー」として記憶しているため、国家情報院の役人と聞くと変な感じなんだよね。(笑)
「ナルコの神」は毎回ハラハラしながら引き込まれていく、骨太のドラマだったよ。
ちなみに制作費は350億ウォン、日本円で約36億円!
6回のドラマでこの金額ってすごいよね。(笑)

続いて「ある日~真実のベール(原題:어느 날 2021年)」を紹介しよう。
これは2008年にイギリスBBCで放映されたドラマ「クリミナル・ジャスティス」のリメイクとのこと。
インド、アメリカに次いで3番目とのことなので、イギリスのオリジナル版も気になるところだね!
一体どんな物語なのか、あらすじから書いていこう。

どこにでもいるような普通の大学生ヒョンスは偶然ホン・グクファと出会い、互いに引かれ、酔って一晩を共に過ごす。
目が覚めるとグクファは殺されていて、ヒョンスは殺人事件の容疑者となってしまう。
絶望するヒョンスを見た弁護士のシン・ジュンハンは、事件の弁護を引き受けることにする。
無罪立証のため孤軍奮闘するヒョンス。
ヒョンスを信じてはいないが無罪を立証したいシン・ジュンハン。
自分が見たことだけを事実とする警察と検察。
それぞれの「正義」を守る。(naviconより)

トレイラーはこちら。

「太陽を抱く月」や「サイコだけど大丈夫」でお馴染みのキム・スヒョンが大学生、韓国バラエティ番組「3食ごはん」で「チャおばさん」として親しまれている料理の達人チャ・スンウォンが弁護士役で出演している。
この「3食ごはん」が面白くて、大好きなんだよね!(笑)
チャおばさんは、アトピーに悩まされる三流弁護士という役で、何故か肩にかかるほどの長髪。
普段は後ろで結んでいるのに、カップラーメン食べる時に髪をおろし、振り乱しながら麺をすする姿に大笑いしたよ。(笑)
事件そのものより、刑務所内でのドラマと法廷での争いが中心になっていたね。
女検事を演じたのは、「地獄が呼んでいる」や「怪物」などのドラマに出演しているキム・シンロク。
憎らしくなるほど気が強い性格を見事に演じていたよ。
元ネタであるBBCのドラマを観ていないので違いなどは分からないけれど、あまりスッキリしない幕切れだった。
今まで観たことがあるキム・スヒョンとは違い、少しダークな部分が出ていたところが良かったね。

花遊記<ファユギ>(原題:화유기 2017年)」は2022年の夏頃から週末に観ていたドラマなんだよね。
全20話と少し長めだったこともあり、4ヶ月くらいかけて観終わったよ。
あらすじはこちら。

「西遊記」をモチーフに繰り広げられる新感覚ファンタジー・ラブコメディ。
幼少期から妖怪が見える少女ソンミは、ひとり孤独な日々を過ごしていた。
そんなある日、偶然出会った牛魔王ウ・フィに五行山に行ってあるものを取ってきてほしいと頼まれる。
言われるがまま五行山へと向かったソンミは、そこで大きい罪を犯し五行山に閉じ込められている孫悟空と出会う。
ソンミは悟空を助ける代わりに自身を守ってほしいと提案するが、解放した途端に逃げられてしまう…
月日は流れ、ソンミは不動産屋を営む女社長に成長。
一方、悟空は飲むと無敵になる「三蔵法師」の血を継いだ人物が現れたと聞きつける。
やっとの思いで見つけたものの、その人物は自身が置き去りにしたソンミだった…。(amazonプライムより)

 

西遊記をネタにしているので、孫悟空、三蔵法師、沙悟浄、猪八戒という馴染みにあるキャラクターが登場する。
孫悟空役には「バガボンド」でアクションをこなしていたイ・スンギ。
髪型を猿っぽくしていて、悟空が似合っていたね。
沙悟浄は年上なのに悟空のことを「アニキ!」と呼び、大企業の社長にもかかわらず家事が大好きという設定が面白い。
猪八戒は歌手PKとして芸能活動を行っている人気者。
名前の由来はピッグだろうね。(笑)
牛魔王を演じていたのは「チャおばさん」こと、チャ・スンウォンで、「ある日」の弁護士と魔王とのギャップが激しいよ!
魔王は芸能事務所の社長で、オシャレが大好きなファッショニスタ。
モデル出身のチャおばさんだけあって、スタイリッシュに着こなしていたよ!
アイスクリーム屋を営む冬将軍と、バーを経営する夏将軍が双子で、同じ役者が男装と女装で役を切り分けているところが秀逸だった。(笑)
途中まではとてもおもしろかったのに、孫悟空と三蔵法師のラブ・ストーリーが中心となった後半は少しダラけ気味。
20話まで引っ張らなくても良かったような?(笑)

最後は「シスターズ(原題:작은 아씨들 2022年)」。
主演が「トッケビ」のキム・ゴウンなので、期待して観始める。
名前を知っている俳優が出ていると興味が湧くし、「シスターズ」はNetflixで「今週の1位」などと表示されていて気になっていたんだよね!
まずは、あらすじを書いてみよう。

貧しいが仲睦まじく育った三姉妹は、お金のためにプライドが傷つく経験が少なくなかった。
そんな彼女たちは、700億ウォンの謎の大金を手に入れたことで事件に巻き込まれ、やがて韓国で最も裕福な有力一族に立ち向かうことになる。(Wikipediaより)

「トッケビ」では高校生だったキム・ゴウンが、7年経ってすっかり大人の女性になっていたね!
そして、ひょんなことから大金を手にしてしまうことからドラマが始まる。
700億ウォンを日本円に換算すると約73億円!
ジャンボ宝くじの10億円どころの騒ぎではないので、「もし手に入ったら」と想像するだけでも興奮してしまうよ。(笑)
三姉妹はタイプが違っていて、長女は妹たちを思って着服しようと目論むのに、次女は「汚れた金を手にするのは間違っている」と正義を振りかざす。
三女は更に冷めていて、姉妹との縁を切るのも厭わない様子。
キム・ゴウンの味方になり、「この分からず屋が!」と次女と三女を叱りつけたくなるSNAKEPIPE。
降って湧いた人様のお金だけど、なんとかして手に入れようとしてるお姉さんの気持ちも解るからね。
途中でベトナム戦争に関わった軍人の話が入り、政治的な側面も絡んでくる。
このシーンのためにベトナム政府から国内での配信停止要請があったというから、「いわくつき」ドラマになってしまったかも。
一応はハッピーエンドと言って良い終わり方なので、あれで良かったのかな?(笑)

今回は4つのドラマについて書いてみたよ!
一つ観終わると、新しいドラマが配信されていて、どれから観たら良いのか迷うほど。
韓国ドラマ、面白いね!(笑)

映画の殿 第53号 韓国ドラマ編 part9

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【今回は人の顔が大きめなので、どのドラマの出演者か分かりやすいね】

SNAKEPIPE WROTE:

約1ヶ月半前に「映画の殿 第52号 韓国ドラマ編 part8」を書いたばかりなのに、すでに何本かのドラマを鑑賞し終えているROCKHURRAH RECORDS。
その理由は、話数が少ないドラマが多かったことかな。
早速感想をまとめていこうか。

最初は「私の開放日誌(原題:나의 해방일지 2022年)」から。
ドラマは『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』と同じ脚本家のパク・ヘヨンが手掛けていると聞き、興味がわくよね!
一体どんなストーリーなのか、あらすじを書いてみよう。

愛が欲しい長女のギジョン、なかなか思うように動けない長男のチャンヒ、日々を淡々と過ごす無口な末っ子のミジョン。
全く違う性格の三兄妹は、単調な毎日にうんざりしていた。
そんな時、クという謎の男が現れて…。(イエモネより)

続いてトレイラーね。

ソウルまでの通勤に1時間半以上かかる郊外に暮らす三兄妹。
休日には家の畑の手伝いもする。
長い通勤時間にうんざりし、自分の思い通りにならない日々が続いたら、誰でも嫌になってくるよね。
社内で仲間外れにされたり、イジメもあるのに耐えている末っ子のミジョン。
無口で鈍感なフリをしているけれど、実は腸が煮えくり返っているとは誰も気付かない。
このドラマを観てから、SNAKEPIPEの社内にもミジョンのような女性がいることを思い出したよ。
もしかしたらストレスたまりまくっているのに、我慢してるのかもしれないね。
謎の男、クさんに対してだけは、本心を話すことができるので、最初から波長が合ってたのかもね。

SNAKEPIPEが面白いと思ったのは長女を演じたイ・エル。
嫌味ばかり言う「ひがみっぽい」性格だったのに、どんどん素敵に変貌していくんだよね。
この女優は「トッケビ」など、他のドラマでもよく見かけるけど、その時によって別人に見えるからカメレオン系なんだろうね。
注目していきたい女優の一人だね!
「開放クラブ」に入る中年男性が、「マイ・ディア・ミスター」に出てきたフゲの社長だったのが嬉しかった。
やっぱり脚本家でつながるんだね。(笑)

ドラマの終盤は少しだけ駆け足で、やや説明的になっていたのが残念な感じ。
クさんは謎のままでも良かったのでは?と思うのはSNAKEPIPEだけかな?
「今日はきっといい日になる」という標識は良かったね。
この言葉を思い出して日々を生きていこう!

「空から降る一億の星(原題:하늘에서 내리는 일억개의 별 2018年)」は長年来の友人Mから強くオススメされていたドラマなんだよね。
このドラマは今から20年前の2002年に、木村拓哉主演で放映されたドラマのリメイクだったとは全く知らずに観始めたよ。
日本のドラマってほとんど観ないからね。(笑)
本家とどこが違うのかなどは分からないので、比較できずにごめんなさい。
ではあらすじとトレイラーね!

広告デザイン会社で働くユ・ジンガンは、20歳離れた警察官の兄・ジングクと2人で暮らす29歳の独身女性。
ある日、陶芸家の親友・ペク・スンアが開く個展会場を訪れたジンガンは、怪物と呼ばれた男・キム・ムヨンと偶然出会う。
だが、会場で行われるパーティーの準備中にスンアの秘密を知ったムヨンは、その秘密を隠したいと願うスンアの望みを叶え、2人の距離は急接近していく。
一方、ジングクは、同僚が捜査する事件現場に偶然出くわすが、飛び降り自殺だと思われたその事件は、実は他殺だった。
独自で捜査を始めるジングクだったが、その事件の真実に近づくにつれ事件は思わぬ方向に進んでいく…(ホームドラマチャンネルより)

主役であるキム・ムヨンを演じたのは「元カレは天才詐欺師」で詐欺師だったソ・イングク。
顔立ちのせいか、暗い過去がある設定が良く似合っている。
ヒロインの兄ジングクを演じたのが、「ルーガル」で悪役だったパク・ソンウンだったので、優しい兄という設定に違和感があったよ。
「この人は悪人なのに」と思いながら観てしまったからね。(笑)

サスペンスを主軸にラブ・ストーリーが交錯するドラマだった。
最後はまさかの結末!
これ、本家の日本版も同じだったのかしら?
もし同じだったとしたら、変えても良かったんじゃないかと思ってしまう。
ちょっと後味が悪いラストだったからね。

続いては「グリッチ -青い閃光の記憶(原題:글리치 2022年)」を紹介しよう。
ドラマを観始めてから「あれ?」とSNAKEPIPEが気付く。
髪型が違っているけれど、主演女優は「ヴィンツェンツォ」で弁護士を演じていたチョン・ヨビンだよね?
あまりに化粧っ気なく、髪はボサボサ、服装にも気遣わないという役どころなので、別人かと思ってしまったよ。
相方には元アイドルグループ出身で、「世界で一番美しい顔」に選ばれたというナナ。
「対称的な2人がタッグを組む」というギャップを見せたかったのかもね?

突然姿を消した恋人を探すため「UFOマイナー掲示板」のオフ会に行った主人公が、旧友と再会、協力して恋人失踪の謎を追ううちに、怪しい宗教団体の真実に迫ることになる。
そこでは恐ろしい計画が進行中で……(むらたえりか氏記事より)

あらすじにあるように「UFO」と宗教団体、恋人の失踪と気になるワードが並んでいるんだよね。
このドラマは全10話と少し短めで、一体どこに着地するんだろうと思いながら鑑賞していたよ。
「セーラー」と天を仰ぐ宗教団体が出てきたあたりが面白かった!(笑)
興味をそそる要素はたくさん散りばめられているのに、振り返ってみると説明不足のためか物足りなさを感じてしまう。
ちょっと惜しいドラマだったなあ。(笑)

最後は「人間レッスン(原題:인간수업 2020年)」ね。
梨泰院クラス」や「SKYキャッスル〜上級階級の妻たち〜」に出演していたキム・ドンヒが主演を務める。
学年トップの成績を収める優等生だけど、友達がいないという設定が良く似合っていたよ。
画像一番右に写っているチョン・ダビンは、上に書いた「グリッチ」にも出演しているんだよね。
たまたま続けて観たから分かったけれど、まるで別人なんだよ!
「グリッチ」と「人間レッスン」は制作が同じだからなのかな?(笑)

学校では目立たない優等生のジス。
しかしそんな彼には売春の警護を仲介するという違法行為を行う裏の顔が。
そんな違法行為を専用のスマホで行っていたジスだったが、ある日そのスマホを何者かに奪われてしまい・・・(賢い韓ドラ生活より)

頭が良いから、自分の姿は見せずに商売ができるようなシステムを立ち上げたんだろうね。
SNAKEPIPEは商売の成り立ちに興味があったんだけど、ドラマではすでに運用が開始されているところだったね。
お金を貯めるためとはいえ、犯罪であることに間違いはない。
それでも観ているうちにジスの味方になってしまうんだよね。
ジスの父親を演じた「マイ・ディア・ミスター」のアニキのダメっぷりが最高!
あの手の役を演じたら右に出る人はいないかも。(笑)

商売の相方であるイ室長の存在感が抜群だったね。
軍隊の体験を忘れずにいるオヤジといえば、「バッド・アス」のダニー・トレホみたいじゃない?
いいよねえ、こういうタイプ!(笑)
演じたチェ・ミンス、現在60歳。
「リベラ・メ」という2000年の映画で百想芸術大賞の最優秀男子演技賞を受賞している実力派なんだね。
その映画も気になるよ。

「人間レッスン」は高校生が援助交際する、という題材なだけに最初からちょっと危ないんだよね。
そんな危ない橋を渡っているのにもかかわらず、主人公ジスの小心者ぶりに呆れてしまう。
細かいミスも多いので「やるなら徹底的にやって、できないならやめろ」と言いたくなってしまったよ。(笑)
そんな性格のジスだから、ラストの展開は予想通りかな。
「DEATH NOTE」の夜神月(やがみ ライト)とは違うからね。(笑)

今回は4本のドラマを紹介してみたよ!
「私の開放日誌」が印象に残っていて、4本の中では一番だけど、「あがめる」ってなかなか使わないし、人に命令できないよねえ?
そのセリフには共感できないんだなあ。(笑)
現在また別のドラマを視聴中なので、近い将来まとめていこう!

映画の殿 第52号 韓国ドラマ編 part8

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【誰がどのドラマに出ていたか分かるかな?】

SNAKEPIPE WROTE: 

2022年6月に書いた「映画の殿 第51号 韓国ドラマ編 part7」の最後に「Netflixだけにとどまらずアマゾンプライムにも手を出した」ことを告白していたSNAKEPIPE。
アマゾンプライムに、どうしても観たいドラマがあったからなんだよね!

それが「怪物(原題:괴물 2021年)」。
韓国のゴールデングローブ賞といえる、百想芸術大賞で三冠を獲得したサスペンス・ドラマで、長年来の友人Mからも強力に勧められていたんだよね!
このドラマが観たいためにアマゾンプライムに加入。(笑)
Netflixでは放映してなかったからね。
まずはトレーラーを載せてみよう。

続いてあらすじね。

エリート警察官のジュウォン(ヨ・ジング)は片田舎のマニャン派出所勤務を命じられる。
パートナーを組むことになったのはドンシク(シン・ハギュン)。
実はドンシクは20年前に妹を連続殺人事件で失い、その容疑者となった過去があった。
そんな中マニャンで20年前と同じような猟奇殺人事件が発生。
事件の捜査を始めるジュウォンだったが、かつての事件の資料が消えていたり、警察庁次長の父から捜査しないよう命じられる。
町ぐるみで何かを隠しているのではと感じたジュウォン。
実はジュウォンがマニャンにやってきたのはある理由があった。
そして一方のドンシクも胸の内に秘密を抱えていた。
ジュウォンとドンシクはお互いに疑いの目を向けながら共に事件を捜査することに。
(KNTVより)

田舎を舞台に猟奇殺人事件が起きる、というのは敬愛するデヴィッド・リンチの「ブルー・ベルベット」以来、大好物の題材なんだよね。(笑)
閉鎖的な住民達が全員怪しく見えてくるところが秀逸だった。
警察官のドンシクが、正義の人というよりは最も危険な人物に思えたし。
笑った顔がここまで怖い俳優って、なかなかいないんじゃないかな?
百想芸術大賞の男性最優秀演技賞を獲ったのも納得!

今までに相当な数の韓国ドラマや映画を観てきているROCKHURRAH RECORDSだけど、カン・ジンムク役の俳優の不気味さには目を見張ったよ!
イ・ギュフェで検索すると、どうやら「愛の不時着」にも出演していたようだけど、北朝鮮軍の第3課長では記憶にないなあ。(笑)
画像は載せてないけれど、ドンシクの相棒として一緒に捜査するジュウォンを演じていたのが、「太陽を抱く月」で子役だったヨ・ジング。
友人Mから教えてもらうまで気付いてなかったよ!
ROCKHURRAH RECORDSが「太陽を抱く月」を観たのが割と最近だから、見違えちゃうよね。(笑)
「イカゲーム」でヤクザ役だったホ・ソンテが、時々ロシア語を混ぜながら話すところが面白かったよ。
「怪物」は、時間が経ったら、もう一度観たいと思う。

次は「バガボンド(原題:배가본드 2019年)」。
謎の旅客機墜落事故で、甥を亡くしたスタントマンのチャ・ダルゴンは、悲しみに暮れながらも、事故の真相を突き止めるため、国家情報院の工作員、コ・ヘリと協力するも、やがて時間と共に惹かれ合ってしまうというストーリーだよ。(Wikipediaより引用)
トレイラーはこちら。

制作費が日本円で22億円と言われる超大作だけあって、海外ロケに派手な爆破シーン、たまげてしまうよ!
下手なアクション映画より、ずっと出来が良いんじゃないかな?
スタントマン役のイ・スンギを観たのは初めてだけど、アクション俳優かと思っていたら元々歌手だとは。
ちなみにイ・スンギは「国民の弟」だって!(笑)
ヒロイン役には元ガールズグループのメンバーだったペ・スジ。
こちらは「国民の初恋」と呼ばれているんだとか。
「バガボンド」は、これからどうなるんだろう、と思っているところで突然終わってしまい、「バガボンド2」はないのかとヤキモキさせられてしまった。
今のところ続編の情報は入っていないので、尻切れトンボで終わりなんだろうね。
手に汗握るほどの白熱した展開にワクワクしていただけに、残念でならないよ。

似たジャンルのドラマが続かないように配分して選んでいるので、次はヒューマン・ドラマにする。
私たちのブルース(原題:우리들의 블루스 2022年)」の舞台は済州島のプルン村で、人生晩年、挫折や出発点に立つ人情溢れる生活をする人々を描いた作品なんだよね。(Wikipediaより引用)
短いものでは9話だったり、大抵が16話で完結するドラマが多い中、「私たちのブルース」略して「わたブル」は20話まである長編!
短編小説よりも長編を好むSNAKEPIPEに朗報だね。(笑)
そして田舎を舞台にしているところもポイント高めだし。
トレイラーはこちら。

主人公は「プルン村の住人たち」なので、1話ごとに主体となる人物が変わるタイプの、いわばグランドホテル形式のようなドラマなんだよね。
2話連続で主体になることもあれば、数話開いてからチョイ役で出てきたり。
住人それぞれの人生にスポットが当たり、物語が展開していく。
登場人物は、ほとんどが中年以上なので、誰しも多少なりとも心に傷を持っている。
田舎では、住人は皆知り合いで、小さい頃からの記憶は共有されているんだよね。
憎みケンカしても、最後には仲直りする共同体で、人情味にあふれているよ。
「わたブル」では韓国の有名俳優人が顔を揃えているので、見応え充分!
ウニ役の大好きなイ・ジョンウンはもちろんだけれど、特筆すべきはイ・ビョンホンだね!
どちらかというと二枚目な役が多い印象だったのに、「わたブル」では「しょげて」うだつの上がらない中年男を見事に演じていた。
イ・ビョンホン、すごい!と感心したSNAKEPIPEだよ。

劇中で使用されていた「Whiskey on the Rock」が気になったのでYouTubeを載せよう。

「わたブル」の第1話の映像が流れているね。
SNAKEPIPEも歌えるように練習しようかな。(笑)

「わたブル」は、ウニ達と同年代か、それ以上の年齢の人には、より一層身近に感じられるドラマじゃないかな。
人間、ある程度年を重ねると、いろんなことがあるもんね。
プルン村の住人に、シンパシーを感じながら鑑賞する人もいるかもしれない。
せつなさやおかしさなど、複雑な感情を持ちながら観る、深いドラマだったと思う。

最後はこちら!
「ルーガル(原題:루갈 2020年)」は、ウェブトゥーンを原作にしたドラマなんだよね。
「梨泰院クラス」をはじめ、漫画が原作のドラマはいくつか観ているけれど、その中でも「ルーガル」は飛び抜けてチープ感が漂う。
それがいかにも漫画っぽくて良いのかもしれないね?(笑)
出演者のせいもあるし、間抜けな展開のせいかもしれない。
あらすじとトレイラーはこちら。

テロ集団「アルゴス」によって目の前で妻が殺され、また自身も両目を失ってしまった刑事カン・ギボム(チェ・ジニョク)。
全てを失ったギボムであったが、人工眼を移植することを条件にアルゴスの処断だけを目的とする警察の特殊組織「ルーガル」に入らないかとの提案を受ける。
人工眼の移植が成功し、人間兵器として生まれ変わったギボムは、他のチーム員たちと協力し世界を支配しようとする機械兵器を作る絶対悪「アルゴス」に立ち向かっていくのだが…。
(KONESTより)

 

人工眼を移植されたカン・ギボムが、若い頃の野口五郎に見えてしまうのはSNAKEPIPEだけ?
「ルーガル」に所属するチーム長が郷ひろみに似て蝶なので、余計におかしくなってしまった。(笑)
野口五郎は眼を、郷ひろみは腕が義体化されてるんだよね。
悪の組織「アルゴス」での悪者のほうが上手で、特殊な訓練を受けているはずの「ルーガル」メンバーが手こずっているところが間抜けだった。
途中でメンバー全員が色違いのレザー・ジャケットを着用するシーンでは、まるでゴレンジャーみたいだったし。(笑)
そうしたチープさを楽しみに最後まで観ていたよ。
最後はお粗末な展開で、少しガッカリ。
原作通りなのかもしれないけど、もう少し落とし所が違っていたら感想が変わったかもしれないな。

今回は4つのドラマをまとめてみたよ!
「怪物」と「わたブル」はとても良いドラマだったので、オススメだね。
「イカゲーム」「カウンターズ」「地獄が呼んでいる」「D.P.」など、続編が発表されているドラマも楽しみ!
いつ公開されるのか情報をチェックしないとね。(笑)