大人社会科見学—御岳山—

20210926 09
【鳩ノ巣渓谷の時同様、傑作を撮影したのはROCKHURRAH!神々しい一枚だね】

SNAKEPIPE WROTE:

2019年9月に初めて出かけた「鳩ノ巣渓谷」で感動し、2ヶ月後には「高尾山」を満喫したROCKHURRAH RECORDS。
次のハイキング候補地を探している間にコロナウイルスが蔓延し、2020年はどこにも出かけることができなかった。
テレビの旅番組などで、森の中に川が流れている風景を見ると「いいなあ」と羨ましく感じていたんだよね。
鳩ノ巣行きから2年が経過した現在2021年9月。
そろそろどこか行きたいなあ!
山と川、できれば滝もあって日帰りできる場所を探してみることに。
埼玉方面も気になったけれど、今回もまた奥多摩地方、場所は御岳山に決定!
シルバーウィークを利用して、行ってみることにしたのである。

9月下旬だというのに真夏日になった気温の高い日、普段より早起きして東京駅に向かうROCKHURRAH RECORDS。
東京から終点の青梅までの約1時間半を睡眠時間に充てる予定だよ。(笑)
実はその前日、2人揃ってあまり眠れなかったんだよね。
SNAKEPIPEは遠足前の子供と同じでワクワク状態、ROCKHURRAHは熱帯夜のせいだったみたいだけど!
青梅から青梅線に乗り換え、御嶽駅で下車。
西東京バスを使い、御岳登山鉄道の乗り場まで行き、ケーブルカーで御岳山駅に行くのである。
東京から約2時間半かかるんだよね!
新幹線を使った場合には、同じ時間で金沢や新潟、大阪や京都までは行かれるみたいだよ。
乗り換えも多いので、苦労する道のりだよね。

ケーブルカーを降りて見えた風景がこれ。
少し雲が多めだけど、雄大な景色が広がっているよね。
御岳山について、事前に少し調べておいたROCKHURRAH RECORDS。
滝が2つあるようなので、1つは見ておきたい。
「ロックガーデン」と呼ばれる岩石園を歩く、という2点は押さえておきたいね、と話す。
まず最初に向かおうとしたのが武蔵御嶽神社
行きたいと思っている「七代の滝」に行く前に立ち寄れる場所みたいだからね!

よく分からないまま、上り坂を歩き続ける。
「〇〇荘」という看板がたくさんある細い道は、全く神社に続く参道とは思えないんだよね。
民宿なのかアパートなのか不明だけど、宿泊施設みたいだったよ。
本当にこの道で良いのか、少し疑いながら歩くこと約20分。
ようやく神社の鳥居が見えてきた!
安心したのも束の間、上り坂の次は、階段が待っているよ。
それでも急勾配の坂よりはマシだったかも。
なんとか拝殿にたどり着き、お参りできて良かった!(笑)

次に目指すのは「七代の滝」。
神社の階段を降りる途中の脇道を歩くことにしたのが、失敗の元だった。
段差のある「ぬかるみ」のある悪路!
股関節が痛くなるような急な階段を下っていく。
本当にこの道で良いのか、神社の時と同じ言葉を口にしながら、下っていくと通路に出た。
急な階段使わなくても、神社の入口脇からの平坦な道があったのね。
わざわざ大変な道を選んでしまったよ。(笑)
すっくと垂直に伸びた木などを眺めながら、更に下ること30分あまり。

水が流れる音が聞こえてくる。
神社からずっと下り続けているので、本当に滝が見られるのか不安になったんだよね。(笑)
歩いていた道から、唐突に大きな岩に隠れるような感じで滝が出現する。
足場の岩は濡れて滑りやすいので、用心しながら滝の方に進む。
人が大勢いるので、あまりゆっくり鑑賞できなかったけれど、ROCKHURRAHが動画を撮影してくれたよ!
載せてみようね。


見てるだけで清々しい気分になるね!

実は滝を観ながらご飯を食べようと思っていたのに、座れる場所もなく人も多いので食事は断念。
朝の早い時間に簡単な物を口にしただけで歩いているので、どこか場所を見つけて早く食事にしないと。
続いて目指すのは「ロックガーデン」。 
「七代の滝」から歩くこと約40分。
川が流れる素敵な場所で食事を取ることにする。
川のせせらぎを聴きながら、とても気持ち良く過ごすことができた。
この場所にして良かったね、と話していたその時!
見たことがないほど足が長い蜘蛛を発見!
ぎゃっ、と2人で叫び、思わず立ち上がる!
蜘蛛が近寄ってこないことを確認し、再び岩に腰をおろす。
なんだろうね、あの蜘蛛は?
危険ではないんだろうけど、ちょっと怖かったよ。

休憩後「ロックガーデン」を目指して歩く。 
川に沿って歩くので、涼しくて清々しい!
とても良い気分でゆったり歩くことができた。
この辺りの景色と空気感は最高だったよ!
テレビで見て「いいなあ」と思っていた通りの風景。
実際に体験することができて嬉しいよ!(笑)

これで目的の2つをクリアしたので、帰路につこうとするROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
どの道を歩けば良いんだろう?
「ロックガーデン」からケーブルカー乗り場までの道があれば良いんだけど。
ところがスマホは3Gとか圏外でつながらず、、、道なりに歩く以外方法が見つからない。
 歩き続けること約40分。
「あれ?これもしかして滝?」
なんともう一つの「綾広の滝」に来てしまった!
武蔵御嶽神社の滝行で使われるためなのか、滝の前には「しめ縄飾り」があり、荘厳な雰囲気が漂っている。
滝に近付くためには「しめ縄」をくぐる必要があり、一礼してから滝を鑑賞する。
何やら神聖な場所に来た感じだよね。

ケーブルカー方面に向かうためには、ここからまた更に3km程度、約1時間半歩くことになった。
「御岳山」と検索すると真っ先に出てくるガイド情報にある「ハイキング モデルコース」通りに歩いてしまった、いや歩かされたんだね。(笑)
御岳山は、例えば「ロックガーデン」にだけ行くのが難しい場所なのかもしれない。
一度入ったら終点まで行かないと出られない、まるでIKEA方式みたいな?(笑)
約4時間の道のり、よく頑張って歩いたよね!
このコースで初級レベルだって。
かなり足腰にきたので、もっと鍛えて、次の機会に備えよう。
久しぶりのハイキング、大満足だったよ! (笑)

大人社会科見学—日光湯滝&大谷資料館—

20210711  07
【大谷資料館入り口を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

7月5日はROCKHURRAHの誕生日!
おめでとう、ROCKHURRAH!(笑)
さてプレゼントはどうしようかと悩んだ結果、旅行に行くことにした。
場所は2015年7月の「大人社会科見学—日光—」と同様に日光!
ROCKHURRAHの誕生日は栃木県が多いなあ。(笑)
前回は日光東照宮と華厳の滝を満喫したけれど、 今年は別の滝を目指すことにする。

もう一箇所、どうしても行きたいとROCKHURRAHからリクエストがあったのは宇都宮にある場所。
日程は1泊2日なので、日光→宇都宮泊という計画を立てる。
日光の温泉宿に宿泊してゆったり過ごした翌日、宇都宮に行く人が多いのかもしれない。
車を所持していないROCKHURRAH RECORDSは、公共交通機関を利用するので、早い時間に行動したかったんだよね。
そうと決まれば、チケットやホテルの予約を手早く済ませ、あとは出発の日を待つだけだよ!

ROCKHURRAHの誕生日が7月上旬なので、まだ梅雨明けしていない時期なのは仕方がない。
2014年の日光も、濃い霧に包まれた華厳の滝だったっけ。
今年もあまり天気は良くなさそうだけど、どうなることか?
午前7時半新宿発の「日光1号」に乗り、いざ出発!
車内はガランとしていて、乗客がほとんどいない。
空いているのは大歓迎だけど、以前とは様子が違い過ぎて驚いてしまう。
外国人観光客もいないから当然かもしれないけどね?

約2時間で東武日光駅に到着。
ここからバスで湯滝に向かう計画なんだよね。
前回行った華厳の滝に向かう道の、更に先にあるのが湯滝なので、乗車時間が長くなる。
極度の方向音痴で車酔いしやすいSNAKEPIPEには恐怖の時間、、、。
「日光1号」車内で、すでに「酔い止め」を飲んでおいたので、バスでは眠ってしまおうという魂胆だ。(笑)
「いろは坂」や周りの景色を満喫することは諦める。
約1時間程ぐっすり眠って、「湯滝入り口」に到着。
バスも空いてたけど、同じバス停で降りた人はROCKHURRAH RECORDS以外は3人のみ。
まだ少し寝ぼけ眼のROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
てくてくと湯滝に向かって歩く。
雨はやんでいて、良かったよ!(笑)

「湯滝観瀑台」と書かれた看板を見つけた頃には、ゴーゴーと音が聞こえてきた。
土産物屋やレストランが見えてきたけれど、店頭でのみ団子や串に刺し焼いた魚を売っているようだ。
日光に人がいないからお店が閉まっているのか、その逆なのかは不明だよ。
お店を抜けると目の前は滝!
かなり近い距離だけど、マイナスイオンを含んだ霧を浴びることはない。
傾斜が緩やかな滝なので、水しぶきが上がらないんだね。
しばらく鑑賞しているうちに晴れ間が出てきた!
雨を心配していたけれど、天気に恵まれて良かったよ。
ROCKHURRAHが得意の(?)動画を撮影したので、載せておこう!

湯滝の横に階段があり、登っていくと湯滝の源である湯ノ湖を臨むことができる。
せっかくだから行こうよ、と誘ったSNAKEPIPEを大歓迎してくれたのは蜂だった。
ROCKHURRAHも黒っぽい服を着ているのに、何故だか蜂が好んで来たのは、SNAKEPIPEのスカートなんだよね。
少し光沢がある素材だったので、光に反応したのかもしれない。
キツい上りの道は、2019年9月に行った「大人社会科見学—鳩ノ巣渓谷—」 の白丸ダムへの道のりを思い出す。
また奥多摩行きも計画したいな!
蜂の襲撃を恐れながら、なんとか湯ノ湖に到着。
静かでゆったりした湖面を眺めていると、心に平穏が訪れた気がしたよ。 
帰りのバスの時間を気にしなければ、あのまましばらくボーッとしていたかったくらい。(笑)
温泉のせいか、すこし硫黄のにおいもしていたね。

湯滝までの下りは、上りほどのキツさはなくて、あっという間に終わった。
腰にジャケットを巻き、スカートを隠したおかげで、蜂が寄ってくることもなかったし。(笑)
バスの時間にも間に合い、そのまま宇都宮に出る。
日光のさびれ具合とは違い、宇都宮には活気があったよ!
この頃にはピカピカの太陽が顔を出し、晴れて暑いくらいになっていた。
東京の雨、日光の薄曇り、宇都宮の晴天、と1日のうちに3回も別の天気を経験するとは。
宇都宮では名物の餃子を食べ、ご満悦のSNAKEPIPE。
どうしてご当地グルメが餃子になったんだろうね?(笑)

翌日は早起きをして、ROCKHURRAHがリクエストした「大谷資料館」 に向かう。
大谷資料館というのは、大谷石が採石された地下坑道を歩くことができる博物館なんだよね。 
2007年に公開された京極夏彦原作「魍魎の匣」 の映画版で、ロケ地だった大谷資料館を見た時には衝撃を受けたことを思い出す。
それ以降、「フランク・ロイド・ライトが愛した大谷石」などとコピーがついた栃木県へ誘う駅のポスターを目にしたりして、SNAKEPIPEも気になっていた場所だった。
ROCKHURRAHの提案に、喜んだSNAKEPIPEだよ!
宇都宮駅バス停から大谷資料館までは約30分。
この距離なら酔い止め飲まなくても大丈夫かな。(笑)

バス停から資料館までは少しだけ歩く。
周りを見渡すと、巨石がそびえ立ち、日本ではない場所にいるような感覚になってくる。
こんなに大きな石を切り出していたんだね!
いよいよ大谷資料館への入口になる。
そこにあった自動販売機が石になっていることに気付き、思わず撮影!
本当に石でできているわけではないけれど、大谷資料館らしくて楽しい演出だよね。
2010年12月の「SNAKEPIPEの九州旅行記 part2」では、ミリタリー・ショップWAIPERの店頭にあった自動販売機がウッドランド迷彩だったことに触れている。
外観を損なわない販売機、良いよね!

チケットを購入し、地下への階段を降りる。
開館して間もない時間のため、お客さんが少ないよ。
いよいよ地下探検の始まりだね!(笑)
降りていくうちにどんどん気温が下がってくる。
入館前にソフトシェルを着ておいて正解だったよ。
お客さんの中には半袖短パンの人がいたようだけど、軽装過ぎじゃないかな?
真冬でも半袖のTシャツ一枚の外国人を見かけることがあるので、体感は人それぞれだけどね。

「うおっ!これはっ!」
思わず声が出てしまうSNAKEPIPE。
かつて陸軍の秘密地下倉庫だったり、中島飛行機の地下軍需工場だった歴史があるというのが分かる景色だよ。
採石の跡が随所にあって、切り出された石が並んでいるのが見える。
下に降りていくのがワクワクだよ。
行き道と帰り道が仕切られているので、混雑することもなく、スムーズに歩くことができるね。

かなり広いので、ゆっくり撮影しながら観て回ると1時間以上かかっていたみたい。
どの場所も絵になるから、写真に撮りたくなるんだよね。(笑)
かつてカメラをぶら下げ、様々な場所を歩きまくっていたSNAKEPIPEだったら、大谷資料館で何本のフィルムを消費したことだろう?
もっとも、あの頃持っていたカメラでは、ここまで鮮明に映らなかったかもしれないけどね。
SNAKEPIPEが撮った写真の中で、一番のお気に入りがこれ。
まるで畠山直哉の写真みたいじゃない?(笑)

ROCKHURRAH撮影のこちら、ライトアップの素晴らしい色合いを捉えていてナイス!
石柱の後方に、十字の彫刻があるので、何か儀式に使われるようにも見えてくる。
神殿っぽいんだよね。
もしかしたら、ここは2008年にエンヤがクリスマス・ライブを行った場所かも。
幻想的で、舞台設定バッチリだよね!
エンヤについて詳しくないけど、確かにこの場所と音楽が似合うだろうね。
ここに行く道が分からなかったんだけど、もっと近寄って撮影したかったなあ!

歩いている途中で「良かったら記念撮影しませんか」と声をかけられる。
資料館のスタッフが待ち受けていて、行き交うお客さんに撮影を呼びかけているようで。
普段なら通り過ぎるSNAKEPIPEだけど、この時ばかりは記念写真が欲しいと思ったんだよね。
ROCKHURRAHと一緒に映る、マトモな写真がなかったから。(笑)
「これを持って『おーやいしー』と言ってください」
「しー」のところで笑顔になる作戦だね! 
資料館入り口で受け取り、代金を払う。
何故かROCKHURRAHの拳がグーの形になっていることに大笑いしてしまう。
「しー」の時、拳を突き上げ、おろした瞬間だったそうだ。
ライブの掛け声じゃないのにね?(笑)

自他共に認める雨男のROCKHURRAHが、珍しく天候に恵まれた旅行になったことが喜ばしい!
計画していた湯滝と大谷資料館に行かれて、大満足だったよ。
これで奥日光の三大名瀑といわれている華厳の滝、竜頭の滝、湯滝を制覇したことになるんだね。
そしてROCKHURRAHが誕生日プレゼントを気に入ってくれたことが何よりだよ。
また滝を観に行こうね! 

大人社会科見学—TOTOミュージアム—

20210530 01
【TOTOミュージアムの外観を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

2018年11月4日以来、約2年半ぶりにブログの更新をしなかった先週のこと。
実は「やんごとなき」理由により、ROCKHURRAHの故郷である北九州に帰省してたんだよね。
北九州に上陸するのは、2016年2月以来になるので、およそ5年の月日が経過していることになる。
観光目的の場合には、ネットカフェなどを利用してブログの更新もできたのかもしれない。
残念ながら、今回の帰省では、そんな時間を作ることが難しかったんだよね。

それでもなんとか「ROCKHURRAH RECORDSらしさ」を取り戻そうと、訪れたのが「TOTOミュージアム」!
なんで北九州にTOTOなの?と思ったSNAKEPIPEに
「TOTOの本社があるからだよ」
とあっけなく答えるROCKHURRAH。
日本のトイレといえばTOTOだよね?
北九州の小倉が本拠地とは知らなかった!
なんとROCKHURRAHは、高校時代にTOTO本社横を毎日バスで通っていたんだって。
TOTOミュージアムができたのは2007年のことらしいので、当然のようにROCKHURRAHも初めての訪問になるんだね。

ミュージアムに連れて行ってくれたのは、ROCKHURRAHのお兄さん夫妻。
美味しいランチを頂いた後、一緒にミュージアムに行くことになった。
皆さん小倉っ子(笑)で、もちろんTOTOミュージアムの存在は知っているのに、訪れるのは初めてとのこと。
意外とそういうものかもしれないね?

早速ミュージアムの中に入ってみよう。
1Fはショールームになっていて、ミュージアムは2Fだった。
エレベーターを上がってすぐにミュージアム・ショップがある。
SNAKEPIPEはショップに期待をしていて、面白い物があったら購入したいとワクワクしてたんだよね。
一通り見て回ったけれど、残念ながら琴線に触れる逸品は見当たらず、、、。
北九州市の環境マスコットキャラクター「ていたん」のトイレットペーパーには、少し心が揺れたけれど、持って帰るのも大変だしね。(笑)

ミュージアムは最初にTOTOの歴代便器の展示があった。
画像は1927年に日本で最初に商品化されたサイホンゼット式腰掛け便器だって。
木製の便座のフォルムが素晴らしいよね!
この高級便器は、国会議事堂などに設置されたという。
歴史を感じるよね。

TOTOといえば、ウォシュレット!
初代ウォシュレットの展示もあったよ。 
1980年にウォシュレットが発売され、CMが話題になったっけ。

戸川純が出てたんだよね。
とても懐かしい。(笑)
ミュージアムでも、このCMが流れていたよ。

TOTOは元々東洋陶器という会社名だったことを思い出せば不思議ではないんだけど、ミュージアムには陶器の展示もあったんだよね。 
その陶器類が素晴らしくて、「うひょー」とか「ひー」などと奇声を発しながら鑑賞するSNAKEPIPE。
ROCKHURRAHは慣れているけど、もしかしたらお兄さん夫妻は呆れていたかも?
画像は1940年(昭和15年)頃のティーセットだって。
蒔絵付けと吹き絵付けに白抜き金手描き、と説明されている。
色合いの美しさに目を奪われたよ。

こちらは朱赤に鶴が描かれているティーセット。
赤と白に鶴、という非常におめでたい雰囲気だよね。
和洋折衷を具現化していて、販売されていたら欲しくなってしまう逸品だよ! 
こちらも1940年(昭和15年)頃の商品だというので、当時の美的感覚が高かったことが分かるね。
一体どんな人が使っていたのか気になっちゃうよ。(笑)

続いては「化粧台アイテム」と表示されていた陶器だよ。
ご婦人がお化粧をする時に使用したであろう、陶器なんだけど?
壺っぽいものから香炉のように見える物まであって、どうやって使っていたのか不思議だよ。
もっとも注目してしまうのは、手前にある人の手を中央に立てた小皿ね!
指輪やネックレスをかけておくための物かな、と想像する。
大正時代に制作されたという陶器類も見事で、手の皿は本当に復刻して欲しいと思ったよ!

家庭の水回りから出るCO2を50%削減できる商品の提供を目指すキャンペーン「TOTO GREEN CHALLENGE」の宣伝企画として制作されたのが、バイオ燃料で走る「トイレバイク ネオ」。
実際に走るキャンペーンも行ったらしいけど、便座に座っての運転は大変だっただろうね。(笑)
その「トイレバイク ネオ」が展示されていたので撮影してみたよ。
試しに座ってみたかったなあ。(笑)

TOTOミュージアムは展示室が3つに分かれていて、続いて第二展示室に入る。
そこで興奮したのがこのミニチュアセット!
カタログに載っている製品をお客さんに確認してもらうために、ミニチュアで制作したものだという。
ショールームがなかったから、というのが理由のようだけど、小さくして営業に使うというアイディアが素晴らしいよね!
精巧に作られた小さい物は欲しくなっちゃう。(笑)
特に何をするわけでもないけど、コレクションしたくなるよ。
こういう物をミュージアム・ショップで販売してほしかったなあ!

歴代の便器の展示で素晴らしかったのが、画像のこちら。 
陶器に草花を描いてあって素敵なんだよね。
元々は木製だった物を衛生面と耐久性の問題を解消させるため、陶器製品が主流になったと説明されているよ。
現在の白い便器がそっけなく見えてしまうほど、絵柄付きは新鮮に映るよね。
「すごい」「キレイ」と大絶賛した後に「他社品」 と書いてあることに気付く。
なんと、TOTO製品じゃなかったとはね!(笑)

第三展示室だったように記憶しているけれど、青い光が出る、まるで稲妻のようなシャワーがあったんだよね。
詳しい説明を記録してこなかったので、商品名や青い光の正体について書けないことがもどかしい。
光に驚いてしまい、ROCKHURRAHが動画撮影したことで安心してしまったことが原因ね。(笑)
その動画がこちら。

このシャワー、浴びてみたい?

TOTOミュージアムの中のお客様用トイレがどんなことになっているのか、気になっていたSNAKEPIPE。
画像が女子トイレの様子なんだけど、いたって普通なんだよね。(笑)
便器のほうも、特にこれといった特徴はなく、期待が裏切られてしまった。
ここでしか体験できなかったり、ペイントされてる便器を見せてくれたりなど、趣向を凝らしたトイレかもしれない、と勝手にワクワクしてしまったSNAKEPIPEが悪いんだけどね。
ちなみに男子トイレは、もう少しオシャレだったとROCKHURRAHから報告があったよ。
写真を撮るのは忘れたらしいので、比較ができなくて残念!

トイレ内部はシンプルだったけれど、ミュージアムの建築にも見どころがあったんだよね。
数々の受賞をしている建築物、と調べて知ったよ。
楕円形を基調とした建物の形もユニークで、最初は「上から見たら便器になってるかも?」と皆で話していたんだよね。(笑)
展示も全体的にゆったりとしていて、画像のような中庭もあったよ。
ガラスに水滴のような3つの模様があるところに注目!
TOTOは「水と地球の、あしたのために」 というスローガンを掲げているので、水の大切さをこうした装飾からも発信したいのかもしれないね。
ROCKHURRAHが気付いて、撮影してくれたよ! 

小倉っ子のお兄さん夫妻も「行って良かった!」と喜んでいたTOTOミュージアム。
日本のトイレの清潔さは、恐らく世界一なんじゃないかと思うよ。
1970年代からの変化についてパネルが展示されているのをみると、 公衆トイレのめざましい進歩が分かったね。
確かに昔はこんなだった、と改めて思い出したり。(笑)
日本の衛生面を支えている世界的な企業である、TOTOの企業努力を知ることができたよ。
今回の大人社会見学も大成功だね!(笑)

大人社会科見学—国立歴史民俗博物館—

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【国立歴史民俗博物館入り口を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

何年も前からROCKHURRAHが「気になる場所」として挙げていたのが、佐倉にある国立歴史民俗博物館だった。
同じ佐倉にある川村記念美術館には、小旅行気分で数回通ったことがあり、その頃から話題にのぼっていた博物館なんだよね。
何年越しに実現したのか分からないくらい、念願だった博物館行きを決定!(おおげさ)
よく晴れた風の強い日、佐倉に出かけたのである。

博物館へはJRもしくは京成佐倉駅からバスで行かれるという。
車を所持していないROCKHURRAH RECORDSは、公共交通機関を利用して移動するので、徒歩かバスで行かれるかどうかは非常に重要なんだよね。(笑)
佐倉駅に到着すると、運良くバスが待っている。
なんと2人だけの貸し切り状態!
博物館に行く人たちは、マイカー族なのかもね?
最近ではマイカー族って使わないか。(笑)

バス停から博物館までは、長い急な上り坂を歩くことになる。
強い風に飛ばされないよう帽子を押さえながら進む。
上り切ると、大きな建物と広大な城址公園が見えてくる。
もう少し風が弱かったら、公園内も散策するのも楽しかったかもね。

開館時間を1時間程過ぎた入場だったせいか、そこまでお客さんは多くない。
チケットを買うために並ぼうとすると、「入館者確認票」の提出を求められる。
氏名と住所、何名にて来館したのかを記名し、提出しないと入館できないという。
体温を測るのはもちろんだけれど、確認票を書いたのは初めてかも。
国立の機関だから余計に厳しいのかな。
コロナ対策だから仕方ないよね。 

すべての条件をクリアして、いざ入場!
展示は第1展示室から第6展示室まで区分けされている。
まずは第1展示室の「先史・古代」から観ていこう。
まるで日本史の授業を受けているように、石器時代人の生活、縄文文化や稲作の開始などに関する物品や復元模型が並んでいる。
この展示室で最も興奮したのが、縄文土偶と土器!
以前より土偶には興味津々で、ミニチュアの土偶をデスクに飾り、可愛がっているSNAKEPIPEなんだよね。(笑)
画像には、複数の土偶が並んでいるけれど、これらはもちろん複製。
複製だからこそ、こうして一堂に会することができるってわけだ。 
調べてみると展示されていた「縄文のビーナス」などは、国宝に指定されている土偶だったんだね。
今から4500年以上前に作られた土偶や土器には、なんともいえない迫力があるよ。
右に載せた土器の画像、斬新だよね!
あの岡本太郎が、この土器を観て「なんだ、コレは!」と叫んだのは納得。
実際に使用するために作ったとしては、デコラティブで不思議なデザインだもんね。
この土器を作った人は、アーティストに間違いないよ!(笑)

観た瞬間に「ねじ式!」と叫んでしまった土偶。
腕の押さえ方と顔立ちが似て見えるんだよね。(笑)
今から3000年前の作品とのことだけど、この頃にすでに「ねじ式」の原型があったとは!

こちらはお目々ぱっちりの「みみずく土偶」ちゃん!
まるでキャラクター用にデザインされたような愛らしさ。
本当に4000年前の物なのかと疑ってしまうよ。
極端にデフォルメされた顔がみみずくに似ていることから、その名がついたという「みみずく土偶」ちゃん。
やっぱり愛称は「みみちゃん」かな。(笑)
あまりの可愛らしさに、レプリカが欲しくなったSNAKEPIPEだよ!

弥生時代のものとされる鏡。
なんでしょうか、この精巧な造りは!
正確に円を描き、更に正方形が刻まれている。
丸いビスが、まるでスタッズみたいでカッコ良いよ。
ぐるりと囲んだ円には、漢字とおぼしき文字まであるし。
この鏡は恐らく中国産で、日本に輸入された物だと思うけど詳しい説明はされていなかったよ。

「有鉤銅釧」とキャプションが書いてあるけれど、これだけだと意味が分からないよね。
下に英語で書いてある説明でやっと何のための物か分かったSNAKEPIPE。
これはブレスレット!
とがった部分がまるでパンクじゃないの。(笑)
元々は貝を切ってブレスレットにしていた名残で、このようないびつな形が一般的になった、ということは帰宅後調べて知った事実。
とがった部分に関しては、不明とのこと。
きっとパンクなトゲトゲ好きがいたに違いないという説は認められないかな。(笑)

第1展示室での縄文時代に興奮し過ぎて、鑑賞にかなりの時間を費やしてしまった。
まだまだ先は長いのにね!
第2展示室は「中世」とのこと。
平安時代半ばから戦国時代までを中世とするらしい。
第1展示室が5000年以上のスパンで構成されていたので、中世は1000年分にも満たないってことになるのかな?

土偶や土器のあとに現れたのが、この「ひとがた(人形)」だった。 
どんどん歩き進めていくうちに、「とほほ」な展示を探していることに気付いたSNAKEPIPE。
抜けた表情だったり、ぞんざいな作りになっている展示物を発見すると夢中で写真を撮ってしまう。
「とほほ」物には目がないからね。 (笑)
8世紀から9世紀頃の物とされる「ひとがた」は、一体何のために制作されたんだろうね?
まさかと思うけど、愛玩用の人形じゃないよね?

いきなり戦国時代の画像になっているけれど、この間にも興味深い展示はたくさんあったよ。
写真の下のほうにある鉄砲は、その装飾に目が釘付け!
この鉄砲は使用するためのものだったのか、それともインテリアだったのかは謎だけど、非常に美しかったよ。
燧石銃というフリントロック式の銃だそうで。
こういう銃もその時代には、日本にあったんだね。

キリシタン大名の洗礼名が載っていたよ。
印鑑だったのか、シンボルだったのか不明だけど、まるでロゴマークに見える図が秀逸で驚いてしまう。
「フランシスコ」を「FRCO」と略し、更に「F」と「R」を重ねて1文字に見せているところが現代的だよね!
右下の黒田長政、NAGAMASAをNGMSと母音を抜いて表記しているのも見逃せないよ。

第3展示室は「近世」。
16世紀末から19世紀半ばの人々の生活に焦点が当てられている。
NHKの番組「浮世絵EDO-LIFE」を観て、江戸時代の庶民の暮らしぶりを知ったROCKHURRAH RECORDS。
江戸時代は、思っているよりもずっと進んでいて、様々な楽しみをたくさん知っていたみたいなんだよね。

裕福な女性の衣装として展示されていた着物。
まるでパッチワークのように、複数の別の模様が組み合わされていたり、下の柄に合わせて、リボンが立体になっていたりと驚くような技巧が凝らされている。
オーダーメイドでしつらえているのか不明だけど、これは作るのに相当な技術が必要じゃないかな?
お値段がいかほどだったのか、そしてどのくらいの頻度で着物を買い替えていたのか気になるわ〜!

江戸時代には旅行が大ブームだったらしい。 
「お伊勢参り」をはじめとする観光旅行が好まれ、温泉に入ることやお土産を買うなど、現代と変わらない旅を楽しんでいたという。
SNAKEPIPEが気になったのは、そんな旅の途中で旅人が食べていた食事を紹介した展示だよ。
上が中山道にある宿の夕食で、ご飯と汁と魚と豆腐だって。
粗末、と書かれているけど、どうだろう。
下は東海道にある宿の夕食。
びっくりなことに鰻が出てるんだよね!
これはかなり豪華だと思うよ。
江戸時代の人は、美味しい物食べて旅行してたんだね。

第4展示室に到着する頃には、もう13時近くになっていた。
すっかりお腹はペコペコ!
縄文時代に興奮し、時間配分を間違えたみたいだよ。(笑)
あともう少しだから頑張ろう、ゴールは目の前だ!とROCKHURRAHと励まし合う。

第4展示室は「民俗」。
ここで注目したのは「妖怪の世界」の展示。
河童や海に現れる妖怪の絵などを見ることができる。
画像は「化物行灯」という明治時代の物。
平面に描かれた展開図を切り抜いて立体的に組み立てる玩具だという。
複製で販売して欲しいくらい気に入った逸品だよ!

「狐の窓のつくりかた」は、指を交差させ隙間から覗くと異界が見えるというもの。
ROCKHURRAHと一緒にやってみたけれど、この形にするのは至難の業。(笑)
誰もができるような易しい方法で見える、というのは面白くないもんね。
他にも異界を見るための方法がいくつか載っているので、知らない世界を知りたいと願い人が多かったことが分かるね。

第5展示室は「近代」。
19世紀後半から1920年代までを特集している。
大正から昭和の初め頃の浅草を再現した風景を歩くことができる。
ちょっといかがわしくて猥雑な雰囲気を味わえるよ。
この時代といえば、思い出すのは江戸川乱歩!
きっと乱歩はこんな場所を歩いていたに違いないね。(笑)

当時使用されていたマッチの展示もあった。
ROCKHURRAH RECORDSでは「ビザール・グッズ選手権」というカテゴリーの中で、 日本を含めたマッチのパッケージ・デザインについて特集したことがある。
小さな箱を彩る凝った意匠に魅了されるんだよね!
今回展示されていたのは、メーカーやショップが宣伝用に作成していたものなのかな? 
「味の素」や「シャチハタ」の文字が見えるよね。
じっくり観ていると、「とほほ」なデザインもあって嬉しくなってしまう。 
もっと接写で撮ればよかったな!

第6展示室は「現代」。
1931年の満州事変から1970年代までを特集していたよ。
もうこの頃には14時近くになっていて、お腹と背中がぺったんこ状態!
展示はもちろん鑑賞したけれど、ランチにありつきたい気持ちが優先してしまった。
画像は館内にあるレストラン「さくら」で注文した「古代カレー」だよ。
古代米を使用しているとのこと。
プチプチした食感が面白かった。

歴史の教科書を総ざらいしたような感じで、興味深い展示に満足した。
広範囲に渡る展示なので、特別驚くことはなかったけれど、充分楽しむことができたよ!
一番興奮した縄文時代は、改めて好きだということを実感。
先日行った岡本太郎記念館でも同じ感想を持ったけれど、縄文時代の土偶や土器にも強いパッションを感じるんだよね。
ほとばしる情熱とでもいうのか、技巧ではない魂の叫びというのか。(陳腐!)
下手のほうがいいんだ。笑い出すほど不器用だったら、それはかえって楽しいじゃないか。」
という岡本太郎の言葉が良く分かった気がするよ。
またROCKHURRAHと、お出かけしましょ!(笑)