
【北斎 冨嶽三十六景展ポスターを撮影】
SNAKEPIPE WROTE:
上野の国立西洋美術館での展覧会は、どちらかというとROCKHURRAH RECORDSの好みとは違う印象を持っている。
現在開催されている「チュルリョーニス展」が気になるというROCKHURRAHに誘われて、久しぶりに上野を訪れることにした。
「北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより」が同時開催されているので、観てみることにする。
今回は2つの展覧会のうち、北斎のほうを書いてみよう。
非常に有名な「冨嶽三十六景」だけど、すべてを鑑賞したことなかったんだよね!
今更ながらだけど、当ブログの基本理念である「温故知新」らしくて良いんじゃない?(笑)
葛飾北斎の「冨嶽三十六景」といえば、永谷園のお茶漬けのおまけのイメージがあるのはSNAKEPIPEだけではあるまい。(笑)
メンコくらいのサイズの北斎をコレクションしていた人も多いよね!
ROCKHURRAHの母も集めていたと聞く。
そんな北斎の浮世絵を西洋美術館で鑑賞することになるとは意外だよ。
恐らく北斎の作品の中で最も有名なのは、「神奈川沖浪裏」だよね。
今回の展示でもトップに飾られていた。
会場の四方の壁に、等間隔で並んでいる浮世絵をじっくり鑑賞するお客さんたち。
牛歩の列に混ざるしか鑑賞できなかったのは、ストレスだなあ。
最初に観たはずの「神奈川沖浪裏」が12枚目に再登場!
摺りが違うんだとか。
こうして2枚並べてみると、確かに色味や波しぶきの細かさなどに違いがあるよね。
会場では離れて展示されていたので判別できなかったけれど、摺る時期によって木版が劣化していくことがよく分かるよ。
北斎の「赤富士」は知っているけれど、「青富士」は初めて観たよ!
日本国内のほかに世界でも数点は存在しているという「青富士」。
正式なタイトルは「凱風快晴」だって。
「赤富士」の下絵なのかと思っていたけれど、並べてみると富士山の形が違うかも?
藍色のぼかしがとても美しくて、シンプルな「青富士」も気に入ったよ!
こちらも藍色が印象的な「上州牛堀」。
ほとんどの作品が東京〜神奈川の風景だけれど、この作品だけは茨城県を描いているんだよね。
霞ヶ浦の東になるらしい。
茨城のほうからも富士山が見えたんだね。
「高瀬舟」という江戸時代の輸送船と、その船を生活の場にしている船乗りをモチーフにした作品だという。
釜を持ち、米の研ぎ汁を川に流している様子は、日常を切り取った一コマだね。
水の音に驚いて飛び立つ鷺(?)も、動きがあって面白い。
こちらも船が描かれているね。
「江戸日本橋」は荷物いっぱい抱えた商人たち(?)が所狭しと乗っていて、船が沈まないのか心配になるほどだよ。
以前NHKの「浮世絵EDO-LIFE」という番組で、江戸時代の人々がどんな生活をしていたのかを知って驚いたっけ。
賑やかで、風情があって、遊びに関する文化も多かったんだよね。
商人たちの忙しさからも江戸の活気が伝わってくるよ。
「隅田川関谷の里」は、疾走する馬の躍動感が素晴らしい。
かつては隅田川からも富士山が見えていたんだね。
「冨嶽三十六景」シリーズの中で、富士山の色が赤系なのは先の「赤富士」とこの作品だけみたい。
黒い馬に乗っている人物が赤い着物を着ているところに注目する。
一人で乗っているとしたら男性だと思われる。
調べてみると、どうやら江戸時代に男性が赤色の着物を着るのはトレンドだったんだとか。
歌舞伎役者の影響だったというから、皆さんオシャレだったんだね!
富士山の赤と対になっていて素敵だよ。
最後に展示されていた作品がこれ。
遠くから眺めていたはずの富士山に登っているシーンだよ!
登山しているところまで浮世絵になっているとは驚き。
江戸時代の人は足袋に草履で山登りしてたんだよね。
滑らない靴やスニーカーもなく、よく登ったものだと感心しちゃう。
写真がないはずなので、この様子を見ている北斎も富士山にいたんだろうね!
「冨嶽三十六景」なので36枚組だと思っていたら、全46枚なんだね。
全作品を鑑賞できて良かったよ!
富士山と庶民の暮らしぶりを捉えたアート作品は、さすがに素晴らしかった。
例えば高いビルの窓や車窓から富士山が見えると、嬉しい気持ちになるんだよね。
形の美しさはもちろんだし、霊峰富士と呼ばれるだけあってご利益を感じるからかもしれない。
かつて鑑賞した藤原新也の「新日本景富士」は、日常的に見える富士山を撮影した展覧会だった。
現代の「冨嶽三十六景」を狙っていたんだね!
1998年から28年後に気付くとは。(笑)









