ROCKHURRAH紋章学 化学工業ロゴ編

【化学工業編には、もちろんケミカル・ブラザーズ!陳腐過ぎ!(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

「ROCKHURRAH紋章学」は前回、重工業のロゴを紹介する、本来の目的通りの記事を書くことに成功した。(大げさ!)
今回もそれに倣って、また会社のロゴを特集してみたいと思う。
じゃーん!なんと化学工業編!(笑)
重工業から化学工業に変わっただけじゃない、という声が聞こえてくるけれど、やっぱりロゴとして面白いんだよね。
秀逸なロゴ・デザインを選んでみたよ。
では早速いってみよう!

一番初めはこちらのロゴ!
OXEA はドイツのオキソ誘導品メーカーだという。
なーんて知ったように書いてみたけれど、化学のことはチンプンカンプンなので、日本語に訳すのが大変なんだよね。(笑)
英語が読めても化学に関する部分の日本語訳が難しいんだよ。
間違った紹介をしていると思うので、最初に謝っておきましょ。
ごめんなさい!
この記事はロゴの秀逸さをまとめていて、会社紹介じゃないということで許してね!

化学のことが分からないのに、何故か化学実験用の道具には胸躍るSNAKEPIPE。
フラスコとか試験官とかね。(笑)
シャーレ、なんてホントにおしゃーれだし!(ぷぷぷ!)
OXEAのOがコポコポと沸騰している、今まさに薬品を数種類混ぜている実験段階のように見えるロゴに目が釘付け!
塵ひとつ落ちていない、 ものすごく清潔な工場がイメージできる、ちょっと細めのレタリング。
色が濃い目のブルーグレーがそう見せるのか?
バランスの良い、秀逸なデザインだと思うね。

OXEAはどうやら新宿にも支社(?)があるようだけど、ビルの中みたいなんだよね。
化学実験が行われているんだろうか?
気になるところだね!

続いてはこちら!
KIALAB は化粧品、薬品や洗剤などの成分に関するイタリアのコンサルタント業を営む会社である。
あ、また断定的な文章にしちゃったけど!
実ははっきり分かっていないから許してね。(笑)
化学の構造式の輪郭を少しボカし、化学=硬いという印象を和らげている。
レタリングを細くしているのも女性らしい雰囲気だよね。
Kの文字が人で、構造式に手を伸ばしているように見えるのはSNAKEPIPEだけかな?
人の手が加わっていますよという、機械的なイメージの払拭につながっているように感じられる。

この会社のHPがロゴを使った面白いリンクを貼っているので、それも見どころの一つ。
効果的にロゴを使用しているのは、いつか真似てみたいな!(笑)


紺色とゴールドが美しいHADSELL CHEMICAL PROCESSINGのロゴは、ワッペンにしたくなるようなデザインだよね!
特殊化学薬品のパッケージングや化学処理を行うアメリカの会社とのこと。
かなり大がかりな機械を使っている様子が、HPのビデオで観ることができるよ!
その機械とフラスコに、グローバルを表現した「輪っか」を組み合わせたデザインにして、会社のイメージを視覚的に見せているところが秀逸だよね。
ビデオの造りもなかなか凝っているし、中に「ブレイキング・バッド」のウォルターのそっくりさんが出演しているところも見どころ。(笑)

以前仕事の関係で、毎日のように日本の企業や会社のHPを検索していたことがあるSNAKEPIPEだけど、海外の企業のHPの素晴らしさには驚かされるね!
ロゴに気を配る会社だったら、HPにも気を遣うのは当たり前かも。
日本は広告という点で遅れてるなあと実感しちゃうね!

最後もドイツの企業で締めようか!
MERCKはドイツのダルムシュタットを本拠とする、世界で最も古い化学品医薬品メーカーだという。
MERCKに関してはWikipediaに記事があったので、上の紹介文は大丈夫なはずだよ。
日本にもMERCK JAPANがあるようで、ちゃんと日本語HPがあったから、これで読むほうが分かるよね。(笑)
ただし本家(?)のHPの造りに比べると、少しぞんざいな感じになっているのが残念!

ロゴのデザインは、MERCKのMが途切れている部分がポイント。
カプセルに見立てて会社のイメージを表しているとは、これは一本取られましたなあ!(笑)
それが左隣りのカプセルに同調していて、世界との関わりを感じさせるんだよね。
えっ、深読みし過ぎ?(笑)
こういったグラフィックデザインは、さすがバウハウス・デザインの国だけあって素晴らしいよね!
洗練された秀逸なロゴだと思う。

今回は4つのデザインを紹介してみたよ!
前述したように、ロゴは会社のイメージを決める重要なポイントだと思うので、ロゴが素晴らしい会社や企業は大抵HPにも力を入れてることが多いように感じられた。
会社や企業自体については知らなくても、デザインという点から注目するのも面白い試みだと思う。
また次回の「ROCKHURRAH紋章学」では別の分野を特集してみよう!

ROCKHURRAH紋章学 重工業ロゴ編

【この手のインダストリアル画像は見ているだけでワクワクしちゃう】

SNAKEPIPE WROTE:

「ROCKHURRAH紋章学」は、レコード・レーベルやロゴ、会社のシンボルなどを特集する企画としてROCKHURRAHが発案したものだった。
ところがROCKHURRAHは第一回のみを担当、それ以降は本来の目的とは少し外れた特集記事をSNAKEPIPEが書いていた。
今回は本来、ROCKHURRAHが意図していた通りの、会社のロゴを取り上げてみたいと思う。
せっかく特集するのであれば、好きな分野の会社にしよう!
思いついたのがインダストリアル系の企業のロゴ。
重工業として括ってみようか。
きっとワクワクする秀逸なデザインに出会えるはず!

Beep Industriesという名前だから、てっきり工業系の会社なのかと思っていたのに!
調べてみると、どうやらアメリカのワシントンにあるゲーム会社みたい。
2000年に創業され、xbox向けのゲームを開発、2003年に発売されたvoodoo Vinceが有名だという。
ゲームはかつてROCKHURRAHの手伝い(?)をしたことがあるくらいで、あとは釣りかゴルフゲームくらいしかやっていないSNAKEPIPEは、全く知らないソフト名だよ。
このロゴは、工場で監督者が従業員をコキ使い、ムチを振り回しているように見える不思議なデザイン。
ゲームと何の関係があるのかは謎だけど、色使いと、珍しく縦長のフレームをしたロゴに惹かれてチョイスしてみたよ!
現在は社名もBeep Games, Inc.になっているようだけれど、工場と監督と従業員のロゴは健在!
余程気に入っているに違いない。(笑)

続いてはこちら!
The Structural Bolt Company, LLC.  はアメリカ合衆国ネブラスカ州にある鉄鋼業の会社だという。
鉄材を使用した会社ですよ、というロゴをボルトの側面から見せるセンス!
そして社名のBOLTのOをナットの形にしているところも素晴らしい!
インダストリアル好きのSNAKEPIPEがグッときたデザインだよ。
このロゴを見ただけで、この会社で働きたいと思う人続出だろうね!
更に会社のHPのバック画像の柄が、縞鋼板なんだよね。
ここまでのこだわりよう。
素晴らしいね!(笑)

こちらも鉄鋼系のロゴね!
Mendis metalはトルコの会社みたい。
HPを見てみたけれど、ページによっては作成されていないか、不具合があるようで詳しく調べることができなかった。
会社の場合は特にHP大事だと思うんだけどね?
HPの出来はイマイチだったけど、ロゴの完成度は高いと感じるよ。
淡いグリーン、グレー、黒というシンプルで洗練された色を使用し、歯車の部分を切り取り、 ぜんまい仕掛けが稼働しているかのように見える動きのあるデザイン!
かなりお洒落で、秀逸だと感じるね!

デザイン関係といえば、パッと思いつくのがドイツとロシア!
ドイツはバウハウス、ロシアには構成主義という歴史があるからね。
ドイツとロシアにはどんなロゴデザインがあるんだろう?
ROCKHURRAHが検索を手伝ってくれたよ!
まずはドイツからいってみようか。
左の画像はミトローパの社章だという。
ミトローパは中央ヨーロッパ寝台・食堂車株式会社と呼ばれるドイツの鉄道会社とのこと。
ミトローパ?
水戸の老婆じゃないんだよね?(笑)
ミトローパは1916年にドイツ帝国によって設立されたというから、かなりの歴史があるんだよね。
2006年に廃業、現在は民営化されたドイツ鉄道株式会社の傘下が運営しているらしい。
今回取り上げたロゴは、その廃業まで使用されていて、現在は使用されていないようだ。
いかにもドイツ帝国というデザイン!
シンプルだけど、飛ぶように速く走るよというメッセージが込められている力強さも感じるよね。
ところが「車輪の上に配された鷲は、ナチスが党のシンボルとして盛んに用いた『鷲を頂いたハーケンクロイツ』を思わせるため、鷲をアルファベットのMの字に置き換えるといった手直しがされた」とWikipediaに書いてあったよ。
辛い歴史があるから仕方ないと思うけど、秀逸なデザインが台無しになってしまうのは残念だよね!

では続いてはロシア。
ロシアといえばカラシニコフだよね!
えっ、一番初めに思いつくのはおかしい?
2014年の1月の記事「ビザール・ボトル選手権!13回戦」でもカラシニコフ型のボトルを紹介したことがあるSNAKEPIPEなので、ロシアと聞くと条件反射的にカラシニコフを連想しちゃうんだけどね。(笑)
今回はそのカラシニコフのロゴを紹介してみよう。
カラシニコフの代名詞と言えるAK-47の銃口を上にして、アルファベットのKを表現している。
銃の持つイメージとはかけ離れたブルーと赤と白のスッキリと爽やかな色使いには驚いてしまうね。
カラシニコフにスッキリ爽やか、なんて単語が出るなんて思わないもんね!

そう思った人が多かったせいではないと思うけど(笑) 、現在は左のロゴに変わっているみたいだね。
HPでも採用されていたので、現行タイプはこちら!
シンプルなフォントと、カラシニコフの特徴を非常に良くとらえて、アルファベットのKを表現しているよね!
そしてこの色使いはまさにロシア構成主義!
SNAKEPIPEは、爽やか系の以前のロゴより、こちらのほうが好き。
素晴らしいの一言に尽きますな!(笑)

多分探したらもっと色々な国の、素敵なロゴがありそうだよね。
また特集してみよう!

ROCKHURRAH紋章学 薬ラベル編

【腕の手術方法が描かれている不思議な絵。これで本当に大成功なのか?】

SNAKEPIPE WROTE:

なんと「ROCKHURRAH紋章学」というシリーズ企画を1年以上書いていなかったことに気付いたSNAKEPIPE。
元々はROCKHURRAHが考えた面白いラベルを紹介するシリーズだったのに、2回目以降はSNAKEPIPEが書いている。
そして本来の趣旨から少しずつ外れていって、世界のビザールな逸品を紹介する「ビザールグッズ選手権」との区別がつかなくなっているのが現状だ。(笑)
企画を色々考えたとしても、書いているのはROCKHURRAHとSNAKEPIPEの2人だからね。
興味や趣味が一貫しているから仕方ないか。(笑)

今回は1年ぶりの紋章学の記事ということで薬のラベルを特集したいと思う。
なんで薬なのかってあんまり意味はないんだけど。(笑)

では早速ショッキングなラベルから紹介してみようか。
「Quick Death」と名前の付いたこの商品。
日本語に訳すと「即死」になると思うんだけど、こんな直接的な表現の商品はあまり聞いたことがないよね。
19世紀に販売されてたみたいなんだけど、まさか人間に使用するんじゃないよね?
ラベルをよーく見てみると上のほうに昆虫が描かれているのが分かる。
そして下の文章も注意深く読んでいると、これはどうやら殺虫剤みたいなんだよね。
蚊や蟻などに効くと書いてあるから間違いないね。
日本だったら「◯◯コロリ」などと、少しコミカルな表現になるところが、「即死」だもんね。
さすがアメリカ。
イエス/ノーがはっきりしてますな!

次も似たタイプのラベルにしてみようか。
これもどうやら19世紀に商品化されていた殺鼠剤のラベルみたいなんだけどね。
「中国製の毒」「ネズミ殺し」と直接的な表現で記載されている。
何故中国の毒なのか?
何故中国人と思われる人物がネズミを食べようとしているのか?
謎だらけだけど、とっても説得力があると感じてしまうところが更に不思議!(笑)
このラベルに興味を持った人が、新しい缶に同じプリントで売り出しているのも発見したよ。
ビンテージ物ヘタウマ系のイラストって最高だもんね!
この缶があったらSNAKEPIPEも欲しいな。 (笑)

動物つながりでこれはどうだ!
じゃーん!その名も「蛇油」だ!(笑)
SNAKEPIPEだけに、どうしても蛇の名前があると気になっちゃうんだよね!
さてこの「蛇油」とは一体何?
筑波山の土産物として有名な「ガマの油」を思い出してしまうよね?(笑)
調べてみるとあっさりWikipediaの記事が出てきてしまった。
英語版なので訳して理解したところによると、始まりは19世紀に大陸横断鉄道を建設するヨーロッパの現場作業員に筋肉痛の緩和として、中国人がインチキ薬を与えたこと、と書いてある!
20世紀初頭にはスタンリー・クラークが独自の調合で「SNAKE OIL」を売りだしたけれど、分析の結果は1%の脂肪油や赤トウガラシ、テレビン油、カンフルでインチキと判明し、罰金を払わされたとのこと。
こういったことから「蛇油」はインチキを意味する言葉になったらしい。
はー、ひとつ勉強になったね!
それにしても中国人がインチキした、としっかり書いてあるところが興味深いね。(笑)

なんでしょうか、このラベルは!
「Makes children and adult as fat as pigs」
子供や大人を豚と同じくらい太らせます、というキャッチフレーズ付きのこの商品、一体なんだろう?
調べてみると、どうやら1878年にパリでエドウィン・ウィリー・グローブがマラリアの再発防止、および随伴症状の治療法強壮剤として作り、実際に売られていた薬とのこと。
使用されていたキニーネは、多少はマラリアに効果があったようだけど、特効薬とはいえなかったにもかかわらず、1890年にはコカコーラよりも売れていたという。
太ってもマラリアにはかかりたくない、ということなのか?
それとも味が美味しかったのか?
謎の商品だよね!

最後もインパクトのあるこちら!
「10日以内に目が開かなかったらこの商品を買ってね」と書いてある。
目専用の軟膏のラベルみたいなんだけど、この少年の顔の不気味さが際立ってるよね!(笑)
困ってるはずなのに、なんで笑ってるのか?
見えてる左目は必要以上に見開かれてるよね。
この商品もまた1885年から1900年頃の商品のようで、調べたところではこれもインチキ商品だったって?
そう聞くと、この少年の歯を見せた笑顏もかなりインチキ臭く見えてきちゃうよね!

今回は19世紀から20世紀初頭のラベルを選んでしまったみたいだけど、ビンテージのラベルにはユニークなものが多いよね。
SNAKEPIPEの検索作業はまだまだ続くよ!

ROCKHURRAH紋章学 ミルク・パッケージ編

【ミルクといえば『時計じかけのオレンジ』でのコロヴァ・ミルク・バーだね!】

SNAKEPIPE WROTE:

世界中の食卓でお目にかかる飲料といえば、ミルク!
家庭によって牛だったりヤギだったり、もしくは豆だったりと元となる動植物に違いはあるけれど、老若男女・人種問わず誰もが日常的に口にすることが多いと思う。
日本ではほとんど1リットル入りのありふれた四角い紙パッケージしか見覚えがないけれど、世界にはどんなデザインがあるのかな?
今回の「ROCKHURRAH紋章学」では、世界各国のミルク・パッケージ・デザインについて特集してみよう!

食料品のパッケージでモノクロームというのは、あまり目にしたことがないSNAKEPIPE。
一体何が入っているのか判らないよね?
ロシアのDepot WPF Branding Agencyがデザインしたミルク・パッケージなんだけど、HPがロシア語なので読解不可能!
今までのデザインをまとめたページでは、見たことがあるロゴやパッケージがたくさんあったので、有名なデザイン会社みたいだね!
このミルク・パッケージは自然農法と手製の生産工程を強調するために、鉛筆により手描きしたらしい。
ヨーロッパのすぐれた広告作品を表彰する2010年の「エピカ・アワード」において、Package of the Future Contestでトップ10入りを果たしたらしい。
シンプルだけれど、目を引くデザインだよね!

次も「milk」って書いてなかったら、中に何が入っているのか判らないパッケージだよね?
記号や図形が描いてあると、スポーツドリンクとか薬のように感じちゃうよね?

デザインしたのはAudrée Lapierreというカナダのクリエイティブ・ディレクター。
データの可視化を得意としているようで、とても女性の作品とは思わなかった!
カロリーの比率、栄養バランスなどの重要で有用な情報を与えるためのデザインらしい。

未来的な雰囲気はとても好きだけど、ミルクだと思うとあまり美味しそうに感じないのはSNAKEPIPEだけだろうか?(笑)

続いては白とグリーンが印象的な不思議な形のパッケージ。
コロンとしていてとてもカワイイよね!
「soy mamelle」と書いてあるから、もしかして豆乳なのかしら?
KIANというロシアのブランドエージェンシーがデザインしたらしい。
おお、またもやロシア!
そして上述したDepot WPFと同じように、KIANも2012年の「エピカ・アワード」の何かを受賞したとHPに出てるね。
こちらもロシア語だから読めないんだよね!(笑)
KIANは豆乳の栄養価は牛乳と変わらないけれど、コレステロール値は低いということを、牛の乳房に似たパッケージで表現し、更に緑色を使用することで製品が植物性で健康的であるというメッセージも込めたとのこと。
六波羅家も最近牛乳から豆乳に変えて、グリーンスムージー作ってるんだけど、大型の冷蔵庫じゃないとこのパッケージは入らないかもね?(笑)

YANKO DESIGNによるパッケージにはちょっと説明が必要だね。
賞味期限が近づいてくると、どんどん色が付いてくるという画期的なパッケージなんだよね。(笑)
紫外線が当たると色が変わる紙があることは調べて確認したんだけど、このパッケージにはどんな仕掛けがされているのか不明!
コストや素材が気になるね。(笑)
例えば1日で飲んでしまうような場合には、こんな色の変化をみることはできないってことか。
それにしても、一目瞭然という言葉通りの視覚化は面白いよね!
それにしてもこのYANKO DESIGNの代表者がTakashi Yamadaという日本生まれでカナダ育ちの男性なんだよね。
日本とカナダを往復している、なんて書いてあったよ。
ちょっと羨ましい生活スタイルだね!

最後はこちら!
なんともインパクトのあるこのミルク・パッケージはThe Guernsey Dairyが2010年にデザインしたもの。
「より温和で、より無害な時代を喚起すること」を考え、デザインチームがレトロで奇妙なデザインを模索するために、広範囲な研究まで行ったらしい。
その結果、飢饉やファシスト体制の下であっても、すべて過去のほうが現代より良い時代だったと回答する人が多かったらしい!
そして「それは玄関の鍵をかけなかった古き良き時代、共同体意識と虐殺の記憶を蘇らせるもの」としてこのマークを使用したパッケージにした、というのだ。
解るような、解らないような説明だよね?(笑)

ガーンジーというのはイギリス海峡のチャンネル諸島に位置するイギリス王室属領で、フランスに近い場所の島々とのこと。
酪農が有名なようで、ミルクの色が金色に近く、ゴールデンミルクと呼ばれているらしい。
輸出もしているようで、フランス、ベルギー、ポーランドでもこのパッケージで発売します、なんて書いてあったよ。
かなりドキリとさせられるに違いないね!

デザイン関係を検索していると毎回同じ感想を持つけれど、世界にはユニークな物がたくさんあるよね。
コンセプトの構築と共に商品の方向性が決定され、商品名やパッケージデザインまで首尾一貫している点が良く解るよね。
今回はミルク・パッケージについてまとめてみたけれど、改めてスーパーで牛乳コーナー見てガッカリしちゃうね。
牛と牧場の絵とか文字だけ、とか味気ないパッケージばかりだもんね。
日本には根付いていない文化なのかな。