大人社会科見学—鳩ノ巣渓谷—

20190922 22
【鳩ノ巣小橋からの風景を蜘蛛入りで撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

我がROCKHURRAH WEBLOGには、いくつかのカテゴリーがある。
最近ではアート関係の話題が多いので、それらのカテゴリーの記事数は更新されていく。
数年来、全く記事を書いていないカテゴリーもあるんだよね。
その中の一つが、ROCKHURRAHとSNAKEPIPEがお出かけした様子を記録した「大人社会科見学」。
ROCKHURRAH視察団」というカテゴリーも存在しているんだけど、「視察団」は店舗取材(大げさ)で「社会科見学」は学術研究(のつもり)や旅行などを記録するために使用している。
大雑把な「くくり」だけどね。(笑)
それにしても「社会科見学」は2015年の那須高原まで、「視察団」は2013年のかっぱ橋道具街以来、更新していなかったことに驚く。
ROCKHURRAH RECORDS、どこにも行っていないんだね。(とほほ)

9月の3連休、どこかに出かけてみようか、と話し合う。
近場で楽しそうな場所ってどこだろうね?
東京の西には、数えるほどしか行ったことがないSNAKEPIPEは奥多摩方面に興味があった。
奥多摩に行ってみようか!(笑)

奥多摩と一口にいっても、ROCKHURRAH RECORDSが行かれる場所は限られてくる。
1.電車やバスなどの交通機関が利用できること。
2.あまりに過酷な徒歩ルートではないこと。
車を所持していないため、車でしか行かれない場所は無理なんだよね。
ワクワクしながら検索した結果、鳩ノ巣渓谷を目指すことに決定する。
JR青梅線の鳩ノ巣駅と白丸駅との2kmのコース中、吊橋を渡ったりしながら歩くことができるという。

鳩ノ巣駅へは新宿から約1時間半、料金はおよそ1,000円ほど!
新宿が始発駅のホリデー快速に乗る、という手もあるけれど混みそうなのでパス。
朝の6時前に家を出て、中央線快速青梅行きに乗る。
青梅から鳩ノ巣まではおよそ30分ほど。
電車の窓から見える風景がどんどん変化していく。
遠くに見えていた緑色の山が大きく目の前にせり出してくる。
山間に近付いてきたよー!(笑)

ついに目的の鳩ノ巣駅に到着する。
この日は雨男のROCKHURRAHも幸運に見舞われ、ご覧の通りの晴天!
一緒に電車を降りたのは、ほんの数名。
朝早くに青梅線に乗車するのは、山を目指している人が多かったみたい。
鳩ノ巣駅が無人駅だったこと、近くにあったトイレが最新式の設備を備えていることに驚く。
ちゃんとトイレットペーパーも補充されていたり、日本ってすごいなあと改めて感じたよ。

さて、早速歩き始めよう、と確認したのが駅近くにあったマップ。
ブログに何度も書いていることだけど、SNAKEPIPEは自他共に認める方向音痴なんだよね!
そのため地図を見る(読む?)ことも不得手としている。
最近はROCKHURRAHが悪い影響を受けてしまい、若干方向音痴気味になっているので注意が必要だよ。(笑)
マップにて「なんとなく」の進む方向を見定めてから、早速ウォーキングのスタートだ!

歩き始めて5分も経たない頃、水が流れる音が聞こえてくる。
道路脇から景色を見て驚く。
下に降りられる階段と激しい水の流れも確認する。
これは行くしかないでしょ!
どんどん階段を降りていくと、更に水の音が大きく聞こえる。

かなり落差のある滝が目の前に! 
こんなに駅から近い場所で滝に出会うことになるとは、全く予想していなかったよ。
轟音が聞こえたのも納得だよね。(笑)
日光の華厳の滝を見て以来、滝が大好きになっているROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
鳩ノ巣を調べた時には、全く情報に載っていなかった嬉しいハプニングだよ!
「双竜の滝」だという。
しばし佇み鑑賞した後、駅方向に戻るか別のルートを探索するか迷う。
前述したように方向音痴のSNAKEPIPEだからね。
通常ならば駅方向に戻るほうがベターだけれど、今回は少しだけ冒険したい気分だった。

完全に廃墟になっている旅館の脇を通り抜けると、道がまだ続いている。
どんどん下っていくので、もし戻る時にはキツい上りになるんだな、と思いながら進んでいく。
小川の流れと鳥居が見えてきた。
水神様、と看板に書かれていたよ。
ROCKHURRAHと一緒だから問題ないけれど、一人だったらちょっと怖いだろうね。


渡りたいと思っていた鳩ノ巣小橋まで0.15kmとの記述があったので、道が間違っていないことを確認する。
そのまま進もうとした時、本日2回目の驚きがあった。
なんと小さな滝に遭遇したんだよね!
朝ごはん用のお弁当を持参していたので、滝を鑑賞しながら頂くことにする。
こんなに間近で滝壺を見ながらの朝ごはんなんて、贅沢だわ!(笑)
聞こえるのは滝の音だけ。
まるで日常の煩わしさを洗い流してくれるようで、開放的な気分になった。
この瞬間を味わえただけでも、来て良かったと心から感じたよ!(笑)

再び鳩ノ巣小橋を目指して歩くことにする。
多摩川は場所によっては、流れが早く大きな岩がゴロゴロしていた。
その風景は新宿から1時間半の距離とは思えないほど「思えば遠くへ来たもんだ」状態!
ROCKHURRAHが撮影した、光が差し込み、神々しさすら感じる一枚。
傑作ですな!(笑)
同じ場所でSNAKEPIPEも撮影してるんだけど、この一枚には敵いませんでした、、、。
実は今回のブログで使用している画像の7割はROCKHURRAH撮影なんだよね。
SNAKEPIPEの傑作はトップ画像の蜘蛛入りだけかな。(笑)

目指していた鳩ノ巣小橋がこれ。
高所恐怖症のROCKHURRAHとSNAKEPIPEは、無事に渡ることができるんだろうか?
人数制限がありそうな揺れるタイプの橋なんだよね。
救い(?)は、距離が短いことかな。(笑)
橋の上には最初、三脚使って写真撮ってる人が1人だけだったけれど、向かいから1人やってきた!
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEで4人。
ふと目をやるとまた1人後ろから橋に足をかけた人が!
これで5人が橋の上にいることになる。
その様子を横目で見たROCKHURRAH。
橋の耐荷重量オーバーだと思ったのだろうか、ものすごいスピードで橋を渡り始めるではないか!(笑)
小走りに前を行くROCKHURRAHのせいで、橋が揺れること。
「はあ〜、助かった〜」
って大げさだよね。(笑)

次の目的地は白丸ダム!
道沿いを歩いていけば着く予定だけど、大丈夫だろうか。 
なんとなく「ここだろう」と分かる程度の道を歩いていく。
これ、ほとんど山道と言って良い荒れた道よ。
トレッキングやらハイキングをしたことがないROCKHURRAHとSNAKEPIPEには、初めての経験なんだよね。
下って下って川に近付いたかと思うと、今度は上って上って、木々の間を抜けるように歩いていく。

こんな階段が何段も続いてるんだよね。
場所によっては、1段の高さが非常に高くて、足がパンパンになってくる。
「えっ、また上り?」
だんだん疲れがきて、SNAKEPIPEは笑うしかなかった。
楽しいとか大変とかのように、いっぺんに複数の感想を持った時に笑うことがあるんだね?
ただ辛いとか疲れただけではなくて、楽しいとか嬉しいも混ざった心の動きは生まれて初めてだからね。
SNAKEPIPE、もしかしたら楽観主義者なのかも?(笑)

かなりの距離を歩き、やっとダムらしき建造物が見えてくる。
道は間違っていなかったので安心したよ。(笑)
人工湖である白丸湖は、美しいエメラルドグリーン色をしていた。
多摩川沿いに階段のような設備が見える。
「あれが魚道だよ」
ROCKHURRAHが教えてくれる。
次は魚道見学なんだよね!

多摩川にいる魚の遡上を助けるために造られたという魚道。
結構急勾配だと思うけど、魚は上っていくんだね。
ヤマメや鮎、ニジマスなどが上るんだって。
さすがに上ってる様子を見ることはできないだろうな。(笑)
魚道の入り口となっている管理棟に向かう。
前に数人のお客さんがいたくらいで、中はそんなに混雑していない。
この時の時間午前9時過ぎ。
かなり早い時間なんだよね。

魚道の見どころの一つとして、螺旋階段が有名だという。
確かに!
インダストリアル好きのROCKHURRAHとSNAKEPIPEにとって、まさに垂涎の的だよ。
カッコ良い!と写真に撮ろうと下を覗きこむSNAKEPIPE。
こ、こわいっ!
下までぐるぐるがずっと続いているよ。
一体どれほどの高さがあるんだろう?
尻から腿にかけての神経がモゾモゾして、心臓が縮み上がる。
高所恐怖症だから、落ちそうになる感覚に弱いんだよね。 (笑)
それでもやっぱり好きだわ、この風景!

魚道の様子だよ!
パンフレットなどで説明をされても、実際に魚がどういう動きをするのかは分からなかった。
他の見学客が全くいない状態で、ゴーゴーと水が流れる音を聞きながら魚道を歩けたことだけでも貴重な体験になったよ。
魚道を抜け、再び管理棟に戻ると、巨大扇風機を回してくれた受付の方の親切に感謝だね。
こんなに立派な建物を無料で見学させてくれる東京都交通局って太っ腹だよね! 
ダムの写真が載ったカードまで貰い、本当に社会科見学になったよ。

鳩ノ巣で見学したいと計画していたことは、これで完了したので、駅に行くことにする。
ここでROCKHURRAHと協議したのは、鳩ノ巣駅に戻るか白丸駅まで行くか、である。
鳩ノ巣駅に戻るルート、山道以外もあるのかな?
実はこの時点で、SNAKEPIPEの足はパンパンになっていた。
再び山道を歩く元気はなかとよ。(笑)
車道を少し歩けば白丸駅に出るのではないか?
のんびり歩くこと、およそ20分で白丸駅に到着する。
全くの無人駅で、カメラを下げた鉄道ファンが電車を待っている。
新宿方面の電車は、10分程度待てば来ることになっていた。
画像を見てもらうと分かるように、この時まだ11時前。(笑)
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEの社会科見学、午後に続きがあるんだよね。
午後の話は、次週に乞うご期待!(笑)

大人社会科見学—那須塩原—

【今回の目的である竜化の滝!圧巻の絶景に言葉を無くす】

SNAKEPIPE WROTE:

本日7月5日はROCKHURRAHの誕生日。
おめでとう、ROCKHURRAH!(笑)
毎年プレゼントは何が良い、と聞くのが恒例となっていて、去年は「旅行」との答えだったため日光旅行に行ったんだよね。
その時の様子は「大人社会科見学—日光—」として記事にしている。
滝と温泉でのリフレッシュを再び体験しよう!と今年も旅行に行くことになった。
滝と温泉をメインに考え、1泊2日の日程ということになると範囲はある程度絞られてくる。
群馬県や茨城県も候補にあがったけれど、今回もまた栃木県に決定した。
那須塩原は聞いたことがある地名だけれど、ROCKHURRAHもSNAKEPIPEも行ったことがない。
滝の数が豊富で、源泉掛け流しの客室露天風呂付き旅館もお手頃だし!
早速誕生日に近い日程で新幹線と宿の手配を済ませたのである。

この時期の旅行で一番心配なのは、お天気!
土砂降りの雨や、台風に見舞われてしまったら計画が台無しになっちゃうからね。
去年も少し降られたけれど、今年もやっぱり少し雨模様での出発となった。
自称雨男のROCKHURRAHが一緒だから仕方ないのかも?(笑)
それでも一日降り続く雨ではなく、曇り時々雨くらいなので、歩くのには丁度良かった。

一日目は宿のチェックインの時間に合わせて行動したので、この日の滝めぐりはなし。
史跡鍾乳洞「源三窟」に行ってみる。
長さがおよそ50mの鍾乳洞なので、そこまで大規模ではないけれど、以前秋吉台の秋芳洞で鍾乳洞の魅力を知ってから、富士山の富岳風穴・鳴沢氷穴も探検(?)したROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
近くに鍾乳洞があると知ったら規模の大小に関わりなく、行きたくなっちゃうんだよね!(笑)
「源三窟」は源義経の家来であった源有綱が潜伏していたことが名前の由来になっているそうだ。
チケットを購入し、洞窟に入ろうとすると、受付の女性が
「今から紙芝居で鍾乳洞の歴史を紹介します」
と言い、ROCKHURRAHとSNAKEPIPEに椅子を勧める。
そして受付から出てきて、女性の顔の高さに持った紙芝居が始まったのである。
大人2枚1400円ですね、と話していた時の声とは別人。(笑)
時は1185年、源平最後の合戦壇ノ浦の戦いで〜と張りのある声で紙芝居をしてくれた受付の方に拍手だね!

鍾乳洞の中には、潜伏生活を送っていた落武者の人形が配置され、様子が分かるようになっている。
狭くて暗くて寒い中、大変だっただろうね。
そんな苦労をした末に、米のとぎ汁の白い色で潜伏先を発見されてしまったというオチにはびっくり。
探索していた源頼朝軍が鋭かったんだろうね。

川沿いを散歩している途中でヘビを発見!
SNAKEPIPEという名前のくせに「ひゃあっ!」と声を上げてしまう。
天然モノに野外で遭遇するのは怖いよねえ。

那須塩原も寂れた印象の温泉街で、メイン通りを少し外れた道を歩くと廃墟が点在している。
かつては大勢のお客さんで賑わったはずの温泉旅館が廃墟化してるんだよね。
急にムラムラと撮影意欲が湧いてくるSNAKEPIPE。
廃墟には目がないからね。(笑)
本当は中に入りたかったけど、断念し外側からだけ撮影する。
やっぱり廃墟はワクワクする!(笑)
つい夢中になって撮ってしまい、旅の主役であるROCKHURRAHを手持ち無沙汰にさせてしまった!
ごめんなさい!(笑)

予約していた宿は、純和風で総面積がかなり広めのゆったりとした造り。
源泉掛け流しの露天風呂も予想以上に広く、湯加減はぬるめで長く浸かれるタイプ。
夕食は座敷だったため足がしびれてしまったことを除けば、良く研究された創作料理が並び、これも大満足だった。
良い宿に宿泊できて良かったなあ!(笑)
男女別だったためROCKHURRAHだけが体験したのが洞窟風呂。
この宿の自慢の一つだったようで、せっかくならと入ってきたようだ。
洞窟の中で入浴しているような造りで、部屋に付いていた露天風呂の湯加減よりも少し熱めだったとか。
女性の時間は遅かったので、SNAKEPIPEは未体験になってしまった。

翌日。
早起きして目指す滝へと出発する。
ROCKHURRAH RECORDSはマイカーを持っていないので、目的地に行くためにはバスを利用することになる。
そして2人共乗り物に弱いという特徴が同じなんだよね。(笑)
SNAKEPIPEは子供の頃の遠足というと憂鬱だった。
乗り物で酔ってしまうからね。
ROCKHURRAHもかなり弱いほうだという。
そんな2人が苦手なバスに乗って滝を目指したのである。

バスターミナルから第一の目的地である「竜化の滝」まではおよそ10分程度の距離。
これくらいならまだ大丈夫だね。(笑)
乗ったのがJRバスだったのに、何故かsuicaが使えない!
ICに対応していないバスだったとはびっくりだね。
整理券を握りしめ、前方の料金表を見て小銭を数える。
うーん、なんて不便なんでしょ!
確か以前行った長崎では、どのバスでもIC対応していたけどね?
JRバスくらいは改善して欲しいよね!

「竜化の滝」停留所から徒歩で滝を目指す。
割と平坦な道だったはず、というROCKHURRAHの情報はどこから仕入れたんだろう?
階段になっている場所でもかなりの急勾配。
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEはブーツ着用だったから問題ないけど、サンダル履いた女性などはとても難しいと思われる道が続く。

前日の雨に濡れた幹や葉の色が濃い。
滝から流れ落ちてきた水が川となってせせらいでいる音。
こんなに大自然の中を歩くのは久しぶり!(笑)
滝に到着する前の段階でも充分楽しい気分になっている。
歩いている途中にもいくつか滝があり、小さく高さがそれほどなくても豊富な水量に驚く。
そしていよいよ「竜化の滝」に到着!
トップの画像なんだけど、uno,dos,tresという3段構造になっている、迫力のある滝!(わざわざスペイン語にする必要あるのか?)
滝との距離はおよそ5mくらい?と思うくらい、ものすごく近いんだよね!
目の前に滝がある迫力に圧倒される。
しばらくの間滝を眺めていたのに、 ROCKHURRAHとSNAKEPIPEの2人だけで滝を独占できたのはラッキーだったね!(笑)
「竜化の滝」、観られて本当に良かった。

これに気をよくしたROCKHURRAHとSNAKEPIPE、次の滝へと向かうことにする。
これもバスで2つ先の「 回顧の滝」である。
通常の感覚としては「バス停2つなら歩ける距離」と思ってしまいそうだけれど、この場所は栃木県。
バス停1つの距離がながーいのよ!
特に「竜化の滝」から「回顧の滝」まではトンネルまでくぐるような、とても歩けない道を走っていたね。
元々人が歩けるだけの幅がない道がほとんどなので、徒歩は考えちゃいけないんだね、と話し合う。
「回顧の滝」停留所までもおよそ10分程度で到着。
酔うほどにはならなかったよ。(笑)

「回顧の滝」へは「緩やかコース」と「急坂コース」という2つのコースのどちらかを選択することになっている。
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEは迷うことなく「緩やかコース」!(笑)
2人共足腰には自信ないからねえ。
先に行った「竜化の滝」で「道は平坦」とされてしまうなら、「急坂コース」はロッククライミングやボルダリングのレベルじゃないだろうか?
などと言いながら「緩やかコース」を歩く。
意外なことに「竜化の滝」に向かう道のりより平坦に感じる。
「回顧の滝」での最大の難所と思われるのは、約100mの「回顧の吊橋」を渡ること!
実はROCKHURRAHとSNAKEPIPE、2人揃って高所恐怖症なんだよね。
吊り橋なんて足がワナワナして渡れないかも、と思っていたにも関わらず、これも難なくクリア!
お、やればできるじゃない!(笑)

「回顧の吊橋」を渡ってしまえば、ゴールはもうすぐ。
それにしても?
滝のゴーッという音が全然聞こえてこない。
吊り橋を渡り切ると、高台に向かう階段が見えてくる。
そこまで行ってもまだ音がしない。
高台に登ってみる。
ん?
んんん?
もしかしてあれが「回顧の滝」?
目を凝らすと、チョロチョロと細い糸のような水が落ちているのが見えた。
まるで楚々とした控えめな女性のような滝だね!
ゴーゴーと音を立て、勢い良く水が落下する男性的な印象が強い滝が多いと思うけれど、「回顧の滝」は違った趣。
遠い場所から眺めているので、余計にそう感じたのかもしれないね。

「回顧の滝」を予想よりも早く鑑賞してしまったので、せっかくならばと次のバス停「もみじ谷大吊橋」に向かうことにする。
バス停は1つだけだけど、1つのバス停の距離を考えると徒歩は避けたほうが良いだろう、という判断にしたのである。
バスに乗って、およそ1分。
「もみじ谷大吊橋」に到着!
測ってないけれど、多分300mくらいの距離だったんじゃないだろうか。
運転手さんに「えっ、ここで良いんですか?」と聞かれてしまったほど。
とほほ。
こんな距離だったら徒歩で問題なかったのに!
「回顧の滝」近辺に「もみじ谷大吊橋 ここから300m」なんて看板もなかったからね!
今回の旅行で初めての「とほほ体験」だったよ。(笑)

昼近かったので、腹ごしらえする。
バス停近くには「手打ちそば」という看板がいくつか出ている。
なんで蕎麦屋ばかり並んでるんだろうね。
簡単に軽く済ませよう、とそのうちの一つの店に入る。
山の中だから「山菜」や「田舎煮込み」というフレーズが多用されている。
あまり興味がないので、「鴨うどん」を注文。
出てきたうどんを食べてびっくり!
味が濃過ぎ、鴨が硬過ぎ、なのに値段が高過ぎ!
観光地の料理は不味くて高くて当たり前、で良いのだろうか?
昔はそれで許されていたとしても、最近はそれじゃダメでしょ。
ご当地グルメがもてはやされているかと思えば、未だにこんな商売やってる店もあるんだね。
今回の旅行、2度目の「とほほ体験」だ。
2度と行かない店に決定!(笑)

気を取り直して「もみじ谷大吊橋」へ向かう。
この吊橋は320mの長さがあり、日本でもかなり長い吊り橋だという。
「吊り橋効果」を狙って「恋人の聖地」 になっているらしい。
揺れる橋での恐怖を共有したことが恋愛に発展する、という理論によるものだけど、「もみじ谷大吊橋」は強度に自信がある橋なんだよね。(笑)
もちろん歩いているうちに多少の揺れは感じるけれど、グラグラして足元が覚束ないというレベルではない。
高所恐怖症のROCKHURRAHとSNAKEPIPEですら、スイスイと歩いたくらいだからね!
終点に到着して、塩原ダムを見学。
予定していなかった「吊り橋」だったけれど、ここにも行かれて良かったな!

旅行前から引いていた風邪をこじらせ、ここ数年の中でも絶不調な状態だったSNAKEPIPE。
鼻が詰まり味覚がない状態だったのに、温泉に入ってから味が分かるようになったのには驚いたけど!
次回の旅行の教訓としては、当たり前だけど体調を万全にして臨むことと、知らない土地のバス事情などは事前に調べておくこと、かな。
バスは停留所以外にも料金と営業キロまで知ったほうが良いね。(笑)

ROCKHURRAHも大満足だったという。
一番の目的はROCKHURRAHが喜んでくれることだったので、とても良かったと思う。
また知らない場所を旅しようね!

大人社会科見学—大アマゾン展—

【大アマゾン展のチラシ】

SNAKEPIPE WROTE:

行ったことのない場所を知りたい、実際に目にしたことがない動植物を見てみたい欲求は誰にでもあるだろう。
こんなに小さな島国に住んでいるのにも関わらず、その全てを知ることすらままならないのだから。
地球規模で考えた場合、世界のほとんどが知らない場所と言っても過言ではないと思う。
そしてその中でも特に南アメリカ大陸にある、世界最大面積を誇るアマゾン熱帯雨林に魅力を感じるのもうなずける。
日本人の常識を覆すような未知の動植物がいるだろう、という予想をしてワクワクしてしまうからだ。

そんなアマゾンに焦点を当てた「大アマゾン展」に気付いたのはROCKHURRAHだった。
上野にある国立科学博物館で3月14日より開催されるという。
春休みの家族連れが一段落した頃を狙って行くことにする。
この手の展覧会が好きな友人Mにも声をかけると、やっぱり気になる様子。
前にも国立科学博物館で「グレート・ジャーニー展」を観たっけ。
「グレート・ジャーニー」とは、探検家・人類学者・外科医である関野吉晴氏が挑んだ、通算16年、人類拡散の足跡を辿る旅の記録のこと。
大人社会科見学—グレートジャーニー 人類の旅—」にまとめてるね!
この時と同じ怪しい3人組、またもや上野に集合である。

5年ぶりに4月に雪が降った関東地方。
その後、数日間も春が来たとは思えないような寒い日が続いていた。
怪しい3人組も全員革ジャン着用!
寒いね、と言いながら上野公園を歩き、国立科学博物館へと向かったのである。
日にちを選んだおかげで、それほどの混雑は感じられない。
入り口入ってすぐの場所から展示が始まっていた。

第1章 太古の南米大陸からアマゾン誕生まで

「大陸移動によって南米大陸が誕生した中生代白亜紀。
現在のアマゾンが誕生する前に生息した(中生代白亜紀~新生代の)動植物を、ブラジルのサンタナ層の化石をメインに紹介します」というのがこのチャプターの趣旨とのこと。
ここで一番気になったのは、翼を拡げた状態で体長5mという翼竜。
写真撮影OKだったので撮ってみたんだけど、よほど遠くから撮影しないと全体が把握できないほどの大きさだったんだよね。
写真上では少し切れちゃってるよ。(笑)
翼の途中に4本の指があるのが見える。
まるでコウモリみたいなんだよね!
こんな巨大コウモリが大空を舞っていたとは!
想像すると怖いけれど、ロマンも感じるなあ。

第2章 大河アマゾン 

「アマゾンには、約420種の哺乳類、3000種以上の魚類、約1800種の鳥類、約6万種の植物、昆虫は地球上の種の4分の1に相当する100万種以上が棲んでいるといわれています。
本章では、これらの多種多様な生物の宝庫であるアマゾンを紹介します」いきなり目に飛び込んできたのが、哺乳類の剥製!
説明にあるような420種類全てが網羅されているわけではないんだよね。

厳選された(?)哺乳類の中で、SNAKEPIPEが大注目したのはアルマジロ!
THE CLASHの「Rock the Casbah」の中でも登場していたのを思い出すよね!
あんまり近くで見たことがなかったから気にしていなかったけれど、甲冑で武装した姿に似合わない、かわいい顔!
調べてみたらペットとして飼うこともできるんだって?
急にお気に入りの動物になってしまったよ。(笑)

もう一つ気になったのがヤドクガエル!
かつて先住民が毒を抽出し吹き矢に塗って矢毒とし狩猟に用いたことが名前の由来となっているというヤドクガエル、前から名前は知っていたけれど実物を見るのはこれが初めて!
確か村上龍の「半島を出よ」の中でも、ヤドクガエルを飼育している人物がいたっけ。
毒性のある生物というと、色が毒々しく、いかにも凶暴な雰囲気を醸し出していることが多い印象があるよね。
ヤドクガエルについても同じように見事なカラーバリエーションを見せてくれるんだけど、びっくりするのがその体長!
いろんな種類がいるんだろうけど、今回目にしたのはほんの2cmほどの大きさだったんだよね!
毒々しいというよりは、むしろキュート!(笑)
ペットとして飼いたいとまでは言わないけれど、「猛毒の危険生物」のレッテルから「小さいのに頑張り屋さん」の印象に変化してしまった。
ROCKHURRAHもヤドクガエルのファンだったようで、ミュージアム・ショップにあったカプセル・トイの中にヤドクガエルを見つけて、本気でガチャガチャやろうと思ったらしい。(笑)
あまりに精巧にできていて、欲しくなったそうだ。
財布にでも入れておくつもりだったんだろうか?(笑)

他にもアナコンダやピラルクー、ピラニアやカンディルなど「いかにもアマゾン」な生物も紹介されていたね!
カンディルの生態はピラニアよりも恐ろしく感じたよ!

第3章 アマゾン先住民の装飾品

「アマゾンの先住民は日用品だけではなく、装飾品も森や川の自然の産品からつくります。
本章では祭事などで使用したコンゴウインコの羽を使った髪飾りや頭飾り、植物の実を使った楽器などを展示します」という説明のように様々なアクセサリーが展示してあったんだけど、この規模は明治大学博物館のほうが充実してたかも?というレベル。
チャプター分けするほどの規模ではなかったなあ。

続いての「アマゾン体感4Kシアター」は、アマゾンを1人称としてナレーションを付けた約13分間の映像だった。
「私はアマゾン、私の中には◯◯達がいます」
のような感じで、主人公がアマゾンなのね。(笑)
巨大スクリーンに映し出されるアマゾンの風景は確かに迫力あったけれど、会場内が非常に寒かったほうが気になってしまった。
あとで聞くとやはりROCKHURRAHも友人Mも寒かったという。
全員が揃って内容についてよりも空調に関して感想を述べ合うことになるとはね!(笑)

2階にもう一つ、水槽に入ったピラニアが鑑賞できる第2会場とミュージアム・ショップがあったけれど、全体としては
「これで終わり?」
というかなり小規模な展覧会だった。
「大アマゾン展」というよりは「小アマゾン展」というところか?(笑)
怪しい3人組、まだまだ知識欲が旺盛だったので常設展へと向かうことにする。
現在改修中のため全ては観られない「地球館」に行ってみた。

この常設展、ものすごく素晴らしい展示じゃないの!(笑)
写真は地球館3階の哺乳類の剥製なんだけど、こんなに多くの種類が並んでいるのを観たのは初めてかも。
友人Mは「パリの国立自然史博物館の造りを絶対マネしてる!」と言っていた。
友人Mはその博物館に実際行ってるからね。(笑)
本当に素晴らしい博物館だったらしいので、SNAKEPIPEも行って観たい場所なんだよね!
その博物館を参考にしているのか、証明の当て方や展示方法に工夫が感じられて楽しい時間を過ごすことができた。

ちなみに「地球館」だけでも
3F [大地を駆ける生命 / たんけん広場-発見の森]
2F [科学と技術の歩み]
1F [地球の多様な生き物たち]
B1F [地球環境の変動と生物の進化 -恐竜の謎を探る-]
B2F [地球環境の変動と生物の進化 -誕生と絶滅の不思議-]
B3F [宇宙・物質・法則]

というように全7フロアの展示会場があるんだよね。
前述したように改修工事中のためB1Fは完全閉鎖、「恐竜の謎」を知ることはできなかった。
人類の進化や頭蓋骨の変化なども解り易く展示されていて、じっくり鑑賞してしまった。
動植物だけにとどまらず、科学や宇宙にまで広がる展示が一つの建物の中で鑑賞できるのは素晴らしいことだよね。

全てのフロアの工事が完了したら、また行って鑑賞したいと思う。

大人社会科見学—日光—

【青い空、白い雲、緑の山、群青色の湖!ここは本当に日本だろうか?(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

「今年の誕生日プレゼントは何が良い?」
毎年ROCKHURRAHの誕生日前には聞く質問である。
大抵は迷い、少し時間を置いてから返事が返ってきたのに、今年は即答されたので驚いた。
「旅行に行きたい!」
日時はやっぱりROCKHURRAHの誕生日に合わせた日に決定。
残るは場所だけだ。
結婚前に行った思い出の場所も候補に入っていたけれど、今回は今まで行ったことがないところにしようということになった。
長い休みは取れないので、1泊2日。
飛行機を使えば北海道や沖縄も行かれるだろうけど、1泊ではもったいないよね。(笑)
それでは近隣の温泉地にしようということで、かなり具体的な土地の名前を挙げて検索を開始。
ただ温泉に浸かるだけではROCKHURRAH RECORDS流ではないので、散策できるプラスアルファがある温泉地を探すことにする。

そこで日光に決定した。
日光には温泉宿があり、滝や湖、建造物など訪ねてみたい場所がいくつもあるからね!
ちょっと変わった、ニューウェーブな温泉宿を発見したので、すぐに予約。(笑)
2011年に富士山が見える客室露天風呂付き温泉に泊まって以来、できるだけ同じような条件の宿を検索するようになっている。
今回も客室露天風呂付きを予約することができて良かった!
平日に休みを一日取って、浅草へ向かったのである。

浅草から出発するスペーシアは東武鉄道が運行している特急電車で、約2時間で東武日光駅に到着する。
東武鉄道のHPから特急券の予約ができるんだけど、非常に分かり辛いシステムになっていて、浅草駅で駅員に説明を聞きに行ってしまった。
予約できるのは特急券だけで、それは指定席券としても有効だけれど、乗車券は当日ICカード(suicaなど)で支払うんだよね。
予約した特急券は、特急に乗る前にスマートフォンなどで予約完了した画面を見せればOK。
あまり旅慣れていないROCKHURRAHとSNAKEPIPEには難しかったけど、最近の旅慣れたアクティブシニアには簡単だったのかも?(笑)
まごまごしながらも、ちゃんと指定した座席に乗り込み一安心。
下今市駅で途中下車して、各駅停車に乗って2つ目が東武日光駅だ。
途中で乗り換えなきゃいけないのでイマイチ!(ぷっ)

あっという間に2時間が経過し、お昼前には東武日光駅に到着。
着いてみてびっくりしたのは、外国人観光客の多さだった。
様々な国からのツーリストが日光を訪れているとは!
ROCKHURRAHやSNAKEPIPEは日本人のくせに、ほとんど馴染みのない場所なのにね。(笑)

まずは腹ごしらえ、と適当な店を探すことにする。
ステーキが有名な店に入ろうとした途端、車で来ていた団体客10人程が先にドアを開けて入っていくじゃないの!
人気店だから入ろうと思う人もいるだろうし、 騒がしそうだからやめておこうと考える人もいるよね。
当然のように(?)ROCKHURRAHとSNAKEPIPEは後者で、もっとこじんまりした店を改めて探すことにした。
見つけたのは蕎麦屋さん。
米に新米があるように、蕎麦にも新蕎麦粉というのがあるのは知らなかった。
一日限定20食、新蕎麦粉で打った蕎麦が食べられるという。
店内は一人の客もいない貸し切り状態。(笑)
新蕎麦はうっすら緑がかった色合いで、香りも良くて美味しかった。
確かに蕎麦では外国人観光客も入ってこないのかもしれないよね?

少しお腹に入れたところで、日光東照宮を目指して歩くことにする。
駅から東照宮行きのバスもあったけれど、旅になると意外と歩いてしまうROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
小雨降る中、上り坂をえっちらおっちら頑張ったのである。
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEのように車を使わず、ガイドブックも持たなかった観光客には、日光東照宮への道のりは不親切だったかな。
恐らくこのタイプは少数派だろうね。
マイカー族か、ツアーのような団体で来るか、駅からのバスを使うのが一般的みたい。
ほとんどの場合マイナー路線を好む傾向にある我らROCKHURRAH RECORDS、不屈の精神で歩き抜いたのである。(大げさ)

緩やかな上り坂を登って行くと、左手に真っ赤な橋が見えてくる。 橋の下には透明度の高い川が流れていた。
とても美しい風景にうっとり!
写真撮影をして楽しんでいると、横を大型トラックが走り抜けようとしていた。
地震か、と思うほど揺れる橋。
ROCKHURRAHは大丈夫か?と言いながら腰が引けている。
SNAKEPIPEよりも怖がっているのはROCKHURRAHのほうだったよ!

日光東照宮へは、そこから更に坂を上り、人に道を聞きながら歩き続けると、やっと正門に向かう砂利道になった。
最初に遭遇したのは遠足で来ている小学生が記念撮影している場面。
ここでやっと、SNAKEPIPEも小学生の時に来たかもしれないと思い出す。
そういえば、あの有名な「見ざる、聞かざる、言わざる」の小さな木彫りをお土産にしたような?
あまりに遠い記憶なので、はっきりとは覚えていない。
今回が2回目かもしれない日光東照宮は、子供が鑑賞して面白い場所ではないと解る。
贅という贅を凝らし、寸分の隙もないほどの装飾は、観れば観るほど新しい発見ができるような細かい細工が施されている。
豪華絢爛の一言に尽きるね!(笑)
意匠を凝らした、こんなに素晴らしい建造物が観られるなんて本当に来て良かった!

思った以上に長い時間を日光東照宮で過ごしてしまったため、宿のチェックインの時間が迫ってきていた。
このままでは予定時間より、少しだけ遅くなりそう。
日光駅より徒歩15分という案内を知っていたので、一度宿に連絡を入れる。
すると宿の人は、徒歩では歩きにくい箇所があるので、今から車で迎えに行きます、と言う。
実は日光東照宮への往復で、足がパンパンになっていたSNAKEPIPE。
有難く申し出を受けることにしたのである。
宿までは車ではあっという間の時間だったけれど、徒歩では15分で着かなかっただろう。
送迎してもらって良かったなー!(笑)

その後は美味しい夕食を頂戴し、宿でゆっくり過ごしたのである。
宿のHPに、PS3が完備されているので、ゲームソフトやDVDをお持ち下さい、と書いてあった。
確かに温泉宿に泊まる時って、仕方なく地元のテレビを見て、どうでも良い時間を過ごす経験を何度もしてるからね。
映画鑑賞大好きな我らROCKHURRAH RECORDSには、もってこいのサービス!
せっかくの誕生日だから、ROCKHURRAHのリクエストにお応えしよう!
そして持参したのが、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」!(笑)
ゾンビ映画の金字塔的傑作である。
SNAKEPIPEは以前にも1度(ROCKHURRAHは数え切れない程)鑑賞しているけれど、今回改めて誕生日記念企画として大上映会を開催することにした。
宿のテレビはかなりの大型サイズだからね!
ところが、昔の映画にはよくある、画面サイズ比の変更ができないタイプのテレビだったようで、通常サイズよりも、やや横長の画面で鑑賞しなくてはいけなかったのが残念。

翌日は、華厳の滝行きを計画していた。
華厳の滝へは、東武日光駅前よりバスが出ていることは確認済みである。
時刻表も調べておいたので、準備万端!
きちんと早起きして、バスの時間に間に合うように送迎してもらい、無事にバスに乗車した。
このバスに約50分乗り、華厳の滝入り口まで行くのである。
バスに乗ってから気付いたのが、いろは坂を上っていくという事実。
SNAKEPIPEが説明するまでもないけれど、いろは坂とは、48の急カーブがクネクネと続く有名な坂道だよね!
ここでまた小学生だった時の記憶が蘇る。
体が左右に振り回される程の急カーブに、キャーキャー言っていたような?
実は乗り物酔いし易いSNAKEPIPEだけれど、あまりの揺れに興奮したのか、あの時は酔わなかったような?
さて、今回は大丈夫だろうか?

この日は止む予報だった雨が降り続き、山頂に向かうまでにも濃霧で、先が見えない悪天候だった。
濃い霧の中で急カーブを上るという、度胸試しのような状態になっていた。
上るにつれ、益々濃くなっていく霧。
うっすらと下方の風景がフェイドアウトしているように見える。
随分高いところに来たなあ!
カーブに激突とか、カーブを突き抜け転落、の心配をしていたおかげで乗り物酔いはしなかったよ。(笑)

華厳の滝には、バスを降りてから徒歩5分とのこと。
そんなに近くまで交通手段が発達してるとは、至れり尽くせり!(笑)
マイカー族じゃない観光客にも親切だよね!
ゴーッと音が聞こえる方向に歩いてみたけれど、濃い霧に包まれて何も見えない!
えーっ、せっかく来たのに!
ROCKHURRAHはそれでも動画撮影をしている。
音しか拾えない、霧しか映っていない動画のためか
「全く見えませんが、どうやらこの辺りに滝があるようです」
などとコメントまで吹き込んでいるではないか。
いくら何も見えないからって、ROCKHURRAHやり過ぎ!(笑)

華厳の滝には滝が良く観られるように、エレベーターが設営されている。
エレベーター前にあるモニター画面で確認すると、ちゃんと滝が映っているじゃないの!
係りの人に聞いてみると、エレベーターを使い、滝の真正面からだと滝が観られるとのこと。
そこで早速エレベーターで100m降りて、滝の正面へと向かう。
この滝へと続くトンネルの中が非常に寒い!
なんと12℃だというから、半袖の人は震えるだろうね。
防備していた我らROCKHURRAH RECORDSですら、ひんやりしたくらいだからね。

やっと滝の正面へ。
おおっ!なんという迫力!
圧倒的な存在を目の当たりにすると、表現する言葉が見つからない。
ただただ呆けたように傍観するだけである。

ROCKHURRAHが再び動画撮影を始めた。
あの壮大な水の落下、辺り一面に鳴り響く轟音、細かい水飛沫を表現するには動画が向いてるよね。
霧で見えない様子(左)と、少し見えた様子(右)をROCKHURRAHが2画面にしてくれた。
例えば華厳の滝と検索した場合、青空と白い滝の対比をくっきり見せる写真や動画がほとんどだと思う。
こんなに濃い霧の滝は、観光写真としては失敗作になるだろうね。
ところがSNAKEPIPEは、そんな失敗作が観られたことが嬉しかったんだよね。(笑)
悪天候に感謝だね!

せっかくだから、と今度は中禅寺湖へと向かう。
小雨が降っているけれど、遊覧船に乗り中禅寺湖を一周することにしたのである。
約1時間程度の湖の散歩、楽しそうだよね!
濃い霧による幻想的な風景を眺めたり、晴れ間が見えてくっきりとしたコントラストの、まるで外国の山のような色合いを見ることができたのは非常に貴重な体験だった。
その時撮影したのが一番上の画像である。
船の上もかなり寒くて、とても7月とは思えない気温だったよ!

日光付近の気温が7月なのに、低めで過ごし易かったのも気に入った。
問題提起をさせて頂くならば
・コンビニが少ない
・小学生向け、もしくはシニア向けのお土産しか見当たらない
・「ゆば」の看板を掲げた食事処ばかりが目についた
という点かな。
日光を歩いて気付いたのは、学校単位で来ている小学生か30代以降の大人のカップルが多いなということ。
そしてもちろん60代以上のシニアの方もたくさんみかけた。
30、40、50代の観光客は何をお昼に食べて、お土産を買うんだろう?
この年代向けのサービスがもう少し充実していると良いのにな。

1泊2日でも、普段とは違う場所に身を置くことでリフレッシュできた良い旅だったと思う。
またどこか、知らない場所に出かけてみたい。
滝のある場所に行ってマイナスイオンを浴びたいな!(笑)