昔の名前で出ています、か?(其の二)

【ROCKHURRAH RECORDSにならなかったらやってみたかったもの】

ROCKHURRAH WROTE:

(「其の一」を未読の方はそっちを先に読んで下さい)
何だか毎年恒例のような気がしないでもないが、SNAKEPIPEは先週のブログを書いた後に何年ぶりかのひどい風邪でダウン、今も寝込んでいるような状態だ。
それに加えてROCKHURRAHの愛機iMacなんだが、Snow Leopardのヴァージョンを10.6.2にアップデートしたとたんにメニューバーの表示がおかしくなってしまい、しかたなくMac付属のTime Machineというバックアップ・ソフトでアップデート直前の状態に復帰。
と思ったらバックアップ用にしていた外付けハードディスクが壊れてしまい、何度やっても復帰失敗という悲惨な状況となってしまった。結局新たにOSをインストールし直してもう一台あった外付けから何とかデータや設定は引き継いだものの、これで二日間も費やしてしまった。今も完全に元通りにはなってない状態。今週のブログには間に合ったが、直前までてんやわんやの修羅場だったのが実情だ。

さて、SNAKEPIPEとROCKHURRAHの二人が敬愛しているミステリー作家、鳥飼否宇先生本人(もう呼び捨てには書けません、そして本当にありがとうございました。)から何とありがたいコメントを頂戴したという栄誉ある記事「昔の名前で出ています、か?」の第2部を書いてみよう。

前回はROCKHURRAHの故郷である福岡のレコード屋についての思い出を語ったが、今回は上京後の事。

すんごいローカルな話で申し訳ないがROCKHURRAHが生まれたのは陶芸で有名な福岡の山の中、物心ついた時にはかつて米軍ベースキャンプがあった基地の町にいた。なぜか米軍ハウスの払い下げ住宅なんかに住んでカッコいい身分だったんだが小学生の時に自分の不注意でちょっと実家燃やしちゃって、それが元で北九州に移り住む。そして上京するまでの間が前回の福岡レコード屋あたりの話だ。(「其の一」参照してね)

それで結局、その当時の北九州の荒涼とした雰囲気が嫌で東京に行く事にした。文化も音楽もやはり日本の最先端だからね。

上のような感じで自伝風に書いてみようとしたが、前書きも長かったし、たぶん長くなり過ぎるのでこの当時の東京レコード屋MAPをピンポイント殺法で紹介しよう。

<西新宿>
上京した最初、自分の部屋を探すまでの間は友人の部屋に少しの間、居候していた。それが新大久保、というか歌舞伎町の裏手の方(笑)。いきなり東京の右も左もわからない貧乏な田舎者がよりによってディープな場所に住んでいたものだ。そこからは西新宿のレコード屋通りまで歩いて行けたのが唯一良かった事。
その当時よく行っていたのはUK EDISONと新宿レコードあたりかな?

まだ本格的にレコードをコレクションする前の時代であり、貧乏であり、そもそも自分の部屋もないのにレコード集めてどうすんの?という状況だったな。風呂もトイレもない6畳一間のアパートに友人カップル+自分という絵に描いたような若気の至りの生活してたあの頃。「俺たちの朝」じゃあるまいし。
UK EDISONは当時流行りの若者文化であるパンクやニュー・ウェイブをいち早くメインにした輸入レコード屋の老舗というべきか?実はこの後下北沢に移り住んで少し行った事がある程度で、最も早く足を運ばなくなったレコード屋のひとつがここなのだ。だからあまり思い出もないし、その後この店がどうなったのかも全く知らないときている。おや?福岡にはまだ実店舗あるのか?思い出と言えばいつ頃だったか、大晦日にオールナイトのセールをやるという事で張り切ってパンクな正装で一晩中東京レコード屋巡りをしていたものだ。
通称ジュクレコで知られる新宿レコードは前編で書いたベスト電器のような感じで普通のレコード屋、なのに一角で輸入盤も扱っていて貴重な委託盤なども置いていた。どちらかというとメタル系メインの店なんだろうけど当時はパンクやニュー・ウェイブも扱っていたという記憶がある。80年代はレコードを身上潰すほど(笑)買いまくっていたもんでレコード袋コレクションも膨大だったんだが、この店の袋があまり記憶にないという事は買ってなかったんだろうね、きっと。覚えているのは近くにあったとんかつ「にいむら」の味だけ・・・。

しかし西新宿がレコード・コレクターの聖地だった時代に最も有名だったのは上記の店ではなく、ウッドストックや現在も活躍しているVINYLなどが代表的な店だろう。
ところが老舗のウッドストックも買った記憶がほとんどない。名前知らないが小さな公園の横にあるという素敵なロケーションだったにも関わらずROCKHURRAH好みのインチキな音楽があまり置いてなく、本気で玄人受けのする店だったからなあ。後年スカやレゲエの店になってからは全然行かなくなったし。
それに対してVINYLの方は西新宿ではダントツによく行ったし買ったものだ。あのピンクの袋コレクションも並べて敷き詰めると東京ドームの面積とほぼ同じ(ウソ)。
最初は一店舗しかなくてそのオープン当初に行った覚えがあるが、店の四隅に防犯見張り要員が立っていてまさに四天王状態。そこまでレコード引ったくり事件が多発してるのか?と思えるほどだ。まあパンク、ニュー・ウェイブ、ネオロカやサイコビリーのレア盤についてはよくぞここまで集めたもんだという充実ぶり。盤質が良いわけでもないし高いし、コメントとかもほとんどなくむしろ不親切な店なんだが、夢にまで見たようなレコードがちゃんと売っているという事が凄かった。VINYL JAPANレーベルのレコードもさすがに全部取り揃えていたし、どのジャンルのマニアも楽しめる店だと思う。休みの日は新宿に出てVINYL界隈からディスク・ユニオンというのが黄金のパターンだった。

<下北沢>
新大久保の友人宅を出て一人暮らしを始めた場所は東北沢だった。当時は駅前に何もなく(今もそうかも知れないが)こじんまりとした静かなところだったが歩いて下北沢にゆけるという点で地の利は良かった。当時の下北沢は演劇や音楽関係者の人々に愛されて街全体に熱気と文化が溢れていて、個性的な人間のたまり場だったものよ。ここでROCKHURRAHは下北沢を訪れた人なら誰でも目にする有名な古本屋、ビデオ・レンタル、CD屋のドラ・・・いや、そのチェーン店の店員となる。今では下北沢に何軒もある大手になっているが当時は古本屋とその向かいのビデオ屋の二軒だけしかなかった。その店で出会った人々もかなり強烈に個性が強かった(ちなみに東京タワーズでいぬちゃんで「ドレミファ娘の血は騒ぐ」のあの人も同じ店の店員だった)が、パンクもテクノもネオ・サイケもガレージもフリー・ジャズもアヴァンギャルドもヘヴィ・メタルもみんな同時代に一緒くたになって酒を飲んで集っていたすごい面子。今はもう誰ともつき合いがないが、彼らとの交流で得たものはきっと今のROCKHURRAHの中にも生きているだろう。

さて、回想だか何だかわからなくなってきたがその店を卒業後、すぐ横にあったアメリカ買い付けの廃盤、カット盤専門店フラッ・・・いや、その有名レコード店にほんのわずかだけ籍を置く。オーナーは長髪にヒゲ、キリストかエル・トポかというような風貌なんだがまあパンクで紛い物大好きというROCKHURRAH、この店の雰囲気に合うはずもなく、ちょっとした事が原因ですぐに脱退してしまう。

この後はこれまた下北、渋谷、吉祥寺などで展開しているレコ・・・、いや、その大手中古レコード屋に潜り込む。ここでは店舗スタッフではなく、非常に珍しい経験なんだが、中古レコードの洗いという仕事を行なっていた。
DJ用ターンテーブルのようなものが2つ並んでレコードを仕掛けるんだが、アームの先はちょうどレコード盤のヴィニール部分を洗うための刷毛になっており中性洗剤ベースの洗浄液でまず全体を洗うという仕組みになっている。その後ビチャビチャの盤面を吸い取るための別のアームをセットして乾かすという工程を経て中古レコードはきれいになる。これを2台でリズミカルにうまくやるのは結構慣れがいる仕事でしかも1枚いくらの出来高制ときた。最初は洗浄液をつけ過ぎて中央のレーベル面(紙)を濡らしてしまったり失敗が多かったものだ。この当時ここで買った中古レコードのレーベルが水濡れ跡のようになっていた方、犯人はROCKHURRAHです。
買い取った中古レコードを一番最初に検分出来る身分で中にはお宝のようなものも当然混ざっている。これは個人的には非常に価値のある経験だったんだが何だか得体の知れない相方(日本人を非常に憎んでる人種)と二人だけ密室で一日中これやってるのも非常にしんどかった。しかも教えてもいないのに正月に自分の部屋訊ねて来られたり、ある意味デンジャラスな経験だったな。

あれ、全然下北沢の過去レコード屋紹介になってないし単なる身の上話、しかも思ったよりもずっと雄弁に語ってしまった。長くなり過ぎたのでこれ以上書く気なかったけど仕方なく「其の三」に続く。本気で続きあるのか?

昔の名前で出ています、か?(其の一)

【異界の場末にて好評営業中のROCKHURRAH RECORDS!】

ROCKHURRAH WROTE;

今週は本業なんだか趣味なんだか、今ではROCKHURRAH RECORDSなどという看板を一応掲げて細々と通販やってるROCKHURRAHがその昔に通っていたレコード屋について語ってみよう。今回はちょっと自伝風。

本当は「あのレコード屋はどこに行っちゃったんでしょうねぇ」というような文章にする予定だったんだが最近レコード屋通いも全然ご無沙汰、つまり消えてしまったところも実はまだ現存するところも知らない状態なので消えたレコード屋特集とはならなかった。おそらく日本一音楽雑誌を読まない現役レコード屋(?)であるROCKHURRAH、自慢にもならないが簡単に言えば情報不足というわけだ。

今でもレコード・コレクターと呼ばれるような人間はいて、各地で掘り出し物を見つけて狂喜している事と思う。ただ可哀想なのは最近ではそういう人々がはしご出来るほどに店の数が多いわけじゃないし一日レコード屋巡りをしても収穫は少ないに違いない。
インターネットが普及した90年代後半以降はコレクターが欲しがるようなレコードの流通価格が平均化してしまい、西新宿で買おうが西大路で買おうが要するに日本全国値段は変わらないというような状況、これじゃあ面白くも何ともないもんだ。時代は加速をつけてつまらない方向に向かっているな。

ROCKHURRAHが音楽に目覚めてレコード屋通いをはじめた頃はまだ音楽も文化も渾沌の時代だ。地元小倉からわざわざ高速バスに乗って福岡のレコード屋まで仕入れに行っていた。東京よりは出島が近いってのに、南蛮渡来の輸入盤屋なんてものは北九州にはロクになかったからだ。
その頃福岡でお目当てのレコード屋とくればレコード・プラントKBCとベスト電器の中にあったサウンド・ベストの2軒だった。当時の天神を知る人は納得してくれよう。知らない人も多かろうから軽く書いてみよう。

KBCは九州朝日放送、つまりテレビ朝日の九州版といった放送局のことで、その電波塔の下で輸入盤屋をやっていたのだ。九州では(たぶん)いち早くタワー・レコードKBCとなった(その後に出来たタワー・レコードとは別物)し、その後にはトラックスという名前で福岡の音楽シーンを盛り上げた伝説のレコード屋だ。その他の年代はスコーンと抜けてるがパンク、ニュー・ウェイブの時期には随分通ったもんだ。
センスの良い展示の仕方と音楽に対する情熱、愛情のこもった店でROCKHURRAHの音楽遍歴のルーツとも言える店。今でも愛聴しているJoy DivisionThis Heatになぜか同日に巡り合ってしまったのもこの店だ。Pere Ubuとの衝撃的な出会いもここだったなあ。
個人的な付き合いは特になかったけど後のトラックスの店長Tさん(当時はここで働いていた)の事を知らなければ、もしかしたらROCKHURRAHは今のような人生を送ってなかったかも。

サウンド・ベストの方はさすがに記憶もあやふやなんだが、関東方面にもちらほらある家電量販店ベスト電器(福岡が本店)の中のレコード・コーナーがここだった。
どこの家電量販店にもあるCDコーナーみたいなもんか?と多くの人が思うだろうが、それが大違い。売り場主任なのか何なのかよくは知らないが博多弁でまくし立てるその人がなぜか好き勝手にパンク始めました、という風情の店作り、量販店の中でこれは尋常じゃないと思ったものだ。特に当時の福岡ではあまり手に入らなかった7インチ・シングルを多く扱っていたのがパンク的で良かった。
最初は「何この店?変わってるな」という感覚で買ったんだが、レジでいちいち買ったレコードにマニアックなコメントを言ってくれる。量販店の中だから無論店員さんもパンクな髪形でも服装でもない、なのにスピリットはパンクそのもの。そのミスマッチが面白くて通ったものだ。
KBCではニュー・ウェイブをメインで、サウンド・ベストではパンクばっかりという同時進行で音楽を買い漁っていたのが当時の楽しみだった。スタンプ・カードがいっぱいになって最初に引き換えで貰ったのがプラスティック・ベルトランの1stアルバムだというのもいかにもROCKHURRAH的だと思える。

この人は後に独立してセブンティーズ・レコーズという素晴らしいレコード屋をはじめたんだが最初は神社の鳥居をくぐったような怪しい飲み屋ビルの片隅でやっていた。ゴミのような風景に妙にマッチしていてここも大好きな店だったんだが、レコードに付いているコメント、キャプションの類いもローカル色豊かで「こげん凄かレコード、買わな損ばい」などという感じ。博多弁は博多っ子ではないROCKHURRAHがテキトウに書いたのでそういった雰囲気だと想像して。
この店はROCKHURRAHがその後上京して東京で働いている間に火事で焼失してしまったらしい。盆や正月に帰省してセブンティーズに行くのが楽しみだったのに。
その後別の場所で復活したんだが、音楽への熱い意気込みを貫いた尊敬出来る大先輩だと言える。

この後、ROCKHURRAHは永らく東京で生活することになるんだが、長くなりそうなんでその東京編は次回という事にして今回は博多編のみにしておこう。

ごく短い期間ではあったが東京から出戻りだったROCKHURRAHは小倉よりは都会っぽくて住みやすそうな福岡に住んでいた。ここで運命の導きにより(大げさ)前述のレコード・プラントKBCと再会してしまうのだった。去年のブログ「マルワランド・ドライブ」で書いた通り、テキ屋一家に連れられて巡業していた後の話。
縁があってそのKBCが当時やっていたトラックスというレコード屋で働く事となったのだ。トラックス自体はすでにあったんだが、ちょうどその時、天神に新しく出来た大型ショッピングモールのワンフロアまるまる使って巨大レコード屋に生まれ変わろうというリニューアル企画があって、そのオープニング・スタッフとして採用されたのだ。
それ以前にも中古レコード店や輸入レコード店、なぜかレコード洗いのバイト(笑)まで経験していたんだが、どれもこれもアングラ感漂う世界。いわゆるメガストア系でははじめての体験だ。ここは服装も髪形もまるっきりの自由で好きなスタイルで働く事が出来たのが素晴らしい。
オープン前に徹夜で什器やCDの移転作業をやったり、何の因果かエルビス・コステロとトイレで並んでしまったり、短い間でもなかなか充実した日々が送れた。
がしかし、元来のアンダーグラウンド病であるROCKHURRAHなのでやっぱり巨大店舗には向いてないなあと痛感する事もあってこの店から、というより福岡から再び去ってしまった。パンクやニュー・ウェイブに出会った少年時代、そしてパンクな青春を送った日々、その時から比べると時代の勢いが確実に衰えてるのを感じたのもこの頃だ。

なんて、珍しくセンチメンタルな雰囲気で書いてしまったが、この後ROCKHURRAHはどこをほっつき歩いてSNAKEPIPEと出会ったのか?
詳しくは次回の第2部「立志篇」にて、乞うご期待!

大人社会科見学—上野動物園—

【巣作りをしていた愛らしいプレーリードック達】

SNAKEPIPE WROTE:

10月10日、久しぶりに社会科見学と称して上野動物園に行ってきた。
大人社会科見学は産業科学館に行って以来のことなので約1年ぶりだ。
そして前回動物園に行ったのがいつのことなのか思い出せないほど昔のため、ROCKHURRAHもSNAKEPIPEも子供みたいにワクワクしていた。
ROCKHURRAHは「お洒落なチンピラ」といった風情、SNAKEPIPEは「ウエスタンショップの店員」のような服装でとても動物園向きではない。(笑)
ライブに行くのと同じくらい気合を入れて、上野へ。

当日は午前中が曇り、少し雨もパラついていた。
せっかくお弁当まで持って行ったのに、ちょっと残念・・・と思っていたら午後にはすっきり晴れて社会科見学日和になっていた。
やっぱり日頃の行いが良いせいか?(笑)

上野にはたまに行くけれど、大抵向かうのはアメ横方面。
公園側を歩くのは本当に久しぶり。
動物園までの道のりを地図で確認してしまった。
傍から見たらすっかり「おのぼりさん」みたい。(笑)
ゆるゆる歩いていると無事に動物園へ到着。
えっ、入場料大人600円!二人で1200円!
すごいリーズナブルだなあ!
さすが歴史のある動物園だね、などと言いながら園内マップを確認。
特にどの動物と目的がある社会化見学ではないので、一通り歩くことにする。

まずはフクロウがお出迎え。
真っ白いフクロウってかわいい!(笑)
ワシやタカの壮観なこと!
あんなに狭い場所じゃ羽を充分に広げることもできないだろうなあ。
などと感想を言い合いながら歩いていくと
前はここにパンダがいた場所、に出た。
そうか、今は上野にパンダがいないんだね。
代わりに、という感じでレッサーパンダがスター扱いされているようだったけれど、なぜか姿を確認することができなかった。
ライオンもメスしかいなかったようで、オスは見当たらない。
動物園って「つがい」でいるわけじゃないんだ?
一匹だけじゃちょっとかわいそうな気がするな。

結構な距離を歩き、まずは前半戦とでも言うべき東園を歩き終える。
ゾウやゴリラ、トラといった「いかにも動物園に来た」と思える動物は、その大きさに圧倒され怖かった。
子供の頃は「わあ、すごい」だった感想が「怖い」に変化している。
いつの間にかいろんな想像してるんだろうね。
「こっちに緑モヒカンの鳥がいる!」
「こっちはグラムロックか越地吹雪みたい!」
などと言い合い、自然の造形や色彩に目を奪われる。
東園の中で一番SNAKEPIPEが反応した動物が上の写真「プレーリードック」だ。
テレビで見たことはあるけれど、実際に見るとそのなんとも愛くるしい姿に思わずにっこりしてしまうほど!(笑)
とってもかわいかった。

さてそろそろお腹も空いてきたしお弁当の時間にするか、という時に上野動物園はもってこいだ。
そこかしこにベンチや水飲み場、手を洗う場所、トイレなどが完備されている。
場所を探してウロウロする、という時間のロスが全くない。
テーブルと椅子がある休憩所も多く、見渡すとほとんど皆さんお弁当持参。
飲み物だけ買ってのんびりしている様子。
これまた非常にリーズナブル。(笑)
撮影禁止や持込禁止、など「禁止事項」が多い公共施設が多い中、上野動物園の「ゆるさ」は今時珍しいほど素晴らしい!
とても気持ちが良かった。

お腹も満足して、続いては「いそっぷ橋」を渡り西園に向かう。
西園の半分は不忍池が占領しているためやや「こじんまり」している。
こちらの目玉は恐らく珍獣のオカピやコビトカバ、キリンなんだろうな。
「両生は虫類館」にはワニやヘビ、イグアナ、カエルなどの人によっては身の毛もよだつほど大嫌い!というような動物がいっぱいなのにもかかわらず、意外なほど大人気!
押せ押せの人だかりにびっくりしてしまう。
世界最大にして凶暴なイリエワニがいる水槽が一番人気で、なんとワニの顔(というか頭)が水槽にぴったり貼り付いている!
寝ていたのかもしれないが、70~80cmの巨大なワニ頭をどアップで目にする機会はあまりないと思う。
あまりの大きさと迫力に腰を抜かす人が続出!(大げさ)

ROCKHURRAHとSNAKEPIPEが反応したのは「小獣館」という小さい動物を展示している場所。
ネズミやリスのいろんな種類が見られる場所で、とってもかわいい動物がいっぱいだった。
いい年した大人が「かわいい~!」と「うっとり」しちゃう光景はやや不気味だけれど、本当にかわいいんだから仕方ない。(笑)
西園では「小獣館」がお薦め!

特別なスター動物不在だったせいか、もしかしたら入場者数も少なかったのかもしれないが、人混みをなるべく避けたいと思っているROCKHURRAHとSNAKEPIPには都合が良かった。
そしてパンダがいなくても充分楽しかった。
あちこち見ていると、結構な距離を歩いていたと思う。
ちっ、万歩計でも買って試してみれば良かったな。(笑)
童心に返ることもできて、健康にもなる一石二鳥!
また大人社会科見学したいと思う。

ユキヒョウでゆきまひょう

【あまり速いパソコンは疲れるにゃー】

ROCKHURRAH WROTE:

2009年8月28日、埴輪の日として名高いこの日にAppleファン待望のMac新型OS10.6 Snow Leopardが発売された。

ほんの10年前くらいにはマッキントッシュなどと言っても一般的には何だかよく知らないパソコンの名前、という程度の認知度で実にマイナーだったもんだが、iPodやiPhoneのヒット以来、昔からのMac好きが思ってる以上にアップル社は有名になってしまったなあ。

まあそんな硬い話は抜きにしてROCKHURRAHもこのSnow Leopardを早速インストールしてみたので、その感想などを雑文にしてみよう。と言ってもまだ触り出したばかりで書ける事は非常に少ないんだが。

流行遅れが大好きなROCKHURRAHとしては「この今という時期にわざわざMac OS10.5 Leopard(前のヴァージョン)を定価で買ってインストールしてみました」などという間抜けな記事が書きたかったという衝動はあったんだが(笑)、さすがに自分のパソコンを使ってまでネタには出来なかった。

そう、実は今までMacのOSを最新型リアルタイムで体験した事がなかったというわけだ。直前まで使っていたのはMac OS10.4 TigerだったのがLeopardをすっ飛ばしてSnow Leopardに豹変した。つまり珍しく旬のものを手に入れたという事を回りくどい書き方してしまった。

Macの人以外にはわかりにくいので初心者やウィンドウズの人のためにまず過去を振り返ってみよう。とは言っても歴史の最初から語るのも面倒だ。この辺は Wikiにでも任せる事にする。

アップルの歴史は1970年代に遡るわけだが、美しいとかスマートさとか楽しげなギミックとかに対するこだわりようは大変面白く、創業者たちの魅力がこのコンピューターには詰まっていたもんだ。簡単に言えば「フロッピーの排出ボタンはダサいからやめよう」などとスティーブ・ジョブス(アップル創業者の一人)が提唱するとそれが実現してしまうようなパソコンがMacだった。今はあんまりやらないけど昔はCDとかをエジェクトする時はゴミ箱にドラッグしていたもんだ。実用性だけを求める人には関係ないような事だが。

端折り過ぎてて過去を振り返るどころではないが、こういうMac OSは2001年から次世代型Mac OS Xとして生まれ変わった。それが以下の通り。数字はヴァージョンね。

10.0 Cheetah
10.1 Puma
10.2 Jaguar
10.3 Panther
10.4 Tiger
10.5 Leopard
10.6 Snow Leopard

というわけで最近のMac OSはネコ科の名前が付いている。ウィンドウズも7とかありきたりじゃなくてハイエナとかヤブイヌとか付けてくれればもっとわかりやすいのに。ちなみにパンサー、タイガー、レオパルド・・・このネーミングと言えば子供の頃に好きだったタミヤの戦車ドイツ軍シリーズ(と言うかプラモデルじゃなくて現物も当然この名前なんだがドイツ語読み)とセンス一緒じゃない?タイガーの次は好きだったハンティング・タイガー(ヤークト・タイガー)もしくはキング・タイガーにして欲しかったなあ。
それにしても買いに行ったパソコン屋でも言われたが、Leopardをレパードと言うのは自分的にはどうもしっくり来ない。やっぱり昔ながらの読み方レオパルドでいいじゃないかと思ってしまう。

前置きが長くなりすぎて続き書くのが嫌なくらいだが、ROCKHURRAHは大まかに2つヴァージョンが上がるくらいでOSをアップグレード、もしくは本体を買い替えてる事になる。

直前に使ってたTigerは何の問題もなくて愛着もあったんだが使ってみたいアプリケーションで「動作環境10.5以降」などと書かれているものが多くなって、悲しくなってたもんだから仕方なくLeopardにでも変えてみるか、などと思っていた矢先に次のSnow Leopardが出てしまった次第。
時流に疎く遅れすぎて「珍しく旬のものを手に入れてしまった」のが実情だ(笑)。

さて、前のLeopardはインストール前に再起動してDVDから起動しなければならなかったが、今回のヴァージョンではそのまんまインストール出来るみたい。必要最小限のOSをまずインストールしてから残りのファイルを処理するというような事になってるらしい。こりゃ楽だ。ちょっとTV見てる間に終わってしまった。システム容量もかなりダイエットしてるようで、インストール後にハードディスクの空き容量が増えていた体験は初めてかも。

そして楽しみにしてた新型OSは・・・うーん、Tigerとは確かに違うけどもLeopardとは大して変わってないという印象だ。アップル曰く、外見じゃなくて中身だぜよ、との事だが革新的新機能大好きのジョブスのジョブにしてはやや地味な印象がある。大人になってしまったのかな?

まだインストールして間もないから機能の全てを使ったわけでもないし、主要アプリケーションの具合をサラッと確かめたくらい。起動は前より速いしキビキビ感もある。特にアップル純正ブラウザ、Safariの起動は間違いなく世界最速。ほとんど一瞬で画面が出てくるのは感動させられる。アップル社純正のソフトどもは差別化して速くチューンアップしてるみたいだね。ROCKHURRAH ご用達のブラウザ、SeaMonkeyも初回だけもたつくが二回目以降は快速で立ち上がる。
Photoshopでおなじみ、アドビ社の製品は現行のCS4から劇的に起動が速かったからこれはもともと。ウチが特に良く使うBias社の波形編集ソフト、Peak Proも問題なし。

うーん、全体的に特に問題ないとかばかりで書いてても読んでても別に面白くもないな。今のところ順調だとしか言いようがない。

ただひとつだけ・・・。新しくなって手放しで喜ばしいかと言えばそうでもなくて、ウチの環境では大きな問題もあった。

Safariや他の一部のアプリケーションで文字入力する時にROCKHURRAHがいつも使ってるインプット・メソッドであるEGBRIDGEがなぜか使えない、これには困った。
インプット・メソッドとはウィンドウズにおけるIMEとかATOKみたいなもので文字入力を司る最も根幹的な部分。
Macには昔から「ことえり」という漢字変換インプット・メソッドが付いているんだが、これが実はあまりよろしくない。で、Macユーザーはシステムに無料で付いてることえりを使わず、わざわざ有料のこのEGBRIDGEを好んで使っている人が多いというわけだ。ROCKHURRAHもその一人だったんだがこの開発元エルゴ・ソフト(ちなみにゲーム好きにはおなじみ光栄の子会社)がソフトの開発を終了してしまい、ヴァージョン・アップもサポートももうなしというありさま。 Leopard対応で一度ヴァージョン・アップがあったらしいんだが、こないだまでTigerだったROCKHURRAHは当然そのヴァージョン・アップはしてない。
長く使って馴染みの深いシステムだっただけに使えないのは非常に残念だ。Safariで検索しようとする時は強制的にことえりになってしまう。今までほとんど使ってなかったことえりをこれから馴染みになるように鍛えていかなければならないのはまるでパソコン初心者に戻ったみたいで辛い。 Snow Leopardにしようと思ってるEGBRIDGE使いの人はご注意を。

なんだか書いてると良くなった部分よりも悪くなった部分が多いように感じてしまうが気のせい?便利になろうが不便になろうがROCKHURRAHはこれからもずっとMacを使い続けるつもりだし他に変える気はしない。他のMacユーザーもきっとそうだろう。特にLeopard(で元からことえり)の人はたったの3300円でアップグレード出来るチャンスだから是非ともチャレンジしてみよう。

Mac OSの将来に対して不安があるとすれば今後ヴァージョンが上がるたびにつけるネコ科の名前が他にあまり残ってないような気がするという点のみか。あと残ってるメジャーなネコ科と言えばライオンくらいか?究極に小回りがきくコンパクトさという点では単なるキャットが最終型という気もする。そうなったら猫好きのSNAKEPIPEも Mac派になってくれるかな?