がっちりBUYましょう!vol.11 SUBDUED編

【地味で目立たないサブデュードな部隊章たち。派手好きは一流兵士になれないのか】

ROCKHURRAH WROTE:

何とこのシリーズ記事も本当に一年ぶりとなるので、書く前から自分で呆れ返っている。
これはウチが買ったさまざまなアイテム(主に着用するものが多いな)について割といいかげんな紹介をするというシリーズなんだが、わざわざ書けるようなシロモノをあまり買わないので、そこまでの頻度で書けないのが弱点。にしても一年も放ったらかしにしておくとは。
質素倹約で何も買わないわけでもなく、むしろ一般的には無駄なんじゃないか?と思えるようなアイテムを奇妙なこだわりで増やし続けてるというのに、人様に紹介出来るようなのは本当に少ないなあ。

そんな中、少しでも何か書けそうなものをピックアップしてみたよ。
今回もまたまたタクティカル系になってしまった。
知らない人は一生知らずに済むジャンルだが、ミリタリー系の中でも近代的なもの、特殊部隊や傭兵が着てるようなものをこの手の世界ではタクティカル・ウェアという呼び方をする。

世界的に有名なウッドランド迷彩から発展して現代では一般的な人が知らない迷彩がウヨウヨ蔓延しているという時代。ROCKHURRAHは近年の主流だったマルチカムはいくつか着用したりするが、それより後の時代のはほとんど着ない。というより似合わない。例外的にイギリス軍のDPM迷彩は割と似合うと自分では思っているが、基本的には迷彩服はあまり着ないことにしている。
だからその手のタクティカル・ウェアーを買う時も街着で違和感ない無地のオリーブドラブや黒のものを選んでしまう。

今回はたまたまファントム秋葉原ラジ館店で買ったものを紹介してみよう。ファントムと言えば東京のミリタリーショップでも大手、昔から渋谷にもあったし横田基地のすぐ近くにもある。東久留米とかになるとウチからかなり遠いので(横田も遠いが)なかなか足を運ぶ事ができないけど、それがROCKHURRAH家の最寄り駅から電車で一本で行ける秋葉原に2店舗もあるから「今度行ってみよう」と夏くらいから話していた。しかし秋葉原に行くような機会がそれからなくて、やっと今頃行って来ましたよ、しかもまんまと物欲に負けて買ってしまったよ、というのが今回の品物。

季節柄、二人ともクリスマス・プレゼントを考えていて、SNAKEPIPEにあげるものは実は事前にあっさり良いものが見つかっていたのだ。
しかしROCKHURRAHの方が案外難しく、直前に考えていたものが全然雰囲気に合ってなかったのでキャンセルして、何か他にないか考えていた。
探していてたまたま見つけたのがこれからの季節に重宝しそうな防寒ジャケットだった。
それがファントムのサイトで大々的にプッシュしているサブデュードというメーカーのもの。うーん、今まで全然聞いたことないメーカーだけど、商品紹介のページを見ていると、なかなか良さげに見える。
ファントムだったら近くにあるから見に行って試着してみよう、という事でやっと秋葉原に出かけたわけだ。

サブデュードはまだ新しいブランドで作ってるアイテムも少ない。
大まかに書くとゴアテックスっぽいハードシェル防水ジャケットとソフトシェル、中綿入りのジャケットの三種類がメインだ。
ROCKHURRAHがいいと思ったのはプリマロフトと呼ばれる中綿が入ったダウンジャケットっぽいもの。
英国軍御用達のSNUGPAK(スナグパック)というメーカーの薄手の中綿ジャケットはかなり前から愛用していて、防寒性抜群なのは実証済みだった。このメーカーのはソフティという中綿だったが、プリマロフトは米軍の要請で開発された人口羽毛でダウンの8倍も暖かいとのこと。本当かよ。
ソフティはかなりマイナーだがプリマロフトの方はワイルドシングスやヒステリック・グラマーが好んで採用しているな。
軍用や宇宙開発とこういった新素材の発明は密接な関係にあって、世界のあったか衣料や防水衣料が進化したのもそういう開発のフィードバックなんだろうね。何はともあれ、昔よりは格段に選択肢が多いのは歓迎するよ。

さて、ファントム内部の事とか途中を全部省略してしまったが、試着してみて気に入ったのがこの写真のもの。AMBUSH(待ちぶせ)などという名前がついたジャケットで石川ひとみの顔が脳裏を横切る。
持ってるSNUGPAKのパーカと似たような感じだが、こちらの方が分厚くて丈も長い。ダウンでパンパンに膨れ上がったのは嫌いだから、割とスマートなシルエットなのが気に入ったよ。同じSNUGPAKの最強防寒ジャケット、サスカッチはマイナス10℃までの寒さに耐えられるというけど、昔試着した時は一番小さいサイズでもブカブカでかなりデブに見えてしまったからな。このサブデュードのものはどれくらいの寒さに耐えられるか不明だったが、この肉厚さなのに比較的細身という作りは本格的ミリタリー・ウェアにはない魅力だから、すぐに購入(というかプレゼントで買ってもらったわけだが)を決めたよ。

ポケットも豊富で両方の胸に縦のジッパー・ポケット、ハンドウォーマーと合わせて外側に4つ、内ポケットも両サイドに大きめのがついてて、脇の内側にはカイロポケットまである。この辺は日本のメーカーっぽいな。
残念なのはハンドウォーマー用のポケットが予想より小さくて深さもあまりない事。さらにジッパーが女性用のジャケットに多いまっすぐ縦向きについてる事。
タクティカルやアウトドア系ではここのポケットは斜め向きのものが多いと勝手に思っている。縦一直線ではジッパーを閉めない時は中のものが落ちてしまう場合があるんだよね。
深みのあるスナグパックのものを参考にして欲しかったよ。ジッパー自体ももうちょっと強力そうな方が良かったかな、ちょっとレディースっぽいな。

買ってすでに何度もかなり寒い日に着たが、防寒性防風性は申し分なし、前のジッパーも首の上の方まで閉まって良いね。表面もダウンでよくあるペラペラの光沢ナイロンではなく、ちゃんとリップストップ・ナイロンになっていて、この辺がただのダウンと違うところ。撥水性も多少はありそうだし、質感もいいよ。
街着のダウンともう一つ違うところは、タクティカル系ジャケットではおなじみの腕から脇にかけてジッパーが付いていて、これを開けるとベンチレーションが出来るという点か。防寒ジャケットは室内に入るととたんに汗だくになる欠点があるけど、そういう時の換気が出来るという機能ね。ただし閉め忘れて全開のまま電車の吊革につかまると内側が丸見えでちょっと変態っぽくなってしまうから注意。 裸にAMBUSHジャケットはやめよう(当たり前)。

今年の冬は寒い日が多いけど、これを着てる時の安心感は素晴らしい。
本来は毎日同じ上着を着ない事で一部有名なROCKHURRAHなんだが、寒さに耐えられず続けて同じジャケットを着てしまうくらい気に入ったよ。暖かくていい感じのジャケットをプレゼントしてくれてありがとう、SNAKEPIPE。

余談というか何と言うか、ここで話が終わらないのがROCKHURRAHのいつものパターン。
サブデュードのウェブサイトを見ていた時に発見したんだが、このメーカーはタクティカル系では珍しく、レディースのソフトシェル・ジャケットも販売している。
例えばアメリカだったら女性兵士も女性FBI捜査官もいるし、需要があるからその手のメーカーも女性用を作っているのは確か。タクティカルの大手5.11でも必ず女性用はカタログに載っている。しかし日本ではそういう需要もない=売ってないという事で華奢なSNAKEPIPEはいくら自分の好みがあっても男物のブカブカな服しか手に入らなかったのが現状。本格的な服でレディース出してるだけでも拍手ものだよ。これは試着してみるしかない。
そしてSNAKEPIPEが試着してみたところ、確かにソフトシェルとしてはかなり細身、それでもちょっと着丈は長いが、メンズを着るよりはずっと良いと思える。

実はアークテリクスの細身ソフトシェルを持ってて、その防風性、実用性は良く知ってた。が、やっぱり本当にタクティカル・ジャケットのディティールで作られたものじゃなかったから、これを見て一目惚れする気持ちはよーくわかるよ。遂に誘惑に負けてしまって、プレゼント用と自分用のまでお買い上げとなったわけだ。

Bellatrix(女戦士)というそのまんまな名前がついたジャケット、これは細身の男性用ではなくて、本当にレディース仕様のソフトシェルだ。ROCKHURRAHが買った中綿タイプではなく伸縮性がある生地で裏側が薄いフリースというもの。防寒性はそこまで高くないが暖かいものと重ね着することにより威力を発揮する。夏以外の3シーズンは着用出来るという高機能上着なので真冬しか着れないROCKHURRAHのよりは汎用性が高い。いいなあ。

アウトドア系のソフトシェルではおなじみの胸の縦ポケットはついてないが、その代わり大きく斜めに切れ込んだメインのポケットが結構な容量があり、さらに内部もコンパートメントがある。いいなあ。
TAD GEAR(この手のソフトシェルの元祖的存在)やコンドルなどの典型的ソフトシェル・パーカーと同じように左袖に小さなポケットもある。ROCKHURRAHにとってはほとんど実用性はなかったが、こういう意味のない小さなポケットが「かわいい」とのこと。リップクリームなどを入れるのにちょうど良いらしい。おお、実用性あるではないか。いいなあ。

そしてやっぱりお約束、腰の後ろ側両サイドにジッパーがついてて、これと両サイドのメインポケットを開けるとベンチレーション機能もバッチリ・・・とカタログには書いてあったが、これは本当に開くと内側丸見えで、女性で開く人は滅多にいないでしょう、の世界。
上記のTAD GEARタイプの(全く同じデザインのものが多数出回っている)ものはこの部分がちゃんと手袋などを入れるポケットになっていて、意外と役に立ってたのに、この辺はメッシュ張るとかもうちょっと考えて欲しかったね。
内側にはポケット類もなく「女性はポケットにじゃらじゃらものを入れない」ってことはわかってても、あるとないとではやっぱり大違いなんだよな。使うとか使わないではなくてね。

欠点はあってもSNAKEPIPEもとても気に入ったようで良かった。
ROCKHURRAH家は二人の趣味がほぼ一緒ということもあって服装もいつも似通っている。実は意外とお揃いの服が多く、ペアルック率も高いのだ。今回も一緒に着れて良かったね。

関係ないけど、買ってはじめてわかったこと。
SUBDUEDタグの裏側にKIWAの文字があり、どこかで見たことがあったと思ったら際コーポレーション、つまりはファントムの親会社でないの。ここが新しく作ったブランドだったわけね。ファントムで一押しするわけだ。

ただ褒めるだけなら誰でもできるから敢えて厳しい点も書いたが、開発者が謎の元米兵とかじゃなくて、日本人ならどこかでこの記事が目に入る事もなくはないだろう。
これを踏まえて改良して来年にはもっとより良い本格派タクティカル・ウェアを開発して欲しい・・・というのは建前で、本心は改良されてるのがすぐ出回ったら自分たちがかわいそうだもんな。何年かして新しいのを買いたくなった頃にはより良い品が手に入ればいいな。

ではみなさんも楽しいクリスマスになりますように。

ビザール・バッグ選手権!15回戦

【バッグがトレードマークの有名人と言えばこの人!アンガス・ヤング!】

SNAKEPIPE WROTE:

重要なファッションアイテムの1つにバッグがある。
外出の際には必ず持っているし、ある程度の大きさがあるのでぞんざいな扱いはできないキーアイテムだと思う。
その日のコーディネートに合わせてバッグを変える人はどのくらいいるだろう。
通勤用と休日用くらいの2つは持っている、という程度だろうか。
有名高級ブランドのバッグを買って、それをどんな時でも持ち歩くという女性も多く見かけるよね。
高級品なのは解るけど、いつでも同じっていうのはいかがなものか?

SNAKEPIPEは、高級とか有名とかブランドなどにはほとんど興味がなくて、できるだけオリジナリティあふれるカッコ良いバッグが好み!
そのため自作することも多かったアイテムである。
ところが先日、あるブランドのバッグに一目惚れをしてしまった!
あ、ブランドとはいってもシャネルだグッチだヴィトンだ、というブランドではないからね。
男性が持ってもおかしくないような、ミリタリー・パンク系でまさにSNAKEPIPEのハートに直撃だったんだよね!(古い表現)
今まで一度もブランド品のバッグを持ったことがないSNAKEPIPEの耳元で、長年来の友人Mが囁くのである。
「良品だから10年は使えるよ!一年に換算したら安いもんだよ!」
確かに。良い品だから大事にするだろうし、一目惚れするくらい好きなバッグに出会えるチャンスはなかなかないよね。
高級ブランド品の購入に慣れている友人からみれば大した買い物じゃないだろうけど、10万を超えるバッグを買うのが初めてのSNAKEPIPEにとっては清水の舞台から飛び降りるくらいの勇気が必要だった。(笑)
まだ使ってないんだけど、お出かけが楽しみになりそうだ。

ということで、今回のビザール・グッズ選手権はバッグ!
実際に使うという目的で作られたというよりは、アクセサリーの延長のようなデザイン重視のアイテムを集めてみたよ!

 
初めに紹介するのはアメリカのデザイナー、James Piattの作品。
HPにはまるで映画のスチール写真のような、凝った素敵な写真が載っているよ!
水着のソルジャーが下げているのは、ガンをモチーフにしたバッグ。
Pursuaderという名前のこのバッグは、黒い革にレーザー処理を施し、全く縫い目のないタイプだという。
携帯用ポケットが一箇所、本体にも物が入る作りになっている。
横幅20インチ、高さが8インチというから約50cm☓20cmだね。
気になるお値段は$379,日本円にして約38,800円くらい。
本格ミリタリーを目指すなら、これくらいのバッグを持ってないとダメかも?
いつかは手に入れたいアイテムだね!(笑)

同じデザイナーの他の作品をもう1点。
アメリカのセレブとして有名なパリス・ヒルトンが飼っていたチワワをモチーフにした作品らしい。
Wikipediaによれば、どうやらパリス・ヒルトンは飼っていたチワワが大きくなり過ぎて可愛くない、という理由でその犬の飼育を放棄し別の犬を購入したせいで、「最悪の飼い主」に選ばれた経験があるらしい。
きっとJames Piattには何かしら思うところがあって、モチーフとして採用したんだろうね?
このバッグのお値段は$419、日本円で約43,000円ね。
お腹の部分が開くので、多少の物は入れられると思うけど、これもアクセサリー感覚で面白いバッグだよね。
持っていたらアンチ・パリス・ヒルトンってことになるのな?(笑)

では動物つながりでこちらはいかが?
アメリカのアーティストでデザイナー、Reid Peppardはデザインと剥製を融合させた作品を発表している。
上の作品はカラスのクラッチバッグね。
他にもキツネのバッグやネズミの小銭いれなど、彼女のサイトにはたくさんの作品が紹介されている。
グロテスクだとか不道徳などと感じる人も多いだろうなあ。
ただしサイトには注意書きがされていて「自然に、もしくは防げない原因で死んだ動物だけを剥製にしています」とのこと。
実際に使用することができるのかどうかは不明だけど、カラスを小脇に抱えて歩いていたら、びっくりすること間違いなしだよね!(笑)
次は使用できるタイプのバッグにしてみようか。
ポルトガルのデザイナー、João Sabinoのキー・バッグだ!(笑)
キーとは言っても鍵のことじゃなくて、キーボードのキーね。
写真だと判り辛いかもしれないけど、パソコンのキーボードを使用しているシンプルなバッグなんだよね。
持ち手の部分に指が挟まらないのかだけが心配だけど、カラーも白、黒、ピンク、赤、シルバーがあって楽しい!
お値段も130ユーロ、日本円にして約18,000円とお手頃なのも良いね。
手に持つタイプのバッグはどちらかというと苦手なSNAKEPIPEだけど、このバッグは欲しいと思ってしまった。(笑)

今回初めてビザールなバッグを特集してみたけど、検索してるだけでワクワクしていたSNAKEPIPE。
本当に欲しくなった最初のガン・バッグと最後のキー・バッグなどは買おうと思ったらネットで買えちゃうところも魅力だよね。
前向きに検討してみよう。(笑)

ビザール・ハット選手権!14回戦

【帽子なし男達のセーフティダンスはシェー!のポーズ】

SNAKEPIPE WROTE:

そろそろ陽射しが強くなってきて、日焼け対策が必要だよね!
それにしてもどうして日焼け防止の帽子(プッ!)って、あんなにダサいのが多いのかなあ。
季節に関係なく、一年を通して帽子を愛用しているROCKHURRAH RECORDSでは持っていないタイプだね。
機能性とファッション性を併せ持つというのが一番だけど、もしどっちを優先させるかと問われたら確実にファッションを選択するだろうな。
日焼け防止などを謳っている帽子は機能を重視してるから、相容れないのは仕方のないことだね!

今回のビザール・グッズはそんなファッション性を重視した帽子を特集してみたい。
頭を陽射しから守るといったような基本的な機能は全く無視していると思われる、人目を引くこと間違いなしのハットを集めてみたよ!

一番初めに紹介するのは、あのOAKLEYの帽子とゴーグルね!
そう、あのオークリー。
がっちりBUYましょう!vol.10」でROCKHURRAHがオークリーのブーツのことを書き、その魅力や実力について説明してくれてるね。
そのオークリーが実際に販売しているビザールな逸品がこちら!
その名はなんと「メドゥーサ」。
「メドゥーサ」といえば、ギリシア神話に登場する、頭が蛇で見た者を石に変えてしまうという恐ろしい怪物のことだよね。
確かに頭からピュンピュン出てるところが蛇っぽいかも!(笑)
ヘッドギア部分とゴーグルの部分に分かれていて、帽子が$500、ゴーグルが$250とのこと。
両方合わせると日本円で約76,000円になるんだね。
町中で両方を装着している人がいたら、かなり目立つこと間違いなし!
ただし、服装も考えないとダメだよね。
モデルの女性みたいにビキニでブーツ、とかフル装備にしないと似合わないだろうね。
バイクに乗る時にも良さそうな雰囲気。
こういう商品をちゃんと販売しているオークリー、恐るべし!

続いても目立つ帽子にしてみようかな。
The Victoria and Albert Museumで2009年に開催されたイギリスの帽子デザイナー、スティーブン・ジョーンズのコレクションの紹介ね!
かぶってしまったらほとんど顔が見えない帽子なんて、今まで見たことがないように思う。
かなり大胆な発想だよね!
どうやってかぶるのか良く分からないのもポイントかな。(笑)
右の写真がデザイナーであるジョーンズご本人なんだけど、ドレス着たマネキンを帽子にしちゃって、これもかなり変わってるよね。
やるならとことんやっちゃう潔さは、見ているだけでも気持ち良いよ。
さすがパンクの国、イギリス、ロンドン!
これからも突っ走って欲しいね!(笑)

ではパンク仕様つながりでモホークタイプはいかが?
この帽子は販売されているものではなくて、「仕事があるから髪型を変えられない」と少し不満気味だった旦那さんのために奥さんが作った帽子なんだよね。
あー、解るなあ。
仕事の問題がなければ、SNAKEPIPEもモヒカンやりたいもんね。(笑)
そんな旦那さんの気分を上げるために頑張る奥さん!
なんて夫婦愛なんでしょ!(笑)
SNAKEPIPEもこの帽子欲しいな。
自分で編んでみるか。(笑)

さて、最後は前回のビザール・ハット選手権にも登場してくれた、あのマネキンに再会だよ!
Costumes of Nashuaの専属マネキンの彼女は、いつでもやる気なさそうな顔をしてるよね。(笑)
それもそのはず、前回はカニ帽子、今回は本当にピザ・ハットだもんね。
「なんで私がお笑い担当なのよ」
と仕事を引き受けたことを後悔しているような表情が秀逸!(笑)
このピザ・ハットは$9.99、日本円で約1,000円。
こういう帽子っていつ使うのか謎だけど、ちゃんと販売されてるから感心しちゃうよね。
きっと彼女はもっとお洒落で高額品のモデルをやりたいんだろうなあ。
再び彼女に会える日を楽しみにしていよう。(笑)

がっちりBUYましょう!vol.10 クリスマスもミリタリー編

【時代を超えてカッコイイ。キリッとした海の男たち勢揃い】

ROCKHURRAH WROTE:

あまり買い物をしないROCKHURRAHとSNAKEPIPEなんだが、お互いの誕生日とクリスマスには人並みにプレゼントをし合うのが毎年の恒例。
買い物をしない、などと書くとちょっと殺伐とした人柄とか生活を想像してしまうだろうが、そういうわけじゃなくて「これは!」と思えるほど気に入ったものが少ないか、あっても高くて即座に買えないというだけの話。作れるようなモノは自作してしまう事も多いし。

あれが欲しい、と明確なものを持っているわけじゃないからクリスマスの時には何となく欲しいものがありそうなところに行って、何となく思いつきで欲しいものを買ったりしているのが毎年の事。
しかし今年は珍しくお互いに明確な欲しいものが見つかったので気が早すぎるがお互いのプレゼントにする事にした。いつものように直前になってアタフタしなかったのは良かったが、通常の人が考えるクリスマス気分とは程遠いな。

ROCKHURRAHがSNAKEPIPEに贈ったのはまたもやしつこいくらいに軍モノ、アメリカのFIDELITYというメーカーが出してるCPOシャツ・ジャケットだ。
CPOとはアメリカ海軍の兵曹長(Chief Petty Officer)の事。などと書いても軍の中の事などよくわからんし、2つ以上の役職が出てくるとどっちが偉いのかも知らないんだが、うんちくのために買ったわけじゃなっしー(パクリ)、どうでもいい事だ。
たぶん船の上で北風ピープー寒くないように厚手で風を通さないシャツというような目的なのかねえ?
厚手のメルトン素材で出来てて胸にフラップ付きのポケットが2つというシンプルなもの。裾がシャツのようにラウンドしてるから、本来はシャツなんだろうが、厚みはちょっとしたジャケット並み。

海軍といえば即座にピーコートを思い出す。
ROCKHURRAHはダブルのボタンが似合わないので自分でこれを持っていた事はないが、昔小倉にいた頃に兄が持っていたのを拝借してたまに着てたものだ。それは革のライダース・ジャケットで有名なショットのものだった。 裏地もしっかりキルティングで分厚い装甲のような固いコートだったな。確かに保温素材が昔よりも格段に進歩した現在でも、北風程度では揺らぎもしない確実な暖かさは素晴らしい。いつの時代でも廃れないのはその普遍的なデザインと品質だろう。
SNAKEPIPEはそういう片田舎出身のROCKHURRAHとは違いずっと東京をテリトリーとして育ってきたから、高校生の時に上野の中田商店で買った本当の海軍モノのピーコートを所持していたそうだ。しかし軍人が着るいかついコートだから、かなり大きいのを無理して着てたらしい。今みたいにショート丈とかレディース・サイズとかがなかったから仕方ないんだろうね。
彼女は何年か前にショットの真っ赤のピーコートも買ったんだが、やっぱりその重さに耐え切れず(虚弱体質)、暖かいんだけど動きにくいから最近はあまり着てないのが現状。

さて、いつものように話がそれてしまったが、SNAKEPIPEがちょっと前に古着屋で見て気にったのがこのCPOの形。ものすごく昔にはちょっとした古着通だったROCKHURRAH、もちろんCPOの名前と形は一致したんだが、過去にヴィンテージ古着屋とかで見てたCPOと言えばなんだかチェックだったり重くて固いウールシャツだったり、今回買ったものとは似ていても全然違った印象を個人的には持っていた。
70年代に流行ったヘビーデューティーなどというアウトドア初期の言葉が頭の中をよぎる、それがROCKHURRAHの持つCPOのイメージだったのだ。だからSNAKEPIPEがグッと来たCPOは最近めのブランドが今風にアレンジしたCPO風だと勘違いしてたわけだ。
しかし調べてみるとこのフィデリティなるメーカーは由緒正しく、上に書いたピーコートを主力商品として海軍に納入していたらしいのだ。
いやはや、ミリタリー好きなどと言ってもROCKHURRAHの知識なんてこの程度、お恥ずかしい。

この軍納入メーカーの歴史ある本物は意外なほど細身でスマートなシルエットを持っていて、ヘタなブランド品よりもずっと格好良い。フィデリティとコラボしてるブランドとかもあるくらいだしね。
本物でしかもオシャレに見えるものだからSNAKEPIPE が惚れるのもよくわかるよ。
丈の長さもSサイズならそこまで長くなくて、女性でも全然問題なく着用出来る。試しに男でも割と細身のROCKHURRAHも袖を通してみたが、ちょっと窮屈なほど。マッチョな人にはとても着れませんというレベルだな。
前にこの「がっちりBUYましょう!」の企画でMASSIF社のジャケット(米軍納入の本物)を紹介した事があったけど、あれも本当の鍛えた軍人には細すぎるでしょう、と思ったもんだ。
昔の軍服=動きやすい=太くて野暮ったいというイメージとは全然違う最近のスタイリッシュな軍服。時代はやっぱり変わったなあ。

メルトンは暖かいけど固くて重い、といったイメージはこのCPOにはなく、意外なほど柔らかくて軽いのも時代の進歩だね。
何の装飾もなく普通のウールシャツなのにおしゃれで上質に見える、こういうのがウチの大好きなものなのでSNAKEPIPEもとても気に入って喜んでくれた。いいプレゼントで良かったね。

SNAKEPIPEがROCKHURRAHに買ってくれたのはサングラスで有名なオークリーのアサルト・ブーツだ。ちょっと前にもこのコーナーでタクティカル・ブーツ特集をやってベイツと5.11のブーツを紹介したが、今回はサイドジッパーではなく、普通の編上げブーツ。しかも今まで履いた事ないショート丈の6インチ仕様。

これまた去年の記事だが、SNAKEPIPEがナイキID(ナイキがやってる特注システム)にて素晴らしいタクティカル・ブーツを購入した。なぜだか知らないが購入した直後にこの商品はカタログから消えてしまったという幻の商品なんだが、消える直前に入手出来た幸運のブーツを横目に、自分のも注文すれば良かったと後悔していたROCKHURRAHなのだ。サイドジッパーは本当に着脱が容易で履きやすいんだけど、やっぱりちゃんとした編み上げの方がスッキリしててカッコイイからね。
そんな「隣のものがうらやましい病」のROCKHURRAHが密かに憧れていたのがこのオークリーのSIアサルト・ブーツなのだった。
オークリーと言えばアメリカの軍用サングラスでも本格兵士の着用率が非常に高いメーカー(ESSという名前でも有名)。本社ビルも何だかSF映画に出てくる要塞みたいで素晴らしくカッコイイ。ミリタリー好きの人にとっては信頼度の高いブランドだと言える。その実力派メーカーのタクティカル・ブーツ、悪かろうわけがない。
しかしこれは売ってる店も少なく5.11とかよりはやや高価、サイズもなかなかないので諦めていたんだが、つい最近、とある通販サイトで電撃的特価(何と半額)のものを発見。興奮してロクに考えもせずに注文したのが今回のプレゼントというわけだ。
注文した後で「パチもんじゃなかろうか?」「キズもんじゃなかろうか?」などと色々な不安にかられもしたが、そこはミリタリー・ショップの中でも名門と言える本格的な品揃えのお店。滅多に騙される心配はなさそうだ。
以前に5.11のバッグを通販で買った時に店に在庫があるかのような書き方をしててダマサれた事があった(アメリカから取り寄せに2ヶ月近くもかかった)ROCKHURRAH。そういう意味の猜疑心は強いのだ。
もし同じパターンだったらクリスマスに間に合わないと思ったが、心配をよそに商品はあっという間に届いた。
実は今回のクリスマス・プレゼント編の「気が早過ぎる」理由がここにあったのだ。到着が非常に遅れた、または注文したけど品切れだった、とかに対応して次の行動が起こせるために早めの注文を心がけていたというわけ。

このSIアサルト・ブーツはオークリー社がU.S.SOCOM(United States Special Operation Commandの略でアメリカ特殊作戦軍の事)の要請で制作したという本格派仕様のブーツ。ただし本物はそうそう手に入るシロモノではないので、これを民間用にマイナーチェンジしたのが入手した商品となる。ふむふむ「ターミネーター4」でも使用された、などと謳い文句があるな。
最初見た感じは硬そうで重そうだったが、履いてみてビックリ。足にピッタリんこフィットして感動的な履き心地。前にベイツのブーツを履いた時に思ったのと感想はほぼ一緒だが、こちらは見た目のシャープさとは全く違う快適さで、もうメロメロに惚れてしまった。ソールはごつくて路面にピッタリと吸い付き、足音もほとんどしない感じがする。建物の中の階段だとカツカツと足音がするんだけど、外ではなぜか無音に聞こえる不思議。
ベイツのように革新的なインソール使ってるわけでもないのに、まさにハイ・テクノロジーが凝縮された高性能ブーツだと履いてみてわかるよ。自分のキック力が1.5倍になったような感じ。
ただ一点だけ、このブーツは普通の編み上げなんだが、非常に靴紐がほどけにくいようになってて、履くのに結構時間がかかるのだけが難点。本物のミリタリー・ブーツとかで採用されているスピードレースと呼ばれる金具がついた方式ではなく、あくまで原始的に穴を通した紐という普通のブーツと変わらないためだ。しかも紐の角度が途中から変わっていて、実はこれがほどけにくい原因なんだよね。考えてみれば兵士は一旦ブーツを履いたらずっと履きっぱなしが当たり前。脱ぎ履きしやすいよりはほどけにくい方がありがたいのは間違いない。
その点以外はものすごく気にって毎日でも履きたいブーツだと言える。個人的な好みだとは思うがデザインもミリタリー・ブーツとしては最高点だな。本当にありがとう、SNAKEPIPE。

これでお互いのプレゼント交換は終わったわけだが、ここで終わらないのがROCKHURRAH RECORDS流というか何と言うか。
SNAKEPIPEが入手したCPOを眺めてまたしても「隣のものがうらやましい病」にかかってしまったROCKHURRAH。気がつけばフィデリティだのCPOシャツだのを無意識で探してしまう。そんな時に偶然見つけたのが今回のオマケ、フィデリティのM65ジャケットだ。
数多くのミリタリー、タクティカル系のジャケットを所有している二人なんだが、ROCKHURRAHは個人的にM65は今まで持ってなかったのだ。最近のブランドはどこもM65みたいなものを作ってはいるが、ディティールや素材がイマイチで安っぽい。本物はでかくてブカブカのサイズが多く、これまた似合いそうにない。
しかしフィデリティのはピーコートやCPOシャツと同じメルトン素材で出来てて、やっぱりかなり細身でカッコイイ、しかもM65を作ってた実績はなくても一応本格派のメーカーなのは間違いない。チャラチャラしてない大人の逸品M65だと一目惚れしてしまった。
それならばブーツも安かった事だし、もう一つオマケでプレゼントしてあげるよ、というSNAKEPIPEの優しい申し出を受けて買ってもらったのがこの1枚。

CPOと違い、こちらは全部裏地が付いててさらに暖かそう。前に何回か書いてきた事だが、ROCKHURRAHは上着選びの運が悪くて、ちょっと寸足らずか長すぎかどっちかの上着しか持ってない不幸な星の下に生まれたようだ。もしかしたら人よりもちょっとだけ胴が長いのかも知れないが、胴の長さを合わせると絶対にぶかっとした着こなしになってしまうんだよね。
しかしこのM65はそんな事がなく、まさに誂えたかのようなジャストフィット。外側4つのポケットも完全に本物のM65と同じ仕様になっていて妙なアレンジとかも一切ない。こんなのが欲しかったんだよ、ありがとうSNAKEPIPE。

着た事ある人はみんな知ってると思うがM65とかECWCSとか陸軍仕様のミリタリー・ジャケットは前ジッパーで閉めた後にスナップ・ボタンでさらに前を留めるタイプになっている。これが非常に苦手なROCKHURRAHはいつもこの時点でアタフタしてしまう。この辺は好みや慣れの問題だろうかね?

今回のお互いのプレゼントはどれも大満足の素晴らしい質感のものだった。いつでもこんなありがとうの気持ちを持ってお互い暮らしてゆきたいものだ。
しかしブーツとM65、これを同時に着用する時は靴紐とスナップボタンで結構手間取りそう。来年の目標はこれを瞬時に着脱出来るようになる事だろうな。では特訓して来ます。