アサリでアッサリ機種変更!

【SNAKEPIPEが撮るとこんな一枚。わざわざ人のいない場所を選択。(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

5月に入ってめっきり陽射しが強くなってきた。
確かに紫外線は今月が一番強いとよく言われるしね。
日焼け防止対策として今年はついに日傘を、そして休日のお出かけ用に帽子が欲しいな、と思ったSNAKEPIPE。
冬のお洒落用ならお気に入りがいくつかあるけれど、夏の日よけのような実用的な帽子がないことに気付く。
うーん、昔だったらこんなことなかったのに…。

かつてSNAKEPIPEは大の帽子好きで、数えたことないけれど恐らく100個以上の帽子を所持、毎日帽子から服装を決めるほどの愛好家だった。
あらゆる種類、色、素材の帽子を集めまくり、ついにはどのお店の帽子を見ても
「あー、似たのは持ってる」
と全くトキメキを覚えなくなってしまったのである。
そこで
「じゃ、自分で作ってみよう」
と帽子学校に入学。
完全なオリジナルを目指して不思議な(とてもかぶることができないような)帽子作りに明け暮れた日々であった。
そんな時代には「帽子がない」なんてことは有り得なくて、どの帽子にしたらいいか悩むのが常だったのに。
引越しの度に少しずつ処分をしたり、人に譲ったりしているうちにこんな状況に!
これはいかん、とまた初心に帰り自分で作ってみようと思ったのである。

学校に通っていた頃に使用していた教科書にパターン(型紙)が載っていたので、それを参考にしようと思っていたのに教科書が見つからない!
げっ。まさかと思うけど、教科書まで数多い引越しのどさくさで処分???
仕方がないので手芸材料の店で帽子の型紙を購入。
本当だったら型紙から作りたかったけどね。(かなり面倒だけど)
最近のこの手の「簡単にできるシリーズ」というのはびっくりするほど上手くできている。
「作り方」なんて紙一枚を読んでその順序に従うと、あれよあれよという間にできてしまう。
ほんの数時間で完成!
まずは試作品としてかなり気楽に作ってみた。
実は目的があったので、早く仕上げたかったのである。

その目的とは、なんと「潮干狩り」。(笑)
2年前に友人から「本当に楽しいよ」と薦められ、連れて行ってもらったROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
首にタオル、長靴(お洒落じゃないタイプ)、ズボンが濡れないようにレインスーツ(下)を穿き、軍手に熊手、というまるでパンクファッションとは縁のないルックスで挑んだ貝堀り。(笑)
タオルは日焼け防止と汗のため、レインスーツ(下)を穿く理由は意外とかかんで貝を掘っているとお尻部分が濡れてしまう、との情報があったためである。
見た目的には最悪だけど、実用性は抜群!
帰りにレインスーツ(下)だけ脱げば、来た時と変わらない状態である。
潮干狩りの際には是非ともお勧め!(笑)
とは言っても実際に穿いてる人はほんの少ししかいなかったけど。
見た目はそんな感じだし、翌日には腰も痛くなるし、手首だけ日焼けしたり、はっきり言ってカッコ悪い潮干狩り。
でもまた行きたいと思うほど、本当に楽しかったのである。
去年行かなかったのが非常に残念だったので、今年こそは絶対行こうと固く決意したのである。(大げさ)

本来はゴールデンウィーク中に行きたかった潮干狩りであるが、今年は潮の関係で一番都合が良い日は潮干狩りが出来ないことが判明。
潮干狩りを知らなかった頃は潮見表なんて存在も知らなかったけどね!
きっと今年は潮干狩りの関係者も商売上がったり、だったんじゃないかな?
ゴールデンウィーク後半は天気も悪かったし。
ということで、今年は9日に行くことに決定。
潮見表によれば9日は8時半からスタート、とのこと。
前日に早寝をして当日は朝の4時半に起床し、早い時間に出発したのである。
我が家は車を持っていないため、電車を使う移動。
長靴を持っていくため大きなリュックを背負ってお出かけ。
この時点ですでにパンクではない。(笑)

電車の後はタクシーを使い予定通り、スタートの時間の1時間前には現地に到着。
タクシーの運転手さんが「電車で来る人は少ないよ」と言っていた。
確かに!すでに駐車場は満杯!
団体客も多く、大型バスもいっぱい。
1時間前なのに入場を待つ行列までできている。
みんなすごい意気込み!(笑)
みなさん、服装は似たりよったりでやっぱり帽子にタオル、長靴という感じ。
「俺は最低限のお洒落はしたいから」
などと言い、まるでDEVOのような真っ赤なつなぎにポークパイハットのROCKHURRAH。
がっ!レインスーツ(下)を穿いたことでお洒落は台無しに!
つなぎにレインスーツ(下)を穿くとどうなるのか全く想像していなかったらしい。(笑)
SNAKEPIPEも手作り帽子、他は2年前とほとんど同じようなダサい貝掘りファッションでいざ出陣!

前日が雨だったせいと、潮見表の時間に若干の誤差があったのか潮がそんなに引いていない状態でのスタートである。
沖近くにまで出るために何度もかなり深さのある場所を歩くことになった。
前はこんなに水が多くなかったような。
掘る前にすでに他の人はズボンが濡れてる状態である。
今年は2年前に比べると潮や天候の関係か、やや不作だったかな。
前はザクザク大物を手にしホクホク顔だったけれど、今年は良い狩り場を探しまくってなんとか所定量持ち帰ってきた感じ。
一応ハマグリも2個獲れたし、良かった!
そろそろ腰も痛くなってきたし、帰ろうか、今何時だろ?
と、携帯を取り出した時に事件が発覚!

なんとなんと!ヒップバッグに入れていた携帯が動かない。
ボタンを押しても電源を入れようとしても沈黙を守ったまま!
げーっ!ヒップバッグ、びしょ濡れじゃん!
貝堀りに夢中になっていて、バッグが海水に浸かっていることに気付いていなかった模様。
ということは…携帯も海水でお陀仏か???
レインスーツ(下)に気配りができていたSNAKEPIPEであったが、ヒップバッグにまで気が回ってなかった!
うーん、困った。
とにかくドコモショップ行くしかないね、と急に帰るモードになったSNAKEPIPE。

駅までの道のりは「途中でタクシーが拾えればいいね」などと歩くことに。
ところがっ!タクシーなんて走ってないのよ。(笑)
道すがら撮影などしながら結局2時間近くかけて徒歩で到着。
リュック背負ってアサリ持ってだから疲れたけど、廃墟みたいな場所もあったりしてなかなか楽しい道のりだった。
これはこれで良しとしよう!(笑)

帰宅後、ネットで検索してみると「水に浸かった携帯は修理不能」のような記事がある。
一応取扱説明書も読んだけど、やっぱり同じ文章。
ドコモショップに行ってみるとやはり同じ説明を受け、
「機種変更するしかない」
という結論に。
本当は2年後のmova廃止まで今の機種を使い続けたかったけれど、故障じゃ仕方ない。
今まで使っていた携帯ほどではないけれど、まあまあ気に入った機種に変更。
「本当にこれでいいですか」
と念押しするドコモの店員。
どうやらかなり使い勝手が悪い機種らしい。
国産メーカーじゃないせいか?
ただし、SNAKEPIPEは今までもヘンな携帯を使うことが多かったので、多少の不具合には順応してきた経験を持つためその機種で問題ない。
これでSNAKEPIPEもFOMAになっちゃった。
「今でもmovaだよ」
というと
「うそー!」
とびっくりされるのが好きだったのに。(笑)
早く新しい携帯に慣れて使いこなせるようにしたいと思う。
皆様も潮干狩りの時にはお気を付けあれ!

初来日!REZILLOS/ROBIN参戦!

【2週連続で登場のREZILLOSの1st。お買い求めはROCKHURRAH RECORDSで!(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

日本列島はゴールデンウィークの真っ只中。
5月2日から始まる5連休の初日、REZILLOS初来日公演に行ってきた。
場所は高田馬場AREA
ここのライブハウスは初めてなのでネットで検索してみる。
すると、トップの写真は化粧男!
フラッシュであとからあとから出てくるのはビジュアル系バンドばかり。
その手のバンドの総本山なのかしら?
5月1日、2日はREZILLOSに間違いないことを確認。
そして2日はスペシャルゲストとしてROBINも登場!
これはラッキーと当然のように2日のチケットを入手する。

18時過ぎにAREA到着。
意外と人が入っていて、いつものように一番乗りにはならなかった。
AREAは柵で会場が3分割されていて、柵ごとに段差が付いているひな壇式。
後からでも観やすいし寄りかかって鑑賞するのは楽で、いかにもビジュアル系バンド用って感じ。(笑)。
パンチ合戦で盛り上がるROBINに向いてるだろうか?

最初に登場は「新宿セックスピストルズ」。
このバンドは初めて。
RAMONESの「GABBA GABBA HEY!」みたいに3人が「新宿」「セックス」「ピストルズ」と書いた看板を持って登場。
裏に返すと「こんな」「世の中」「DESTROY」になっていた。
バンドメンバー以外に女装したナンシーもどきまで入っていて笑ってしまった。
曲は想像通り全てピストルズのカヴァーで、演奏もヴォーカルもお粗末極まりない。
全然似てもいないし。
女装ナンシーとヴォーカルの彼女なんだかよく分からない女が二人で踊り子をやっていて、ますます興醒め。
学園祭で馬鹿騒ぎやってるような雰囲気なんだよね。
お客さんは次々と会場を出て行く始末。
ラストから2曲目でいきなりヴォーカルがブリーフ一丁になり、メタボ体型を披露。
シドもかなり太めだったし、勘違いしまくり。
はっきり言って苦痛の時間だったし、こんなバンド誰が呼んだの?と抗議したくなるほど。
このバンドの分の金返せ!(笑)

バンド入れ替えのDJタイム。
今回のDJってみんな素人さんだったのかしら?
内輪で盛り上がってて
「この曲なんていうの」
なんて問い合わせに笑いながら応えようとして、喋る度に音を止めちゃうんだよね。(笑)
自分が喋りたいから音を止めるのは怒髪天の増子兄ィかNINJAMANZのMUTSUMIの例があるけど、これは客席に呼びかけるためだったしね。
音飛びも何回もあるし、これってDJとしてどうなの?
DJも学園祭のノリでいまいちだねえ。

さて次はROBIN!
先日のDVD先行発売ライブの時と全く同じ服装、「Battle Goes~」で同じスタート。
最初のバンドのしらけたムードがまだ残っているような会場に向かい
「盛り上がろうぜ」
と何度がHIROSHIが繰り返してしまうほど、いつものROBINの客層と違う!
後で観ていたSNAKEPIPEが確認する限り、恐らくROBINファンは少数。
パンチ合戦はステージ近くの狭い場所でだけ行われていて、SNAKEPIPEの心配が的中してしまった。
柵があったらあんまり動けないからね。
ROBIN登場でROCKHURRAHとSNAKEPIPEは大喜びだったけど、ROBINとしては非常にやりにくかったんじゃないかな。
今回は珍しくダムドのカヴァー「LOVE SONG」が聴けて嬉しかった。(笑)
昔千葉で聞いて以来2回目かな。
ラストに「Should I Stay or Should I Go」を演奏、約40分のROBINは終了。

そしてついにREZILLOS登場!
1978年、パンク第2世代&ニューウェイブ元年にレコードデビューし、なんと30年以上もキャリアのあるスコットランドのバンド。
フィフティーズとB級SFコミックっぽさ、そしてガレージR&Rがミックスされたポップで元気で楽しい音楽は当時にはかなり斬新だった。
その一部では伝説のバンドがついに初来日!(説明部分ROCKHURRAH談)
お客さんはメンバー登場で大盛り上がり!
あ、今回のお客さんは純粋にREZILLOSファンだったんだ、と改めて確認。
確かにいつもROBINのライブで見かけるような客層と全然違ってたし。
なんといっても年齢層低かったし。(笑)
当時のファンというよりはクラブヒッツなどで後からバンドを知ったファンが多かったのかな?

1曲目「Destination Venus」からスタート。
すごい!REZILLOS!演奏もヴォーカルもパワフル!踊りもそのまま!(笑)
例えば今「you tube」でREZILLOSと検索して、30年前の映像を観たのとほとんど変わらないライブ!
もちろん年を取ったので見た目の違いがあるのは当たり前だけど、ライブバンドとして現役バリバリ!
海外バンドのライブを観に行った場合
「ライブはこんなもんだよね」
のような「実物見れたからいいか」と思ってしまうことが多いため、REZILLOSもあまり期待していなかったのである。
がっ!今回は違っていた。
実を言うとそれほどREZILLOSに精通していなかったSNAKEPIPEであるが、全然知らない曲でも盛り上がっちゃうほど。(笑)

そして5月2日はギターのJOの誕生日だった、ということで「HAPPY BIRTHDAY」を合唱するシーンも。
「今までの人生の中で一番幸せな誕生日だよ」
なんてコメントしてたJO。
スコットランドらしくチェックのスカート穿いて演奏していたのであるが、途中で女性ヴォーカルFAYに後からスカートをめくられてしまった。
なんと、その時に尻が丸見え(恐らくTバック着用)!(笑)
素敵な57歳だよね!

アンコールに2回応えて、1回目でREZILLOSの中で一番パンクな曲「Somebody’s Gonna Get Their Head Kicked In Tonight」を演奏。
ジャズから始まる最近のバージョンだった。
うーん、生Somebody’sが聴けるとは感激!(笑)
2回目のアンコールで「NO」を演奏。
これでほとんど全てのノリのいいヒット曲全てが聴けたのかな。
ROCKHURRAHは「Bad Guy Reaction」を演らなかったのが残念と言ってたけどね!

REZILLOSから元気をいっぱいもらって、ものすごくHAPPYな気分になれた。
ライブパフォーマンスとして秀逸。
さすがに30年以上のキャリアだね!
行って良かった~!(笑)

ROBINの物販に寄ってから帰ろうとすると、なぜかチラシ配ってる人からROCKHURRAHが挨拶されてる。
「あ!どーも!」
なんて言われていて、誰かと思ったらなんとROBINのYASU!(笑)
ベレー帽かぶってたから全然気付かなかった。
メンバー本人がチラシ配るとは!
それにしてもYASUから挨拶されるとは、恐るべしROCKHURRAH。
YASUさん、また参戦しますからよろしく!(笑)

清浄機よ永遠なれ?

【12000円で旅行行く?レジロス行く?座椅子買う?それとも清浄機買う?】

SNAKEPIPE WROTE:

巷を騒がせている定額給付金。
今回はこのブログでは非常に珍しい時事ネタを扱ってみようか。
ジジネタ(オヤジギャグ)だったらよく書くけどね!(笑)

我が家では大人二人分なので合計24000円が支給される計算である。
何をするにも中途半端な金額だよねえ。(笑)
一体どのように使おうか思案中である。

支給金全てをCD購入に当てる、などと言っていた友人もいた。
1枚2000円で6枚買える計算か。
ちょっと嬉しいプレゼント感覚かもしれないね。
すでに電化製品を購入した、という人もいるらしい。
まだ支給されてないのに。(笑)

定額給付金で温泉に行こう、というポスターを見たこともある。
12000円以下の宿、と給付金に絡めた広告もいっぱい出てくる、出てくる!
飛行機の金額を給付金と同じに設定している旅行会社もあるようで。
お、調べてみたら福岡まで12000円だって!
でもこれって片道だよね。(笑)
しかも6月30日から7月6日搭乗分のみ、ってアンタ!
あんまり有難くないじゃん!
これもパスだな。

うーん、他に何かないかなあ。
給付金の話が具体化する前に我が家で必要なモノを揚げてみたけれど、今となってはほとんど購入済。
座椅子、メモリ、地デジチューナー。(笑)
我が家は座椅子派で1年に1度は買い替えてる話は以前「パンクは気合で」にも書いたことあるけどね。
それにしても何故「パンク」な記事に「座椅子」なのか?(笑)
ま、それはいいとして。
ROCKHURRAH RECORDSなのに、欲しいモノが途端に庶民的になっちゃうんだよね。
書かなきゃ良かったかしら?

他にあまり買いたいものが思いつかないので、現在あるものの買い換えについて考えてみることにする。
購入してからかなり年数が経過しているモノとして空気清浄機がある。
最近は花粉だ、ダストだとよりパワーアップした機能が充実している模様。
更にフィルター交換も10年なんて書いてあるし!
加湿機能付き、とか様々なアレルゲンも数分で99%除去、とか「これでもか」状態で機能いっぱい!
そこまで欲張る気はないんだけど。(笑)
お値段はピンキリだけど、そこそこの機能のタイプでも3万以下で購入可能。
これはいいかも!と少し調べることに。

まずはネットで検索。
最近は清浄機と言えばシャープなのね。
全然知らなかった。
で、次がダイキン
ダイキンはエアコンで使用中で「業務用」的な印象を持っていて、イイ感じ!
ぴちょんくんもかわいいしね!(笑)
一応の目安として口コミも読んでみたけれど、感じ方や喜ばしい機能についての考え方は千差万別。
あまり当てにならない。
結局我が家で重要だと思うのは
1.フィルター交換の年数
2.何畳まで対応か
3.大きさや重さ
4.掃除のしやすさ(面倒かどうか)
5.金額
などである。
優先順位もあるしね。

あまりに数が多くて迷ってしまったので、実店舗に行ってみることに。
近くのお馴染みY電機で扱っていたのは約20種類の清浄機。
お値段も数千円から8万円までとかなり幅広い。
店舗での説明はちょっと物足りなくて、フィルター交換がどれくらいの期間なのか、何畳まで対応している機種なのかが全然一目瞭然じゃない!
仕方なく各メーカーごとのパンフレットだけもらって帰宅。

上に挙げた条件で検討してみるとシェアを広げているシャープは候補から脱落する結果になってしまった。
そして意外にも全く眼中になかった三菱が浮上してきた。
一番の注目は「おそうじメカ」なる機能で、これがなんとフィルターの掃除要らずとのこと!
これはイイ!
ズボラなSNAKEPIPEにピッタリの機能じゃないの!(笑)
一応今のところのナンバーワン候補はこれ!
まだもう少し調べたり考えたりしてから購入しようと思う。

たかだか24000円の使い道についてこれだけ考えられるのは逆に楽しいかも?
さてさて皆様は給付金、どんなふうに使う?

小谷元彦「SP4」と「万華鏡の視覚」展

【Paul Pfeifferのマイケルに対抗できるのはロッキーホラーショーだけ?SNAKEPIPE制作】

SNAKEPIPE WROTE:

久しぶりに長年来の友人Mから
「面白そうな展示を観に行かない?」
と誘いの電話があった。
この友人Mは松井冬子展やターナー賞の歩み展などに一緒に行く、アートや映画を一緒に鑑賞する仲なのである。
そして非常に情報収集能力に長けているため、誘いの電話をかけてくるのは専らMの役割になっているのである。

今回誘われたのは「山本現代」というギャラリーで開催されている「小谷元彦」というアーティストの彫刻展。
恥ずかしながらSNAKEPIPE、小谷元彦という名前は初耳で一体どんな作品を制作しているのか全く知らなかった。
そうは言ってもSNAKEPIPEの好みを熟知している友人Mのことだから、的外れの誘いでないことは間違いない。(笑)
一応「山本現代」のホームーページで数点の作品を観ることができたので、なんとなくの雰囲気はつかむことができた。

そしていざ「山本現代」へ。
今回のタイトルは「SP4」で、どうやらSPECTERシリーズの4回目、ということになるらしい。スペクターって…。
デイヴ・スペクター?(笑)それとも007シリーズ?(笑)あ、暴走族!(笑)
と、ふざけてる場合じゃないか。
今回の展示は恐らく実物大の馬の上で刀を持った筋っぽい骸骨(人体の不思議展を思い出した!)、これまた実物大の心臓を手にした裸婦像、頭蓋骨、海綿(スポンジみたいな)をかたどったような壁掛けタイプの黒いスクエア型彫刻が数点、とちょっと品数が少なめ。
「うそ!これだけ?」
とびっくりするSNAKEPIPEに
「きっと奥に別会場があるんだよ」
と返したMも唖然。別会場はなかった。(笑)
白を基調とした空間にそれらの彫刻が割と無造作に置いてあるだけ。
触らないで下さい、などと注意をする係員もいない。
ほんの数点しか展示品がないし、なにせ今回が初めてなので感想を言うことが難しいなあ。
「山本現代」のホームページの中で「キーワードはゾンビ」なんて書いてあったけれど、最近ゾンビ映画を観ているSNAKEPIPEにはピンと来なかった。
今までの作品全ての展示があったら是非観てみたいし、それから感想をまとめたいなと思った。

この日は「小谷元彦」だけでは物足りなくなってしまい、もっと何か観たくなってしまった。
「そういえば森美術館で面白そうなのやってるよ。確か万華鏡がどうのって」
と急に思い出したように言うM。
万華鏡!まるで乱歩じゃん!
俄然元気が出てきたSNAKEPIPE。
行こ、行こ!六本木!(笑)

さて森美術館では「万華鏡の視覚」と題した、ウィーンにあるティッセン・ボルネミッサ現代美術財団コレクションからセレクトされた現代美術展が開催されていた。
うん、うん。なかなか面白そうな感じ。
わくわくしながら会場へ。
おや、目玉の作品として大きく写真で扱われてるCarsten Höllerのぐるぐる電球いっぱいの作品、まるで今年のウチの年賀状
ドイツのアーティストと感覚が似てるなんて非常にウレシイ!(笑)
作品の中を歩ける仕掛けになっているので、体験してみた。
感想は「サーカスの火の輪をくぐる動物になった気分」である。
個人的には作品の周りが全部鏡だったら、もっと視覚の幻惑や空間の広がりにとまどいを覚えたりして不思議感覚が味わえたのに、と少し物足りなさを感じた。
電球ももっとピカピカに明るいほうがクラクラして楽しかっただろうし。(笑)

以前「ターナー賞の歩み展」の時にも書いた、
"現代アートというと前述したように、理念や思想のような「難しい」と感じてしまう要素が多いけれど、SNAKEPIPE流の鑑賞法としては「かっこいい!」「ウチに持って帰りたい」などの感覚的なものでいいかな、と思っている"
の精神そのままに今回も鑑賞したSNAKEPIPE。
今回のSNAKEPIPEの一番はLos Carpinterosというキューバのアーティストの作品。
崩壊したブロック塀、飛び散ったブロックをテグスで空中に吊り、時間の停止した様子を立体で作っちゃいました、という作品。
まるで畠山直哉の「BLAST」の実物版という感じで最高に好みである。(笑)
「カッコイイ!」と作品の前に立つSNAKEPIPEに
「1人1本テグスを切っていい、とかだったらもっと面白いのにね!」
と感想を言ってたM。
それじゃあ「時間の停止」にならなくなっちゃうじゃん。(笑)

印象に残ったのはPaul Pfeifferというハワイのアーティストが「Live Evil 」という頭のない踊るマイケル・ジャクソンを鏡で左右に映したビデオ作品。
頭がなくてもマイケルと分かるところもすごいけれど、マイケルの映像をこんな形で使っていいんだろうか、とヘンな心配をしてしまった。
ほら、肖像権とかね。(笑)

他はいかにも現代アート風というか、観念と理屈と言葉が必要な作品が多かったように思えた。
そういう作品はさらっと流して観ることが多いので、会場を回っている時間は非常に短かったかな。(笑)
また「ウチに持って帰りたい」ような作品にめぐり合いたいものである。