SNAKEPIPE MUSEUM #11 Tomer Hanuka

【雑誌プレイボーイに掲載された小説用のイラスト】

SNAKEPIPE WROTE:

今回のSNAKEPIPE MUSEUMはイラストレーター、トマー・ハヌカを取り上げてみたい。
何気なくトマー・ハヌカと書いたけれど、実は正式な読み方がはっきりしないんだよね。
何故なら、彼はイスラエル人。
ヘブライ語とかアラビア語がイスラエルの公用語みたいなので、この読み方で許してもらおうかな。(笑)
イスラエル人アーティスト、と聞いてパッと思い浮かぶのはオフラ・ハザくらいでSNAKEPIPEにとって、イスラエルってあまり馴染みがない国なんだよね。

トマー・ハヌカのことを書きたいのにそれではあまりにも知識が無さ過ぎ、と思って少しだけイスラエルについて調べてみた。
SNAKEPIPEにとって意外だったのは、イスラエル国防軍がアメリカ軍並の世界的トップレベルの軍隊だということ。
そして科学研究の水準も高く、インターネット普及率も高いんだって。
あらら、SNAKEPIPEが想像していた国とちょっと違うのかもしれないね?(笑)
皆様は御存知でしたかな?

トマー・ハヌカは双子の弟アサッフと1974年、テルアビブに生まれた。
弟のアサッフ・ハヌカもテルアビブを活動拠点に置いているイラストレーターである。
高校を卒業すると3年間兵役に就き(イスラエルでは兵役が義務化されているらしい)、その後渡米。
ニューヨークにあるスクール・オブ・ビジュアル・アーツ卒業後、すぐにイラストレーターの道を歩むことになる。
日本でも聞いたことがあるような「Time Magazine」「The New Yorker」「The New York Times」「Rolling Stone」など有名な新聞や雑誌に寄稿しているよう。
Society of Illustratorsというアメリカのイラストレーションの金メダルや銀メダルを何度も受賞したり、アニメーション映画「Waltz with Bashir」の美術でオスカー賞にノミネートされている。
現在はニューヨークで活動している新進気鋭のイラストレーターなのである。
調べていたら、次回のSociety of Illustratorsの公募ポスターをトマー・ハヌカが描いてた。
未発表、既出に関係なく「700ピクセル以内、解像度72で送るように」と細かく応募に関する指示が出されている。
webでエントリーできるのはいいね!
きっとトマー・ハヌカもこうした登竜門をくぐってプロになったんだろうね!

SNAKEPIPEがトマー・ハヌカを知ったのは偶然だった。
あの時はマルキ・ド・サドについて調べていて、たまたま画像検索で目にしたのがブックカバーに使用されたトマー・ハヌカのイラスト。
斬新な構図に強い色彩、精緻なデッサンに加えて、なんといっても「いかにもマルキ・ド・サド」的なモチーフ!
一目観て大ファンになってしまったのである。
こんなマルキ・ド・サドの本があったら即買いしちゃうね!(笑)

トマーとアサッフのハヌカ・ブラザーズの公式サイトには、惜しげも無く彼らのイラストや漫画が多数掲載されている。
どれも「あるワンシーン」を切り取って描かれていて、鑑賞者のイメージを膨らませる。
小説の挿絵や表紙に使用されているようなので、その試みは成功しているよね。

幼少の頃に見たアメリカン・コミックに痺れるような魅力を感じ、その時の強い印象に憧れ渡米したトマー・ハヌカ。
いや、憧れだけでは、こんなイラスト描けないよね凡人には。(笑)
イスラエル人が描くアメコミ、という違和感は、彼らの色彩感覚によって中和されてるように思う。
そんなにアメコミに詳しくないSNAKEPIPEだけど、ハヌカ・ブラザーズは中間色を多く取り入れた独特の雰囲気があるんだよね。
それがハヌカ・ブラザーズの特徴であり、オシャレ度をアップしているように感じる。

WEBからイラストの購入ができるようなので、全部コレクションしたくなっちゃう。
これからもどんどん新作をアップして、エロ・グロ・ハイセンスな素晴らしい作品を見せて欲しいね!

空海と密教美術展

【東京国立博物館入り口にあった看板】

SNAKEPIPE WROTE:

現在は千葉県民だけれど、その前ROCKHURRAHは京都府民だった。
京都と言えば当然のようにお寺がたくさんあるよね。
京都では、密教の総本山であり世界遺産にも登録されている東寺や弥勒菩薩で有名な広隆寺まで、自転車で行かれる距離に住んでいたとのこと。
その2つの寺にある仏像を良く拝観し、仏像の魅力にとりつかれたらしい。
更には奈良にまで足を伸ばし、かなりの仏像拝観記録を作っていたとか。(笑)
ROCKHURRAHの実物を知る人には、仏像が結びつかないかもしれないけどね!

ROCKHURRAHが京都在住だった時に、実はSNAKEPIPEも東寺や広隆寺に連れて行ってもらい国宝の仏像を拝観してるんだけどね。
普段は無口なのに、口角泡を飛ばして仏像の魅力を語るROCKHURRAHの勢いに押されたとも言えるけど?(笑)
そんなに仏教や仏像について詳しくないSNAKEPIPEですら、確かに仏像の素晴らしさは良く解った。
今まで仏教アートとして鑑賞する機会がほとんどなかったからね。
また今度京都・奈良に仏像拝観ツアーに行こうねと言っていたけれど、例の引越しのために叶わなくなってしまった。
唐招提寺東大寺にある関心があった全ての仏像が拝観できる絶好のチャンスだったんだけどね!
また何年後かにチャンスがあるかな。(笑)

そんな折、電車の中吊り広告で「空海と密教美術展」を知る。
東寺で拝観した仏像が上野の博物館で観られるとは!
叶わなかった京都旅行なので、仏像だけでも拝観しようと上野に出かけたのである。

上野駅から上野公園内を歩き、東京国立博物館の平成館に着くまでの距離長っ!
夏でもゲッタグリップの鉄板入りブーツ着用だったSNAKEPIPEはそれだけでぐったり。
聞いてみるとROCKHURRAHも疲れたと言う。
二人共、夏に弱いんだよね~!
そして会場内はかなりの人。
空海展は人気だったようで、大混雑している。
二人共、人混みに弱いんだよね~!(笑)

今回の「空海と密教美術展」は仏像に関しては
「国宝なのにこんなに近い距離で展示していいの?」
と驚いてしまうほどのサービスぶりだったけれど、その他はガラスケースに入った展示がほとんど。
そのためガラスケースの前に人だかりができ、我先にと押しのけて前に行こうとする人、観終わって次に向かいたい人などが入り乱れ、まるでパンクのライブ状態!
うわ、ゲッタグリップ履いて来て正解だったよ!(笑)
とは言っても、そのようなパンク系の行動を取っているのが高齢者の方なんだよね。
ぶつかっても謝らない、割り込みなんか当たり前って態度、どうなんだろう。
だからやっぱり「国立系」って嫌なんだよねー!(笑)
文句言うなら観に行くなって言われそうだから、ここらでやめとくか。
今日は観て来た密教美術の中で気になった美術品をご紹介してみよう。
この手の話題の時には良く書かせて頂いてることだけど、SNAKEPIPEは空海についてや仏教について全然詳しくない。
アートとして感じたことだけをブログにしているので、その点ご承知おき願いたい。

「五大力菩薩像」(金剛吼菩薩)
縦のサイズが375cmもある作品で、まずはその大きさに圧倒される。
シンメトリーの構図に赤いファイアー柄がかなり派手な作品である。
一目見た瞬間にROCKHURRAHと共に
「カッコいい!」
「欲しい!」
と言ってしまった。(笑)
タイトルにあるように、本来は菩薩5体分のそれぞれの作品があったらしいけれど、現存するのは3体分のみ。
金剛吼菩薩(左の写真)の両サイドに竜王吼菩薩と無畏十力吼菩薩が展示されていて、ものすごい迫力のある空間になっていた。
竜王吼菩薩はタイガー柄、無畏十力吼菩薩はヒョウ柄のような布を纏っているように見えたのはSNAKEPIPEだけ?(笑)
忿怒の表情を浮かべるアートにはとても興味があるので、この3つの菩薩像には目が釘付け!
ポスターあったら欲しかったなあ!(笑)

「釈迦如来および諸尊像龕」
まるで「おままごと遊び」用に作られたかのような箱入り釈迦如来セット!(笑)
ビャクダン材を使った木造の作品である。
左右に5つの仏像が縦並びに小さく配置されている。
「かわいい!」
「欲しい!」
と叫ぶSNAKEPIPE。
以前「医学と芸術展 MEDICINE AND ART」の時にも象牙製のものすごく小さな解剖模型に大反応したことがあったけれど、どうやら精巧に作られた小さな作品が好きみたいだね。
SNAKEPIPEも元は女の子。
お人形遊びした記憶が蘇るのかな。(笑)
この作品の複製があったら是非購入したいね!

「羯磨」
羯磨とは密教の修行を行う壇の四隅に置かれる宝具とのこと。
四隅に置くから、当然4つでワンセットになっているんだよね。
仏教系には芸術的な素敵な形をした宝具がたくさんあるけれど、この羯磨も素晴らしい。
どおよ、この形!
是非ともこんなアクセサリーが欲しいなあ!(笑)
ミュージアムショップに宝具の携帯ストラップは販売されてたけど、さすがにアクセサリーはなかったね。
こんなアートな形を仏教の宝具にした(当時の)デザイナーって一体誰なんだろう?
いつの日か調べてみたいな。

今回写真は載せなかったけれど、仏像もたくさん展示されていて大満足。
一体一体が360℃ぐるりと至近距離で拝観できる展示になっていて、お寺では考えられない仏像の背後にまで回ることができる仕掛け。
その見事な出来栄えに感心するばかりのSNAKEPIPEとROCKHURRAH。
「後ろにも顔があったんだ!」
「水牛とか象の後姿も良くできてる」
などと、東寺では拝観することができない部分まで鑑賞できたのは画期的な試みだったと思う。
今回の展覧会で面白かったのは、その点かな。

全部を観終わって感じたのは、やっぱり仏像はお寺に配置されてこそ仏像なんだなということ。
背景が博物館の壁では意味が違ってしまうような気がするんだよね。
仏像の切り売りみたいな感じがしちゃう。
お寺の、ちょっと薄暗い光や昔から流れている空気と匂い、などの複合的な要素と共に成り立つように思う。
ってことはやっぱり京都・奈良に行かないとダメってことだね?
また京都旅行計画するかな!(笑)

ビザール・チェア選手権!

【これぞまさに人間椅子!中に人が入ったら完璧だね!(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

引越す前からずっと座り心地の良い椅子が欲しいと思っていた。
機能性はもちろんのこと、デザイン性をも兼ね備えた素敵な椅子が理想。
パソコン用にと考えているけれど、いわゆるオフィス用の椅子では味気ない。
デザイン性に優れていると今度は予算的な問題も発生する。
なかなか思うようにいかないなあ、と思っていた時にたまたまネットで目にしたリサイクル家具。
「これだ!」
と一目惚れしたSNAKEPIPE。
本来ならば店舗に行って実際に見て、座り心地を確かめてから購入するべきなんだけどね。
今回に関してはリサイクル品のため、出会った時が買い時!
早速注文してしまった。
躊躇してたら売り切れてしまうかもしれないからね。

書かれていた商品情報によるとその椅子はドイツのWilkhahn社製品で、定価がなんと10万円とのこと!
うそでしょー、と調べてみると本当に新品で買うと10万を超える金額が記載されている。
購入したのはリサイクルの中古品なのでもちろんそんな金額じゃないよ。
そんな大金は持ってないからね。(笑)
残る問題は座り心地。
ワクワクしながら椅子の到着を待つことに。

そしてついに椅子が到着。
やっぱりとてもスタイリッシュで良い感じ。
中古品だけど目立ったキズ等もなかった。
気になっていた座り心地も全く問題なく、安定感があって素晴らしい。
直感を信じて購入して大正解だったね!(笑)

今回は一体誰が使うんだ?というオモシロ椅子について書いてみようかな。

まずは大好きな分野、ミリタリーっぽい椅子から紹介してみよう。
この足の部分、ほとんど戦車だよね。(笑)
かなり位置が高いから座るのに苦労しそうだけど、座ってしまえば安定感抜群!
実際に動くのかどうかは不明なんだよね。
これで動いたらもっとカッコいいかも!
my戦車を持つ人はなかなかいないと思うので、この椅子で戦車気分を味わいたいね。
この椅子に座る時は全身ミリタリーでバッチリ決めたいよね!

続いてはロックな椅子。
この角度だけだと判り辛いかもしれないけど、これってローリング・ストーンズのマークであるベロをモチーフにしたロッキングチェアみたいなんだよね。
ロックなロッキングチェア!(笑)
このオヤジギャグ並のトホホなフレーズを実際に形にしてしまうところが見事!
今見えている部分が椅子の後ろ部分ね。
ベロに揺られる感覚ってどんなだろうね?
一度試してみたい。

こちらも流線型が美しい椅子。
これはFabio Novembreというイタリアのデザイナーの作品。
このデザイナーのサイトもさすがにスタイリッシュ!
とても面白いデザインを観ることができる。
イタリアのデザイン界でも異彩を放つデザイナーとのこと。
左の椅子は「彼と彼女の椅子」だって。
実際に座った所を後ろから見てみたいよね。
色が肌色じゃないからびっくりしないかもしれないけどね?(笑)

次はセクシーつながりの椅子。
これはイギリスのポップ・アーティストAllen Jones、1969年の作品ね。
実際に座るための椅子ではなくて、現代アートの領域に入るみたい。
テイト・ギャラリーに展示されてるらしいので、観てみたいよね。
椅子以外にも女テーブルや女帽子かけなどの作品があり、まるで「家畜人ヤプー」状態!
「家畜人ヤプー」が1956年の作品というから、かなり早いね。
スタンリー・キューブリック監督の「時計じかけのオレンジ」に出てきたミルク・バーにあった女ミルクスタンド(とでもいうのか)、テーブルや椅子も似た雰囲気だったね。
女体モチーフは絵になるなあ!

最後に映画つながりで選んだのがこちら。
エイリアン」でお馴染みの(?)H.R.Gigerの椅子。
グラスファイバーバージョンの3万ドルとアルミニウムバージョンの4万5000ドルと2種類あるらしい。
日本円で約234万円と約350万円也!
円高の現在でこれだけの高額品だもの、おいそれとは手が出ませんな。(笑)
でもちょっと座って感触を確かめたい気もする。
まさか椅子の表面がネバネバしてるなんてことないよね?(笑)

椅子はもちろんのこと、今までほとんど家具に関心を持たなかったSNAKEPIPE。
世界にはいろんなメーカーがあって、面白いデザインがあるんだね!
今回は5つだけ紹介してみたけど、見てるだけで面白い作品が他にもたくさんあったよ。
また機会があったら書いてみたいね!

マーダー・カーテン7980円(うそ)

【サイコをサイコビリーで再現。これが本当のサイコだね!(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

引越してから1ヶ月が経過。
実はまだ全てが完了してないんだよね。
荷物の片付けは終わったけれど、装飾の部分についてはこれからなのである。
例えばポスター貼ったりするような一番楽しい作業が残ってるの!
やっぱりパンクとミリタリー精神を全面に打ち出した部屋にしたいよね。(笑)

ここで忘れちゃならないのがカーテン!
カーテンって面積が広いから色やデザインによってガラリと家全体の雰囲気が変わるアイテムだよね?
布のカーテンにするか、ブラインドカーテンにするかでも大きく印象が違ってくるし。
でも意外とおざなりにされてるような気がするけど、皆さんはいかが?
SNAKEPIPEも前の家では「とりあえず」下げ、そのまま使い続けていた。
今回の家では気分を一新、思い切って新調することに決めた。
そう決めてはみたもののネットで検索しても、店に行って見ても「これは」と思うようなカーテンがなかなか見つからないんだよね。
オリジナル重視の六波羅家では、やっぱりここは手作りだよね!(笑)
頑張って作ってみようと思う。
今回のブログは世界の素晴らしいカーテンについて語ろうかな!
というのはウソで(笑)カーテンが印象的だった映画について書いてみよう。

SNAKEPIPEがカーテンと聞いてまず一番初めに思いつくのは、敬愛するデヴィッド・リンチ監督の「ツインピークス」(原題:Twin Peaks 1990年~1991年)。
やや黒味がかった赤いカーテンは、ツインピークスの象徴と言えるよね。
パイロット版で観た時の衝撃は未だに忘れられない。
カーテン越しに何かヒラヒラ動く影もあったね。
カイル・マクラクラン扮するデイル・クーパー捜査官がブラックロッジで赤いカーテンで仕切られた部屋を行き来するシーンもあったね。
あの仕切りは「あちら」と「こちら」を表現してるのかな。
ただのカーテンではない、かなり重要な意味があると思われるんだけど。
SNAKEPIPEはいつか自宅をあれと同じ赤いカーテンとくさび形ジュータン(とでもいうのか)にしてみたいな。
まだ叶わないけどね。(笑)
そうそう、ツイン・ピークスの中で音のしないカーテンレールを発明しようと躍起になってたネイディーンという黒眼帯の女性がいたっけ。
カーテンはリンチの偏愛的アイテムなのかもしれないね。

続いては、カーテン・映画で連想される世界で最も有名な映画じゃないかな。
アルフレッド・ヒッチコック監督の「サイコ」(原題:Psycho 1960年)ね!
カーテン越しに映る不気味な人影。
多分あの映画を観た人なら、みんな「サイコごっこ」やったよね?えっ、やってない?
SNAKEPIPEは当然のようにカーテン越しにナイフを持ってるフリをしてマネて遊んだことがあるよ!(笑)
シャワーを浴び、全く無防備な状態でいきなり襲われるヒロイン。
絶命寸前にシャワーカーテンを掴み、カーテンが外れていくシーンは、今観てもかなりスリリング!
1960年の作品ということは、もうすでに50年以上前の映画なんだよね。
サイコ・サスペンス映画の原点、「サイコ」最高!(プッ)

SNAKEPIPEがカーテンをキーワードにパッと思い付いたのがアンジェイ・ワイダ監督の「灰とダイヤモンド」(原題:Popiół i diament 1958年)なんだよね。
ありゃ、時代がさかのぼってしまったよ!
高校時代、SNAKEPIPEが良く観に行ってたのが早稲田や高田馬場近辺のミニシアター。
靴脱いで座布団に座るような、本当に小さい劇場もあったなあ。
別に映画研究会に入ってたわけじゃないけれど、その当時は昔のモノクロ映画を観るのが趣味だったんだよね。
その時期にアンジェイ・ワイダ監督作品「灰とダイヤモンド」や「地下水道」、セルゲイ・エイゼンシュテイン監督「戦艦ポチョムキン」、アラン・レネ監督「去年マリエンバートで」など古典中の古典というような作品を多く観たものだ。
うーん、懐かしい。
「ぴあ」で一生懸命上映スケジュール確認して出かけたっけ。
あ、「ぴあ」が7月21日発売号で休刊というニュースを知ったよ。
今はもうネットで情報得られるから紙媒体は弱いんだろうね。
昔は大変お世話になったからちょっと寂しい気がする。

話を「灰とダイヤモンド」戻そうね。
上の写真はカーテンじゃなくて、干してある白いシーツなんだけどね。
まるでカーテンのように主人公マチェックの姿をくらますのに役立つ。
白いシーツに赤い血のコントラストが鮮やかだ。
もうすっかりストーリーを忘れてしまったけれど、このシーンだけが強く記憶に残ってるんだよね。

もう一本、カーテンが印象的だった映画はアレハンドロ・アメナーバル監督の「アザーズ」(原題:The Others、Los Otros 2001年)かな。
アレハンドロ、という文字を見て「ホドロフスキー」と勘違いして小躍りしそうになったSNAKEPIPE。
「ホ」じゃなくて「ア」だったんだよね。(笑)
映画には陽射しを浴びてはいけない色素性乾皮症という病気にかかっている子供二人が設定されていて、日中でもカーテンを締切り薄暗い室内が表現されている。
怖い映画にはもってこいのシチュエーションだよね。(笑)
子供のことを思い、カーテンに関してヒステリックに反応するニコール・キッドマン演じるヒロイン、グレイス。
時代が1940年代ということでクラシカルなワンピースや髪型が美しいね。
この監督は「アザーズ」の脚本と音楽を手がけていて、原作も構想も自身によるものとのこと。
多彩な監督なんだね!
この逆転の発想とでもいうべき手法は、なかなか面白かった。
観てない方には是非お薦めの映画だよ!

今回はカーテンから思い付くままに映画を4本紹介してみたよ。
映画に登場する小道具をキーワードにした括りでまとめる企画も面白いね。
また何か浮かんだら特集してみようかな!